私(先輩…私はどうしたら…)
幼い私(シールダーさんの冒険とても凄いです)
以上
2012年。カルデアでは第三の英霊を召喚することになりました。カルデアが今までに召喚した英霊一号二号の中で、二号はデミ・サーヴァント計画にて上々の成果をあげていると判断されているのか、自由も多く与えられています。
第一号の存在は所長のマリスビリーしか知らず他の職員は何も知りません。第三号を召喚することになったのはカルデア内での技師の不足をマリスビリー所長が懸念したからだそうです。
召喚予定の英霊はレオナルド・ダ・ヴィンチ。そうダ・ヴィンチちゃんです。ダ・ヴィンチちゃんなら、私がこうなってしまった原因を解き明かせるのではないか、そうでなくとも何らかのヒントが貰えるのではないかと私は考えていました。
(シールダーさん、新しい英霊の方が来られるのは楽しみですね)
「ええ。万能の人と名高いレオナルド・ダ・ヴィンチですからきっとすごい方なのでしょう」
ええ。ほんとにすごい方ですから。私の希望のひとつはダ・ヴィンチちゃんです。
『召喚術式起動。これより第三次英霊召喚を行います』
『始めてくれ』
召喚陣を中心とした周囲に高魔力反応が起こり視覚化された魔力が輪を3つつくり収束、と同時に英霊の反応が私に届きます。現れたのはかの有名なモナ・リザをそのまま現実に呼び出したような美しさを持つ1人の女性()。
『はじめまして、サーヴァントレオナルド・ダ・ヴィンチ。気軽にダ・ヴィンチちゃんとでも呼んでくれたまえ〜』
『と言いたいところだが、どうやらあまり宜しくないところに呼ばれた様だ』
召喚されたダ・ヴィンチちゃんは、周囲をぐるっと見回しマリスビリー所長、レフ教授、ドクターロマン、私を見てドクターの元へと向かうと何かを決めたのかくるりとこちらに振り返り。
『決めた! この万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチがそこの彼とあそこの少女の為ならば君たちの組織に協力してあげようじゃないか』
マリスビリー所長は、その事にどうでもいいのか一言好きにするといいと言い残し去っていきました。残ったレフ教授が変わりにダ・ヴィンチちゃんへの対応をしているようで他の職員の方々も召喚が終了したということを認識したのか各自片付けを始めました。
(すごいお方ですね。召喚されたばかりというのにあの様に軽く周囲を一瞥しただけで……)
「ええ……。驚きましたね」
(はい、なにより女性というのが驚きです。まさかレオナルド・ダ・ヴィンチが女性だったとは、知りませんでした)
「悪い方では無いようなので安心ですね」
私が今回ここにいたのは、万が一敵対したらそれを抑える役割を与えられていたから。ドクターロマンは反対してくれていたようですが、最近はバイタルも安定していて融合術式を行う前よりも身体は強化されている。というのが私の見解です。
なにより、幼い私が自ら所長に召喚の際その場に居させて欲しいと言ったことが決定打となり、ドクターロマンは自らもその場にいることを所長に頼み込み今回の様なカルデアの重要人物が揃う状態での召喚となりました。
召喚は成功し、あとは、私がどのようにしてダ・ヴィンチちゃんと話せる機会を設けるか。それには幼い私の協力が不可欠であり、同時に自らの正体を明かさなければいけないということになります。
今の私はそれがどのような影響を及ぼすかわからず、すぐには実行できない理由でした。
幼いマシュの呼び方とマシュ自らの呼び名がなかなか考えつかない…。
それはそれとしてどんどんマシュちゃんが葛藤と迷いの渦に取り込まれて精神を病んでいくよ。これからが楽しみだね