ジオン軍人がインフィニットストラトスの世界で生きる。   作:ゆかなおっぱい

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もう一回ISのアニメ見直しているんですが…
金髪、巨乳多くないですか?幼馴染も2人いるし…
ヒロインが国際色豊かなのはわかるんですが、それで作者である弓弦イズル先生の性癖が分かるのは面白いw
実は今作、とりあえず一夏のヒロインを先に決めたんです。2人くらいかなぁと考えた時に、僕のあまり好みでない(セカン党とかんざしん党の人すいません!!)鈴ちゃんと簪ちゃんをヒロインにしたんです。
その後適当に登場する女性をバンバンヒロインにしたれ!!と思ったら登場する女性キャラの多いこと多いこと…
そのため当作のヒロイン勢の平均カップ数はとんでもないことにwww
決して、けっっして私の性癖ではありません。
一部娘とか妹にする措置とかも増えるかも?
私のもう一個投稿してる方ではシティーハンターの野上冴子とのイチャラブものなのでその反動で巨大ハーレムものを書きたくなってくる好きな作品であるISにも手を出しました。


女尊男卑な教室

30人クラスの教室。その窓際最後席という陰キャにとってベストプレイスを貰った俺は、静かに本を読み続ける。入学式を終え、それぞれ教室に入って席に着き、教師を待っているのだ。しかしその肝心の教師がいないということで、教室には重く張り詰めた空気が漂っている。何かをしようものなら、注目を集めることだろう。とはいえ、他の生徒達の目線は一点に集中しているといっても過言ではない。1番前の中央、教室中の視線が集まりやすいその席には背を丸めて、いかにも萎縮してますといった様子の男子生徒、俺以外に唯一の男子生徒が座っている。

織斑一夏、世界初のIS男性操縦者にしてブリュンヒルデ兼このクラスの担任教師である織斑千冬の弟だ。織斑先生に見せて貰った写真での甘いマスクとは異なり、強張りきった頬が俺と違って整った顔を歪めている。

 

そんな環境でも、1番後ろの列なら全く構わない。織斑君が視線や注意のサンドバックになってくれているおかげで、気楽に本を読むことができている。勿論、俺が別にイケメンじゃないから見られていないということは考えてはいけない。永遠の0…中々共感できたりする部分もあって面白いな。

 

教室にパラパラとページを捲る音だけが響く状況が続いていたところに、プシューっという教室の自動ドアが開く音が聞こえる。そこから入ってきたのは少しはねた鮮やかな緑色の肩まで届かないくらいの短めな髪を携え、黄色の本体に黒のフリルを袖とスカートの下につけたワンピースを着て、開かれた胸元はピンクの生地から生々しいまでに深い谷間を見せつけている少し小柄な女性。副担任の山田真耶先生だ。

 

彼女はツカツカと教壇を歩いて教師用の机の前に立ち止まりこちらを向く。

 

「皆さん、ご入学おめでとうございます。私は副担任の山田真耶です。よろしくお願いします」

 

笑顔で軽く会釈した彼女に、全員微動だにしない。

山田先生は少し怖気付いたようにあたふたし、俺の方を見やる。

ここで何も反応しないのは酷だろう。少し微笑みながら軽く頭を下げる動作をする。

それを見て少し安堵したのか表情を元に戻して再度全員に向き直る。

 

「えっと、ここIS学園は全寮制。皆さんはこれから授業だけでなく、放課後も一緒です。3年間楽しく過ごしましょうね!」

 

明るく一人で喋り続ける山田先生だが、それでも生徒は反応しない。

山田先生はそれに涙目になりそうになるが、グッと堪えて話を振る。そんな健気な彼女が中々可愛らしいなぁと思う。年齢的にも死んだ時の娘と同じような年なため、何となく手のかかる子供感があって庇護欲が湧いてくるが、今は俺の方が年下。何となく可哀想なので我慢する。…この言い方も失礼かな?

