勇者材木座異世界もう帰りたい   作:もよぶ

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13:魔族と出会い戦場へ

「うわ!まじでわたし空飛んでますよ!義輝先輩!」

「あんた凄いね、空飛べるようにしてくれるなんて」

「なに、このようなのは才能よ!」

材木座の指導によりレビテーションを覚えた3人、早速飛んでみることに、無論材木座は腕組みして空中で文字通りベガ立ちである。

 

「でもこれどうやって前に進むんですか?」

「魔導書には浮かせるとしかないからのう...そうだ、いろはすよ我に捕まると良い」

材木座はニヤリと笑う、一色が材木座に捕まると、両手からイグニッションの魔法を放つ

「ちょっちょっと!」

「フハハハハ!多分こういう事が出来るのではと思っていたのよ!」

ジェットの様な炎の反動で物凄いスピードで飛んでいく二人

「ちょっと義輝先輩、怖いですって!」

「フハハハハ!ではUターン!」

両手から出る炎を操り華麗にUターンを決める材木座と、物凄い横Gに怯えて材木座にガッチリ捕まる一色。

「ヒィィ!」

あっという間に元いた地面へ着地

 

呆れ顔の川崎に一色が駆け寄る

「沙希センパーイ怖かったですー」

「あんたら何やってんのよ・・・」

「ほむん、これぞ材木座式ジェット!欠点は前が見えない事と細かい速度調整ができない事であるな!どうだ!凄いであろう!」

 

「はぁ?吊橋効果でドキドキさせてあたしをものにするつもりですか?ごめんなさい、既にワニの時に十分ドキドキさせられたのでこれ以上はもういいですごめんなさい」

 

「またも謝っておるな、早口でなにいってるのかわからぬ」

「いろはのことはいいとして、それ長距離の移動に使えるの?」

 

「無理だな!魔力が切れたら落下するわい!そもそも前が見えぬから方向が定まらぬ!」

 

「もう少しゆっくり飛ぶとかは?」

「我の魔法は常に暴走ぎみよ!最初からクライマックス!」

 

「なんか聞けば聞くほど微妙な感じになってきました」

残念そうな一色に高笑いをしている材木座、ともあれレビテーションの習得には成功したのだった。

 

魔法の練習をしつつ材木座達はまたも数日かけて国境付近の村へと到着する、材木座の魔力転送により通常の何十倍の速度で魔力スキルが上昇、既に全員第二位とかなり高次元の魔法まで使えるようになっていた。

しかし早すぎる成長速度は自分たちは召喚されてきた勇者だからなのかもと思い別に気にしてなかったのだ。

遭遇する魔物も偶然にもそれ程強くなく、積極的に戦わないという事もあり、自分たちの異常さがわからないまま進んでいたのである。

 

村に到着し、ようやくベッドで寝れると喜ぶ一色と川崎だったのだが

「部屋は一つ?我が言うのもなんだがこの間からお主等とうとう気でも触れたのか?」

こういう場合何時も自分だけ別な部屋か馬小屋のはず

 

「部屋は一つだけどベッドは別だよ、大体あんたあたしらに手を出したりしないしさ、安全かなって」

「そうですよ、考えたらステータス二桁ですし、もし馬に踏まれたらあの世行ってこと忘れてました」

 

となんだかんだで同室である、

 

「初めはウハウハかとおもったがこうも毎日寝食共にして顔を合わせているとなんも感じ無くなってくるな」

比企谷達は肉欲の限りを尽くす毎日だが材木座達はストイックな生活を送っていたのだ。

 

「そうですねー一応信頼してるんですから裏切らないでくださいね?義輝先輩?」

「っく!なんか男として情けない気持ちとおなごと同室という傍から聞くとハーレム臭い状況ですごく微妙な気分!」

 

「バカなこと言ってないで情報収集にいくよ」

 

と村へと繰り出し国境越えと隣国について情報を集めることにした。

国境付近ということもあり情報は手に入りやすかったのだが

 

「なぬ!?エルフ!」

 

「ああ、国境の森には魔族が住んでいてな、そんな名前の連中だ、性格も穏やかだし言葉は通じるので商売させてもらってるよ」

と買い物にいった店の店主からの情報だ

 

「エルフキター!!」

「なに盛り上がってんですか」

 

「だってエルフだぞ!金髪で!耳が長くて!しかも美人!テンション上がってきたぞ!さあ行くぞ!今すぐに!」

テンションが上がる材木座

 

