面倒くさいので、取り敢えず寝る(完結)   作:とんこつラーメン

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この作品に劇的な進展は期待しないでください。

主人公が主人公なので。







面倒くさいので、今日は学校を休む

 今日も今日とて寮にある自分の部屋のベッドの上でゴロゴロ~ゴロゴロ~。

 私はスマホ片手にソシャゲのガチャに勤しむのでしたー。

 

「アルー、天井まで、後どれぐらいかなー」

『計算によると、残り23回で天井に到達します』

「マジかー。それなら楽勝かなー」

 

 今回のピックアップをフルコンプするまで、私は止まれないのだー。

 そんな訳だから、はいポチっとな。

 

『軍曹殿。一つ宜しいですか?』

「なーにー? あ、SSR来た」

『軍曹殿は見に行かないのですか? 今日なのでしょう?』

「だーかーらー…何が―?」

 

 AIなのに、妙に勿体ぶった言い方をするんだよなー。

 それだけ、製作者が凄いって証拠なんだけど。

 人間としては終わっていても、科学者としては最高って皮肉しかないね。

 

『例の織斑一夏とイギリス代表候補生のセシリア・オルコットの試合です。一年生の殆どが二人の試合を見に行っているので、てっきり軍曹殿も見に行くとばかり……』

「やーねー。行く訳ないじゃない」

『何故ですか? 謎の専用機を与えられた織斑一夏も、イギリスの専用機の動きを見る事も後学の為になると思われますが?』

「まず、前からずっと言っている通り、私はISなんて物には少しも興味が無いの。ここにだって、本当は絶対に入りたくなかったのに、うちの馬鹿親のせいでなんとかプログラムってのに登録された挙句、こんな牢獄みたいな場所に幽閉されて……」

『幾らなんでも語弊が過ぎるような気もしますが……』

「いや、紛れもない事実でしょ」

 

 学生寮なんて物を作り出してる時点で説得力皆無だよねー。

 

「それと、最初から結果が確定している試合(・・・・・・・・・・・・・)なんて見る価値ないでしょ」

『軍曹殿は、既に勝敗が分っていると?』

「まぁね」

『確かに、完全なド素人であり、ISの操縦経験も全く無い織斑一夏が代表候補生に勝てる確率は限りなくゼロに近いですが……』

 

 実際には、割と善戦をした上でポカをやらかして終了するんだけどね。

 アルに言っても意味ないから黙ってるけど。

 

「アルだって知ってるでしょ? 私は無駄な事が嫌いなの。無駄なの。無駄無駄」

『その言い方だと、いつの日か軍曹殿がギャングのボスに成り上がりそうですね』

 

 こいつめ…一体どこでジョジョを読みやがった?

 私が目を離した隙に、ライブラリで色んな物を読み漁ってるからね、アルって。

 この前なんて『小宇宙と書いてコスモと呼称するのですね。勉強になりました』とかって言ってきたし。

 いつの日か、私にセブンセンシズに目覚めろって言い出さないだろうな?

 

「そんな訳だから、私は絶対に部屋から出ません。試合を見に行くなんて以ての外」

『了解しました。こんな時の軍曹殿は梃子でも動かない事は既に学習済みですので。これ以上は無駄な事は致しません』

「よろしい。ま、どうあがいても運命は変えられないって事を改めて確認しに行く暇があるんなら、ここで少しでもグータラしてた方が遥かに有意義なのよ」

『軍曹殿は運命論者なのですか?』

「うんにゃ。単なる言葉の綾だよ」

 

 なんて言ってるけど、実際に『転生』なんて超オカルト染みてる事を経験している身からすると、運命ってを信じたくなるわけでして。

 

「あ~…今日の夕飯は何にしようかな~」

『現在の冷蔵庫の残りから推奨する料理は『オムライス』『親子丼』『リゾット』などですね。どうしますか?』

「……決めた。今日の夕食は『フワトロ卵のオムライス』だ。デミグラスソースも一から自作してやる」

『軍曹殿は、明らかに力を入れるところがおかしいですよね』

「うっちゃい」

 

 この後で知った事なんだけど、試合自体は原作通りにセシリア・オルコットが勝利し、これまた原作通りに彼女は織斑一夏に惚れた。

 私には一切関係ない事だから本気でどうでもいい事なんだけど。

 

 当然だけど、試合の後に開催された『織斑一夏のクラス代表就任パーティー』も普通に無視した。

 その日は放課後になった途端にすぐに寮に帰って、ずっと引き篭もってたからね。

 だって、変に外を出歩くと、例の『セカンド幼馴染』に遭遇する可能性があったし。

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

「おぉ~。届いた届いた。私が通販で買っている新鮮野菜と新鮮お肉の詰め合わせセット。これで私は後一兆年は戦える」

『その前に人類が滅びそうな気もしますが…軍曹殿』

「どったのー?」

 

 中身は―…おぉ? 人参とかだけじゃなくて、カボチャまで入ってるし。

 はい、この時点で今日の夕食はカボチャ料理に決定です。

 

