「うわ、上野の美術館でしかもこれだけ人集めるってすごいっすね」
「まぁ、せやなぁ。あの『サユリ』出すまではそんな人気ある人でも無かったんやけどなぁ。ウチとしてはまだそれまでの方が班目センセの顔見えるんやけど…」
すげぇな、ヒナコさん、ほぼほぼ完璧に見抜いてるじゃねぇか…。ネームバリューとバックの権力が有ると違和感って言えなくなるもんなのかね
「ふぅん、ブレイクのきっかけの前から知ってたんですか?」
「まぁ今回みたいな大きいハコの美術展ってチケットもらえるんよね。よっぽど見たいやつは東京しか無くてももろてたから色々と見て回ってたからなぁ。結構見る目…審美眼ってのには自信あるで。アホらしい特技やけど1番高い作品とか割と当てられるんよ」
「それは、さすが大阪人って突っ込む所ですかね?」
「ビミョーやなぁ。大阪人やからってみんながガメツイわけあるかい!って言わんなあかんくなる気もするしな」
「えぇ、ヒナコさんがアホらしい特技披露アピールしたんでしょ?」
「分かっとるからビミョーや言うたやんか。っとそろそろ着くで、チケットコレやから入ろか」
「あ、ありがとうございます」
二人で馬鹿話してたらもう美術展の入り口に。何気にいいチケットだったらしく長蛇の列を横目に入れるようだ。
なるほどねぇ。うーん、ここまでいろんなジャンルに手を出してるって普通に考えて違和感なかったんだろうか…。元々は良くも悪くも普通の日本画家って感じなんだなぁ。つっても『サユリ』以前の作品はほとんどないみたいだし。なるほど、ヒナコさんが他人の顔が見えて来るって言ってた意味が分かったかもしれない。俺はカンニングしたようなもんだけどさ…。
「どないやった?」
「ヒナコさんの言ってる事考えながら見たらなるほどって納得して…出来ちゃいましたね」
「せやろ?どうにもうさんくさいスジから
「なるほどねぇ。ところでなんですけど…ちょーっと声のトーン落としてくれませんかねぇ?周りの皆さんがつめたーい目を向けてるんで」
「スマンスマン、ホナ出よか。話もご飯食べながらしよか」
「まぁ、なんとなくイライラしてそうなのは伝わりましたから…」
珍しく不機嫌なヒナコさんを宥めながらお昼を食べた。出るわ出るわ不満が。よっぽど辛かったらしい…
「口直し…って表現でいいかわかんないですけど、どっか別んとこ行きましょうよ」
「…せやな。スマンかったわ、急に誘った先輩の憂さ晴らしに付き合わせてしもて」
「いえ、俺も興味はあったって言ったし大丈夫ですって。ほら、終わったことよりこれからの予定考えましょうよ。その方が建設的ですって」
「上野はウチがブッキングしたんやし…次はリョウスケにお願いしてもええか?」
「そうですねぇ…方向性としては同じく美術展、もちろん別の美術館のですけど。もう一つは皇居か明治神宮みたいな建物も有りかなぁと」
「せやなぁ…せっかくやし皇居でも行ってみよか。近くまでは行ったことあるけど中入るんは経験ないんよね」
「よし、じゃ行きましょうか」
ちょうど皇居の中を見るツアーがあり、タイミングよく参加できた。前世…涼介として来たことはあるので久しぶり…という表現でいいのかはわからないけどな。
「へぇ、観れる範囲とは言えここにお殿様住んではったのも100年ちょっと前って思ったらすごいもんやなぁ」
「まぁ、そこまで遡るとお侍さんの時代ですもんねぇ。いやぁ、こんなすごい建物よく手で建てますよねぇ」
「ホンマやなぁ。ええもんはホンマにええもんやなぁ。ウチの目的の一つにここに招かれる様な舞踊家になるって項目追加せなあかんわ」
「御前舞踊って事っすか?特等席…は厳しいでしょうけどぜひ俺も観に行きますよ」
「当たり前や、ま、チケットは買うてもらうけどな」
「ご祝儀がわりで良いですよね?」
「かー、そう返されたら敵わんわ。っと、そろそろ終わりみたいやな」
「みたいですね、うーん、まだ時間あるしこうなったら明治神宮も行きましょうか」
「せやな、ええ天気してるしお参りするんもええわな」
こうしてお上りさんの様な定番東京観光を2人で楽しみこの日は終わった。随分とイライラしてたなぁヒナコさん。あんまり悪感情表に出さない人なんだけど珍しい事もあるもんだね。ま、皇居と明治神宮回って帰り際にはゴキゲンだったし大丈夫だろ。しっかしホント、あそこまで班目の本質見抜けるモノなんだなぁ。逆に絵に対する固定観念とか無いからなのかな?
ん、メール?ってフミさんか。やっと落ち着いたのかな?
『いやー、悪かったわね。アンタいつの間に帰ったのよ、全然気づかなかったんだから。とりあえずこの破魔矢の分析はわかったわ。しっかしちょっと解析かけてみたけどこの魔石ってのはサッパリわからないわね。ただ…物凄いエネルギーを包括してるってだけは分かるけれど…。あとこのへんの宝石類も認知世界産なのよね?成分とか比べるのもう少し時間かかるわよ。楽しくなって来たわ、アンタに協力して正解だわ。ま、アタシは自分の知識欲さえ満たせれば発表なんて出来なくっても構わないからもっと持ってきなさい。モノによっちゃ報酬だって出せるわよ。あとアンタ、こっちの世界でも魔法?使えたりしないの?アンタが使ったって言う物品は認知世界に持ち込んで初めて特殊な働きをするんでしょう?それも魔法?の様な。ならその魔法のデータが欲しいんだけど…何とかなるかしら?ま、出来るならよろしくー』
……軽い。メールで済ます内容か?それにしても、うーん、こっちの世界で魔法かぁ。ペルソナが発現する…と思うんだけど、準備必要だよなぁ。マグネタイト…マガツヒ…あ、魔石か。アレ使えばちょっとは楽にアスラおう召喚出来るかも?でもアスラおうの魔法とかちょっとした実験に向いてねぇぞ…それに場所も無いな。色々と考えないと出来ないなぁ…
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