ダンジョンに幼女(少女)戦記をブチ込むのは間違っているだろうか   作:仁611

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No.1

 

皆さんは幼女戦記はご存知でしょうか? 俺は結構好きなんですが、それでも自分がターニャ・デグレチャフになるのは間違ってるだろう。

 

あの日は、仕事帰りに電車を待っていたのですが…。最前列で待機していた俺は、幼女戦記の主人公とは少し違って歩きスマホの学生に突き飛ばされてしまい、前世を終わらせてしまったのだ。

 

そこで気がつくと、城の城壁の様な場所で目覚めたのだった。服装は軍服で側には銃剣付きの自動小銃が置かれており、胸元には95式宝珠が取り付けられていた。

 

だがしかし、宝珠に反射して見えているのはターニャ・デグレチャフが15,6歳ならこんな感じと言わんばかりのキツ目の美少女…

 

極め付けは…

 

眼前に広がる『ダンまち』に登場するオラリオの街並み。チグハグ過ぎる現実に俺は思わず…

 

「どうしてこうなった〜⁉︎」

 

おおっ声は少し色気が増したがターニャ・デグレチャフだな、現実逃避というなの方向違いな思考をしていると、ふと魔導兵士には必要な飛行ユニットが無い事に気が付く。

 

「もしかして飛べないとか無いよな…飛べないデグレチャフはただの美少女だ、ここがダンまちならファルナが無いと魔法使えないのか?」

 

俺は不安にかられながらも拳銃を拾い魔法を試す事にした。

 

 

 

あれから色々試し飛行も射撃も出来る事が分かったのだが、ダンまちでは詠唱が必要な筈なのにそれが要らない…。正直分からない事だらけだし、今後を考えるとどこかファミリアに加入すべき事は直ぐ理解出来た。

 

ジャガ丸くん売り場で売り子をするヘスティア様を探し彷徨っているのだが、流石にリアル『オラリオ』の道は分からない為どこで売り子をしてるか探すのに相当な時間を有した。

 

「やっと見つけた⁉︎」

 

「え⁉︎なっなんだい?僕に用かい。もしかしてファミリアに加入してくれるのかい?」

 

「はい!凄く探しました」

 

「僕はいつもこの店で売り子してるから、直ぐに見つかると思うよ」

 

「えっと。私(すげぇ違和感だな〜)は今日オラリオに来たばかりで道が分からないですから」

 

「ん?じゃあどうやって僕を知ったんだい?」

 

「それは勿論、ヘスティア様がいい神様だからこそ知ってたんですよ」

 

(ぶっちゃけ真実ではあるし嘘判定は出ない筈)

 

急にヘスティア様はウルウル仕出し俺に抱きついて来た。今の時間軸がベル君邂逅前なのか後なのかが分からない、だけど殆どの人に駄女神かマスコットとしてしか見られて無い為感極まったのだろう。

 

「うわぁあああああん!何ていい娘なんだ君は〜」

 

「あの…ヘスティア様、一先ず人目もあるので道の真ん中で泣きながら抱きつくのは辞めて下さい」

 

「グスグス。そっそうだね」

 

ヘスティア様は、店主に初ファミリアの祝いとして今日は早上がりを許してくれた上ジャガ丸くんを4つも貰うと、2人で近くにある書店へとやって来た。

 

(ここがダンまちのアニメで見たベル君がファルナを授かった場所なのか〜それにしても邂逅前だったとは)

 

「さあ到着だよ、早速君にファルナを授けるから背中をはだけてうつ伏せになってくれるかい?」

 

「ヘスティア様それより先に大切な事がありますよ。私はターニャ・デグレチャフです…これからよろしくお願いします」

 

「そうだったね、嬉しくて忘れていたよ。では改めて僕はヘスティア竈(かまど)の神ヘスティアさ!下界してまだまだ日は浅いけどこれから宜しく頼むよターニャ君」

 

 

その後少しだけ時間軸の情報収集として雑談を挟み、ヘスティア様が下界したのは3ヶ月前でへファイストス様のとこを追い出されたのはどうやら1週間前らしい。

 

へファイストス様のとこにいた時は何をしてたか聴くと、原作通りなのだろう目を逸らして大量の汗をかきながら「ゆっくり(ニート)してたさ」と言い張った…

 

