「「美味しい」」
「だってさ、マスター」
「ふんっ、当然だ」
「いや、ホンマ美味しいわぁ」
「うん、とっても美味しい…です」
「でしょう?」
「相変わらずええ趣味してんなぁリョウスケは、ホンマどっから情報持ってくるんやろか」
「ここは偶々ですかね?去年の春休み色々と探検してたもんですから」
「ちょっとヒナ、このカレーが美味しいのは分かるけどアタシの話きいてよ!」
「よっしゃ、アイリもええ感じにリョウスケに遠慮なくなってきたからちょうどええやろ」
「そうですね、大分話しやすくなったんじゃないですか?」
「むー、確かにこの人にも話しやすくなったけど……。1番アタシが気になってるのって結局ヒナと入れ違いになるって事なの!」
「まぁ、結局知らないところに飛び込んで寮生活って事になるかぁ。そこが1番の不安ポイントだね」
「うん…」
「その辺はヒナコさんはどうだったんです?今でこそ部活でワイワイやってますけど一年の頃とか」
「ウチかぁ。アイリに言うのもなんやけど最初全然馴染めへんかったんやで。まぁそれでもかまへんってつもりしてたんやけどな。結局は日舞の留学みたいなもんでこっち来てたわけやし、そんなもん関係あるかっ!って気持ちで飛び込んできたからなぁ」
「その辺のバイタリティは人それぞれですからねぇ。詳しくないんですけど、月光館って専門科があるわけじゃないんですよね?」
「学校でやる事は普通やけど桐条グループが持ってはる設備で練習できるんよ。そこの先生が結構な有名処集まっててなぁ」
「そーいや、変な所で実はすごい経歴の教師とかいますもんね。ウチの顧問とかほんとどっから拾ってきたってレベルですし。んで、アイリちゃんもそういう形で誘われてらって事?」
「うん…、桐条がスポンサーになってる所で先生に教えてもらう事ができるって言われてるの」
「なるほど。じゃあヒナコさん、寮生活とか学校生活楽しかったですか?」
「せやなぁ、ウチは楽しかったな。兄弟もおらんかったし共同生活ってのもあんまり体験できひんかった事やしなぁ。何より寮生活は朝がゆっくりなのは助かったなぁ。学校生活も普通に楽しい高校生してたつもりやけど最近の部活がなんやかんや1番楽しかったで」
「その1番楽しい部活の一員で光栄ですなぁ」
「そこ!そこなんだけど、なんでヒナ部活、それも合気道やってるの?」
「ウチかて最初は興味なかったんやけど2年の時に偶々顧問の先生の立ち振る舞いとか立たずまい見てしもてなぁ、コレはウチの踊りに必要やって思ったからなんやのよ」
「ふーん?でも確かにお正月に見たヒナの踊りキレとか良くなってたかも…」
「まぁコレに関しては相性が良かったのが大っきいなぁ。あとその繋がりでリョウスケの親戚にメンタルトレーニングも教えてもろたのもあるけど」
「へぇー、そんなことがあったんだ」
「へー、ヒナコさんでもそんなに変わったんですか」
「まぁ、あんまり部員の前で披露する事も無いからなぁ。ウチの実感で言うならあんまり身体のラインにでぇへん筋肉が付いた分今までやったらブレてしまう所をイメージ通りできるようなったんやで」
「うん、新年の舞は本当に凄かった」
「なんや、そないストレートに言われると照れてまうわ」
「結論としてですけどヒナコさんは環境変えて後悔してますか?」
「全くしてへん。むしろ決断したあの時のウチを全力で褒めてやりたいくらいやで」
「補足するとだけど、自分の周囲の環境をガラッと変えることができるのって若いウチの方が簡単なんだよね。もちろん変えた事による影響が全部プラスの作用になるかどうかは分からないけどね」
「せやなぁ、そりゃ苦労もしたけど今やったらええ経験やったって笑えるで」
「ヒナ…。うん、わかった。アタシも飛び込んでみる」
「ホンマか!これでアイリも後輩かー」
「寮生活の事とかはヒナコさんなら教えられるしいいんじゃないです?」
「勉強やったらリョウスケに任せたら問題無いな」
「普通の学校やったら間違いなくトップクラスやで。残念ながら変な先生多いからちょっと苦労しとるみたいやけど」
「保健体育のテストでフロイト心理学は流石に苦労しましたねぇ…」
「何それ…?」
「まぁその辺は試験対策で部活のメンツと一緒に色々と見てやるさ」
「うーん、コレは合気道部のお母ちゃんやなぁ」
「え、俺そんな事言われてんすか?」
「いやぁ、これから卒業までに広めたろかなって思ってるだけやで?」
「うわぁ、コレは何言っても無駄な奴ですね…」
「あははは!不安になってたアタシが馬鹿みたいじゃないのよ。ヒナポッポ見てたら安心しちゃった。ねぇ、せっかく東京来たんだから色々と案内しなさいよね」
「おいおい、まだコーヒー飲んでねぇだろ。嬢ちゃん焦っちゃいけねぇよ。ほら、ちょっと食休みした方が歩きやすくもなるってんだ」
「そうそう、ここはカレー食べたあとコーヒー飲まなきゃ締められないくらいですから」
「せやで、アイリあんた一息ついとき」
「う、うう、わかったわよ…」
どうやらルブランはお気に召して頂けたようで連れてきた身としては何よりだな。それにアイリちゃんも内心は来るつもりだったんだろうけどだれも知らないって不安が解消されて初めて会った時より随分表情も軽くなったように見えるな。
「アイリちゃんはヒナコさんが泊めるんでしょ?じゃあ夕方に学校着くようなルート考えます?それとも晩ご飯は外ですか?」
「せやで部屋泊める手続きもしてるし休みの日やから食事もでんから外行くつもりやったけど?」
「何だったらなんか作りましょうか?有り合わせでリクエストに応えられる範囲でいいならですけど」
「ええのん?さっすがオカンや!」
「それ、引っ張るんですね…」
「ふふ、アイツ見たい。けどアイツよりよっぽどお喋りだけど」
「アイツ?」
「うん、地元の友達でジュンゴって言うの。ヒナと同い年なんだけどちょっと変なヤツなのよ。いいヤツなんだけど事あるごとに茶碗蒸し出してくる無口なヤツなの」
「…そりゃ変わった人だな」
「お母ちゃん、ウチ和食がええなぁ」
「はいはい、関西風のうどんにでもしましょうかね。こっちのツユ真っ黒で慣れてないでしょ?」
「ええな!真っ黒なツユはいつまでも慣れへんから楽しみやわぁ」
「お口に合えばいいですけどねぇ」
なんだかんだ満足して頂けたようでホクホクした顔でヒナコさんは帰っていった。流石にピアノやってる子がウチの部活に入るってことは無いだろうけどここまで事情知ったら先輩やりますかね。
…しかしジュンゴ君ね。そりゃ居るよなぁ。けど何というかヤバそうなアプリも流行ってないし幸せそうで何よりだよ。あの世界もポラリスによって分岐したりしてたから救われる世界が一つくらいあってもいいよな。
ジュンゴ君はそんなに絡む予定は無いです
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