「競技」で頭に浮かんだ漫画がこれでしたんで
「は~、つっかえ…あれれ~君の個性って全然使えないんですけどぉ?」
「このアホが! 俺の個性はバカには使えねえよ、この能無しが! 他人の、それも初見の個性を使うなら、単純な強化系か体の硬軟とかの性質を変えられる個性か、見た目で明らかな付与が出来る系の個性にしとけや!」
無事、雄英に入学を果たし、密かな目論み通り1-Bに入れた俺は、最初の授業らしい授業、個性把握テストで盛大に物間と口喧嘩をする羽目になっていた。
ヒロアカ二次でお馴染み個性把握テストだが、良く知られてる1-Aの内容に対し、1-Bはどんなもんだったか全然知られてないため、俺はちょっとワクワクしてた。
体育祭では余り(物間と円場くらい?)明らかにされず、クラス対抗戦で1-Bの個性がお披露目された感じだったしな、原作じゃ。
あ、クラス総人数は原作と変わらず、20名。
拳藤さんとか、小大さんとか目の保養になる面子はしっかり居たよ?
拳藤さんは人気キャラになるのも当然のルックスだし、小大さんはファンクラブとかあったんだよね、たしか、中学時代には?
ヒロアカ全体的に美人、可愛い子多いからね。
そこで生きる野郎どもにとっては有難いこっちゃ。
女子は原作通り、男子はあのちょっとヴィランというサイコパスというか入ってる感じのカマキリくんが居なかった。
南無~!
まあ、彼は男子校とかの方が合ってるよね?
俺は入試上位だったっぽいし、合格枠の中で元々彼が足切りラインギリギリだったってことだろう。
うん、少しは気に病んでるよ?
まあ、それは置いといて、個性把握テスト。
不審者っぽい相澤先生と比べて、威圧感あるブラドキング先生は当然、最下位除籍処分なんて言い出すことも無く、原作1-Aに比べれば弛緩した空気で試験が開始された。
最初の試技は回原君がやった。
ブラド先生、最初は推薦枠の骨抜君にやらそうかと考えてたみたいだけど、ほら、骨抜君の個性って投擲に大して影響無いだろ?
普通に投げさせて、個性使って投げさせてってのをデモする例としては不適切だから、骨抜君を見た視線を動かした先に居た回原君を指名したようだ。
個性使用により飛距離が伸びて、皆も盛り上がった。
父ちゃんの研究所で色々試させて貰ってた俺とは違い、普通の学生は個性の性格にもよるけど、自分の力を試したり、実感したりする機会は少ないからね。
初めて全力出せるって喜んでる奴も結構居た。
第1種目、50m走。
このクラスでこの競技、本来なら一番速かったのはカマキリくんだったんだろうね。1-Bって個性で速さを上げられるのって、ビースト宍田くんくらい。
他は自ら鍛えた身体能力での勝負なんで、ホバーモドキダッシュの出来る俺と競える相手は居なかった(後になってキノコちゃんが自分を押す形で次々キノコ出せば速度出せるかもなんて思ったけど、危険過ぎる移動法か?)。
記録は2秒42、たぶん飯田君より速い。
ほら、俺は飯田君フリークとかじゃないから、彼の個性把握テストでの正確なタイムなんか知らないし……。
ここまでは良かったんだけど、俺より順番が後だった物間が、暫定1位の俺の個性を無断でコピー。当然使いこなせる訳も無く、反省の色も無くつっかかって来やがったんで罵倒し返したという訳だ。
こいつの個性的に、各競技の上位者の個性をコピーすることでトータルでの上位入賞を目指すというのは分かる。
除籍処分とかの脅威も無いのにムキになって上位を狙うのも、原作でのマウント取りたがりのこいつの性格を知ってれば、頷ける話だ。
こいつの性格は、入学間もない現時点でも、既にクラスの大半にある程度周知されてるので、最初は何事か? と見ていたクラスの連中も「ああ、また物間がやらかしたのか」と次の競技に関心が移っている。
まあ「勿体ないよなぁ……」
「何、上から目線で居るんですかねぇ!? 理解不能の変態個性持ちのくせにぃ!?」
「いや、そのクソみたいな性格は今更どうしようも無いにしても、人当たりがもう少しマトモならお前の個性も生きるのにな(哀れみの目線)」
「そんな目で見るとか、何を自分が上位者だと勘違いでもしてるんでしょうかね、残念なのは見た目だけじゃないみたいですねぇ!?」
いや、ホント、たぶんこいつがコミュ強の人格者だったら強キャラ過ぎるからこうなってるんだろうけどさ。
こいつの個性って、ある程度コピー元を絞った方がプロでやるなら生きるんだよね。
間違ってもカ◯シ先生方向でのコピー活用は出来ないだろ?
そっち目指してるっぽいけど。
……物間と騒ぎすぎて、ブラド先生のゲンコツ食らった……師匠の木刀ほどじゃねえけど、痛え。
握力はフィールドモーターの原理で測定器に力をかけて破壊し、測定不能。
立ち幅跳びは「あ、空飛べるんですけど、どこまで飛びます?」
「測定結果、無限大……」
反復横跳び、ホバーの応用で左右に高速移動したけど「足を地面に着けてない!」と失格。
上体起こし、前屈は武道やってた関係上、それなりに柔軟はしてたんで上位陣入り。
ボール投げは手抜きに見えない範囲でそれなりに頑張った。
いや、本気だとIフィールド内にボール入れて、ボール消し飛ばさない程度のメガ粒子ブチ当てるとか、力場形成してレールガンモドキ(やったことないし出来るかもわからない)でぶっ飛ばすかになるからね?
