ジオン軍人がインフィニットストラトスの世界で生きる。 作:ゆかなおっぱい
すいません、どこかのタイミングでは書くんですが、まだヒロインが出切ってない(多すぎ)なので先送りにします。
あとなんか一気にお気に入り数が増えたんですが、何があったんですか?久しぶりに開いたらメチャクチャ増えててビックリしました…
感想かなんかで知ってる方は教えて下さい。割とマジでビビってます。
今日も今日とて訓練をし、皆んなと別れる。
自室にシャワーがない分、アリーナのシャワーでしっかりと体を洗う。
ちゃんと持ってきた着替えを着ていつもの道を歩く。いつもなら誰もいないこの道に、このIS学園では珍しい男がいた。しかもそれは織斑君では無い。皺が少し入った顔の上には白髪が生え、歳を感じさせる。しかしその体は鍛え上げられていて、細身ながらガッチリとしている。
そしてその人は、入学した直後以来ずっと俺の話相手になってくれている人だ。
「十蔵」
「大尉、お疲れ様です」
男の名は轡木十蔵。かつて一年戦争の時に俺の部下として地球降下作戦からア・バオア・クー攻防戦で戦死するまで同じ釜の飯を食べた仲だ。
「大尉はやめてくれと言っているだろう。それに今は十蔵の方が年上だし、立場も上だ」
「ハハ、そうでしたな。しかし、今日は真面目な話があるんです」
柔和な笑みを一旦崩して真面目な顔になる。いつもの昔話や与太話ではなく、今日は真面目な話のようだ。
「明後日から1年1組には新しい転校生が入ります。それも2人。しかしその2人はどちらも曲者で、片方はドイツの代表候補生なんですが…軍の所属で、階級は少佐とのこと。そして何より孤高な性格で気難しく、かつてドイツ軍の教官だった織斑千冬を信奉しているとのこと。
さらに厄介なのがもう1人の方で、デュノア社の社長の“息子”で、フランス代表候補生とのことです」
十蔵の言葉に、違和感を抱き、もう一度聞き直してしまう。
「何?男?」
「ハイ…しかしそれが妙なんですよ。調べによるとデュノア社長には子供がいないそうなんです。そして気になってさらに調べを進めると、元愛人との間に子供がいる可能性がある、ということです」
「妾の子、か…」
古今東西金や権力を持った人間が妻以外に女をつくることは良くあることだ。しかし今年で16になるような子供を作る程デュノア社長は歳をとっていない…
「しかしデュノア社長はまだ30代後半だったのでは無かったか?それが16になる隠し子を持つとは思えんのだが…」
「はい、その愛人は大学生時代の彼女だったそうで、その女性とは結婚せず、今の本妻と数年前に結婚したとのことです。しかしそれ以降もその元彼女に養育費等を支払い続けていたことが確認されています。ここからは推測ですが、大企業の跡取りとして名家の人間以外との結婚を許してもらえず、妊娠させてしまった彼女を見捨てる他無かったのではないでしょうか」
「なるほどな…」
「そしてその愛人が亡くなり、天涯孤独の身になった彼女を養子として引き取り、男装させてスパイとして送り込んでいると見ています」
母親がデュノア社長の愛人で、それを亡くして今度は男装させられスパイとして遠い異国へ送られる…随分大変な人生を送っているようだな…
「しかしそれでIS学園としてはどういう対応をするつもりだ?」
「はっ、当面は泳がせておいて様子見といったところでしょうか。いくらスパイといえども国家代表候補生の留学生、手荒には扱えません」
軍なら即射殺ものだが、ここは学校…何かしら直接的なアプローチはできないというところか…
「そうか…しかしそれだけ愛していた愛人の子供をわざわざスパイにするかな?どう考えてもおかしいだろう…」
「その点を含めての静観です。何か其方の方でも掴めたら教えてください。それでは失礼します」
十蔵はそう言い残してサッサといつもの用務に戻る。パイロットより今の用務員兼理事長の方が板についているようで何よりだ。
それにしても不自然なまでにそのフランスの代表候補生の内部事情が分かりすぎている。愛人の子供なんて普通は隠したいだろうに…それでも養育費を払い続けていたのはそれだけその愛人を愛していたということか…
(それだけ愛されるのは女冥利に尽きるわね。でも、養子に引き取って偽装してでも日本に送りたかった理由があるんじゃないか?)
