「いやぁ、喋りすぎて疲れたねぇ」
「「…」」
「あら、真次君、ずっとこの調子?」
「ああ、そうっすよ」
「まぁ、話の続きはするけれど…ちょっと休憩って事で君たちが影時間でどんなことやってるか教えてもらっても構わないかな?」
「あ、ああ。構いません。主に影時間に取り込まれてしまった一般人の救出を行っています。どうしても取り込まれた人間はシャドウを引きつける様でして迅速に発見しなければ…また無気力症候群の患者となってしまいます」
「なるほど、救助活動か。その時出てくるシャドウってのはどんな連中か説明できる?」
「…そうですね。どうしても我々で名付けた個体が多いですが…今度まとめたデータをお見せ致しますよ」
「おや、外部に見せて良いのかい?じゃあそのデータは見せてもらうとして…強さは?それは君たちからの感想を聞きたいね」
「私は…前線というよりサポートに回っていますのでそれはこの2人の方が詳しいでしょう」
「俺には手強いレベルがたまに居ます。特に連戦となるとガス欠になりますね」
「俺も…そうっすね、やっぱり続けて出てこられると厳しいっすね」
「君らさ、え?3人しか居ないんだよね?それでさらに分割してんの⁉︎」
「しかし、こうでもしなければ探索範囲を広げる事が出来ません」
「いやぁ、びっくりだよ。言っちゃなんだが…前線に出る段階じゃないね。そりゃ適性持ちが少ないって事だから仕方ないかも知れないけど余りにもズサンだよ」
「…そこまで言われるほどでしょうか?」
「現時点で影時間の影響範囲…タルタロスを起点とするなら最遠部の把握くらいしているだろう?」
「…港区を出ることはないと思われます」
「そのレベルかよ…。影響下にあるかどうかは影時間がわかる人間なら外からでも調べられそうなモンだけど…グループって言ってもこりゃ大した支援期待出来ないな」
「なっ⁉︎」
「いやいや、救助活動するにしてもカバーできる範囲が限られてるからこそエリアを正しく把握しとかにゃいかんでしょうよ…」
「うっ…。進言してみます」
「それに、連戦が厳しいって事は個別行動に余裕が無いって事だろう?そんな調子だと対処に余裕が出た時痛い目にあうのも目に見えてるよ…。真次君はその辺結構叩き込んだから大丈夫じゃないかな?」
「そ、そっすね、確かにセンパイにゃ『カストール』出して挑んでも返り討ちだろうなぁ」
「荒垣でもそう言うのか…貴方は一体何者なんですか?」
「そうだなぁ…葛葉流退魔術師、デビルサマナー葛葉リョウスケってとこかな?あ、オフレコだよ?」
「「……」」
「なんだい人が真面目に答えたって言うのに」
「いえ、何を言っているのか分からないとこのような感情になるのですね」
「デビルサマナーとはそんなに強いのですか?」
「まぁ、悪魔を祓うって結局はソッチがモノを言うのさ」
「おいおい、センパイはあれだぞ、ホントの事を全部言っちゃくれねぇけど大事なウソはついてねぇ人だぞ」
「その言い草はどうかと思うなぁ真次君。一応初対面のあの時にも似たような事は言ったハズだけどね。ウソというなら…影時間とタルタロスの存在
「なっ⁉︎ではなぜですか‼︎」
「そりゃ簡単さ。あの手の異界…影時間だけじゃないからだよ」
「「なっ‼︎」」
「おーおー、お前らでもやっぱりそうなるよなぁ」
「シンジは聞いていたのか?」
「あのクスリの相談した時に教えてもらった」
「…そうか」
「ま、そういうわけでそっちの方までは無理なわけさ。分かってもらえたかな?」
「そちらへと我々が行くことは…?」
「現状手段が無いね。別口でアプローチをかけてはいるけどまだ俺以外を案内する方法が無いんだ」
「そうですか…」
「まあ出来た経緯が違うから
「…異界についてご存知なのですか?」
「完全には知らないけどね。大きく違うのは人為的なモノじゃないって事さ」
「影時間を人為的とおっしゃりますか‼︎」
「今回は故意か事故がによらず人の手がキッカケかどうかの話だよ。どうにも冷静さを欠く話題みたいだね」
「…くっ、申し訳ない」
「俺が知ってる方…『メメントス』と呼んでるけど、それは人の集合無意識が原因だね。これ以上は講義になっちゃうから今日はいいでしょ。そろそろペルソナとシャドウの話をしようか」