 

「で、では1番の相川清香さんから順番に自己紹介をお願いします」

 

そこから順番に自己紹介が進む。廊下側の列ごとに進んでいき、12人が終わったところで、織斑君の番になる。

順番が回ってきたことを知らせるようなエフェクトが机に出るが、当の本人は全く気付かず、ずっと俯いたままだ。

 

「織斑君?織斑一夏君?」

 

「は、はいぃ!」

 

山田先生の呼びかけでやっと気付いた彼の第一声は、裏返った声だった。その声に自己紹介で段々と和らいでいたクラスの生徒達がプッ、と笑う。それに恥ずかしがる彼の顔は真っ赤だ。

山田先生はそんなことは気にせず、前屈みとなって織斑に迫る。

 

…デッカ!!!!何なんだあの胸は!!えぇい、山田先生のおっぱいは化け物か!!

 

俺はその瞬間、織斑君と山田先生の会話が聞こえなくなり、目線が山田先生の胸に集中する。前世では老人くらいまでになって死んだ俺だが、性欲だけは肉体年齢相当にまで戻ってしまっている。精神年齢数十歳の理性が何とかポーカーフェイスを保たせるが、俺の目は脳の送る「目線を上げろ!!」という命令に逆らって動かない。そう指令する脳もまたその素晴らしき柔らかそうな双丘の魅せる光景を記憶に焼き付ける。

 

そんな中で織斑君は立ち上がる。…やっと目が動いた……

 

「織斑一夏です。」

 

…………続きは?

俺と同じことを皆んな思ったのだろう。クラス全員の目が爛々と輝き、続きを促す。大阪人が話を聞いている最中にオチを期待し待ち続けるのと同じような雰囲気だ。

 

そんな視線に狼狽えながらも、息を吸い込む織斑君。さぁ、何を言うんだい?

 

「…以上です!!」

 

瞬間、俺を除く全員がドタドタドタッ!!と倒れ込む。まるでプロの芸人の様なズッコケに、少し引く。

 

「あれ、俺なんか変なこと言いました、ってイタ!!」

 

焦りオロオロする織斑君の頭からドカンと痛々しい音が鳴る。その音のする方を見やると、黒いスーツに黒いパンスト、これまた黒のパンプスを履いたスタイル抜群の女性。

 

「え!?千冬姉ぇ!&¥%#$€!!?」

 

織斑君が千冬姉ぇと言った瞬間、同じくドンという鈍い男がなる。またも織斑君は頭を殴られたようだ。…うわぁ……

軍学校ならまだしも、今時その仕打ちはないんとちゃいます?織斑先生。

 

「ここでは織斑先生だ」

 

織斑先生は痛がる織斑君を無視して教壇の横に立ってバッと生徒の方へ向き直す。

 

「私が担任の織斑だ。君たち新人を1年で使い物にするのが私の仕事だ」

 

彼女がそういった刹那ー

 

「「キャアアアアアア!!!!!」」

 

教室に爆音が響き渡る。女生徒達は皆一様に胸の前に手を組み、思い思いの言葉を口にする。何かの宗教に囚われた熱烈な信者か!

織斑千冬教…ありそうで怖い。

 

「キャア、本物の千冬様よ!!」

 

「私、千冬様に憧れてここに来ました!!北九州から!!」

 

「私、千冬様の為なら死ねます!!」

 

とんでもない発言を繰り返すクラスメイト達に織斑先生は頭を抱えて何か呟くが、全く聞こえない。

俺もこれにはドン引きだ。

 

そんな騒音がこだまする中で、織斑先生は再度織斑君の方を向く。

 

「で?お前はロクに自己紹介も出来んのか?」

 

「いや千冬姉ぇ、これは…」

 

バーン!!今度は机に顔押し付けられた音が鳴る。可哀想に…この1分で君の脳細胞は一体いくつ天に召されたのだろうか。

 

「織斑先生、だ」

 

「…ハイ、織斑先生…」

 