モンスターフィリアは7ヶ月後らしいので、もしベル君がオラリオに来るなら6ヶ月後くらいか来年だな。

 

ひと段落したので遂にファルナを貰う事に…

 

 


 

ターニャ・デグレチャフ 15歳

 

Lv.1

 

力: I 0

耐: I 0

器: I 0

敏: I 0

魔:F 351

 

魔導:B

 

《魔法》

【戦記術式】

・空間爆撃術式

 

大規模に空間ごと爆砕する魔法。威力も高いし回避も難しいが、消費がでかい上に発動までかなりのためがいるので使いどころが限られる。

アニメ1話でデグさんが使ったのがこれ。なおデグさん以外でも使える者はいる模様。(空間爆撃警報をデグさんが管制へ申請している、つまりすでに用法が確立しているということ)

 

・爆裂術式

弾に爆発する魔法をしこんで発射する。衝撃を受ける事で爆裂の術式が起動して爆発する。威力は魔導師の能力により多くの魔力を込め過ぎると周囲の一定の酸素が尽きるまで燃焼する。威力は魔力に比例して変化する。

 

・狙撃術式

通常指定の術式で次弾指定が無い場合は全てこれになる。ホーミング式(追尾弾)は照準をロックしてからのみ発砲可能な為通常より時間を要する。

 

・貫通術式

弾頭をライフリングとは関係無く回転しながら射出する為通常弾より魔力を多く消費する。

 

・光学術式

幻影(デコイ)を作り出したり自分の姿を隠すなどの防御的に使用するものと、音声を合成するなど多岐にわたる応用が存在する。

 

・魔導刃

銃剣などに魔力をまとわせ刃として発動させ相手を切断する。自分の腕に発動させてチョップで相手を切断することもできる。

 

・防殻術式

物理耐性、魔防耐性の両方に特化した魔法のバリア。基本は球体状の展開だが範囲を指定すると強度が上がる。

 

《スキル》

【信仰の体現者】

・アビリティ成長補正

・主神への思いが大きい程効果は上昇

・背信行為はバッドステータスとして階位1ダウン

 


 

俺は、ヘスティア様が背中で固まって動かないので何度も呼び掛けたが反応が無い。仕方なく無理矢理起き上がるとヘスティア様は後頭部を積み上げた本にぶつけのたうち回っている。

 

「ヘスティア様⁉︎終わったんですよね?」

 

「うぐぐ。酷いじゃ無いかターニャ君!」

 

「ヘスティア様が一向に返事してくれないからですよ」

 

「うぅ、僕は正直そこまでステータスに関して詳しくは無いんだけどさ、君のステータスは正直言って異常だよ」

 

そう言われてステータスを見たが、確かにダンまち基準で言うと発展アビリティは最初からある上にB、魔法は1つで複数の効果がある上に詠唱式が無い。

 

トドメとばかりに成長補正スキルを最初から持ってるとか、神様のおもちゃとしてこれ程魅力的な人材も稀だろう。ヘスティア様はうなり続けると「そうだ。こんな時にはへファイストスに」と言い。僕に任せなよと手を引っ張ってバベルへと向かった。

 

ヘスティア様は本当に他力本願な上、先程のへファイストス様の部分が俺には、『へファイもん』に聞こうって感じに聴こえてならなかった。

 

 

 

バベルに到着すると、通い慣れた道なのだろうかへファイストス様の店舗へとズカズカと上がって行くのだが良いのか?少しだけ歩き、いくつか扉をくぐり重厚な扉の前に着くとヘスティア様がノックをする

 

「へファイストス〜団員の事で相談があるんだけど今良いかい?」

 

「へ?ヘスティアにファミリアが⁉︎」

 

奥で凄く騒々しい音が鳴り響き、ヘスティア様にファミリアの相談される事に相当驚いた様だ。扉が開くとキャリアウーマンな見た目で眼帯の女神であるへファイストス様がいた。

 

「良かったわねヘスティア!貴女にもようやく下界の神として一歩を踏み出したのね。貴女がそうね、私は鍛治の神へファイストスよ」

 

