転移者、ガラルの地にて   作:ジガルデ

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第7話

 

 

 

「はぁ…やっと終わった…。」

 

長い長い開会式が終わり、アイビーはエンジンジムから外に出た。

一度シナリオはやっているからわかるが、リーグ委員長であるローズの言葉はどうにもこうにも胡散臭さが拭えないという印象を強く受けた。

ガラルを盛り上げたい、その気持ちが本心なのはわかるが、反面それを成すであろうトレーナーには一切合切その目は向けられていないのだ。

ストーリーではブラックナイトがどんなものだったのか、ムゲンダイナの存在、ローズの本当の真意などが全て有耶無耶のまま投げ捨てられたため、その辺りは不明のままだ。

 

「ま、それを止めるのは数年後のユウリちゃんかマサルくんがやるでしょ。俺がやるのは無敗記録のダンデに挑む、それだけだ。」

 

もし、この世界がゲーム準拠ならボスゴドラとサンダーがいれば制覇は余裕だろう。

それほどまでにレベル差というのは残酷なものだからだ。

しかし、この世界がアニメ準拠になれば話は大きく変わってくる。

タイプ相性で優っていても、種族値が大きく優っていても、それが劣っている側が勝つなんてことは少なくない。

有名なところだと、サトシがピカチュウと一緒に挑んだ最初のジムであるタケシのイワークだったりがそれに該当する。

ピカチュウの電気技は本来地面タイプを持つイワークには通らない。

水浸し状態だったから、といえばそれまでだが、当時の環境ではそんな技はなかったし、何故ダメージが通ったのかと聞かれた時アニメだからという答えに至るのは必然だった。

その辺りを加味して考えると、たとえアイビーのポケモンたちが最強を誇っていたとしても、不確定要素が重なれば、その差がひっくり返るなんてことはあり得るのだ。

現に、ストーリー限定ではあるが懐き度によって自分の状態異常を治したり、根性耐えをしたりするのだから。

 

「さて、まずはヤローさんに挑みに行きますかっと。」

 

だが、そんなことばかり気にしていては話は進まない。

アイビーは自分ができることをやるだけだと気を引き締め直す。

 

ヤローが待つターフタウンは道なりに進んで探鉱を抜けたその先にある。

真っ先に向かって挑戦するのも良いが、いい意味でも悪い意味でも目立つだろう。

いずれはお披露目することにはなるだろうが、最初のうちはボスゴドラか、あんまり色の変化がないサンダーを中心に攻略していけばいいだろう。

カプやUBを出せば国際警察や、島キングたちが動き出すかもしれない。

それ以外に出せるのは、ランドロスくらいだが、豊穣の神であるランドロスと同じ豊穣を司る王、バドレックスがいるこのガラルの地で力を発揮させた時に共鳴しあって何が起きてもおかしくない。

これらの点を踏まえても出せるのはやはりボスゴドラとサンダーの2匹に限られる。

サンダーも伝説の三鳥である点から出せば話題にはなるだろうが、ほかのポケモンを出すよりは格段にマシだろう。

何故かは知らないが、よくわからない意味不明な鳥がサンダーだと思われてる地域なのだから。

 

 

☆☆☆

 

 

 

「あー、着いてしまった…。」

 

そんなことを考えながらのんびりのんびりターフタウンに向けて歩いていっていたわけだが、何故か野良のトレーナーにも、野生のポケモンにも遭遇せずに辿り着いてしまった。

 

それはボールの中からでも溢れ出るカプの2匹による圧倒的プレッシャーにびびった野生のポケモンが群を成して離れていき、その大群に道を阻まれたトレーナーたちはアイビーに追いつけずに未だにターフタウンに着けていない。

 

「まぁいいか。この土地にはロケット団とかギンガ団やら、プラズマ団みたいなのはいないし、多少目立っても問題はないだろ。」

 

そう考えたアイビーは一旦休憩のためにポケモンセンターに向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

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