今のやりとりで、皆織斑君と織斑先生が姉弟だと分かったのだろう、各々近くの生徒同士でヒソヒソ話あう。

 

「もしかして、織斑君って千冬様の弟?」

 

「だからISに乗れるのかな」

 

「じゃあ、もう一人の方は?」

 

そうなってくると段々と俺に対する注目が高まってくる。別に緊張とかするわけではないが、こうして注目されるのはあまり嬉しくない。

 

「山田君、自己紹介を押し付けてすまなかったな。時間も無いし、全員気になっているだろうから、星川!お前だけでも自己紹介しろ」

 

俺を見つけて少しニヤケ顔で俺を指名してきた。おー怖い怖い。

俺はあくまで自然と立ち上げる。

 

「星川裕太です。年はみなさんより二つ上ですが、ISに関しては全くの初心者です。特技はスポーツ全般です。これから宜しくお願いします。」

 

そう言って深々と頭を下げる。パチパチという拍手を貰ってサッと席に着く。こんなところで目立っても仕方がない。シンプルかつスピーディーが1番だ。

 

「クックック。初心者、か。良いだろう!織斑、あれぐらいの自己紹介は出来るようになれ。

時間も無い、授業を始める」

 

平穏な生活を、平和な学園生活を。それだけを願うばかりだ。

 

 

ーーー

 

ーーー

 

 

最初の授業が終わった。入学式が終わった後のため二限からのスタートで最初はISの座学だったのだが、入学前に渡された辞書かというくらいに分厚い参考書を必死に勉強した甲斐あって、今回の授業は分からないところが無かった。

しかしそんな授業中でも、織斑君が全く分からないと言ったせいで織斑先生に出席簿で叩かれたり、篠ノ之さんが篠ノ之博士の妹だとわかって大きく盛り上がったりした。篠ノ之さんは冷静に「私は姉とは違います。だからISにはそこまで詳しくありません。皆さんと同じ初心者です」と発言したこともあり、すぐに沈静化したが。初めて会った時とは違い、姉との事で悩んでいる様子は無く、ハキハキとしていた姿はクラスに好印象を与えただろう。心なしか織斑先生も笑顔だった気がする。

 

そんな彼女は織斑君と二人でどこかへ行ってしまった。織斑先生から聞いてはいたが、二人は幼馴染。積もる話もあるだろう。しかしそのせいでクラスの注目が俺だけに集中するのはいただけない。あまり目立ちたくはないのだが…

そんなことを考えながらも、一人静かに本を読んでいるところに、影がさす。前からの影に俺は目を向ける。

 

「ちょっとよろしくて?」

 

「何ですか?オルコットさん」

 

この金髪ロールは見覚えがある。前にざっとクラスメイトの表を見せてもらった時にいた留学生だ。

しかしそんな彼女の態度は傲慢、上から目線といった様子。最近流行りの男嫌いの女尊男卑といったところか。

 

「いえ、世界に2人だけの男のIS操縦者の様子を見に来ただけですわ」

 

「そうですか」

 

なるべく波立てないように抑揚無く言い、再度目線を本に落とす。

しかしそれが彼女の琴線に触れたのだろう。ワナワナと肩を震わせ、怒り出す。

 

「ちょっと貴方!!話はまだ終わっていませんわ!!」

 

…鬱陶しい……そう思いつつも、ここは大人な対応を心がけ、少し下手に出る。

 

「それはすいません。それで、話とは何でしょう?」

 

俺の態度に満足した彼女は腰に両手を当て、尊大な感じにまた喋り出す。

 

「私はイギリス国家代表候補生のセシリア・オルコットですわ。以後お見知りおきを。それで、そんなエリートであり貴族である私は優しいですから、何か分からないことがあった時に“泣いてお願いする”のであれば教えて差し上げないこともなくってよ」

 

随分な物言いだが、その中にも彼女なりの優しさみたいなものも含まれているのが伝わる。実際は山田先生や織斑先生に教えてもらってたり訓練に付き合って貰ってたりするからいらないのだが、人の厚意はありがたくもらっておくものだ。