「確かにかれらは耳が長くてとても美しいな、男の俺でも見惚れるレベルだ」

と店主

「ほら!やっぱり!エルフのおなごとムフフな関係に!我にも運が向いてきた!」

と店を出ても材木座は大はしゃぎである

「・・・なんかさっきの店主の人の言い方ちょっと引っ掛かりますね」

 

「ふん!貴様より数百倍の美貌であるぞ!たぶん!驚愕するとよいわ!」

 

そして数日後国境までたどり着いた材木座達は魔族達の村に到着する

 

「商人以外の人間がここに来るとは、一体何の用だ?」

出迎えたのは門番をしていた筋肉隆々の2メートルはあるマッチョである

 

「ハレ?エルフの村では?金髪美少女はどこ?」

「いかにも、ここは”エロフ”の村だ、金髪ではないがな」

村の奥を見ると老若男女問わず全員全身緑色で筋肉隆々の2メートルは超す巨体のようだ。

超人ハ◯クが沢山いるといえば分かりやすいかも知れない

 

「凄い筋肉・・・」

「あー店主の人が言ってたのってこれだったんですねー確かに美しいですね!良かったですね!義輝先輩!」

とにっこり顔の一色

「エロフって・・・クソ!いろはすめ!なんていい笑顔しやがる!我のハーレムがぁ!!!」

一人嘆く材木座

 

「・・・なんだかわからないが、お前たち軍隊とかではなさそうだな、まあ村に入れ歓迎する」

と材木座達は族長の所に案内される

 

「軍隊?なにかあったの?」

族長の元へ案内されるが、まだ嘆いている材木座をほっといて川崎が代わりに話すことに

 

「ああ、最近魔法都市帝国の軍隊がこの辺をうろついていてな、我らの仲間が行方不明になってたりしているのだもしかして攫われているかもしれん、理由はわからんが・・・君たちも気を付けるといい、もしかして我らの力を利用してサンキンガルに戦争を仕掛けようとしているのかもしれん」

 

「え?そうなったら先輩たちは・・・」

「え?!戦争?八幡達大丈夫なのか!」

「ちょっとやばいね」

とようやく立ち直った材木座も困惑していると

 

「族長!いなくなっていた兄弟達が帰ってきました。ただ・・・」

と村人が駆け込んでくる、族長の後に続いて材木座達も行ってみると門の前に3人のエロフが立っている、明らかに目つきがおかしい、そして後ろには帝国軍と思われる男が数名いる

 

「さあこいつらを攫え!殺すなよ!」

後ろにいた帝国軍の男が叫ぶと三人は突然村人に襲い掛かった。

 

「なに?仲間割れ?」

3人はそれぞれ別なエロフ達を拘束して村の外へ引きずりだそうとしているようだ。

「これはいかん!」

族長たちはなんとか止めようとしているが歯が立たない

 

「奴を抑えろ!」

族長たちが帝国軍の男達に飛び掛かる

 

「邪魔だ!」

しかし飛び掛かったエロフは剣や槍で串刺しにされてしまった。

 

「こ、これはまずいのでは?・・・ってあれ?」

串刺しにされたエロフは傷口が光りだしそのまま光の粒になり消滅してしまった

 

「一体何が?」

うろたえる材木座

「とりあえずこれ止めないとまずいんじゃないですか?」

「でもあたしらが攻撃してもいいの?」

一色も川崎も困惑気味だ

 

「た、確かに・・・うむ、我に策有り!」

材木座はばっと3人の前に立ちふさがる

 

「やあやあ遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ!我こそは・・・・」

と口上を述べつつ剣を構えようとするがお構いなしに攻撃される

 

「ちょっ口上中に攻撃は反則であろう!ヒーこれはかなわぬ!」

 

と逃げ出す材木座、それを追ってくる三人

 

「あのバカ!」

「ちょっと義輝先輩まずくないですか」

しかし材木座はくるっと振り返ると

「かかったな!」

とパチンと指をならす

途端に追ってきた3人のエロフ達の足元が崩れ地面にずっぽりと埋まってしまったのだ

 

「ふふふ!これぞ詠唱破棄の我のみが出来る技!ワームホールよ!」

大袈裟な名前だが、無詠唱を利用し一瞬で地面を液状化して相手沈めただけである、ただそれでも効果は抜群、完全に拘束することに成功。

 

「さあ後はお主等だけだな!」

と指示を出していた帝国軍の兵士達へ振り返る

 

