「さて、フミさん。お願いします」
「んー、この辺の刀とか?以前アンタから頼まれた破魔矢とかお守りとかとおんなじ解析かけてみるわね」
「お願いしておいてなんですけど…割とどこでも出来るんですね」
「まぁ設備をおおっぴらに使えそうなネタでもないしね。なんとかやってみたらできたってのが実際よ。…へぇ、すごいわね。便宜上アンタが持って来た道具が内包してるエネルギーを霊力、物質、素材に宿った力を魔力って呼んでたんだけど、実態はほぼおんなじ…アンタがいう『マガツヒ』ってヤツ。つまり魔石を解析かけられたおかげなんだけどね」
「なるほど」
「ま、もう少しガッツリ調べたいからもっと魔石持ってきて欲しいわねぇ」
「魔石っすか、ちょうど見てもらいたいモノにも使うんですよね…」
「あら、そういえば魔石ってどう使ってるのよ?」
「精神エネルギーの塊みたいなモノなんで、ペルソナに吸収させたりする事で疲弊した分を補充出来るんです。要するに回復ですね」
「ふーん、回復ねぇ。大事だとは思うけど…」
「まぁ、その辺は妙さん紹介してくれたおかげでカバーできそうですから」
「なら良かった。でも、さっきの言い分じゃまだ使い道ありそうだったわね」
「それは明日現地で見せますよ」
「そ、じゃ楽しみにしておくわ。他に解析して欲しいモノは?」
「あとはこれです。封魔管って言うんですよ。使い道は調伏した悪魔を封印し使役する為に持ち運ぶ為の霊具です」
「へぇ…、貸して。……これ中がマガツヒで満たす構造になってるわけ?どう言う素材使ってるのかしら」
「その辺も分からないんで見て欲しかったんですよ。今現在作る術が無くって現存してる分しか無いとなると…」
「そりゃ不安だわね。これって誰でも使えるの?」
「
「…そりゃ、危ないわね。下手な欲かいて死んじゃったら意味ないわ」
「そっすね、こうして道具見せたりしてますけど悪魔の使役とか利用に関しては全力で止めさせてもらいますよ」
「………分かったわ」
「手に負えないレベルの連中ってキリがないんです。ちょっとした欲をつついて現界しようとするんで。ほら、『悪魔のささやき』とか言うじゃないですか」
「そ。アタシも気をつけるわ。アンタもいざと言う時は止めて頂戴。じゃ、今日やる事やって行くわよ」
この後も持って来た道具を色々と解析してもらった。おかげで認知世界で役に立ちそうなアイテムの予想と傾向が立てられそうだ。解析を進めて行く為にももっと魔石や素材が欲しいとの事。これからは出来るだけ取っておかないとな。なんなら真次君から買い取りもアリだな…。
そして、今日は俺のペルソナとピクシーの調査の日。朝早くからフミさんと山をちょっと行ったところにあった開けた川の近くまで向かった。
「ここならちょっとくらい荒れても大丈夫かなぁと思いまして」
「いいんじゃない?で、ここまで人目につかない所でやりたい事って昨日見せてくれた封魔管の中身の事かしら?それともアンタが持つペルソナ?」
「両方ですよ。まずは…仲魔から行きます。来いっ!ピクシー‼︎」
「はいはーい。今日は何するのー?」
「今日は色々調べたいんだけど協力してくれるかな?協力って言ってもその場から魔法を2、3回使うだけでいいんだけど」
「わかったわよー。って、あれ、知らない人が居る」
「ああ、この人は偉い学者先生でさ、悪魔のデータを取ってもらってるんだ。時代も変わっただろ?」
「すっごーい!ねぇねぇ、アタシの事見えるようになるのかな?」
「あー、今って見えてます?」
「いんや。ただただ独り言言ってるヤバい奴にしか見えてないわよ。…ケドデータじゃ喋りかけてる先にマガツヒの反応が有るからそこに居るのかしら?」
「‼︎なるほど…可視化とまでは行かないまでも反応を見つけることはできたわけですか。じゃあ次は魔法です。ピクシー、ジオだ!あの岩に向かって撃てっ‼︎」
「えーい!」
ピクシーの力の抜けるような掛け声とは裏腹に小規模な落雷の様な現象が岩に向かって放たれた。
「………すごいわね、これが魔法」
「これが『ジオ』…分類するならば雷や電気に近い性質の魔法です」
「流石に解析なんかはこんなノートパソコンじゃ出来ないからデータ集められるだけ集めさせてもらうわよ」
「後は…ピクシー、ディア。俺に向かってお願い」
「自分で傷つけるのはどうかと思うんだよリョウスケちゃん。今回だけだからね」
そう言って俺は自分の手のひらから血が出るくらいに切った
「アンタ、何をして、ん、の……ってマジ⁉︎」
「ゴメンねピクシー、ありがとう。今日はもう戻っていいよ。コレお礼の魔石だから」
「はーい。ずーっと眠ってて退屈してたから頼られるって楽しいわね!また待ってるわー」
「…アンタ、傷もうなんともないの?」
「はい。今のは『ディア』。回復魔法ってトコです」
「すごいわね。魔法、世の中変わるわよ」
「いやいや、こんなのオープンにしたら絶対に欲をかいたやつがヤバい悪魔に手を出して世の中もっと大変なことになっちゃいますって」
「…そうね。あまりのインパクトに目が眩んだわ。それで今の魔法に制限はあるのかしら?」
「そもそも悪魔が使えるモノじゃないといけないってのは当たり前です。後は精神力によって干渉しているんで仲魔のそれが枯渇したら使えなくなるってトコですね。じゃあペルソナの方行きますよ」
「もうなんでも来なさい」
「来いっ‼︎アスラおう‼︎ギガントマキア‼︎」
そう高らか俺が宣言したとともにアスラおうは赤い腕を狙い定めた岩に向かって振り下ろした。…もちろん岩は木っ端微塵。俺も体力空っけつだけどな。なんとか1発だけなら撃てるようになった気がしたんだが成功して良かったよ。
「……何が来ても驚くつもりは無かったケド、これは絶句ね」
「はぁ、はぁ、はぁ」
「あぁ、喋んなくていいから。なるほど、さっきのピクシーと違ってペルソナは自分の内なる力って言ってたのはその消耗を見れば分かり易いわね。アンタの体力と精神力で動いてるってわけか」
「はい、そーです。つってもたったワンアクションでヘトヘトになるのはペルソナと俺自身の心と身体の強さが釣り合ってないからですよ。普通は一緒に成長するんでここまで負担にはならないハズです」
「ふーん、なるほどねぇ。後輩に何人か居るって言ってたわね…その子らのと比べてみたいけど、桐条のツバ付きって話だもんねぇ。まだコトを構えるには早いか」
「それもいずれチャンスはあると思います。ちょっと先の話かもしれないですけど」
「ま、楽しみにしておくわ。さて、帰るわよ。アンタも大分しんどそうだしね。お風呂でゆっくりしてから戻りなさいよ」
「そうですね、そうします」
俺としては見てもらいたいモノを一通りやった。後はフミさんにまかせよう。俺も疲れた、いけると思ったけどギガントマキアはやり過ぎだったな…。
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