 

「それなら、もし分からないところがあれば宜しくお願いします」

 

「フン、それでいいですわ」

 

そこでタイミング良くチャイムが鳴る。早めに着席しておかないと、先生に怒られてしまうかもしれない。

 

オルコットさんはそれではごきげんよう、と言って斜め前の自分の席に戻って行った。

…なんだかめんどくさい相手だなぁ、と思ったのは秘密だ。

 

 

ーーー

ーーー

 

 

「そういえば、再来週に行われるクラス代表戦に出るクラス代表を決める。まぁ、学級委員とでも思ってくれれば良い。」

 

二限が終わって三限。授業の最初にそんなことを織斑先生が言い出す。

するとクラスの1人が織斑君を推薦し、続け様に皆織斑君を推薦し出す。

 

「お、俺ぇ!?俺はそんな…」

 

「推薦された者は取り消ししないぞ」

 

織斑先生はすぐに織斑君から退路を奪う。結構鬼畜だな、実の弟に対して。いや弟だからこそなのだろうが。

 

「なぁ!?…それなら俺は星川さんを推薦する!!」

 

このっ!!バカ!!それじゃあ俺が大変じゃないか!!

面倒なことに巻き込まれた俺は恨めしい気持ちをアイコンタクトで織斑先生に伝えるが、完全にスルーされる。

 

「星川と織斑か…他にいないならこれで締め切るが?」

 

「納得いきませんわ!!」

 

斜め前のお嬢さんが遂にブチ切れた。なんとなく危ない予感はしていたが…なるほど、自分が推薦されるものだと思っていたようだね。

 

「男がクラス代表だなんて…1年間この私、セシリア・オルコットにそんな屈辱を味わえと?大体、こんな極東のしまぐn「ハイハイそこまで。」っ!何ですの!いきなり話を遮って!!」

 

発言が危なっかしくなってきたので、オルコットさんの発言に被せて妨げる。代表候補生ともあろう人間がなんて発言を…まぁ、若さ故の過ちというのだろうか。

 

「一旦落ち着いてオルコッ「イギリスだって、何年メシのまずい国トップだよ」…ハァ……」

 

燃え上がった炎を俺が消火しようとすると、織斑君が大量のガソリンを横からぶっかけてきた。売り言葉に買い言葉。2人は俺の静止を無視して睨み合う。

 

「何ですって!?貴方、私の母国を侮辱しますの!?」

 

「そっちが先に言ってきたんだろうが!!」

 

…何とまぁレベルの低い。ネオジオンで幹部であった俺からすれば、こんな失言をすること自体がありえないといった感想だ。とはいえまだまだ15歳。自分の当時を思い返せばあまり強くは言えないが、それでも年長者として止めるべきだろう。

 

「お互い少し黙れ。こんなところで言い合って何になる。何かしらの形で決着をつければ良いだろう。でしょう、織斑先生?」

 

こう言う時は権力を使うのが1番手取り早い。織斑先生もそこは分かっているのだろう。すぐに答えを出してくれる。

 

「なら、来週にISのバトルで決めれば良いだろう」

 

それに2人は納得したように頷く。これでいっけんらくちゃ「ハンデはどれくらいつける」…オイ!

無神経な織斑君の発言に、オルコットさん含めクラス全員が大笑いする。

 

「な、何言ってるの織斑君!!w」

 

「織斑君、男が強かったのはISができる前だよ?w」

 

「オルコットさんは代表候補生、勝てるわけないよw」

 

クラス中に沸き起こる嘲笑の嵐。今の世の中を表しているといっても過言ではないのだろう。ISさえあれば男なんて3日で全滅する。そんなことまで言われる現在において、あまりに織斑君の発言は世間知らずと言えるだろう。

しかし、そんな彼女達に腹が立たないわけではない。俺だって男だ。同じ男を侮辱されて怒らないわけがない。今は何も言わないが、このクラスメイト達、ひいてはこのIS学園に対する不快度は上がった。

