魔法少女リリカルなのは 〜凡人奮闘記〜   作:冬の目

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第5話 「収集①」

~side アリサ~

 

 

 

 

 

 

 

「なのは、すずか、帰りましょ!」

 

「あ、アリサちゃん。いいよ~」

 

 

放課後、私はなのはとすずかに声をかける。なのは達と帰るのが私の日課だ。

たまにコウキとも一緒に帰るときがある。コウキが言うには、たまに私達の帰り道の方向に買出しに行くことがあるみたい。まあ、買い物に付いて行ったことがないからよく分からないのだけれど。

でも今日はコウキは居ない。理由は簡単、アイツは今保健室で寝てるから。

原因は私だけど、反省する気は無いわ!

 

大体、アイツが悪いのよ! 私を差し置いて、なのはと夜に二人っきりで会うなんて! おしおきされて当然よね、まったく!

 

 

「コウキ君は?」

 

「アイツなら保健室よ、なのは」

 

「そ、そうなんだ……、あはは……」

 

 

……そういえば、いつからコウキにおしおきするようになったんだっけ……? おしおきは、いつもコウキがなのはやすずかと二人っきりで何かしている時に行ってるんだけど。

何故か、自分が放置されてるとイラっとくるのよね……。

どうしてだろう?

 

 

「さ、アイツはほっといて、帰るわよ、なのは、すずか」

 

「「う、うん……」」

 

 

……まあ、よく分からないし、今はこのことは置いておこう。

 

…………ていうかすずか、あんたも私と一緒にコウキをおしおきしたでしょう!? なんでなのはと一緒に若干引いてるのよ!! 共犯者でしょうが!

 

 

 

 

 

~side アリサ 了~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法少女リリカルなのは ~凡人奮闘記~

    第5話 「収集①」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~side コウキ~

 

 

 

 

 

 

 

「…………ハッ!?」

 

 

目を覚ますと、そこは昨日も見た天井だった。

白い布団に白いシーツ、どこからどう見ても俺が通う学校の保健室だった。

 

 

「……そういえばまた『おしおき』されたんだったっけ」

 

 

大体なんなんだ『おしおき』って!! ただのいじめじゃねえか! すずかも何故か乗り気だし、あいつもSかよ!

壁に掛けられている時計を見る。時刻は三時過ぎ、ちょうど授業が終わった頃か。

……ということは、俺はあの休み時間からずっと寝ていたということになる。あのときが昼休み前だったから、四時間くらいか。

 

 

「……恐ろしいな、アリサのキック……」

 

 

何故おしおきされるのか、知らないし知りたくもないのでもうこの件を考えるのは止める。

 

そういえば、なのはと昨日の件について話そうと思っていたのだが、見事にアリサに邪魔されてしまった。おかげで今のなのはとユーノの状況が全く分からん。

 

 

「今、あいつら何やってるんだ……って、……ん?」

 

 

突然、なんとも言葉にしがたい感覚が身体に走った。この感覚、昨日もあったのだ。確かあの時はユーノの声を聞いた頃だったか。

…もし、俺の予想が正しいのだとすれば……。

 

 

「新たなジュエルシードに何かあったのか?」

 

 

昨日のような怪物がまた現れたのかもしれない。おそらく、今なのは達が向かっているはずだ。

協力すると言った以上、俺もそこへ向かわなければならない。

 

 

「はてさて、今回は俺は何が出来るのやら……」

 

 

ぶつくさ文句を言いながらも、俺は保健室を出て、さっき感じた感覚を頼りにジュエルシードと思わしきものを探し始めた。

 

ちなみに、保健室には先生は居なかった。つまり、俺は放置されていたということだ。

まあ、もうかれこれ十回は来てるからね。主にアリサの『おしおき』によって。

 

 

 

 

 

 

 

~side コウキ 了~

 

 

 

 

 

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~side --~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コウキが活動を開始してからしばらく経った後、海鳴市にある小さな神社に三つの影があった。

二つはなのはとユーノ。彼女らもコウキと同じく、ジュエルシードの気配を感じてここに辿り着いたようだ。

そして、残るもう一つの影とは。

 

 

「ガアアアアアアアァァッッ!!」

 

 

おぞましい声を上げる怪物。

 

 

「この世界の動物を取り込んでる……!?」

 

「う、うわあ……!」

 

 

怪物が取り込んだのは、おそらく犬であろう。犬と似通った点がいくつか存在している。

しかし、その大きさは犬の並ではない。その大きさはなのはよりもさらに大きく、身体にはどす黒い装甲のようなものが取り付けられている。

その近くには女性が一人、気を失っている。取り込まれた犬の飼い主だろうか。

 