「初めましてへファイストス様。今日からヘスティア様のファミリアになりましたターニャ・デグレチャフです」

 

「ヘスティアにしては凄くいい娘じゃ無い!」

 

「ぼっ僕にしてはってどう言うことさ⁉︎」

 

「冗談よ。さあそこに掛けて頂戴…ところで彼女の事で相談があるらしいけれど何かしら?」

 

ヘスティア様は、ぼやかしながらも俺の異常なステータスについてや今後の行動方針を相談した。当然だが、まず他のファミリアであるへファイストス様にステータス関連を言うのがタブーだと説教を受けた上で、真剣に答えてくれた。

 

へファイストス様が言うにはステータスは絶対秘密、俺のランクアップを早くした方がいい事、ホームのセキュリティをもっと上げる事などを言われる。

 

そこでへファイストス様は大きなため息をつくと、奥にある金庫を開けてヘスティア様の顔くらいの麻袋を取り出した。

 

「ヘスティア…。本当はこんなに甘やかすべきでは無いけど、子供に迷惑を掛けるのも忍び無いから『さ・い・ご・の』融資よ。この中には300万ヴァリス入ってるわ、改修工事に200万前後と支度金に多めに用意したわ」

 

ヘスティア様はウルウルしながらへファイストス様に抱きついて「もうぐーたらしないよ〜ありがと〜」と言ってへファイストス様を困らせた。

 

最後に「ちゃんと返すのよ」と言われてヘスティア様は無駄に大きな胸を張って「僕の名前に掛けて誓うよ」と言って、俺たちは他の用事を済ませる事にした。

 

ギルド登録を済ませに行くと、エイナさんは休みだったのか居なかったが一先ず登録と上層の地図を貰う事に、担当アドバイザーは明日までには決めておくらしく次の目的地であるゴブニュファミリアへと向かった。

 

ゴブニュファミリアは鍛治と建築を担うファミリアなので、改修工事を依頼にやって来た。元の構造は地下に全て集約していたが、今回地上にリビング兼ダイニングを作り風呂場も地上側に作る。代わりに地下の元風呂場は収納へと変わり、だだっ広くなった地下には簡単な壁で仕切り部屋を4部屋に区切った。

 

それらの手続きを終えて納期を聴くと、3日と言われここに来て一番驚いた。ファルナがあるので廃墟の教会にある瓦礫は、2時間程で撤去が出来るらしいし一応予備日プラスで3日だと言われた。

 

 

 

今日は本当にバタバタし過ぎて疲れたが、ヘスティア様に抱きつかれたまま一緒に眠りについた。

 

翌朝になるとゴブニュファミリアが日の出と共にやって来ると、作業を始めると言う事で無理矢理ヘスティア様を起こし、バイトへと送り出した。

 

俺自身まだまだ分からない事だらけだが、ヘスティア様の借金300万ヴァリスがあるので1日でも早くダンジョンに向かわなければならないと奮い立ち、ライフル銃を背中に背負いバベルへと向かった。

 

 

 

ダンジョンに入って行くと思ってたより明るく、周囲には他の冒険者も見当たらない。ダンジョンに入る前に購入したマジックポーションと剥ぎ取り用のナイフを確認すると気持ちを引き締め前進する。

 

「ギャギャッ」

 

一本道の入り口から進み、最初の曲がり角からゴブリンだろう不快な声が聞こえて来る。ライフルを構えて走り出す、人がいる事なども想定した上で【魔導刃】を展開する。

 

曲がり角を低姿勢で飛び出し、直ぐにモンスターであるゴブリンを目視で捉えた。3匹のゴブリンが背中を向けおり、まだこちらを認識していないので素早く手前のゴブリンをすれ違いざまに首元を切り裂いた。

 

「ギュァァ」

 

1匹目が血を吹き出しながら叫ぶと、横並びに歩く残り2匹が振り返ろうとしている。左側の1匹の背中に飛び蹴りして、そのままその反動でもう1匹に突きを放つ…。

 

初戦闘は意外と戦略的にこなせ、ターニャ・デグレチャフがいかに戦闘慣れした人間か分かるほど身体が覚えている。生き物から飛散する鮮血ですら特に思う事は無く、戦闘時のアドレナリンからか恋焦がれる様な充足感すら感じる戦闘狂…ターニャ・デグレチャフと言う個人がどの様な人物か憑依転生して初めて実感した。