 

「…なら、ハンデはいらない」

 

織斑君も苦虫を噛み潰したような様子だ。しかし、それでもまだクラスメイト達は止まらない。

 

「えぇ〜、それはオルコットさんを舐めすぎだよ織斑君〜」

 

オルコットさんもその流れに乗じて、さらにその傲慢な態度を増長させる。目が語っている。こんな男に負けるわけがない、と。

すると、今度は俺の方に矛先を向ける。

 

「フン…なら、貴方はハンデをつけて差し上げますわ。どのくらいが良いかしら?」

 

俺も別にハンデは欲しくないが…どう切り返すか…

そんなことで少し黙っていると、今度は織斑先生が爆弾を投下する。それも、とっておきの核爆弾レベルの。

 

「クックック…オルコット、そいつは織斑とは違うぞ?むしろお前がハンデを貰うべきだ」

 

その発言にクラス全員がギョッとし、織斑先生の方へ振り返る。オルコットさんも、何を言ったか理解できないといった表情で織斑先生を見る。

 

「星川は入学試験でこの私と引き分けたんだぞ?それも本気の私にな。オルコットが勝てるとは思えんのだが?」

 

織斑先生は煽りに煽る。オルコットさんの顔がダルマのごとく赤くなっていっているのを分かっていて話しているのだから、相当良い性格をしている。それにしても織斑先生からそんなことを言うとは思わなんだ。

織斑君のさっきの発言といい、織斑家は喧嘩中に燃え上がっている相手にさらに燃料を投下する血筋なのか?だとしたらとんでもねぇサイコパス一家だ。

 

織斑君もクラスメイト達も皆んな口を半開きにした状態でフリーズしている。唯一篠ノ之さんだけは少し納得した表情だ。

そして少しの沈黙を破り、活火山オルコット山が噴火した。

 

「あ、あああああ貴方!!今の織斑先生の発言は本当ですの!!??」

 

斜め前の席から俺の目の前までズカズカと接近して、至近距離から大声を出される。その迫力に俺も流石に怖気付く。…密です。

 

「ま、まぁ…半分は真実…かな?」

 

そういうとオルコットさんは信じられないものを見たといった目をした後、すぐにキッと先程と同じように睨みつける。

 

「…どうやら貴方だけは絶対に倒さなければいけないようですわね」

 

…この一年、絶対に騒がしくなるだろうな。そう確信した瞬間だった。

その後の授業はよそよそしい雰囲気だったのは言うまでもない。

 

 

〜〜

 

 

長い長い授業が終わった。たった50分でも心の持ちようでこんなにも長く感じるとは。心なしか他のクラスメイト達も少しぐったりしている。かくいう俺も少し疲れた。

 

「お久しぶりです。星川さん」

 

そんな中で俺に声をかけにきた少女が1人。スラっと伸びた背筋に、服の上からでもわかる豊かな胸。一つに纏めたポニーテールが魅力な大和撫子。キリッとした顔は、どことなく和らいでいる。

 

「あぁ。久しぶりだね、篠ノ之さん。一年振りかな?」

 

「えぇ。それと、箒で構いません。あれ以来も他の学校を転々としたんですが…まさかまたここで再会できるとは思いませんでした」

 

笑顔で語る彼女の言葉に俺も大きく頷き返す。

 

「ほんとにねぇ…それにしても少し背も伸びたのかな?どこかまたちょっと大人っぽくなってきたね」

 

精神も体も成長したようで、今の彼女は前の時に感じた幼さは薄れ、大人チックな魅力を持っている。

彼女は少し照れ臭そうだ。

 

「そう、ですかね」

 

そんな和やかな会話の中に入ってくる1人の男。

そう、織斑君だ。緊張しているのが表にでていて、少し動きがぎこちない。

 

「あ、あの!!俺、織斑一夏って言います。よろしくお願いします」

 

「ん、よろしくね。織斑君」

 