「それを聞けば…幾月さんの狙いが分かるのですか?」
「うーん、狙いまでは分からないけどね。それは本人にしか分からないでしょ。分かるのは幾月さんが君たちにさせている事の本当の事かな。いいかい話しても」
「…お願いします。ここまで来たのなら聞かずにはいかないでしょう」
「そうかい。じゃあ結論から言うと…ペルソナとシャドウ、元は同じだよ。つまり生み出したのは人間ってわけだね」
「「「なっ‼︎」」」
「まぁ由来は一緒でも過程が違うからね。ペルソナは色んなキッカケを踏まえて自分の心と向き合った結果生み出されたケースがほとんどだろうね。それでシャドウなんだけど、人の負の感情が集まって
「…その結果無気力症候群患者というわけですか」
「ま、状況からの推理だけどね。人は誰しもがペルソナとシャドウを持っているのさ。チカラの大小は別にして。さて、そんなペルソナを制御するクスリってどう言うモノだと思う?」
「…まさか、ペルソナの元が心、自我であるならそれを薄めるようなクスリという事でしょうか?」
「それもある。もう一つは自我との融合を進めるんだ。心とペルソナとシャドウを混ぜてしまう。そうすれば制御出来そうだろう?そうなると真次君、君に足りなかった要素は…なんだったかな?」
「そりゃ俺が『カストール』を制御するんですからシャドウの要素を…ってマジかよ、なんつーもん飲ませてやがったんだ」
「そ、おそらくはシャドウを原材料に使ってたんじゃないかな。で、シャドウだけど君たち提供してたかい?」
「…いえ、データくらいでそれ以外は。それに、残骸も残滓も残す事の方が稀ですし」
「そりゃあ不思議だ。じゃあ誰が調達してるんだろうね」
「「「‼︎」」」
「多分…私兵のペルソナ使いがいるんだろう。どうだい、シャドウの利用方法とペルソナ使いとのツテ。これだけ揃えるのにグループの研究所に居なかった人間ってのは無理筋でしょ」
「…では何故我々に黙っているのでしょうか」
「君たちを表向きに動かしておきたいんだろうね。影時間の発生から8年弱でしょ?美鶴ちゃんのお父上サマをそれだけ誤魔化してきたんだ、君たち高校生がつついたって無駄だよ。それにお父上サマからのアプローチもまだやめた方がいいね」
「何故ですか‼︎」
「簡単さ、それだけの用意をしてる人間がわざわざ表に出てきてくれてるんだから。下手に暴いて見えない活動をされる方がよっぽど厄介だよ」
「そっすね、確かにあのロクでもねぇ野郎の事だ、身軽にしたらもっとロクでもなくなるに決まってるぜ」
「そう、こんな話聞かされて昨日までの様に振る舞ってほしいってのは難しいかな?」
「…いえ、確かにそれが必要である事を理解しました。やって見せましょう」
「すごいね美鶴ちゃん、カッコイイ。お父上サマに対する報告は…まだ早そうかな。仮にも上に立つ人だ。俺みたいな信用の無い人間の推理だけで今までの右腕を疑えってのは無理だね」
「…そうですね、お父様の分も私が気を払います」
「美鶴、力が入りすぎでは無いか?」
「ふむ、平常心を保つにはやっぱり瞑想だよ。よし、美鶴ちゃんも指導してあげようじゃないの」
「よろしくお願いします」
「おっと随分と話し込んじゃったね、もういい時間だ。そろそろお開きでいいかな?まぁ夏休みの昼間なら時間作って色々見てあげようか。毎日って訳にはいかないケド。それはそっちも同じだろう?」
「そうですね。俺もボクシング部がありますので」
「私もフェンシング部が有ります。とは言え明彦と荒垣に出遅れているのは間違いない、特別に見てもらえませんか?」
「そう言ってるけど2人は?」
「俺は別に構わないっすよ」
「俺もです。美鶴が強くなってくれるに越したことはないですね」
「ま、そっちから連絡入れてくれる?これ俺のアドレスだから」
「ありがとうございます」
「じゃ気をつけてね」
これは引き込めたって事でいいのかな?とりあえず幾月に対する不信感を植え付けられたって感じかな?我ながら怪しいんだけど言える範囲で説明するとこうなるよなぁ。…最悪はピクシーにお願いするか、1番の説得力だろ。あの子達が見えるなら…大丈夫だよな?
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