ボールにミノフスキークラフト効果を発生させ、手から離す際にフライトの効果を与えて投げるという常識の範囲内。
だって、柳さんとか角取さんとか、やり様によっちゃ無限大狙える人居るんだもん。
でもって総合順位は反復横跳び失格が響いて3位。
物間は50mでの低記録(俺の個性使おうと悪戦苦闘してる内に時間経過)が響いて17位、ザマァ。
キノコちゃんにも負けるとかwww。
そうして普通の授業も始まった。
英語のプレゼント・マイク、過去編見るに留学経験とか無さそうだけど、発音はいいよね。
映画とか音楽とかで学んだんかね?
あるいは留学生の彼女が居たとか?
でもって、俺は物間の被害担当艦扱いなのか、昼飯時とかもこいつの相手をしている。
拳藤さんに手を合わせて頼まれちゃ断れないよな?
「だから、自分に自信持つのはいいけど、ナチュラルに他人見下そうとするんじゃねえよ!」
食堂で見かけた1-Aの連中に軽い毒を吐く物間を、庄田君や鉄哲(なんか君付けるのに違和感ある)と引きずりながらぼやく。
原作じゃ、この時期まだ1-Aに絡みに行ってなかったハズなんだけどなぁ……。
主人公周りに絡んでないだけで、他の連中には絡んでたんかね?
「なんだかんだで物間の世話役が板について来たな、美延須は」
既成事実化しようとすんじゃねえよ、鉄哲は!
まあ、拳藤さんが原作ほど苦労してないのは俺のお陰かもしれんが?
初めて物間が物語に登場したのって体育祭だから、それ以前のこと分からんけどさ?
「ヒーロー科はウチと1-Aだけだし、比較対象にもなりやすいから、対抗心持つのもわかるけどね」
庄田君は動ける恵体だけど、サモハンとかに比べるとスリムだよね。
真面目なんで助かるというか、1-Bって1-Aに比べると真面目なタイプ多くね?
(まあ、物間程度に言いくるめられてた奴も体育祭の描写見るといるけど)
「せっかくランチラッシュ先生の美味しい料理なんだから、素直に飯食っとけよ!」
ホント、クソ美味ぇ、これが学食料金で提供だもん、食い意地張ってる奴には天国だよな、雄英は。
我が家は高収入の割にエンゲル係数高かったから、割といいもん食ってきたんだけど、たまの外食よりランチラッシュ先生の料理の方が上だぞ?
なんか、力出そうな感じするくらい。
「なんで、コイツの世話になってるなんて訳の分からない話になってるんですかねぇ!?」
飯食ってる時くらい静かにしろよ、まったく、物間は物間だなぁ。
だから初登場時はクール系ムーヴしてたのに、ネタキャラに成り下がるんだぞ?
「飯時くらい騒ぐな、おお、今日も飯が美味いな!」
鉄哲もなぁ、見た目ほど脳筋じゃないんだけど、良くも悪くも細かいことを気にしないからなぁ……。
いい奴ではあるんだ、いい奴では。
「まあ、マジレスすると、物間がプロでやってくには煽りたがりの部分控えめにすべきだな。対ヴィランに戦闘時のギミックとして使うならともかく……。お前がプロで成功するパターンとしては、気心知れた仲間で組むヒーローチームの司令塔か、大手ヒーロー事務所のスーパーサイドキックってトコだろ? 人当たりは良くした方が得だぞ?」
コピー元を「利用する」って感覚が強いっぽいんだよね、少なくとも現状の物間は。
「ん、どういうことだ?」
「ああ、なるほど、アマチュアじゃなくてプロならそうなるよね」
庄田君は分かってくれたみたい。
鉄哲はもう少し自分の頭でも考えろ?
「学生の内は手近な個性で色々な使い方を訓練するのもいいけどさ、プロなら特定の個性をコピー元のその個性の持ち主から学んだ上で、必要とされる個性を現場に合わせて選べる方が望ましい」
「必要な時に必要な個性が手に入るか分からないしね」
「チームの場合、チームメンバーの個性を本人の次くらいに理解した存在になれるから、状況に応じて適切な個性使用の指示が出せるな、手が足りない場合は自分がメンバーの個性使えるし」
「大手事務所だと同時に複数の現場に対処することも多いから、自分が行く現場で不足しそうな個性を別働班からあらかじめコピーできるのは強みってことよね?」
「なるほど、つまり物間は今のままじゃダメってことだな?」
「うるさいなっ! そんなことくらい想定済みに決まってるだろう!」
あれ?
いつの間にか他のクラスメイトも周りに寄って来てる。
1-Bってクラスのまとまりと、クラスメイト同士の個性の理解がけっこう良かった印象だけど、そうなっていくプロセスに俺もこうして関与してるってことかね?
うん、まあ、こんな感じで俺の雄英生活はスタートしたのだった。
……でも、物間のフォローを俺に全投げしないでね?
ノリで良く考えず主人公を1-B入れちゃったけど、クラスメイトの個性はともかく口調とか勉強し直さなきゃなんで、次回投稿は少し間が空きます