「ふーむ、結構長くなりそうだな。食べながらでもいいからゆっくり話そうか。言っちゃあなんだが君が抱えてる悩みってのは下手するとこれからもずーっと付き纏うんだ。俺は俺なりに精一杯の答えを出すつもりをしているけど、それが直斗ちゃんにとっての正解になるかは分からない。それでもいいかい?」
「…わかりました、じゃあ今回のところは軽い相談程度でにしておきます」
「そうかい?お、マスターがカレー持って来てくれたぞ。コイツは熱いウチに食べなきゃ失礼だからな。さ、食べてごらん」
「悪かったな坊主なんて言っちまって、お詫びと言っちゃなんだが食後にデザート持って来てやるよ。ほら、これがルブラン自慢のカレーだ。とりあえず食ってみてくれ」
「いえ、僕は気にしてないですから。それじゃカレーいただきます…‼︎美味しい…」
「はっはっはっ、どうやら嬢ちゃんの口にも合ったみたいだな。大人の立場から言わせてもらえば悩めるときに悩んでおけってだけだ。あとはお前さんが答えてやりな」
…マスターの後話しにくいなぁ、なんだよあのダンディな去り際。うわ、タバコまで吸い出したぞ…ちょっとカッコつけすぎて照れてるのか?
「コホン、直斗ちゃんは何で迷ってるのか自分で分かるかい?」
「えっと、えっと…」
「まぁ、無理に言葉にする事もないよ、それに悩んでることを言葉にできるってのは大人でも難しいさ。それじゃあ一つずつ聞いていくから答えてくれるかい?まず、探偵になりたいのは憧れているから、どうかな?」
「はい、僕はお爺さまの探偵姿に憧れました。それから探偵というものに興味を持って色んな推理小説を読んでるんです。子供っぽいですか?」
実に微笑ましい動機じゃないか。子供っぽいというより純粋なんだろうな
「いやいや、憧れのきっかけなんてそんなものさ。どんな小説が好きなんだい?」
「シャーロックホームズが一番好きです!あとはやっぱり江戸川乱歩の少年探偵団の真似をして色々な探偵道具を作ったりしてました…やっぱり子供っぽいですね…」
ふーむ、さっきからちょいちょい子供っぽいって所がコンプレックスなのかな?あとは憧れる対象が全部男探偵ってのもポイントっぽい…。うーん、まぁここで解決するような悩みじゃないなぁ。せいぜいマヨナカテレビ事件の頃の直斗ちゃんが最初から少しだけ人当たり柔らかくするくらいの効果しか無さそうだけど…まぁ俺なりの答えを言ってみるか。
「ふーむ、なるほどねぇ。直斗ちゃんは探偵に憧れてる、それは間違いないけど自分の憧れている探偵像が自分には到底なれそうに無いから不安ってとこなのかな?」
「……そう、なんですかね。…そうですね。リョウスケさんに言われてちょっと納得できたかもしれません」
「まぁ、俺の考えも結局は人の意見でしかないんだ。だからこの悩みを本当に解決したかったら自分で折り合いをつけるしかないかもしれない」
「……難しいんですね」
「そうだなぁ、はっきり言って直斗ちゃんが探偵として活動してからが本当に悩むんだと思うんだよ。要するに今は憧れに対する不安を感じているけど、これから先は探偵という現実に対する不安が出てくるかもしれない…」
「……」
「ごめんごめん、相談に乗るって言ったのに不安にさせて。言いたいのは直斗ちゃんが困ったり迷ったりした時は誰か話を聞いてくれる人を作っておきなって事さ。おっと、答えの先延ばしに思えるかもしれないけど、本当に解決したいのなら直面した時に対応する事が一番だと思ってるからさ」
「…よくわからないけどわかりました。じゃあ迷ったりしたときリョウスケさんに相談してもいいですか?」
「もちろんさ、その時はいつでも構わないさ。さ、カレー美味しかったろ?ここから散歩がてらキョウジおじさんに教えてもらった探偵の街歩きをレクチャーしてあげようじゃないか。白鐘流とは違う視点があるかもしれないよ?」
「…はい!ごちそうさまでした。とっても美味しかったです」
「マスター、ご馳走さま。直斗ちゃんも大満足したみたいっすよ」
「当たり前だ。このカレーはそれだけ手をかけてるんだからな。ほら、言ったろサービスのシャーベットだ。カレーの後スッとしていいぞ。外は暑いからな」
うーん、このイケオジマスター。にくいねぇ
「なんか言ったか!ったく、顔に描いてあんだよ」
「あはは、ほら直斗ちゃん慌てなくていいから。食べたら行こうか」
「はい、あの、マスターさんご馳走さまでした。今度はお爺さまと一緒に来れたらいいなって思ってます!お爺さまならこういうお店好きだと思うので…」
「おう、連れて来い。しかしお前、高校生のガキのくせして随分とスレた考えしてんだなぁ」
「スレたというかなんというか…答えの無い問題って結局出会ってみないと分からないっていうのがわかったんですよなぁ」
「…本当に高校生か?まぁいいや、気をつけてな。あ、お前、バイト来るなら9月からでいいぞ」
「ごちそうさまでした、バイト了解です」
ルブランを後にして路地をうろつく。直斗ちゃんには言えないけど街歩きって葛葉探偵事務所流ペット探しの奥義だけどな。
「いいお店でしたね。僕もなんだかあんなお店の人に覚えてもらいたくなりました」
「案外君のお爺さんは自分だけの行きつけ持ってるかもよ?」
「くすっ、そうかもしれません。カッコいいお爺さまですけど、イタズラも大好きですから」
どうだろう、少しくらい心の重荷を軽く出来たのかな?悩み相談つって起きても無い問題を具体的に答えるわけにもいかんからこれ以上どうしようもない部分あるからなぁ。…名前知らないから便宜上番長くんと呼ぼう、後はその彼に期待しよう。他にも直斗ちゃんの出会い次第かな?
直斗ちゃんのコンプレックスは現時点で解決できるわけもないですし、パーティメンバーとして完全解消も出来ないので中途半端になってしまいます
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