「クソ!逃げるぞ!」

逃げようとするところを川崎と一色が飛び掛かる

「逃がさないよ!」

「ハイハイ逃げないでくださいね?」

逃げようとす兵士達に川崎の拳と一色のモーニングスターがヒット

「ヒ、ヒィー」

 

「族長殿!後はお任せするでござる」

 

「すまない助かった!」

地面に埋まった3人のエロフは必死で抜け出そうともがいている。

「お前たちいったい何があった?」

族長は語りかけるが聞こえてないようだ。

 

「・・・この首飾り見覚えが無いな?」

地面に埋まっているエロフ3人はそれぞれ見慣れぬペンダントをしていた

族長がそれを外すと

 

「・・・あれ?俺なんで地面に埋まってるんだ?」

「俺も?」

「あれ?ここどこ?なんで族長がいるんだ?」

 

正気に戻った三人に族長が事情を聞いてみると、森を歩いていたら帝国軍の兵士が突然襲ってきて無理やりペンダントを付けてきたとのことだった。

「それを付けられたら頭がぼーっとして、そっから何にも覚えてないんです」

 

「なるほど、後はこいつに聞けばいいわけか・・・」

族長はモーニングスターと川崎の拳でボコボコにされた帝国軍の兵士達をつまみ上げるとそのまま家の中へ入っていった。

 

「ヒィー!!!」

「あ”ー!!」

しばらくすると家の中から悲痛な叫び声が

 

「あの・・・一体中では・・・」

「客人は知らぬ方が良い」

「左様か・・・」

 

しばらくすると族長が家から出てきた

 

「うむ、大方事情は聞き出した。捕えた帝国軍から聞き出したことによればだな」

 

ある日突然世界の魔力が薄くなり、魔道具の大半が使えなくなってしまったとのこと、それを補うため魔族の体内から魔力の結晶を取り出して新たな魔道具を作り出す目的で連れ去ろうとしていたということ

 

ペンダントは洗脳の道具で魔族を使役し、同族を連れ去るのに利用する為使用したとのことだった。

 

「はぇー、なんか厄介なことになっておるのだのう・・・しかし解せぬな、こういうのもなんだが生きたまま捕獲するのは大変な手間ではないか?」

 

「ああ、それか、先ほど刺されたものが光になって消えただろ?ああなってしまうのでな」

「死んでしまうと光になってしまうのであるか?」

 

「いや?我ら魔族は刺されたぐらいでは死なぬな、致命傷を受けると死ぬ前に自動的にああなる、そして数日経てば自分の家とかで復活するんだ」

 

「なんと!不死身とは!」

「いや?一瞬で首切られたり心臓とかの急所を一気に突かれると普通に死ぬ、寿命でも死ぬな、毒でも死ぬ、そして死んだら我らの体内の魔力も消失する」

「・・・なかなか不便であるな」

 

「それより既に我ら以外の魔族を大量に捕獲してその魔力を使い異世界から勇者を召喚したそうだ」

 

「「「え!?」」」

 

驚く材木座達

「そしてその勇者が立てた戦略でサンキンガル王国に戦争を仕掛けるとか、既に軍隊は動き出していて王都へ攻めてる最中だそうだ」

 

「なぬ!?それは真か!」

「ちょっとそれって・・・」

「先輩達大丈夫なんでしょうか・・・?」

 

材木座達は心配になり王都へ戻る決意をする

 

「振り出しに戻るみたいだが、これは助太刀せねば!せっかくここまできたが」

「あたしもそう思うけど何日かかるか分らないし、途中で帝国軍に出くわしたらやばくない?」

「先輩や葉山先輩も心配ですけど軍隊相手じゃ・・・」

 

材木座の強さなら一国の軍隊なんて楽勝なのだがそこは自分の強さを知らない材木座

「う、ぐ・・・空を飛んでも途中で魔力がつきたら落下してしまう、どうすれば・・・」

 

「助けてくれたお礼といってはなんだがテレポートの魔法で転送してやる、それで戻ればよかろう」

 

「マジで!頼むでござる!」

「では念じよ、行きたい場所へ」

早速エロフの族長はテレポートの魔法の準備に取り掛かる

 

「かたじけないでござる、では」

念じる三人、思いは一つである

 

「テレポート!」

族長が叫ぶと材木座、一色、川崎の三人はサンキンガル王国王都へと転送されるのだった。

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