城へと向かう比企谷達、既に城内にも魔物が入り込み兵士達が戦っている所だった。
「葉山様!八幡様!先ほど敵国の将軍と女が城内に入り込み、国王の元へ向かいました!我々も止めようとしましたが女が凄まじい強さで押し切られました!」
「姉さん、いったい何があったの?」
「ともかく行くぞ!比企谷、遅れるな!」
「なんかこの流れあの人と戦うって事になりそうじゃね?戦えんの?絶対負けそうなんだが」
「・・・その時は私が相打ち覚悟でいくわ、」
王座へと向かうと、そこにはブラック将軍と陽乃が国王を拘束しているところだった。
「ようやく来たか、国王は拘束した。あとは貴様らを始末すれば終わりだな」
ブラック将軍が不敵に笑う
「姉さん!どうしたの!?聞こえないの?」
陽乃の目は虚ろで焦点が全く合ってない
「ああ、彼女は実に素晴らしい、しかし召喚に成功したが全く言うことを聞かなくてな、妹がいると知ったらこちらを出し抜ぬいてそちらにつこうとしたので無理やり洗脳して作戦をたてさせたのだ」
「洗脳・・・だと・・・」
葉山が絶望した表情になっている。
「貴様らを殺した後洗脳を解いてやる、そして自分で愛する者を手にかけ絶望したところでゆっくりと楽しませてもらうとしよう、先に言っておくが陽乃は強いぞ?」
ブラック将軍は陽乃の髪を髪を撫でると、ニヤリと笑い
「お前の妹をやれ、その後全員を始末しろ」
その指示が出たとたん疾風のように陽乃が双剣を構え突進してくる
「姉さん!」
雪ノ下も剣を構え応戦
「は、早い!」
無表情で激しい一撃を繰り出しくる、雪ノ下は防ぐので精一杯だ。
「陽乃さん!正気を取り戻すんだ!」
葉山も応戦するが後ろに目があるかのように葉山の攻撃を軽くいなす
「ちっ!由比ヶ浜、援護しろ、戸塚!両方から攻める!戸部は上から!海老名さんは俺らに加速の魔法をかけてくれ、合図とともに一斉攻撃!小町!雪ノ下さんが怪我したら即座に拘束の魔法を使え、その後傷を回復だ!」
「任せてヒッキー!」
「八幡、わかったよ!」
「ヒキタニくん了解っしょ!」
「うんわかった、比企谷くん」
「小町にお任せ!」
陽乃は両手の剣で葉山と雪ノ下による激しい連撃を軽くいなしている、もはや人間の域を超えているかのようだ
「雪ノ下ぁ!横に飛べ!由比ヶ浜!」
「ウィンドカッター!」
雪ノ下はその場からサイドステップでよけると強力な風の刃が陽乃を襲う
「戸塚!戸部!」
三人による左右と上からの攻撃、後ろには葉山がいる、完全に逃げ道を塞いだ格好になるのだが
「ふーん、やっぱ比企谷くんなかなかおもしろいね?でも死んで欲しいかな?」
目の前にいたはずの陽乃が一瞬で比企谷の後ろに回り込んでいた
「ヒキタニクン任せるっしょ!」
戸部がさらに上空から奇襲
「そんな見え透いた攻撃当たるわけないでしょ?」
またも一瞬で移動する陽乃
「うふふ、君たちについてこられるかなー?」
陽乃の特殊スキル瞬間移動、短距離なら一瞬で移動可能である、召喚された勇者がたまに持っているチートスキルの一つだ、陽乃はそれを使いこなし、あっという間に距離を取ったと思ったらまたも一瞬で目の前に出現
「ねぇ比企谷くん?雪乃ちゃんを殺すの邪魔しないで欲しんだけど?」
「ち、近い!」
すぐ目の前に陽乃の顔がある、しかし目は虚ろで焦点が定まってない
「後で殺してあげるからそこで休んでて?」
陽乃が話し終えたとたん、比企谷の腹に重い拳の一撃
「ぐはぁ!!」
「ごっめーん、内臓いっちゃったかな?でも後で死ぬから大丈夫よね?さあ雪乃ちゃん?死になさい!」
「陽乃は剣術は勿論格闘も得意なのだよ、魔法も使えるがあえて使わずいたぶるつもりか?これは面白い!いいぞ、もっと絶望を与えてやれ!」
ブラック将軍は拘束した国王を転がすと玉座に座り戦っている様子を見物している。
飛び掛かる戸塚を一撃で吹き飛ばし、戸部と葉山によるダブルアタックも片手で防ぐ、もやは陽乃を止めるものはいないと思われたその時である。
「お!落ちるでござる!バランス!いろはす!沙希殿!バランス!バランスとって!」
「無理ですって!」
「ちょっと動くな!あと義輝!どさくさ紛れに胸を揉むな!」
天井を突き破って材木座達が落下してきた。
「下の人!どいて!落ちる!」
丁度真下には陽乃、当然よけるので材木座達は床に激突
「義輝先輩重いですー」
「むう!動けん!この柔らかい物が邪魔で動けん!」
