短編小説集   作:nite

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口内炎 ストロベリー スイカ

「あっまーい!」

 

私は今果物園に来ている。

学校で配られたチラシの中に私の大好物であるイチゴの採集体験が出来るとあったので家族と相談した後私はここでイチゴを堪能することが出来ている。

少々値段は張るけども、採取したイチゴはその場で食べてもいいとされている。所謂食べ放題だ。

私はその利点を活かして早々に退場した親を置いてきぼりにしつつ果物を堪能していた。

真っ赤に染まった皮、大きくて瑞々しい果実、その味は食べる度に口の中に…

 

「痛!」

 

しまった。

現在私は口の中に口内炎を抱えているのだ。舌の上、右奥の生活に支障は無いがふとした弾みに当たってしまう所。

イチゴの甘みを堪能したくて意識しつつ躱していたのだが、油断するとすぐに当たってしまう。これでは折角の果物園を楽しめないではないか。

イチゴは若干固いから当たると痛いのだ。しかし私はイチゴを味わいたいから…とそこで私は目の前ののぼりに書かれている内容に注目した。

 

『集めた果実をジュースにするサービスもしております』

 

ジュース…ジュースか!液体であれば口内炎も気にせず果実の甘みを堪能することができる。

私は手にイチゴを持てるだけ持ってのぼりに書かれている場所まで向かった。

 

「ジュースサービスはここですよー」

「すみません、イチゴのジュースを作ってほしいんですけどー」

 

農家の人はイチゴを確認したのち私からイチゴを受け取りミキサーの中に入れた。

そのまま特に何もいれることなくミキサーのスイッチをオンにしてイチゴをジュースにしだした。飲み物にするくらいだし牛乳なり砂糖なり入れるのかなと思ったけど、そのままジュースにするらしい。そちらの方が私は嬉しいから特に何も言わない。

出来たジュースをコップについでもらって一口…

 

「おいしーい!」

「そりゃよかったよ」

 

思わず口に出てしまった。

それにしても本当に美味しいのである。流石果物である。イチゴはあまりジュースが販売されないので少し新鮮な気持ちで味わえるのも一つ発見だ。

私が味わって飲んでいたら農家の人が後ろから何かを取り出してきた。

 

「これは保存していたスイカさ。痛んでいて商品にできないけど、もしよかったらイチゴと混ぜてミックスジュースにするかい?」

 

イチゴとスイカ…さて、どんな味がするのだろうか。

私は好奇心に従い農家の人にミックスしてもらうことをお願いした。それにしてもスイカなんてどこで作っていたんだろう。イチゴしか眼中にしかなくて全然気づかかなかった。

数十秒後、ミックスジュースが完成した。

一口…

 

「美味しい!」

「うちの果物はどれも甘いからね。消しあわずに美味しく飲めるはずだよ」

 

これはいい。イチゴに他の果物を混ぜると更に美味しくなる。これは良い発見だ。

後日、私は家でもずっと使われて無かったミキサーを取り出してミックスジュースを作ることにハマった。果物以外のものも入れて色々と試行錯誤して、私の納得できる味を探した。そして気付いた。

 

「これ野菜生活じゃん」

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