「…はい、よろしくお願いしますね。握手を求められたのは初めての事です、何とも言えない気持ちになるものですね。我が主人が私の糧にとおっしゃった意味がわかった様な気がします。貴方と共に歩みましょう。」
「まぁ、ラヴェンツァもいつの間にか大人になったのですね。しかし、姉としてまだ追い抜かれるわけには参りませんよ!そういうわけでございます、お客様。私の溢れる熱意を受け取ってください!さぁ訓練を始めますよー、ラヴェンツァよく見ておいてください、この私、姉エリザベスの頼れる様を!」
え?いや、もう顔合わせで終わるんじゃないの?なんでこうなってんの?いやいや、なんでもうそんなにみなぎってるの?
「えーっとエリザベスさん、今日はもう色々あったし…お開きってわけには?そ、そうですよね、マーガレットさん。……マーガレットさん?」
「(…ラヴェンツァが大人になってしまいました。リョウスケ様には責任を取って頂かなくてはならないのではないでしょうか?)は、はい、いいえ。リョウスケ様、私たち姉妹の紹介として私たちの力を目にすることこそ私たちのことを知っていただく上で必要でございます。心配ありませんわリョウスケ様。私たち姉妹が力を司ると言われているには理由がございます。エリザベス、遠慮はいりません、貴方の力を見せてあげなさい。」
ニッコリと満面の笑みで死刑宣告を告げるマーガレットさん。目に見えるほど気合が溢れてるエリザベスさん、って本当にオーラみたいなのが立ち上ってるぞ…止められそうに無い姉2人を見てオロオロしているテオドアさん。…居たんだ。一言も喋ってねぇぞ…。ゆ、唯一この状況から救ってくれるのはラヴェンツァ嬢だけか?
「あら、お姉様たちもそこまで親身に協力してくださるのですね。こうしてエリザベスお姉様の力を見れる事になるとは思ってもありませんでした。私にとって良き学びの機会となるでしょう、お願いしますお姉様。」
…終わった。最後の最後でダメ押し入った…やべぇ。なんだ、あのお姉様方からしたら可愛い可愛い妹の言葉はバフの効果でもあるのか?
「……えっとお三方、せめてこれだけは聞かせてくれませんかね?この世界での経験は現実世界にどういったフィードバックがあるんですか?」
「あら私としたことが粗相をいたしましたね。現実世界のリョウスケ様、貴方の身体は眠ったままでございます。今の貴方は精神エネルギー体の様なモノ。しかし貴方は自らペルソナの力に目覚めるほどの強き心の持ち主でございます。つまり、この場で負った傷が貴方様の普段の生活に影響をもたらす事は(ほぼ)ありません。ご安心くださいね。」
マーガレットさんの慈母神かの様な微笑みで告げる内容は
「この場で死んでもヘーキヘーキ、エリザベスやっちゃえ」
にしか聞こえない…
(…リョウスケ様、貴方様の力になれぬ不甲斐ないテオドアをお許しください。ああなった姉上たちに止める術はございません…。せめて、せめてもの償いとして現実世界で目覚めるまでに貴方様の傷は全て癒しておきます…。)
…テオドアが姉妹の暴走とも言える事態の尻拭いとしてせめてアフターフォローだけでもという善意がさらなる苦難を呼び起こすとはリョウスケにもテオドアにもまだわからなかった。
「準備はよろしいですかリョウスケ様、ご安心ください。私は姉妹の中でも力を管理する役割を拝命しております。さぁ、遠慮は無用!にございます。と言ってもまだ貴方様は目覚めたてのヒナの様なもの。本日はここまで至れるという目標として、壁として私たちをその身に感じていただきます。準備はよろしいですね?」
なるようにしかならない(諦感)
「お、お願いします。」
「さぁラヴェンツァ、頼りになるお姉ちゃんの勇姿見ておきなさい!!
いきなりではございますが、フィナーレといきましょう。ペルソナカードドロー!マサカド!メギドラオンでございます!」
あっ、これがメギドラオンかぁ。そりゃそうだよね、ペナルティじゃなくても使おうと思えば使えるけど強すぎるからエリザベスが使わないようにしてるってだけだよね……無事に起きれるかなぁ。
………気合の乗ったエリザベスの一撃を受けたリョウスケは耐えられるはずもなくその場に崩れ落ちた。しかしこの状況で満足そうな表情しているものは1人もいない。リョウスケはこの絶望的な状況を知らずにいられたことは幸せだったのかもしれない。
「エリザベスご苦労様でした。…しかし、ラヴェンツァを任せるのならもう少し気概を見せていただきたかったですね。」
「いえ、マーガレットお姉様。まだ力を引き出すことができました。あの方なら思う存分ぶつけられる気がするのです!こうしてはいられませんわね。テオ、何をしているの?早く来なさい訓練に付き合ってもらうわ。」
「わ、私ですか?…少々お待ち下さい姉上、リョウスケ様を回復して差し上げなければなりません。そして無事に現実世界へ送り届けておきませんと…。」
「さすがはエリザベスお姉様でした。まだまだ私では鍛錬不足ですね。テオお兄様、エリザベスお姉様との関連の際私も同席してもよろしいですか?」
「えっ⁉︎ラヴェンツァもかい?…も、もちろん構わないよ。は、はは。この兄で良ければ胸を貸そう。」
「あら、姉妹みんな仲良くして結構ですわ。けれど、私だけ除け者にするなんて、お姉ちゃん寂しいわ。私も仲間に入れてもらいますね。構いませんわねテオ。」
「⁉︎も、もちろんですとも姉上。むしろこちらから参加していただきたいとお願いするべきでした、失念しておりました。では、リョウスケ様をすぐ送り届けて参りますので。」
ベルベットルームの姉妹たちは愉快なやり取りを続けている。時折青年の悲鳴のようなものが聞こえて来るのはきっと気のせいなんだろう…。
「うわああああ!!!」
な、なんて寝覚めが悪いんだ。夢で誰かにぶっ飛ばされた様な……ん?なんで俺寝起きで手に何か持ってるんだ?
「夢じゃなかったのか…夢であって欲しかった…。ベルベットルームの鍵がこれか…。」
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