そう言って俺たちは握手を交わす。唯一の自分以外の男に会えて安心したのだろう、ホッと息を吐く織斑君。

 

「良かったぁ…あ、そういえば本当に千冬姉ぇと引き分けたんですか?」

 

やっぱり弟として気になるか。その言葉に教室の注意が高まる。

 

「まぁね。とは言っても試験だったし、織斑先生は手加減してたよ。あの時は織斑先生が少し悪ふざけしてたのさ」

 

俺の言葉に箒ちゃん以外は納得した様子だ。…箒ちゃんは鋭いなぁ。

でも声に出さないところに、彼女の配慮を感じる。

 

「あぁ、やっぱそうだったんですね」

 

そこで丁度チャイムが鳴る。2人ともサッと帰って行った。

しかし、巻き込んでおいて謝罪なり反省なりは無かったか。織斑君は周りが女性だらけの環境に完全にテンパっている。心の余裕がないんだろうな。…まだまだ甘ちゃんな男子といったところかな。

成長していた箒ちゃんとは対照的に、俺の目には織斑君は幼く見えた。

 

 

〜〜

 

 

 

ーーー

 

 

 

ダァン!!  ダァン!!

 

銃撃の音が響く射撃場。室内の射撃場で、雨でも使えるようになっているようだ。コンクリートの灰色が多いため中々殺風景ではあるが、的と台さえあればそれで良い。それに学生は全員いつでも使えるようで、回数制限もないらしい。1日が終わってすぐなので人はまばらだが、何人か先輩が数名いた。皆俺を物珍しそうに見ている。

こうも見られていると手元が狂いそうで怖いが、こういう緊張感でISバトルも行われるのだ。慣れておかねばな。

 

俺は黙々と撃ち続ける。選んだのは対人用の狙撃銃。かつて使っていたビームショットライフルと同じように、狙いを一発一発定めて撃つ。かつてのように一瞬で照準と発砲をすることは出来ないが、正確性は戻ってきた。

 

「へぇ、お前が噂のスーパールーキーの男か」

 

すぐ横から自信に満ち溢れたような声色の女性の声がする。一旦射撃を中止してそちらへ向くと、大きく実った胸をさらけ出すようにして開けた金髪の長身の女子生徒と、対照的に普通サイズの胸に長い三つ編みの黒髪を前に流した小さめな少女が並んでいた。

 

「どちら様ですか?」

 

「俺はアメリカ代表候補生のダリル・ケイシーだ。そんでこっちのちんちくりんがフォルテ・サファイア。ギリシャの代表候補生だ」

 

「ちょっと、ちんちくりんって何スかちんちくりんって!!」

 

何か漫才師のような間合いの2人。

 

「そうですか。俺は星川裕太です。それで、それぞれ政府からの命令で接触しにきたって所ですか?」

 

そう。代表候補生と言われたらこれを警戒しなきゃいけない。情報収集、それもあまりデータが世に出ていない俺の情報を探りにくるだろうとは予想していた。

 

「ん〜、まぁそれもあるな。だけどそれよりは俺が興味が湧いたからってのが1番だな。噂じゃあの織斑の先公に引き分けたらしいじゃねぇか」

 

「そうそうその話!!私も聞いたっス!!」

 

ブンブンと頭を振るサファイア先輩、中々可愛いな。

 

「半分真実、半分嘘ってところですね。引き分けはしましたけど、試験だったので織斑先生は手を抜いてましたから」

 

そういうとこの2人も納得してくれたようだ。しかしまだ話は続く。

 

「へぇ。じゃああのイギリス代表候補生と決闘するってのは本当っスか?」

 

「えぇ。色々あって」

 

そう言うとケイシー先輩の目の色が変わる。

 

「成る程な。それじゃあ少しでも練習しなきゃいけないな。そこでなんだけどさ、俺とフォルテが明後日に第4アリーナを放課後に取ってんだよ。一緒に練習しないか?確かこの一週間はもう予約がいっぱいだったはずだし、今からじゃ練習する機会はすくないぜ?」