なるほどね…マリーダの指摘もごもっともだ。
やっとその娘と暮らせるのに、そのチャンスを潰してでも日本に送らざるを得ない事情があったと見るべきか。
(もしアナタに愛人がいて、その娘を引き取ったら、私はあまり良い気はしないわ…もしかしたらその本妻が手を引いているのかもしれないわね)
安心しろマリーダ。俺には愛人なんていなかったし、子供も作ってない。
しかしそうだな、本妻の嫉妬と嫌味を買った可能性はある。もしくは他に会社絡みで何かあるのか。
(それにドイツの代表候補生も気になる。教官だった織斑先生に執着しているということは…アナタ嫉妬されるかもよ?)
それは嫌だなぁ。
しかしその子は軍人なんだろ?なら他の生徒を嫉妬しているからと危害は加えんだろう。
外が寒くなってきたので急いで部屋に戻る。
中に入ると、またもやたっちゃんが入っていた。
「ヤッホー裕太君。来ちゃった!」
可愛らしい笑顔だから忘れちゃいそうだが、立派なプライバシーの侵害だ。いつもいつも言ってるんだけどなぁ…
(アナタが甘いからよ)
滅相も無い…
いつも通り、語調が荒くならないよう気をつけながらたっちゃんを諌める。
「あのなぁ…いつもいつも勝手に入るなと言ってるだろう…それで、今日は何のようだ?」
「轡木さんから聞いたでしょう?新しい2人の転校生の話」
「あぁ」
「その確認と…」
そう言うとたっちゃんはモジモジしだした。何か伝えたいのだろうが、言い難いことなのだろう。
(表情も少し暗いわね…悩み事かしら?)
マリーダの予感的中、たっちゃんが話したのは姉妹の悩みだった。
「あのね…私には、一つ年下の妹がいるの。このIS学園の1年4組で、名前は更識簪。その子とずっと疎遠になってるの…」
珍しくしおらしい彼女の話に、自然と聞き入ってしまう。あのいつも煩いくらいに明るいたっちゃんがここまで真剣に話すことは少ないからだ。
「それで?」
「うん、その理由が、2年前私が更識の当主になった時が原因なの…言ったでしょ?日本の対暗部用暗部更識家の当主だって。その仕事柄人の醜いところも沢山見ちゃうわけ。今はまだ人の生死に関わる仕事はしてないけど、それでもいつかはしなきゃいけなくなっちゃう。それでね、一回悲惨な現場を見ちゃったことがあったの…その帰りは目も虚になって、今でもトラウマになってるくらい…」
耐性が無い人間が無惨な死体を見たらそうなるさ…俺だってそうだった。一年戦争は本当に悲惨な戦場が続いていたからな。
(アナタ今でもたまに夢でうなされてますものね…私はあまり知りませんが、やはりしんどかったんでしょう?)
そりゃそうさ。気持ち悪いってレベルじゃない。見た瞬間吐き気を催すくらい、生物として拒否反応を起こすくらいだったんだから。
それを若くして見させられたたっちゃんは、それはそれは辛かったと思うよ。
「それでね、帰ったら簪ちゃんが出迎えてくれたの。その時私思っちゃったの、貴女だけでもこんな仕事はさせたく無いって。そして言っちゃったの、「貴女は今のまま、無能でいなさいな」って…」
…そりゃそんなこと言われたら喧嘩するわな。事情を知らないんじゃ尚更だ。
たっちゃんの表情が暗く、悔やむようなものとなる。
「それで喧嘩になって、今日まで一回も顔を合わせられてないの…それでね、出来れば貴方に、私達の仲を取り持って欲しいのよ」
俺の手を取り、見上げるようにして縋る彼女の瞳に押されてしまう。
俺を信用してくれているからこその依頼だろうし、彼女にはいつも訓練に付き合って貰っている恩がある。だから何とか力にはなってあげたい。
(随分面倒な依頼ね…どうするの、アナタ?)