『…今日は平日であり、現在の時刻は午前10時43分。なのに、軍曹殿は普通にここにいる…これは俗に言う『サボリ』なのでは?』

「違いまーす。今日の私は『生理痛で休んでいる女の子』なんでーす」

『軍曹殿の生理周期はまだまだ先の筈ですが?』

「かんけーありませーん。なんでか知らないけど、今朝になったら急に痛み出したんでーす。いたたたたー」

 

 アルがなんかゴチャゴチャと言ってたけど、今日の私はお休みしているのだ。

 理由? んなの簡単でしょ。実習があるからだよ。

 

 IS学園における外での実習は絶対に碌な事が無いって相場が決まってるんだよ。

 だから、今後も実習がある日は全て休む。これはもう確定事項だ。

 けど、それだど単位は大丈夫なのかって心配があるだろうけど、それも問題無し。

 こんな事も有ろうかと、入学前にちょっとした『裏技』を使って、予め実技系の単位だけは全部取ってるんだよーん。

 だから、卒業までずっと実技に出なくても全く問題無し。

 座学にさえ出ていれば、後はどうとでもなるんだよ。

 え? 『裏技』の内容? 聞かない方が良いと思うよ?

 知ったら最後、もう二度と普通の生活には戻れないと思うから。

 

「なんか今日は気分がいいし、アレを出そうかなー?」

 

 棚の奥の方をゴソゴソと探ると、其処から出てきたのは色んなお酒の瓶。

 自分で言うのもアレだけど、私…この歳でかなりの酒豪なんですのよ?

 

『軍曹殿。これまでに249回申し上げましたが、もう一度だけ進言します。未成年の飲酒は健康を害する可能性が非常に高いです』

「よかったね。記念すべき250回目だ。別に問題無いでしょ? 確かにこれが体に悪い事は知ってるけど、だからどうしたって感じ。だって、それで苦しい思いをするのは私だけなんだし、誰にも迷惑なんて掛けてないじゃん。うちの親だって、私の心配なんて生まれてから一度もしたことないんだし。今更じゃん? 私が酒を飲み始めたのは今に始まった事じゃないんだしさ。仮にこれが原因で私が死んでも、それは単純な自業自得で終わるだけだし。どうせ、誰も私の死になんて気が付かないでしょ?」

『軍曹殿…貴女は……』

 

 なんて話ながら、私は密かにポケットの中に隠し持っていた電子煙草を口に咥えてからプハー。ん~…美味しい。

 

『果ては喫煙まで……』

「電子煙草だからノーカンじゃない?」

『最近の研究結果では、電子煙草も体に悪い事が判明したらしいですよ』

「マジで? ま、別にいっか」

 

 ん? この電子煙草や酒はどうやって手に入れたのかって?

 それもまた秘密。まぁ…『裏のルート』を使った…とだけ言っておくよ。

 ぶっちゃけ、こうでもしないとやってられないような環境で育ってますからね~。仕方ないんだよ、うん。仕方ない仕方ない。

 

『誰かにバレたり…なんてことは考慮しないのですか?』

「部屋の外では絶対に吸ったり飲んだりはしないし、ちゃんと夜には念入りに歯を磨いたり、口臭を消す為のブレスケアとかしてるから大丈夫。実際、まだ誰にもバレてないし」

『反省する気は無いのですね……』

「無いでーす」

 

 この私が反省? ナイナイ。

 ゲームとか勉強とかならいざ知らず、これまでの自分の人生について反省するなんて絶対に有り得ないから。

 

「今頃は、織斑一夏がグラウンドの大きなクレーターでも作ってる頃かな?」

『クレーター…ですか?』

「そ。思い切り地面に突っ込んで、そのまま……」

『まさか、幾らなんでも、そんな事は……』

 

 急に大人しくなった。

 多分、学園のどこかの監視カメラでもハックして、授業の様子を覗き見てるんだろうな。

 アルだって人の事は偉そうに言えないじゃない。

 

『……ありましたね。軍曹殿は予言者か何かですか?』

「人よりも勘が鋭いだけさ」

 

 もしくは、無駄な部分だけ覚えているとも言う。

 

『果たして、私が在学中に試合をする日は来るのでしょうか……』

「絶対に無いと断言しておこう」

『断言しないでください。私の存在意義の一つが無くなりますから』

「何言ってんのさ。こうして私の傍にいてくれれば、それだけでいいじゃないのさ。少なくとも、私はそれ以上の事を望んだりはしないよ」

 

 だって、私の取ってのアルは、お母さんであり、お父さんであり、大切な相棒なんだから。

 それより先を望むのは贅沢過ぎるってもんでしょ。

 

「というわけだから、もうこの話は終わり。それよりも、まずは目の前に迫ってきているお昼の事を考えよう。夜はもうカボチャ料理だって決めてるから…よし」

『決めたのですか?』

「うん。なんか急にナポリタンが食いたくなった」

『本当に唐突ですね』

「女の子だからね。気紛れなのさ」

 

 なんか想像したら、急にお腹が空いてきた。

 時計を見たら、もう11時半をとっくに過ぎてた。

 どうやら、アルと話している間に時間が経過していたみたい。

 少し早いけど、もうお昼にしようか。

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はずっと部屋の中。

多分、次回も似たような感じ。
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