テニプリkids!〜王子様25years after〜   作:ハネ太郎

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 やっと子供達のターンです。頭で考えてるときはあっさり進むストーリーもいざ文章に起こしてみると、もう長い長い。そして先もさらに長かったりする。


第四話「越前姉弟vs菊丸姉妹」

リョーヘイ「僕たちと試合してください!」

桜夜「できればダブルスで!」

 

桜乃「ちょ、リョーヘイ、桜夜! あなた達そんないきなり言ったって、向こうの都合が・・・すみません先輩!」

菊丸「よし、やろうやろう!(即答)」

桜乃「いいの!?(驚)」

 

菊丸「ちょうどうちの娘二人で、エキシビションマッチをやらせようと思ってたんだよ。テニス部に入らせるためのデモンストレーションに! でもおチビの子供達と試合できるなら、そっちのほうがいいや!」

リョーマ「そう言って頂けると、こちらとしてもありがたいです」

桜乃「どうもすみません・・・」

双子「ありがとうございます!!」

 

 

 

リョーマ「相手も乗り気だったからよかったけどな・・・何だってまた藪から棒に試合なんて申し込んだんだ?」

桜夜「だって、強そうだったから・・・」

リョーヘイ「そう、さっき大石先生たちに見せてた素振りとか、ちょっとした足の運びとか、傍から見ててもツワモノオーラがにじみ出てたもん。それで思わず戦ってみたくなっちゃって」

 えらく好戦的なお子様たちである。

桜乃「しょうがないよね、あなたの子だもの(嘆息)」

リョーマ「変なトコまで親に似てくれるなよ・・・。まあいいけど(苦笑)」

 

リョーマ「さて、決まったからにはお前ら、間違ってもズッコケてくれるなよ。さっきの菊丸のおじさんじゃないが、自分たちを売り込む絶好のチャンスだ」

リョーヘイ「分かってる!」

桜夜「任せて!」

リョーヘイ「じゃあ僕たち着替えて来るね!」

リョーマ「車は第三駐車場、Bの47番だ!」

 車の鍵を受け取り、ラケットとウェアが積んであるリョーマの車にダッシュする双子。菊丸の娘たちも同様にダッシュで準備に向かう。

 

 

 

リョーマ「さて、一応ゆっときますけど先輩、うちのガキども、けっこう強いっスよ」

菊丸「うちだって強いよ。アフリカ学生テニストーナメントで優勝してきたばっかだもんね」

リョーマ「それを言うならうちだって。小学校時代はあちこちのミックスダブルス大会を荒らし回っていたもんですよ」

菊丸「いやいやうちなんかな・・・」

などなど、口々に子供自慢で張り合う二人。

翠子「親たちのほうがエキサイトしてますね・・・」

手塚「むう、菊丸はともかく、よもや越前までこんなふうになってしまうとはな・・・」

 

 そうこうしているうちに、準備完了で戻ってきた子供たち。

 双子は揃いの赤白ツートンのトップスに紺のハーフパンツ、桜夜はその上からスコート。

 リョーヘイは布製の白いサンバイザーを装備、さらに先程の制服姿では存在しなかった、頭頂部にアホ毛が一本? 飛び出している。ラケットは父と同じく左手。

 桜夜は革紐をツイストに編んだヘアバンドを額に巻きつけ、アホ毛が二本飛び出している。ラケットは右手。さらにいうなら、実は桜夜のほうがリョーヘイより若干背が高いのである。

 菊丸姉妹は薄紫を基調としたパンツスタイル。ラケットは二人とも右手だ。

 

大石「こういう格好させると、ますますお前らそっくりだな、あの子たち」

桜乃「ありがとうございます」

リョーマ「いやあ、似ているのは外見だけでして(苦笑)」

 

菊丸「こっちにも何かコメントくれよ!」

大石「いやあ、悪い悪い。お前の娘たちもお前そっくりでかわいいぞ」

菊丸「とーぜん!(ドヤァ)」

手塚「・・・それは褒め言葉でいいのか?」

 

 

 

 

