扉が無かった理由は別世界と近づいたからだったらしい。しかもそっちの世界からお客さん付きだそうだ…
「そーいや、そのお客さんの名前とかはあるのかい?」
「メアリ。メアリと申すようです」
「メアリ?……なーんか聞いたことあるような…。どんな人なの?」
「あら、女性の名前と聞いて興味を示すのは紳士としていかがなものかと思いますよお奉行様」
…たしかに奉行を名乗ったがここで引っ張るのかエリザベス。
「お姉様、この流れであれば気になるのはさほど不思議でもないかと思いますよ?メアリさんは先に申しました通り他者によって作られた存在。その外見でいうならば人形のように白い肌をした赤い眼を持つメイドでございます」
「………あっ!もしかして造物主はヴィクトルか!」
「やはりご存じでございましたか。違う世界ながら何故迷い込んだのか不思議だったのですが、腑に落ちましたね」
「あー、俺の魂がちょっとばかり歪なのは知ってるよな?その混じった記憶の中にメアリに付いてのモノが有ったんだ。それがメアリでヴィクトル・フォン・フランケンシュタインに造られたってヤツなのよ。んで迷い込んだのは知ってる存在がいる世界に引っ張られた可能性があるって事か?」
「おそらくは」
「はぁ、悪いことしたなぁ。この世界自体が綻び始めてるとかそう言うのは大丈夫なわけ?」
「現段階では揺らぎは落ち着いております。この先世界がどうなるか…はヒトの数だけ可能性がありますとしかいえませんわね」
「世界の可能性は無数にあるとは言え、リョウスケ様のお陰で中々スリリングな可能性も生まれてまいりましたね」
「え、エリザベス俺のせいなのか?」
「1人の肩によって世界の行く末が決まるとは考えたくも有りませんが、さすがに貴方様の状況下においてそこを考えないのはいくらなんでもチキン野郎でございますよ?」
「言わんとする事は分かってるさ。その為って訳じゃないけど色々やってんだし。なんとかして足掻ける様にはなれるようにさ」
「…分かっておいでならよろしいのでございますよ。そろそろ私のメギドラオンが恋しいのでは?私はいつでもウズウズしておりますよ」
「……とりあえず久しぶりの手合わせは夏休みの終わり頃頼むよ。身体と精神を少しでも鍛えられそうなんだ、その後の方がまだ良い。もっといえば訓練は手合わせよりもっとマイルドにしてほしいくらいなんだぞ?」
「ズバズバ言われて私悲しいです。傷ついた心を癒す為にも何か甘いものを食べなければなりません。ラヴェンツァも食べたそうですよ?」
「お姉様!」
「おっと、忘れてた訳じゃないぞラヴェンツァ。丁度頃合いだしみんな食事はもう満足出来たか?そろそろシメるぞ。焼きリンゴはトロトロだぞ。トッピングにアイスクリーム、マシュマロ、ブランデー、シナモン、あー、後、チョコレートも用意してあるから色々試してくれ。とりあえず今は食べようか」
「あら、私はブランデーを試してみますわ」
「ビターにシナモン?いえ、キュートにマシュマロ?スイートにチョコレートでしょうか?」
「…あの、全部乗せてもよろしいですか?」
「「!!」」
「おー、いいぞ。ならちょっと待っててくれるか?そこまでやるなら鉄板もあるしパンケーキ焼こう。焼きリンゴも一緒に乗っけた方が美味いと思うんだ」
「「「それです」わ」ね」
結局ずっと食べっぱなしだった様な気もするが色々話せたし大分と俺と彼女たちの距離感も縮まった様な気がする。ま、何より楽しかったしな。機会があればまた企画したいくらいだ。次はきちんとテオと…メアリも誘えたらいいな。
「本日は誠にありがとうございました。我ら一同堪能いたしましたわ」
「ええ、お姉様の言う通り大変楽しかったです。私たちのワガママを一つ叶えてくださいましたね」
「私の胃袋を掴むとは認めて差し上げましょう。その腕に免じてメギドラオンではなくメギドラにてお相手して差し上げます」
「お、おう…光栄だよ?とはいえ耐えられる様になるのはまだまだ遠そうだ。ま、皆さん楽しんでいただけたようで何よりだ。ラヴェンツァも次のワガママ考えておいてくれ。今日みたいなのは俺も楽しかったしまた企画したら来てくれるかい?」
「…!よろしいのですか?」
「そりゃあこういうのはワイワイやるのが楽しいからな」
「ふふ、それは楽しみです。ぜひお誘いください。改めまして本日はありがとうございました。名残惜しいですがそろそろお暇させていただきます」
そう言って三人と別れた。今日は張り切りすぎたからちょっと疲れたし片付けは明日でいいか……そういやテオさんどこまで行ったんだ?いや、考えるのはやめておこう。
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