どうするもこうするも…出来る限り頑張るしかないだろう。
「分かった。転校生2人は明後日からだろう?そしたら明日の放課後が良いな」
そう言うと唐突にたっちゃんが慌てだす。先程の潤んだ目は乾き、顔全体が真っ赤に蒸発する。
「え!?ちょ、ちょっと待って!明日はまだ、その、心の準備が…」
そんなことは分かっている。だが、2年も放置した状況を鑑みるとこのままズルズルと引きずって一生仲直りしそうにも無い。
(どう考えても今、すぐに無理矢理でも決着させる方が良いわね)
「知らん。明日決行だ。そして、作戦なんだが…」
その後は、テンパって興奮状態のたっちゃんを宥めながら作戦を詰めていった。
ーーーー
放課後。本音に頼んでその簪さんとやらの所まで連れて行ってもらう。
「ゆーゆーがやってくれるなら安心だねー。楯無おじょー様だったらいつまで経っても解決しなさそうだったから、丁度良かったよ」
そう言いつつ、手を繋いで俺を引っ張る本音。手を繋いでいるところを色んな人に見られ、キャーキャー歓声を浴びるが無視する。
勿論、後ろから刺さるたっちゃんの咎める目線も気にしない。
(私のことも無視かしら?)
頼むからマリーダだけは大人でいてくれ…
そんなこんなで整備室に到着する。本音によると1番奥のドックで専用機を1人で開発中なのだそうだ。たっちゃんに聞いた通り、白式を優先させた倉持技研によって放ったらかしにされた彼女は相当な恨みを持っていて、たっちゃんが1人で現在の専用機『ミステリアス・レイディ』を完成させたという噂を信じて自分も、と1人で黙々と開発しているんだそうだ。
本音にお礼を言って別れ、整備室を奥まで進む。
すると聞いた通り、1番奥のドックで椅子に座り、モニターに必死で何かを入力している青髪の少女を発見した。彼女のメガネの奥の瞼は少し重たそうに目の上半分を覆い、その下には酷い隈が出来ていた。心なしか髪も少し痛んで跳ねている。
(アナタが尻込みしてどうするの。楯無ちゃんも後ろで心配そうに見ているわよ)
あぁ。頑張るよ、マリーダ。
俺は意を決して簪さんに声をかける。
「君が更識簪さんだね?」
簪さんはモニターから手を離し、その瞼が少し落ちて睨みつけるような目を俺に向ける。少し怖いなぁと思ったのは内緒だ。
「何?お姉ちゃんといつも一緒にいる星川裕太が何のよう?」
たっちゃんと連んでいることを知っているのだろう、彼女の反応は辛辣で、声も底冷えする程冷え切ったものだった。
しかしこれは想定済み。こっから彼女の興味を惹くんだ。
「君が更識楯無の妹だから、来たんだ」
そう言うと彼女の目はさらに敵意を増し、キッと睨んでくる。
「お姉ちゃんから何か言われたんだったら帰って!!」
何をどうしたらこんな姉妹仲になるのかと問いたい気分になるが、そこは堪える。
俺は彼女の両肩を掴んで決心したように顔を近付ける。
「いいや、君のお姉さんに何か言われて此処に来たんじゃない。君があの猫女の妹だと見込んで、俺の愚痴を聞いて欲しいんだ!!君のお姉さんの愚痴を!!」
これには彼女も予想外だったのだろう。警戒心は解けてはいないが、さっきのような殺気じみた敵意を解くことに成功する。
少し引き気味にポカンと呆けている彼女を敢えて無視し、たっちゃんの愚痴を捲し立てる。
「君のお姉さんさ、羞恥心って無いのかな?この前なんか俺の部屋に独断で忍び込んできて、裸エプロンで出迎えてきたんだぜ?痴女だと思わない!?」
俺の話に簪さんも興味を示したようで、段々とのめり込んでくる。少しずつ体が前に傾き始め、話に集中しだす。
(掴みは上々ね)
あぁ。マリーダ、お前の作戦は最高だよ。
「えっと…お姉ちゃんそんなことしてたの…?」
「あぁ。それに加えて勝手に俺の買った食材食ってたんだぜ?生徒会長権限よ〜!とか言っちゃってさ。迷惑してんのよ」
後ろで覗いてるたっちゃんの視線が益々キツくなってきているが、ここはまだまだネガキャンをする。簪さんの警戒心を解いて、たっちゃんに対する変な憧れや偏見を無くすのが最優先だ。
(後でたっちゃんに怒られても知らないわよ)
そんなことは覚悟してるって。てかマリーダが言い出した事だろう!
