先輩(頼む!)
私(先輩!)
私(私が世界を取り戻します!!)
レイシフト
幼い私(なんで私が幼い私の中に?!)
初代所長(あれー?おかしいなぁ?)
以上!
真っ白な部屋にポツンと置かれたベットしかない空間には、幼い私と霊衣を纏った私だけ。幼い私は私に戸惑っているのか、ソワソワとしています。幼い私はまるでお人形さんの様でかつてカルデアにいた子ども系サーヴァントの様な雰囲気を感じさせます。
(あなたはだれですか?)
『私は……エクストラクラス・シールダーのサーヴァント。真名は……すいません。まだお答えできません……』
(サーヴァント……シールダー……融合術式は成功ということですか?)
『……ええ。貴女と私は貴女方の実験の事を言っているならば現在デミ・サーヴァントと呼べる存在でしょう』
(真名は、教えて貰えないのですか?)
『……はい。すいません。とある事情によりお答えできず』
真名……サーヴァントの来歴を示すと同時に逸話や弱点等も発覚することもあるもの。私がマシュ・キリエライトである以上過去の存在である幼い私には勿論の事、他の方にも容易にはお答えできない……。真名を伝えるという事は幼い私がいつしか英霊になるという事を勘違いさせてしまうかも知れません。私自身何がどうなって今の様な状態になっているか不明ですし、なにより、本来2000年にレイシフトした筈なのに2010年にそれも何故か幼い私への恐らく英霊としての融合。謎が多すぎます。
しばらく私が考え込む様にしていると、幼い私から質問が飛んできました。
(この身はデミ・サーヴァントになる為にデザインされたいわゆるデザイナーベビーです。そのかどう時間も限られてると聞いています。それはどうなっているのでしょうか)
『すいません。そこは私にも分からないです。ただ、いくらかの時間……寿命は延びていると思いますよ』
幼い私はその答えに満足したのかどうなのかはその表情からは分かりませんが、きっと満足したのでしょう。幼い頃の自分の事とはいえこうも分からないものなのかと、今更ながらに驚かされます。
きっとここは、幼い私の心象風景なのでしょう。白い壁に囲われた、簡素な部屋にポツンと置かれたベットがひとつ。かつての私もここにいました。
色の無い世界。その色を知るのは冠位指定の旅の中で私は今この瞬間をいきていると実感し、そして学ぶのでしょう。生きるということを。人生の素晴らしさを。そして、その果てに……いえ私はそれをさせない為にレイシフトをしました。謎の原因により今はこの様なことになっていますが、調査をし必ず未来を、世界を取り戻します。
(……あなたは、青空を見た事はありますか?)
『……。はい、あります。辛いことも楽しいことも、悲しいことも嬉しいことも、別れも出会いも様々な事を経験しました。初めての旅の終わりに私は大切な方と未来を取り戻した後に綺麗な青空を見ました……』
私の答えを聞いて今度は私でもわかる程表情が現れていて、更に話が聞きたいという興味の感情を感じました。未来を取り戻す戦いを経た後に私は本当に綺麗な青空を見ることになります。いくら未来の自分とはいえ勿論本来いないはずの異物である私がいる以上、何らかの影響がでるかもしれないということ、そのせいで人理修復ができなければそもそもその後の全ての元凶へとたどり着くこともできません。
やることはたくさんあるし、分からないことだらけですが必ず私は私達の世界を未来を取り戻します。その為にも、現地協力者の確保は急務です。候補として、ドクターロマン、先輩(とはいえこれは6年も先の話なので置いておくとして)、ダ・ヴィンチちゃんもですね。
『大丈夫です。貴女もいつか、きっと綺麗な青空を見ることができます。私が保証しますよ』
そんな気がするのだ。例え、マシュ・キリエライトに宿ったのが私マシュ・キリエライトだったとしても。幼い私の頭に手を置いて優しく撫でるのでした。
早速多くの方に読んでいただき誠に感謝。それに感想までも。漂流者マシュ・キリエライトの冒険は終わりまで迎えれるよう応援よろしくお願いします。