紆余曲折…色々と有ったが概ね上手く行ったんじゃ無いか。…ま、そう思って油断してると足元を掬われる、なんてありきたりな事は避けなきゃならんけどな。とはいえ何が出来るのかを考えても彼ら一年生ペルソナ使い組は現状維持、せいぜいパトロールに重きを置くくらい。あとは俺と訓練するくらいか。シャドウと戦うならあんまり対人は為にならないんだけど、美鶴ちゃんも明彦君も部活にかこつけてトレーニングってカタチにした方が幾月さんからは目立たないかな?…古牧先生と合気道部ってだけで十分目立ってるって言われたらお終いだけどさ。
そういえばメメントスって未だに果て、というか行き止まり…に出くわしてないけど、おそらく聖杯がまだ不完全だからこそなんだろうか。イゴールが成り代わられ、ラヴェンツァがカロリーヌとジュスティーヌに分けられてしまう悪神による侵攻、そうなった世界を知ってる俺だからこそタイミングは八十稲羽で起きたマヨナカテレビにまつわる事件の後に起こると知っているんだ、改めて俺が知っていた世界の経緯を説明することにした。
「ご心配なさらずとも結構でございます。それもまた運命、我々とここを訪れることになるであろうお客人が乗り越えるべき試練なのでございます」
ときっぱりイゴールには言われてしまった。…確かに悪神ヤルダバオトがベルベットルームに侵攻しようとしたからこそ倒された、と考えることも出来るのか。
「なるほどリョウスケ様がその出来事についてご存知なのも理由があるのでしょう。しかし、その事件すらニンゲンよって解決する事が出来たのでございます。私めと致しましてはその可能性に賭けたいと思います。何、結果を知る貴方様も居るのでございます。これ程分の良い勝負は無いでしょう」
「そうか…。ラヴェンツァはそれでも良いのか?」
「不安が無い…とは言えません。しかし、そうなっても貴方様やその時…悪神に魅入られてなおその手を振り解き全てを解放してくれるトリックスターが現れ、助けてくださるのでしょう?」
「…っ‼︎そんなこと言われちゃ俺から言えるのは任せとけ以外無いなぁ。参ったなぁ、ラヴェンツァがどんどん口達者になってしまった」
「ふふふ、私たちもリョウスケ様と交流を続けて成長しておりますから」
「そうだな、まぁとりあえず先の話だな。その時後悔しない様にもメメントス行くとするか」
「ええ、参りましょう」
この日もメメントスの探索を行い、見かけたシャドウと倒せそうな悪魔を倒した。俺自信中々実感出来てなかったんだが大分と強くはなっていた様だ。何よりピクシーが居るって事による立ち回りに慣れたことが大きい。なんだかんだ彼女はライドウさんと活動していたんだ。俺なんかよりよっぽど場慣れしているからな。あらかた体力と気力の余裕が無くなりかけるところで探索を終え再びベルベットルームへと帰ってきた。
「ねえねえ、リョウスケちゃんってどうやって技覚えたの?」
「ん?俺が使ってるのはじいさんから教わったのがほとんどだよ。ピクシーの知ってるライドウさんの技とは違う?」
「なんていうのかなぁ…アタシってばカタナの使い方知らないからなぁ。けど、なんとなーく違うというか、物足りないというか」
「…あ、短銃術を使ってないからか?」
「あー‼︎それよそれ。なんで使わないの?」
「そこまで器用じゃ無いから…って言うのと、持ち出してきたカタナに慣れるので精一杯だからかな」
「なるほどぉ。…うーん、リョウスケちゃんに教えてあげられそうな子居なかったっけ?」
「それはライドウさんの仲魔にカタナの扱いを教わると?」
「それもいいんじゃないかしら。うーん、 誰が居たかしらねぇ」
「えっと、この間聞いたのは『キクリヒメ』と『アメノウズメ』だったな。うーん、夏休みももうあと少ししか無い。いまピクシーがまた思い出しても全部訪れることは無理だろうな…」
「うーん…うーん…誰だったかなぁ…ごめんね、ちょっと思い出せそうに無いや」
「いや、大丈夫、一つずつやっていくさ。まぁ、ピクシーのおかげでマガツヒの確保も以前に比べて楽になったんだし俺自身のスキルアップしてからにするさ」
「思い出したらまた言うわねー。じゃあ今日はお疲れ様ー。エリちゃんもばいばーい」
「ピーちゃんバイバーイ」
「じゃあ俺も帰るか。今日もありがとう」
「…」
「な、なんだよエリザベス」
「いえ、貴方にバイバーイも何か違うなと思いまして。次迄に丁度良い挨拶を探しておきますのでお楽しみにください」
「…おう、じゃあ帰るわ」
…次迄に考える前に飽きてそうだな。考えても仕方ない。帰ろう。
「おーい、リョウスケ、おめー今日暇か?」
「なんです?まぁひまっちゃひまですけど」
「聞いといてなんだけど夏休みも終わりだろ、宿題は?」
「そんなもん始まってすぐ終わらせてありますよ」
「…な、なんて計画性の有る奴なんだ。おっと、慄いてる場合じゃねぇや、悪いんだけどちょっと付いてきて来れねぇか?今日色んな人に会う予定しててよ、メモ係欲しいんだわ」
「良いですけど…レコーダーとか使えば、って書き起こしを俺に頼むなら二度手間ですね。行きましょうか」
珍しく朝からキョウジおじさんの仕事を手伝う事になった。まぁ、探偵業って言っても実際の事件に首突っ込んで推理をして解決なんて事はフィクションだからな。せいぜい依頼された素行調査とか踏み込んでも聞き込みくらいだしな。
「げっ‼︎」
「どうしたんすか?」
「アイツ居んじゃねぇか、やりづれぇな」
「誰です?」
「長谷川だよ。素行調査中にアイツに職質されてよぉ…あんな失態初めてやらかしたんだ」
「おやぁ、こないだの探偵サンじゃないですかぁ。こっちの子は初めましてだな、俺は長谷川、長谷川善吉だ。階級は巡査長だ」
…えぇ、こんな形で出会うのか。下手すると一番長い付き合いになるかもしれんじゃねーか‼︎
長谷川善吉…p5sのキャラクター。原作では40歳くらいで警部補との事なので現在では巡査長に。警察組織の階級知識なんてこち亀くらいでしか知らないので適当ですで申し訳ありません
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