「じ、じゃあ、移動しようか!」
「斑鳩君!頑張って!」
「楓、応援してるぞ!」
「斑鳩!負けんなよ〜!笑」
「あぁ、ありがとう、苦笑」
そして、楓は屋内に入った。
……思ったより狭いな。
おそらくやることは決まっている。
「それでは!!スタート!!」
始まりの合図と共に、楓は呼吸で走り出した。
あまりの速さにカメラが姿をとらえきれない。
「これで個性ないんだもんなぁ・・・はえー。」
一対一なのでオールマイトは核の部屋の通路の前にいた。
「お!きたねヒーロー斑鳩!さあどんと来なさい!」
「お言葉に甘えて」スッ
【炎の呼吸 壱ノ型 不知火】
「!?」 ドスっ
ビルの床が陥没するほど強い踏み込みで繰り出される一閃。
1秒にも満たない時間で10mもの距離を詰められたオールマイトは避ける間もなく腕でのガードを強いられた。
(おいおい・・・今頸狙ってきてなかったか・・・?)
「カロライナ・・・スマッッシュ!!!」
腕をクロスさせ楓に突進する。
無論手加減はしているつもりだが、そこら辺のヴィランなら一瞬で意識を刈り取られてしまう威力だ。
なるほど、単なるパワー型ってだけじゃ平和の象徴は務まらないってか。
見聞色を発動しているので楓にはどういった攻撃が来るか手に取るようにわかっている。
まっすぐ突っ込んでくるオールマイトに対し、楓は背中を踏む形で前宙し避ける。
「オールマイトの技を躱した!?」
【水の呼吸 捌ノ型 滝壺】
一瞬の内にオールマイトの頭上をとった楓は落下の勢いを利用し、刀を叩きつける。
まさか避けられるとは思いもしなかったオールマイトはバランスが戻りきらずに背中にもろに食らう。
「グッ!!効いたぜ!今のは。」
さすがNo.1ヒーローというべきか、攻撃を受けて即座に受け身をとり、腕を振りぬき風圧で楓を入り口に押し返す。
その後も少しずつオールマイトが攻撃をくらい押されてきたころ、飯田が放送で声をかける。
「オールマイト!これ以上続けるとぼ、俺達の時間が無くなってしまいます!」
「むう、それはまずいな、斑鳩少年!ここは引き分けで手を打ってくれるかい?」
「はい、ありがとうございました。」
すると、スピーカーからオールマイトの声がした。
『勝負は引き分けだ!遅れてごめんね!1戦目のチームは準備を!』
1回戦目。A 緑谷・麗日チーム、D 飯田・爆豪チームが戦った。
爆豪は終始不服に緑谷を攻撃し続けていた。
そして、緑谷は自己防衛をせずに麗日の方を気遣い個性を使ったため、また大怪我をしてしまった。
「大丈夫か?!緑谷、」
「斑鳩君……!すぐ保健室に行くから大丈夫だよ。ありがとう。」
「そっか、無理するなよ。」
爆破もそうだが、体感や身のこなしも洗練されている。
そしてついに最後の組が終わった。
「おいおいおいおい!すげぇぞ斑鳩!」
「オールマイトとあそこまで渡り合うなんて!すげぇ!」
「Excellent!!斑鳩君!凄かったぞ!これで個性を使っていないとは、考えられないな!」
「凄いね斑鳩君!かっこよかったよ!」
「凄い…斑鳩君、でも、今のはなんだろう。刀を装備していたのに、凄いスピードで走っていた。それも雑に動き回っていたのではなく、常に周りに気を配りながら、怪我人も器物損傷も出さなかった。無駄な動きが無かった…!どういう動きをしているんだ?まず関節の動かし方が違った。だから…ブツブツブツ」
緑谷は親指を顎に触れながらブツブツと楓
の動きを細かく分析している。
癖なのか?はは、、、。
「緑谷、それより、保健室に行かなくていいのか?腕、痛いんだろう?」
「あ、うん。ありがとう。授業終わったら行くよ。」
「それは駄目だ。早く行かないともっと悪化するかもしれない。俺が付き合おうか?」
「あ、いいよ!ありがとう。でももう終わるから自分で行けるよ。」
「そうか、でも、無理はしないようにしろよ?」
「うん、ありがとう。」
「優男だ・・・!」
「イケメンだ・・・!」
女子からの好感度が高まり、一部の男子から反感を買った。