「ちょっとあんた!どこに頭突っ込んでんの!早くどけて!この変態!」
一色が下敷きになり材木座は川崎の股に顔を突っ込んいる状態だ。
「・・・お前ら何やってんの?」
「ほむん!八幡何故そこにおる!成程!敵はここか!この材木座助太刀にはせ参じたぞ!って前が見えん!」
と川崎の股に顔を突っ込んだ状態で無理やり立ち上がる材木座
「助太刀って俺がここにいるの今知ったんじゃないの?」
「さきさき、そういう変態プレイは違う時にやってほしいかな・・・」
「一色さん?今私たちは忙しいのだけど」
「ふむ、さきさき?・・・うむ!さきさきはいずこ?声はすれど姿は見えず・・・すんすん、何やら良い匂いがするのう・・・」
「わわわ!ちょっと下ろしてよ!あと鼻息当たってるから!・・・って匂いを嗅ぐな!しゃべるな!息と振動が!」
ちょうど逆に肩車をしている状態の川崎である。
「義輝先輩!足!足離してください!」
一色は足が材木座の肩に引っかかった状態なのでさかさまになっている
皆呆れ顔であるがとうぜんのことながら陽乃は剣を構え襲ってくる
「なんで君たちまで私の邪魔をするのかな?・・・まず君から殺してあげる」
双剣を振りかざし陽乃が切りかかってきた
「うひゃぁ!」
川崎は逃げ出し、一色もどうにか材木座から離れる
「む?ちょっちょっとたんま!」
いきなり襲ってくる陽乃に驚きレビテーションで逃げる材木座
「ひぃ!」
しかし陽乃は一瞬で材木座の目の前に移動、そのまま双剣で切りかかる
「わっと!危ないでござろう!」
材木座は大剣を素早く抜くと双剣をガード
「ゴラムゴラム、移動は早すぎてわからんが攻撃速度はそうでもないな?」
攻撃を防ぐ材木座に葉山が叫ぶ
「材木座君!陽乃さんは瞬間移動が使えるんだ!一瞬で目の前に来る!気をつけろ!」
「ほむん、理解した!さあ仕切り直しだ、かかってくるがよい」
この時点で材木座のステータスは3.14e+20、既に京を超えて垓、単位系でいえばエクサと無茶苦茶な物になっている、強いと言われている陽乃のステータスは高いもので500万、比企谷達は高くて300万ぐらいとこの世界ではトップレベルではあるが、材木座のステータスの足元にも及ばない
「死ね」
瞬間移動で襲ってくる陽乃だが材木座は大剣で簡単にふせいでしまう。
攻撃する隙はいくらでもあるのだがハテこの女性見覚えがあるなと攻撃を防ぎながら思い出す材木座
「あいつ、防いでばっかりなのに凄く余裕そうなんだが?」
比企谷達はそれを呆然と見つめている
「なあ八幡よ!このお方どこかで見たような気がするのだが、どなただったかのう?思い出せぬ、面倒なので斬ってよいのか?」
「いやちょっとマテ、いろいろおかしい気もするが、斬らないでくれ!」
「義輝先輩!その人雪乃先輩のお姉さんですよ!プロムの時見ませんでした?」
一色が大声で伝えてくる、ああそういや雪ノ下の母親と一緒にいるのを見た気がするな、と思い出す材木座
「姉さんは洗脳されてるの!」
「洗脳とな?」
材木座が陽乃の胸元を見ると見覚えのあるペンダント
「・・・成程」
と手を伸ばそうとするが瞬間移動で距離を取られてしまう
「陽乃!さっさとそのブ男を殺せ!首をはねろ!」
ブラック将軍が叫ぶと陽乃は剣を構えなおして魔法を唱える、陽乃からは禍々しいオーラが漂ってきた
「なんぞ?なんか悪寒を感じるのだが」
「義輝!あれ、攻撃前に力を溜めるスキル!一瞬だけどやばいぐらいの威力がある!一気に勝負付けるつもりみたいだから気を付けて!」
と川崎からアドバイスが飛んでくる
「・・・我に全身全霊で切り込むつもりか?なれば好都合!」
材木座は大剣を後ろ手に構え陽乃を見据える
「あの構えはさっきの?材木座は何するつもりなんだ?」
状況がつかめない比企谷に
「・・・そっか義輝、うん、あんたは黙ってみてな、わかるから」
「あーそうきますか、やっぱ義輝先輩ならそうしますよね」
と川崎と一色
「お前らあいつに対する信頼がすごいな」
「まあね」
「そりゃ何日も一緒にいますからねー」
川崎も一色もうんうんと頷く
「殺せ!」
ブラック将軍が叫んだ刹那陽乃が動き、一瞬で材木座の前に来るとエビぞりになり双剣を体ごと振り下ろす
「飛んで火にいる夏の虫とはこのことよ!奥義!真!通し!」
材木座の大剣が陽乃を真下から切り上げる。
「斬!」
大剣はペンダントと双剣のみを切り裂き破片は空中を舞う、一瞬の後陽乃はその場に倒れこんだ。