(私しーらない)
無責任なマリーダは置いといて、さらに愚痴る。
「しかもさ、会う度に見せられる写真があるんだよ。自慢されながら。何の写真だと思う?」
簪さんは困惑しているのをもはや隠せなくなってきている。あともう少しだ。
「えっと…分からない…何?」
トドメだ!!
「君の隠し撮り写真だよ。それも日に日に増えてってんの。気をつけた方が良いよ」
俺の言葉に簪さんはえっと漏らした後フリーズする。どうだ!?
「お姉ちゃん、そんなことしてたの…?でもなんで…」
理由は、勿論簪さんを愛しているからなのだが、今の簪さんにそれは分かるはずも無い。
それを暴露してやろうと意地悪な笑みを浮かべて口を開こうとした、その時だった。
「ちょ、ちょっと待ったーーーーーー!!!」
猛ダッシュで壁に隠れて盗み聞いていたたっちゃんが飛び出して俺と簪さんの間に入る。ゼーハーと息を切らし、いつも以上に髪を跳ねさせて顔を真っ赤にした彼女は、息を整えると顔をバッと俺に向けて、その鋭い釣り上がった目で俺を咎める。
「ちょっと!?確かに愚痴って簪ちゃんの持ってる私のイメージを壊すって作戦は許可したけど…ここまで言っていいとは言ってないわ!!」
鬼気迫る彼女に押される。簪さんをチラッと見ると、彼女も何が何だか分からないようで混乱した頭は作動していないみたいだ。口が半開きのまま固まっている。
「まぁまぁ落ち着けたっちゃん。…なぁ簪さん、これでも君のお姉さんは完璧人間かな?」
簪さんはハッと意識を取り戻し、少し悩んだ後、フルフルと顔を横に振る。その顔は夕立後の虹の如き美しさだ。
「ううん…むしろおっちょこちょいのアホ人間」
「ちょっと簪ちゃん!?」
そう言われて今度はたっちゃんがショックを受ける。ありえないモノを見た様な反応で、目はパチパチと瞬きしている。
俺と簪さんはニヤッと顔を合わせた。お互い考えていることは同じだろう。
「お姉ちゃん…失望したよ。私お姉ちゃんがこんなにも酷いとは思わなかった。帰って。顔を合わせたく無い」
腕組みをして顔を後ろへ逸らす彼女はその裏でクスクスと笑いを堪えているのだが、たっちゃんからはそれは見えていない。そのせいでたっちゃんは泣き顔になりながら簪さんに縋り付いて詫びる。少し鼻水も出ていて滑稽だ。
この光景、どこかで見たことあるなぁ。
(某青い狸みたいなロボットに泣きつくの○た君みたいね)
あぁ、ドラ○もんだったか。確かに構図は同じだね。
「ごべんなざいがんざしじゃん…もうじないがらぞんなごと言わないでーー!!」
「わ、分かったから!もう、泣き止んでよ!!」
鼻水と涙を制服に擦り付けられて迷惑がっているが、それでもやはり姉とこうやって戯れつくことが出来るのが嬉しいのだろう。その声には嬉しさがこもっていた。
俺はたっちゃんにハンカチとティッシュを渡しながら、簪さんの方を向く。この雰囲気を壊してしまうのは申し訳ないが、これもまた俺の仕事なのだ。
「そういえば簪さん、君は専用機を1人で開発しているのは織斑君の白式のせいらしいね」
簪さんの顔が歪む。織斑君に対する怒りはあるだろう。しかし織斑君の友人として、そのまま放っておくのは気が引ける。
(珍しいですね、アナタが織斑君のために動くなんて)
いやいや、これは俺のエゴとたっちゃん、簪さんのためさ。別に織斑君のことは気にしていないよ。
「そう。織斑君の白式開発のために後回しにされたの。それにお姉ちゃんが今の専用機を1人で開発したって聞いてたから…」
「いいえ、それはデマよ簪ちゃん。私は確かに1人でコンセプトを立てたりはしたけど、実際に設計したり組み立てたりするには虚ちゃんや整備科の人達に協力してもらったからなの」
鼻をかんだたっちゃんは真剣な表情で、言った後、柔らかい笑みを浮かべた。
「だから…ここまでよく頑張ったわね、簪ちゃん」
「…お姉ちゃん!!」
2人はやっとここで抱き合う。もう離れないと言わんばかりに抱き合う彼女達は、本心で笑い合う事ができている。
