魔法少女リリカルなのは 〜凡人奮闘記〜   作:冬の目

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第7話 「収集③」

~side コウキ~

 

 

 

 

 

ユーノへのご褒美(?)も終わって、俺たちはそれぞれ家に帰ることになった。

 

 

「送っていこうか?」

 

 

士郎さんがアリサ達に提案する。ずっと思ってたことだけど、すげえ優しい人だよな士郎さんって。何というか、気遣いが行き渡っているというか……。

まあ、でも。

 

 

「あ、大丈夫です」

 

 

アリサが断りの返事をする。

アリサとすずかは、海鳴市のなかでもかなりのお嬢様だ。何かしら移動することがあると、すぐに妙に長い車を呼び寄せて移動する。そりゃもう「別に必要なくね?」ってぐらいの距離でもだ。

だから、常にアリサ達の近くに無料タクシーがあるといっても過言ではない。よって送る必要も無いわけで。

 

……俺も帰るかな。今日はジュエルシード集めも休みにしてあるし。

 

 

「コウキに送ってもらいますから」

 

 

……ん? 何だって?

 

 

「ほう、コウキ君がかい?」

 

「はい」

 

「……アリサ? 今なんと?」

 

「あ、アンタが私達を送っていきなさいって言ってるのよ!」

 

「あ、アリサちゃん……!? だ、大胆だね……」

 

「アリサからイミフな命令を受けた件について」

 

「なんですって?」

 

「い、イヤ別に何もないですけど?」

 

 

……なんで俺がコイツらを送らにゃならんのだ。普通にアリサ達を迎えに来てる車があるだろうよ。

コイツの考えることはよく分からん。前からだけど。

 

 

「まあ、いいけど」

 

「えっ!? いいの!?」

 

「……何で命令してきたアリサがびっくりしてんだよ」

 

「い、いや……」

 

「ほら、帰ろうぜ? アリサ、すずか」

 

「え、ええ……」

 

「うん! コウキ君!」

 

 

何故か顔が若干赤いアリサと、嬉しそうなすずか。表情の真意はよく分からんが、とにかくこの二人と帰ることにした。

 

 

「ってな訳で、俺は帰るわ。なのは」

 

「…………むう」

 

「なのは?」

 

 

それから、なのはと別れるまで、あいつは何故か不機嫌だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法少女リリカルなのは ~凡人奮闘記~

    第7話 「収集③」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……しかし、なんで俺がアリサ達を送る必要が? アリサ達にはアリサ達専用の車があるじゃねえか」

 

「そ、それは……」

 

「それは?」

 

「き、気分よ気分! 今日は歩いて帰りたかったのよ! ねえ、すずか?」

 

「えっ!? う、うん、そうだよ」

 

「……そっか」

 

 

歩いて帰りたかった……か。まあ毎日車で移動してるんなら分からなくもないが……。アリサ達、いつもなのはと一緒に歩いて塾に向かってなかったか?

アリサたちには常に無料タクシーがあるからとは言っても、何でもかんでも車を使っているわけではない。登下校はなのはと一緒にバスに乗ってくるし、帰りは三人で歩いて帰っている。

それはともかく、今考えてみれば確かに歩いて帰るなら、二人じゃ危険かもしれない。それなら俺が駆り出された理由も分からなくはないか。

……まあ、正直アリサに護衛なんているのか、甚だ疑問ではあるのだけど。

 

 

「しっかし、今日は良い天気だな。歩いて帰りたくなる気持ちが分かる気がする」

 

「本当だよね~、今日は良い天気だよ」

 

「……なんか年寄りみたいね、あんた達」

 

「何か言ったか? バーニングさん?」

 

「バニングスよ!! わざとでしょあんた!!」

 

 

アリサ、すずかと他愛のない会話をする。こうやって暇を持て余すのも久しぶりな気がする。たまにはこういうのもいいかもな。

……なのははどうしてるかな? ちゃんと休めていればいいんだけど。

 

 

「ねえ、コウキ君」

 

「……うん? 何だよすずか」

 

「なのはちゃん、何かあったのかな?」

 

「……どういうことだ?」

 

「だって、なのはちゃん最近疲れてるみたいだし……」

 

「そうそう! まったく、困ったら私達に言いなさいって言ってるのに!!」

 

 

アリサとすずか、特にアリサはこんな態度だけど、いつも何だかんだで友達のこと考えてるんだよな。そこが憎めないというかなんというか……、ツンデレ? みたいな感じかな。

すずかは言わずもがな友達思いだよな。

 

それはさておき。

 

さすがにアリサ達にもなのはの最近の様子が分かってしまったか……。まあ、今のなのはを見たら誰だっておかしいと思うよな……。

 

 

「……なのはにも色々あるんだろ。二人はひっそりとあいつを見ていてやればいいんじゃね?」

 

「……ひっそりとする意味がよく分かんないんだけど、まあいいわ。とにかく、あんたも何か分かったら私達に言いなさいよね!」

 

「へいへい」

 

 

ほんと、良い友達を持ったな、なのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「んじゃ、またな、アリサ、すずか」

 

「うん。またね、コウキ君!」

 

 

あの後、特に何も問題はなく、無事にすずかの家の近くまでやってきた。ここまで来ればもう大丈夫だろう。アリサもすずかの家に寄るって言ってたので、俺も帰ることにする。

 

 

「たまにはこういうのも悪くないわね」

 

「たまにはって、二人はいつもなのはと三人で歩いて帰ってるんだろ?」

 

「そ、それは……」

 

 

突然アリサが口ごもる。

……うん? さっきなのはと別れたときもだけど、なんかちょっとおかしくないか? アリサのやつ。

 

 

「……あ、アンタと一緒に帰るのも悪くないって言ってるのよ!」

 

「…………あー、そういうことね」

 

 

なんかアリサから恥ずかしい言葉を頂いた。やべえ、なんだこの気分、俺赤くなってない? 照れてるのバレるって!

 

 

「ま、まあそういう時は言ってくれれば付き合うから」

 

「そ、そう……」

 

 

言った本人が赤くなってますが!? 恥ずかしいなら言わなければいいのに。

 

俺とアリサは無言になり、しばし妙な沈黙が続いた。

さてどうしようかと行動を起こそうとした、その時。

 

 

「……二人とも、楽しそうだね」

 

「「……ハッ!?」」

 

 

俺の後ろですずかさんがなにやら黒くなっておられました。どうしましょう。

 

 

「そ、そういうわけで俺は帰るわ! じゃあな!!」

 

「え、ええ!」

 

「……どういうことなのかなあ……?」

 

 

すずかはあえてスルーで行く!!

 

 

ある程度アリサ達との距離を空け、ホッと一息つき、さて帰ろうかと歩き出した、その時。

 

 

 

 

ーーーーーーピシッ!

 

 

 

 

「……!!」

 

 

瞬間、妙な感覚を身体に覚える。

かつて五度感じた、あの感覚。

 

 

「ジュエルシード……!?」

 

 

お、おいおい……。ちょっと待て。

今日はなのはを休ませるつもりだったのに。全く休ませてやれないとは……。

 

 

「……とにかく」

 

 

まずはジュエルシードのもとへ急がないと。正直、なのはを動かしたくはないが、あいつらももう確実にそこへ向かっているだろう。

いざとなれば、俺が……。

 

 

 

 

 

~side コウキ 了~

 

 

 




嘘……だろ……? 更新遅れた上に、今回もジュエルシード収集してねえ……!

どうも、冬の目です。

先週の週末はまあ色々あったので、更新できませんでした。
すみません

……まあ、待ってる人なんて居ないのかもしれないけどねww

では、また次回!
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