 

成る程。それが狙いだったわけか。最初っから決闘の話を知ってて、情報収集のための正当な理由付けをしようってことか。

 

「えぇ。お願いします」

 

そんな俺の返答にビックリする2人。断るとでも思っていたのだろう。

 

「オイオイ…良いのか?お前のデータを取っちまうかもしれないぜ?」

 

「構いませんよ、データ取ったって。なんなら隠れてコソコソ情報集められるよりもこっちの方が良いですし、それにどうせこの学園で過ごしていたら嫌でも情報は漏れますし」

 

2人は笑いながら顔を見合わせる。

 

「ナルホド…先輩、コレはアッチが一つ上手でしたね」

 

「あぁ…なぁ、お前のこと気に入ったぜ。ユウタって呼んで良いか?俺のことはダリルで良いからよ」

 

「あっ、私もそう呼びたいっス。私のこともフォルテで良いっすよ」

 

「えぇ、勿論。ダリル先輩、フォルテ先輩」

 

しかし2人は少し苦笑い。

 

「オイオイ、俺たちは同い年だろ?ダリルで良いよ」

 

「私も先輩はいらないっスよー。何なら私は年下ですし」

 

2人の祖国を考えれば年下であっても階級が上だったら階級の方を優先するだろうに、日本人である俺に配慮して年功序列的な呼び方を許してくれるそうだ。2人の厚意を無碍にするのは、野暮ってもんだな。

 

「そうかい?ならよろしく、ダリルにフォルテ」

 

ダリルはヒューっと口笛を吹き、フォルテも感心したような表情になる。

そんなのも束の間、ダリルはチラッと時計を見た。

 

「お前結構ワイルドだな。敬語より今の方がかっこいいぜ。んじゃ、これ以上邪魔すんのもアレだし、俺達は帰るぜ」

 

「さよならっス、ユウタ。明後日忘れないでくれっスよ〜」

 

「あぁ。じゃあな」

 

扉を開けて出て行く2人に軽く手を振り見送る。後で勉強もしたいし、あともう少ししたら俺も出るかな。

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

どうしてこうなった。

俺の目の前にはオルコットさん。面倒くさいのにバッタリ出会ってしまったようだ。

あの後10分程撃ち続け、出ようとしたらオルコットさんとブッキング。これから彼女も射撃練習のようだ。…つまりは前授業で言った『ブルー・ティアーズ』とかいう専用機は射撃型か?

それにしても彼女の表情は前の敵対感とは打って変わって複雑そうだ。

 

「…ここで練習していたのですか」

 

「えぇ。勝ちたいですから」

 

「何故…何故貴方はあの時怒らなかったのですか?私は貴方の、いえ皆さんの祖国を侮辱する発言をしたというのに」

 

成る程。休み時間毎に教室から出ていたのは罪悪感を感じていて居心地が悪かったからか。

因みに祖国を侮辱されてあまり怒らなかったのは、俺の祖国はジオン公国だからってのもある。だから大きな理由ではないが…

 

「私自身思うことがない訳ではないが、あれで怒って我を失うほどではないですよ。それにあそこであのまま続けていたら貴女は取り返しのつかないような状況になっていたでしょう。だからあの場を取り持つことにしました。」

 

オルコットさんは黙る。

俺はこれ以上話すこともないのでオルコットさんの横を通り過ぎる。

 

「貴女が何に追われているのかは分からない。だがここはIS学園だ。もう少し肩の力を抜いた方がいい。折角の学園生活だ、あまり力んでいると得られるものも得られないですよ」

 

俺は去り際にこう言い残す。少しでも彼女に届けば良いが、それは彼女次第だな。




あの、誰か読みを上につける方法を教えて下さい…

そういえば推しキャラを三人くらい出せばその人のフェチというか好みが分かるらしいですね。みなさんはどうですか?

次回もお楽しみに〜
あとセリフが少し違うのはご勘弁…
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