あれから外国との貿易を強化した。
どうやったかって?
俺が他所の王宮に正面から乗り込んでいつでも殺せるぞと脅しをかけたらもう快く食糧を適正の値段で売ってくれるようになった。
くーつかれましたこれにて食糧問題解決です。
まあ食糧問題だけ解決しただけだけどね。
しかしやはり力とは、強さとは偉大だ。
もう実質カード一枚で交渉が全部成功しやがる。
アーサー王も二度目の視察の時に「貴方がいなければこの国は恐らく緩やかに破滅していたでしょう、ありがとうございます」と普段見せない美しい笑顔を見せていた。
綺麗だった。
俺は思わず見惚れ、照れ隠しに頭を掻いてからアーサーの頭を雑に撫で付ける。
二度目ともなれば流石に慣れたのか「このように私の頭を撫でるものはこの国では貴方くらいです」と笑う。
俺はそれに照れまくるという珍しい事態になり、アーサーはそんな姿を見せる俺に不思議そうに笑った。
くっ、こんなはずではないのだが、なんというか心まで美しい女とはここまで破壊力を伴うのか……と思わずにはいられない。
くぅ……是が非にでも俺の女にしてやりたい。
だが焦ってはダメだ。
無理に行けば警戒される恐れがあるしなにより近づけなくなれば一貫の終わりだ。
とりあえず俺が落ち着くため、そしてなんやかんや今後の国の話をするために貸しきりにしている酒屋で飲むことにした。
アーサーはそれに承諾し、店にはいれば気立ての良さそうな女性と無口な男、夫婦で店を経営しているらしく、結構飲むので酒を持ってきて欲しいと伝え、個室へと入る。
元々騎士が内密に話をするための場所であるため、店主にも話を聞かれる恐れは無いが念には念をと店を貸しきったのだ。
そんなこんな今後の方針や蛮族への対処、流通の円滑化に道の舗装など細かな話をしつつ店主のこの時代にしては美味い飯を食いつつ酒をたらふく飲んだ。
アーサーも食事が気に入ったのか終始笑顔であり、同じように酒を飲む。
美味いが、結構酒の度数が高い、俺でも酔いそうであり、アーサーなど既に顔が真っ赤である。
気づけばお互い仕事の話しはそっちのけでお互いの文句を言い合うことになった。
「まったく、貴方は許可を取らずに好き勝手しすぎです、大量の食糧が来たときなど、何事かと思いました。結果は出しているので不問としますがそれだから未だに円卓の騎士になれないのです」
「それを言うならアーサーは円卓の会議の時、もう少し感情を顔に出すべきだのう、我は会議に出席できるほど偉くは無いがケイの奴がボヤいておったぞ」
「な!? ケイがですか!? しかし王とは国の歯車、身を粉にし、感情を揺らさないなぞ当然ではないですか!」
「やかましい!! 感情発露しなければ部下はどうすればいいのか分からぬようになるだろう!! 嫌な上司への対処方しかり、甘い上司への胡麻すりしかり、そうやってなんとかできそうと思わせるのも上のものの仕事だのう、もう少し部下に心の余裕を持たせてやれ」
「な! では私が可笑しいというのですか!」
「可笑しいとは言っておらんだろう! 戦場で顔色一つ変えぬ指揮官は頼もしいであろう、つまりはだのう仮面を付け替えろといことだのう」
「ですが」
「だから」
俺達は言い合い、ヒートしては取っ組み合いになり、最後には何故か酒の飲み比べになった。
何故こうなったのかは俺にも知れぬ、が、余裕が産まれたお陰で粗雑に扱う俺にだけとはいえ、感情を発露できるようになったのはいいことであろう。
そう思っていた。
朝、隣で金髪の美少女が全裸で寝てた。
おっと昨日の記憶がないぜ。