 岸田先生によってコートが開放される。入場し、向かい合う両者。

大石「俺たちの子供世代がこのコートで戦い合うようになるとは、感無量だな」

菊丸「ところで、さっきから気になってたんだけど、大石はコドモ連れてきてないの?(笑)」

大石「コドモどころかヨメさんもいなくて悪かったなコンチクショー!(泣)」

桜乃「絶対この人、解ってて言ったな・・・(汗)」

 

翠子「不肖、ワタクシめが審判を勤めさせていただきます」

岸田「ああ、頼む」

手塚「このボールが入ったほうが先攻だ」

 手塚が放り投げたボールは、菊丸姉妹の方に落ちた。

翠子「では、越前リョーヘイ・竜崎桜夜ペア対、菊丸レオ・菊丸リブラペア、試合開始!」

四人「お願いします!」

 

 

 

 菊丸姉妹の姉・レオのサーブで始まった試合、しばらく双方とも様子見で打ち合う。一見平凡なプレイに見えるがそこはやはり実力者同士、そんな中でも互いに、経験に裏打ちされた機敏な動きと息のあった連携プレーを見せる。

 

 均衡が破られたのは何度目かのラリーのあと。ボールを受けたレオが仕掛けた!

 

レオ「キクマル・ランチャー!」

 

 父親譲りのしなやかな、ネコ科動物を思わせる肉体から、これまた父親譲りのスーパーショットを繰り出すレオ。リョーヘイが迎撃に向かうも・・・。

 

リョーマ「危ない! 止まれ、リョーヘイ!!」

 

 リョーマは おたけびを あげた! リョーヘイは おもわず たちすくんだ!

 

 普段の飄々とした態度からは思いもよらない父の大声に、思わず急ブレーキをかけるリョーヘイ。そのすぐ横、彼が行こうとしたまさにその場所に、レオの打球が唸りをあげて突っ込んできた!

 

 ドカン! ガシャーン!

 

 着弾地点のコートが焦げ、小さな火がチロチロとしている。打球はその勢いを殺すことなく、後ろのフェンスの金網にめり込んだ! 焦げた匂い、立ち昇る黒煙、唖然とする一同・・・。

 

 

 

レオ「ちょっとチカラ入りすぎちゃった〜♡(てへぺろ)」

リブラ「試合エキサイトしちゃったから仕方ないの〜♡(てへぺろ)」

菊丸「コドモのやることだからカンベンしてね〜♡(てへぺろ)」

大石「てへぺろで済ますな、こんなもん!」

 

 

 

リョーヘイ「お父さんが止めてくれなかったら、僕の命はなかった・・・(震)」

桜夜「そんな大袈裟・・・でもないか」

リョーマ「っていうか、飛んでくるボール見てヤバいって気付けよ・・・(汗)」

 

手塚「越前、お前の息子、リョーヘイくんというのか」

リョーマ「部長・・・。はい、娘の方は桜夜といいます」

 

手塚「・・・リョーヘイくん、どうだね、()()()()()()。名門であるがゆえに、このレベルの選手たちがゾロゾロ集まる。そして他校からの挑戦者もまたしかり。内でも外でも、想像を絶する激しい戦いが待っているだろう。それでもやるかね? ここで、テニスを」

 かつて青学テニス部長だった手塚、OBとして、親友の息子たちに覚悟を問う。

 

リョーヘイ「・・・いまやめるの、もったいないですよ。なあ桜夜」

桜夜「そうね、それでこそ、この学校・・・レジェンドのルーツ、お父さんとお母さんの母校である青学に来たかいがあったってもんだわ。小学校とはレベルが大違いだもん! なんだか燃えてきちゃった」

 

手塚「・・・フッ、愚問だったな。失礼した。・・・いい子供たちじゃないか、越前。よくぞここまで立派に育ててみせた」

リョーマ「ははは・・・」

 親友の肩を叩き、賞賛の言葉をかける手塚。それに複雑な感情で空虚な笑いを返したリョーマ。

 

 ますます闘志を燃やす子供たち。その一方、大人たちは・・・。

桜乃「・・・あなた。とりあえず私、車から救急箱取ってくるね・・・」

リョーマ「・・・ああ、万が一のときは頼むぜ、全国一の名医さん・・・」

              つづく




 いよいよハチャメチャ度合いを増してきたキッズたちの試合。越前さんちの双子、反撃開始だ! 次回「見よ! 無敵のフォーメーション」お楽しみに!
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