 

その後も1階層を殲滅して行き、続けざまに2・3・4と狩り続けた。射撃をすれば頭はトマトの様に弾け飛び、貫通術式では4体まとめて貫通して尚壁に穴を開け向こう側が見えない始末。

 

爆裂術式は1度だけ試したが、コボルト・ゴブリンの複合集団6体を魔石ごと木っ端微塵にしてしまった。

 

「それにしても魔導刃は恐ろしい…モンスターが豆腐の様に切り裂けて行く様は正直ヤバすぎだ」

 

背中に背負うバックパック(現代軍事仕様デザイン風)は既にパンパンである。マジックポーションも使用する機会も無く既に帰路へとつこうとしている。

 

 

 

ギルドに着くと、昨夜言われた通り担当アドバイザーの紹介を受けにカウンターへと一直線に向かった。目の前に見つけた少し垢抜けた感じでピンク色の髪の毛が印象的な女性ギルド員へと話し掛けた。

 

彼女はセカセカと『書類にかじり付く』とはこの様な状況かと言わんばかりに一生懸命事務処理をしていたが、俺に話し掛けられキリが悪いのか物凄く焦った様子だ。

 

「あの。忙しい様でしたら別の方で構いません、担当アドバイザーをご紹介頂く約束でしたのでその方をお願いします」

 

「えっちょちょっとお待ち下さい⁉︎お名前を伺っても?」

 

「ヘスティアファミリアのターニャ・デグレチャフです」

 

「あ〜あっ!エイナの担当かな。エイナ〜⁉︎ちょっと待って下さい」

 

「どうしたのミィシャ?」

 

「え〜っと、こちらヘスティアファミリアのターニャ・デグレチャフさんです」

 

「あっ新しく担当の冒険者さんですね。私はエイナ・チュールと申します。今後デグレチャフ氏の担当アドバイザーをさせて頂きます」

 

「そう言う事だから後は宜しくねエイナ⁉︎」

 

「では2番カウンターでお話しさせて頂きます」

 

俺はエイナさんの案内で、職安の相談窓口の様なカウンターへ向かった。エイナさんは対面に立つと改めてお辞儀し、再度簡易的な自己紹介とアドバイザーの主な役割を説明してくれた。

 

途中堅苦しい○○氏と言う呼び名を、肉体年齢的にエイナさんが年上と言う事でターニャで構わないと言うことと、砕けた話し方を希望させて貰い終盤で少しずつ砕けた話し方になってくれた。

 

担当アドバイザーとしての役割は、報告系は最高到達階層・ランクアップ・クエスト完了などで相談関係はそれらの情報を元にギルドに集積された情報から個々にアドバイスしてくれる。

 

話がひと段落したので、俺はバックパックから魔石とドロップ品を取り出しエイナさんにここで換金できるか聞く。

 

「なっ何ですか⁉︎この数は⁉︎今日が初日ですよね?」

 

「はっはい」

 

「何階層までいったの?」

 

エイナさんにはジト目で見られながら懇々と説教を受けたが、俺は力の3割程度で余裕を見てると伝える。大きなため息を吐き今すぐダンジョンの知識テストをすると言われ、昨夜詰め込んだ上層の知識と原作知識を駆使して答えると何故か頭を抱えて「非の打ち所がない」などと本気で困っている様子だった。

 

結局俺が「安全マージンは大きく取って、備えも怠らないし情報は常に更新して行きます」とエイナさんを説得する事に成功した。一応ダンジョン情報以外で冒険者として知っておく事などもエイナさんに教わったりと、意欲的な模範的な態度から異常にやる気を出されてしまい医療系・鍛治系・食品系・衣服系・魔道具などの多くの取り扱い店やコネクションを紹介された。

 

途中ミィシャさんと言う情報好きが加入したせいで俺のメモは『オラリオ観光マップ』か?と言うレベルの情報量に…結果としてギルドに2時間も滞在する羽目になり、ヘスティア様が初日と言う事で過剰に心配してギルドに駆け込む始末。

 

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