初実戦を終えて反省会?が開かれている。様相としては吊し上げに近い気もしないでも無い。なんせひたすらにエリザベスからのダメ出しを喰らい続けたからな…。まぁ個人的に思う課題は言うまでもなくメインスタイルの体術スキルアップとペルソナのラグをなくす事。もっともペルソナの発現トリガーを持ってない分苦労するだろうけどな。もちろん反省以外にも収穫はあった。現状あのレベルのシャドウなら徒手空拳でも何とかなる。相手のレベルが上がるとそう簡単にもいかないんだろうけどな。そういう意味でも武器を使うことも考えないといけないかもしれないな。
「まぁ私との対峙でももう少し先ほどのような動きを幾分か見せていただきたいという事は伝わったと思います。その上でリョウスケ様ご自身で考えられる課題はどの様なものがあるでしょうか?」
「ペルソナの発現速度と武器を使った戦闘かな。一人で動くならダメージ回避のためにもスキは減らさないといけないし、さっき敵の魔法攻撃を受けた時もそれ以上の威力を知ってたから動けたけど素手だとどうしても相対できる数にも限りが出てくるよ。そういう意味ではエリザベスに吹っ飛ばされ続けた甲斐はあったかな?」
「むぅ、私個人としましては望んだ結果では無いので不満であることを表明しておきます」
「ふふ、エリザベス落ち着きなさい。まだ訓練を始めて一年も経っていないのに初めての実戦で成果を出された事を喜びましょう。課題の一つである発現に関してですがアプローチを変えて見るのも一つかと思い提案させていただきますわ。勘違いなさらないでいただきたいのですが、現在行っておられる瞑想の様に内面を鍛えるという事は十分効果的ではあります。最大の要因は貴方がお持ちのペルソナの力が強大過ぎるということに尽きます」
「…まぁそうだよな、仮に万全の準備をして発現させたとしても多分すぐ空っけつになるってのが感覚でも分かるくらい強大な力は感じてるよ」
「そこまで自覚してらっしゃる様なら大丈夫でしょう。それにまだ焦る必要も無い程の時間もございます。こうしてたまにメメントスで実戦を行うトレーニングを設けるだけでも十分かと存じますわ」
「…そうだな。認知世界で身体を動かす為にも今の稽古は続けるつもりだし、師匠の爺さん方が頃合い見て武器の指導もしてくれるだろうし…」
「ええ、みるみるうちに成長なさっている様ですので良き方に師事なされておりますわね」
「そうだな。縁の力ってやつなのかね?」
「ふふ、ええ、その通りです。縁を紡ぐ事が力になるのです。さぁ、今日はお疲れでしょう?ゆっくりお休みくださいませ」
「あぁ、そうさせてもらうよ。ありがとうみんな」
礼を告げベルベットルームから帰る。なるほど確かに疲労感がすごい、この状態で動き回るのは億劫だな。…この疲労感をどうにかしてしまうべっきぃのマッサージってすごいかも知れないんだな。
こうして俺の予定にメメントスでの訓練が加わることになった。と言ってもルブランのバイトもあるからそこまで頻繁に行われる事は無いと思う。こうしてみると日々やる事があるもんだから先の事を考えてる暇もないうちに冬も近くなった。ま、冬休み入るまでにあった事なんてそれこそ期末試験くらいなもの。それだってそこまで苦労する事も無かった。…芝原はひいひい言ってたけど、アイツは自業自得だ。あれだけ言ったのに準備しない奴に救いは無いな。
「お疲れ様でしたー。じゃあ俺は先に向こうで待ってますんで」
「おう頼むぜー。俺たちは道覚えてるから初めてな連中連れて行くよ」
「ホンマやったらウチが車出してあげたいんやけど間に合わんかったんよねぇ」
「いやぁ、この時期にあの山を初心者で運転は怖いっすよ?結構積もるらしいんで」
「げ、そうなの?じゃあ荷物持って道場向かうの厳しい?」
「最近教えてもらったんですけど神社近くにまで沖奈駅からバスあるらしいんで大丈夫ですよ。てかこないだも言いましたよダイチさん」
「あはは、そうだっけ?」
「しっかりしぃな、あんた部長やろ…。大丈夫かいな、不安になってきたで」
「うっ、精進します…」
「まあまあ、ヒナコさん、はじめての合宿で色々負担かけてますから…。その辺にしておかないとうるさいOG扱いされますよ」
「しゃーないなぁ、そこまで言われたらかなわんわ…」
「ううっ、リョウスケありがとなぁ」
「ま、そんなわけなんでお先失礼しますねー」
そんなわけで俺は先にこの道場へと来ている。予定ではみんなが来るのは明後日の25日から30日までとなっている。中には残って年始のバイトをするって人…今回はダイチさんが居るみたいだ。ヒナコさんは相変わらずタイミングが悪いと言うか大阪の実家に顔を出さなければならないらしく残念そうにしていた。あの人も実家が結構な家らしいからなぁ、仕方ないか。
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