「あの時はごめんね、簪ちゃんのことを侮辱するようなこと言って」
「ううん、いいの。理由は私も分かるようになったから。でも、私はお姉ちゃんの横に立っていたい。だから、これからも頑張るよ」
(良い姉妹仲ね。羨ましいわ)
あぁ。マリーダは姉妹とはあまり長くはいられなかったもんな。…俺も、もう少し家族と一緒に居たかったな……
そんなことを話しつつ、俺はISで織斑君を呼びだす。すると彼は1分も経たない内にやってきた。
「あの、星川さんは…あっ、いたいた!!用事って何ですか?」
そんな織斑君に、簪さんの身体が硬直する。少し警戒心は解かれてはいても、あまり良い感情は抱いていないのだろう。
そこで俺は彼女達の前で織斑君に事情を説明する。俯く簪さんと、それを抱き抱えながら心配そうに俺を見つめるたっちゃん。
…任せてくれよ、君の依頼はちゃんと完遂するさ。
最初はボケッと聞いていた織斑君だったが、俺の話が進むにつれて顔は真剣味を帯び始め、終いには簪さんに向けて90度腰を折り曲げ、頭を下げた。
「ごめんなさい!!…俺、そんなことが起きてるなんて知らなくて…俺に出来ることなら何でもするよ!!」
(不器用なりに、誠実なのね、彼)
あぁ、これが狙いだったんだ。この良くも悪くも真っ直ぐなのが織斑君なんだよ。俺みたいに性根からしてねじ曲がっている人間と違って、こういう時素直に頭を下げられるのは良いところだ。羨ましいとさえ思うよ。
そんな織斑君に対して、簪さんも頭の整理がついたのだろう。たっちゃんから少し離れて、織斑君に正対する。
「…正直、まだ許せない。だから…私の専用機の開発、手伝って」
「…あぁ!俺にできることなら何でもやるぜ!」
ハッと顔を上げた織斑君は、ニカっと笑って胸をドンと叩く。
そんな彼に簪さんはメモを渡す。
「じゃあこれを取ってきて。とりあえず今は、雑用係」
「了解しました!!」
ダダダっと駆けていく織斑君を尻目に、俺は奥で隠れて様子を伺っていた布仏姉妹に声をかける。
「こんなところでいいかい?後は頼んだよ」
2人とも同じタイミングで頷く。
「えぇ。ありがとうございました、裕太君」
「ゆーゆーグッジョブ!!」
優しく微笑む虚とビシッと親指を立てて腕を突き上げる本音。これまた対照的で、それでいて良い姉妹だ。
2人ともたっちゃんと簪さんの元に駆けつける。お互い長らく更識姉妹の仲を使用人として気にしていたらしく、今回のことがよっぽど嬉しいのだろう。合流してからの4人の笑顔は、写真にでも収めたいなと思える程に輝いていた。
暗いアンダーグラウンドの世界の家に生まれた彼女達は、紛れもなく陽の光の当たる世界の住人だ。
俺達と違うね、マリーダ。
(えぇ。でも、それが私達でしょう?)
それもそうだ。…なんかシティーハンターみたいだな。マリーダ、Get Wildかけて。
(私は音声認識機能付きのスピーカーじゃないのだけれど…まぁ良いわ)
あの特徴的なイントロを聴きながら、俺はクルッと4人に背を向け、手をポケットに突っ込む。
止めて引く。この画がシティーハンターの様式美だ。
正直ラウラの扱いは悩んでます。
義妹or娘orヒロイン…どれも魅力的だなぁと…
そういえば…
当作品はハーレムエンド確定です。絶対です。タグにも最初からあります。それも超巨大ハーレムになります。
(ただ鈴簪ファンの方だけは織斑君視点でお願いします。)
展開もご都合的で、私の妄想を重視して好き勝手に動かします。
もしかしたら皆さんのご希望とは全く違った展開・話の構成になっているかもしれません。
ですが絶対に変えません。
私自身色んなISの二次創作を読んできて、面白いなぁと思うモノは沢山ありました。そしたら読んでるうちに「こういう展開がいいなぁ、ヒロインは〇〇が良いなぁ…」という感想を抱き始め、当作品を書くに至りました。
ですから、くどいようですが、ここから先も変わらず私の欲望に忠実に従って作品を作っていきますので、よろしくお願いします。