「川崎・・・?あ!!八幡と同じクラスだった!」
材木座も気が付く
「勇者が召喚されたって噂で聞いてたけどあいつらも来てたんだ・・・んであんたは・・ってちょっと!」
川崎が色々聞こうとしたのだがそれより材木座の行動が早かった
「びぇーん!!!怖かった!寂しかった!」
知り合いだと安心したのか材木座は川崎に抱きつき押し倒す
「ちょっちょっと!あんたやめてよ!結構離れてたのになんで・・・って凄い力!離せ!」
本気を出した材木座の動きは常人には捕えることが出来ない、まさに神速の領域である。
無論力も相当なので一度組みつかれたら離すことは不可能であるが全くそんなことを意識していない材木座
「我、ほんとは弱くて・・・でも八幡にはそんなこと言えなくて・・・グスッ」
自分の胸で泣いてる材木座を見て色々察した川崎
「・・・分かったから、何もしないからさ、ちょっと離れて?オカシラ!これあたしの知り合いだから今回は見逃してもらえないですか?」
「サキの知り合いかい?しょうがないねー」
と臨戦態勢だった盗賊団は警戒を解き今回は見逃してもらえた模様
「か、金ならあるからこれで我を護衛してもらえぬか?」
材木座はホワイト将軍に貰った路銀を出すと盗賊団のカシラは目の色を変える。
「こんなに・・・お前ら!今回は盗みは無し!こいつらを護衛!」
というわけで街につくまで盗賊団が商人の隊列を護衛するという奇妙な事態になってしまった
ちなみにちょっと離れた所から見ていた商人からはどう見えてたかと言うと
盗賊団から腕利きの者が出てきたが、材木座が一瞬で押し倒し降参させ誰も血を流さないまま盗賊団を制圧、仲間に引き入れたように見えた。
「流石勇者様だ、殺す以外の解決を見出すとは・・・」
商人たちからの評価はうなぎ上りである、そんなことには全く気が付かず材木座は川崎に今までの事情を説明しながら隊列の先頭進んでいた。
「・・・あんたそのステータスの数字まじ?大丈夫なの?正直に言ったほうが良かったとおもうけど?」
「・・・将軍殿のはからいでどうにかなっておったのだよ、だが正直に言ったとして葉山殿は例によってあっという間に人望集めてるし八幡なんぞハーレムだぞハーレム!それなのに我だけがめっちゃ弱いのだ・・・お荷物になるし我の入る隙間なんて無いであろう・・・それに下手したら役立たずという事で殺されるやもしれん」
しょげる材木座
「ハーレムって戸塚は男でしょ・・・」
「ところで川崎殿は何故ここに?」
「あたしバイト帰りにいきなりここに召喚された、んであそこのクソ王子がやけになれなれしくてさ、ウンザリしてたところで夜這いかけてきたからボッコボコにしたら追放された」
「あーあの将軍の言っとった女子の一人であったか・・・」
納得する材木座
「んで一人で国の外に出てふらついてたらオカシラに拾われてさ、盗賊の用心棒みたいなのやってたわけ」
「成程、勇者の力は凄まじいものだしのう・・・それに比べて・・・」
がっくり来ている材木座を見て川崎はだんだん心配になる
「ほう、川崎殿は格闘が得意であるか」
川崎はステータスやスキル等を材木座に話していた
「力とか素早さが50000とか?他の冒険者とかよくわからないけど負けたことはないね、あんたに押し倒されたこと以外は」
「すまぬ・・・あの時はもういっぱいいっぱいで・・・そうだ!魔法は?!流石に魔法は使えぬだろう!」
なんとかマウントを取れるものを見つけようと必至の材木座
「イグニッション」
川崎がそういうと指先から炎が立ち上がる
「盗賊団の台所もやってるからね、あたしが出来るのは生活魔法と攻撃魔法がちょっとぐらいだけどあんたは?」
「ぐぬぬ・・・いくら特訓しても生活魔法が未だに暴走しておる・・・」
「・・・まあ向き不向きとか才能?みたいなのあるみたいだし?盗賊連中もほとんど使えないし大丈夫じゃない?」
またもがっくり来ている材木座を慰める川崎であった。
数日後商人の一行は盗賊団の護衛もあって無事に街へとたどり着くことが出来る。
「カシラ、あたしこいつと一緒にいってもいい?」
と別れる前に川崎がカシラに話す。
ここ数日の材木座を見ていてほっといておけなくなった模様。
「そうかい・・・まああんた本来は勇者としてきたんだっけ?強かったけどずっと盗賊やるのもおかしい話だったしね、いいよ!好きにやりな!」
そう言うと盗賊団は去っていった。
「あのー、いいの?我についてきても?」
「あんたとは知らない仲じゃないし一人にしてどこかで死なれたら夢見が悪いからね、それに元の世界に変える方法を探すんだろ?あたしも手伝うよ」
そうして川崎は材木座と行動を共にすることとなる。
「まずは腹ごしらえでもするかのう」
「あんた金全部あげちゃったんじゃないの?あたしもあんま持ってないんだけど・・・」
グフフの笑う材木座
「我はいついかなる時もカツアゲ対策として一番大きいお金は靴底に隠しておくのだよ!これぞ生活の知恵であるな」
と靴底から金貨数枚を取り出す、
「ほんとにあんたは・・・」
やれやれといった表情の川崎
「さて!我の華麗なる軍団結成記念であるな!」
「軍団って・・・あんま調子乗ってると殴るよ?」
川崎にたしなめられつつ酒場へと入り食事をとることにした。