 

「なのは! レイジングハートを起動して!!」

 

「ふえ?」

 

 

興奮した怪物が、尋常ではないスピードでなのは目掛けて突っ込んでくる。まだ、なのはたちは動かない。

 

 

「レイジングハートを起動する呪文を!! 早くッ!」

 

「ふぇぇ!? お、覚えてないよ!?」

 

「ええええ!? っていうかもう来てる!!」

 

「うわあ!!」

 

 

相手のあまりにも速いスピードに、なのはとユーノは目を閉じてしまう。

怪物となのはがぶつかり合う、その瞬間。

 

 

 

 

「カウンター気味の右ストレートオオオォォォォ!!」

 

「ガアァッッ……!?」

 

 

突如、怪物に何者かの拳が直撃。怪物は突っ込んできた方向へ逆に吹っ飛ばされた。

 

 

「オ、オヤ~? なんかすげえ飛んでったな……。そんなに強かったのか、俺のパンチって」

 

 

黒髪の短髪、癖毛が目立つ男、木山コウキその人だった。

 

 

「コ、コウキ君!」

 

「よっ、大丈夫か? なのは」

 

 

なのはの声に、何の問題も無いかのように返事をするコウキ。ユーノは、吹っ飛んで行った怪物の方向を見て、一言。

 

 

「今の力は一体……!?」

 

「ユーノ、さっさとなのはを変身させてくれ」

 

「……え? う、うん。 なのは……」

 

 

怪物は驚きの表情を見せるが、すぐに体制を立て直し、こちらに鋭い眼光を向けている。

ユーノがなのはに話しかけたその時、レイジングハートから桃色の光が漏れ出した。

 

 

(Stand by. Ready. Set up.)

 

「レイジングハート……?」

 

 

そこには、昨日なのはが扱っていた杖状に変形したレイジングハートがあった。

 

 

「そんな!? パスワード無しでレイジングハートを起動させた!?」

 

「……そんなにすごい事なのか?」

 

「すごいも何も、僕は初めて見るよ!!」

 

 

怪物が再度、コウキ達の方向へ突っ込んでくる。

 

 

「なのは! 早く防護服を!!」

 

「ええっ!?」

 

(Barrier Jacket.)

 

 

レイジングハートが即座にバリアジャケットを起動、なのはに防御の結界を張る。

ユーノとコウキは左右に退避。なのはに怪物がぶつかり、前が見えなくなる程の土埃が舞う。

 

 

「なのはッ!!」

 

「……ふぅ……」

 

 

しかしなのはは無傷。逆に怪物が飛ばされたようだ。神社の鳥居に登り、次の攻撃の機会をうかがっている。

お互い見つめあい、どちらも動かない。

やがて怪物が痺れを切らしたのか、なのはに体当たりを仕掛ける、が。

 

 

「ガァァァァァァッ!!」

 

(Protect Condition:All green.)

 

 

レイジングハートの結界が危なげ無く防ぐ。なのはへのダメージはほぼ無い。

しばらくして、怪物のスタミナが切れたのか、地面にうつぶせになり動かなくなった。

 

 

「あの衝撃をノーダメージで……!? この子、すごい才能を持ってる……!!」

 

「えっと……、封印すればいいんだよね?」

 

 

なのはが独り言のように呟き、そしてレイジングハートに語りかける。

 

 

「レイジングハート、お願い」

 

(All right.)

 

「リリカル・マジカル、シリアル『16』!! 封印!」

 

(Sealing.)

 

 

桃色の光が怪物を捕らえ、縛り上げる。そして間もなく、怪物が光に包まれ、ジュエルシードと一匹の犬に分離した。

ジュエルシードはレイジングハートへと近づき、そして吸い込まれていった。

 

 

(Receipt No:『16』)

 

「…………」

 

 

コウキは、その光景をただ見守ることしか出来なかった。

 

 

「えっと……、これでいいのかな……?」

 

「うん。これ以上ないくらいに」

 

「えへへ……」

 

 

ユーノとなのはが微笑み合う。被害も無く終わり、なのはも安心したのか、そこには自然な笑顔があった。

 

 

「……才能か……」

 

 

そんな中、コウキはただ空を見上げていた。

 

 




普通に書いてても一週間かかるとはw

どうも、冬の目です。

戦闘模写も勉強しなければ……、もっと臨場感を……!

では、また次回!
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