材木座達が席につきしばらくすると騒がしい連中が酒場へと入ってきた。
「どういうことだよ!なんでこいつとデートしてたんだよ!今日は用事があるんじゃなかったの?!」
「は?それはお前が振られたってことだろ?」
「ちょっと待てよ!もう俺達付き合ってるんだけど?」
「そんな・・・あんなにいっぱいプレゼントして喜んでくれてたじゃん・・・なんでだよ・・・」
「まあまあ、とりあえずみんな落ち着いて飯食いながら話し合おう」
4,5人のパーティメンバーがお互い揉めながら入ってきたのだが、聞き覚えあのある声が最後に聞こえてる
「えーみなさんすっごい魅力的でかっこよくてー、わたしー断るの苦手じゃないですかー、強引に迫られたから断れなくてー」
「なんかとても聞き覚えがある声がするのだが?」
「奇遇だね、あたしも」
材木座と川崎が振り返ると見覚えのある女子が男に囲まれてにこやかに座っている
「だってーわたしー付き合ってくれっていうんでーてっきり買い物に付き合ってって意味かと思ってー、それにープレゼントも勝手にくれたわけだしー別にわたしー悪くないじゃないですかー」
「そんな!いろはちゃん!だってデートしてるときに言ってたじゃん!『私たち恋人みたいですね』って!」
男の一人が声をあげる
「あの子生徒会長だった子じゃない?たしか一色いろはとかいう・・・比企谷達と良くつるんでた」
「うむ、確かにそのようだの!そしてあれが噂に聞くサークルクラッシャーという奴であるな」
したり顔の材木座
「なにそれ?」
と川崎、無論川崎は大学に行ってもサークル等には所属していない
「説明しよう!サークルクラッシャーとはサークル内の複数の男に色目を使い、勘違いした男どもを仲たがいさせ組織を崩壊に導くという純真な男の気持ちを利用した悪女のことであるな!」
「ふーん?よくわかんないけど男も女もバカってこと?」
「身も蓋も無いことをいうでない・・・」
頭を抱える材木座だったが背後では言い争いがさらにヒートアップしておりリーダーがなんとか収めようと叫んでいる。
「ちょっとみんな落ち着いて、いろはちゃん?君もはっきり言った方がいいよ?」
そういうと周りもそうだそうだと騒ぎだす
「そうだ!はっきりしてよいろはちゃん!誰が好きなの!?」
「そうだよ!」
一体どうなるのかと川崎と材木座は男連中に囲まれる一色いろはを見ていたらふとこちらと目が合う
「ごめんなさーい」
そういいながら一色はこちらにダッシュしてくるとさっと川崎のうしろに隠れる
「みなさんわたしのタイプじゃないんですよーただみんなと仲良くしたくてーごめんなさーい」
半分呆れた川崎だが、男どもが殺気だっている為仕方ないかと溜息をついて脅しにかかる
「この子はあたしの後輩なんだけど?それ以上くるならあたしが相手になるよ?」
「ほむん!この勲章を見よ!これぞサンキンガル王国の将軍様に直々に賜った勇者の証!さあ消し炭にされたいものからかかってくるがよい!まずは川崎殿にな!」
と調子に乗った材木座も腕組みをして睨みつける。
「ほら、だから言っただろ、彼女は普通じゃないって」
と皆をたしなめるリーダー
「すみませんご迷惑をかけて、こいつらの頭冷やさせるんで勘弁してください、それと悪いけどいろはちゃんはうちのパーティーから除名ってことでいいね?」
そういうとリーダーはブツブツ言っている男どもを引っ張り出て行った。
「はー怖かったですぅ、ありがとうございます!」
とウィンクしながらあざといポーズを取る一色いろは、だがそこは友人と言えば海老名ぐらいしかいない川崎とボッチを極めし材木座、そんな二人にはまるで効果が無かった。
「あのさ、そういう話し方とポーズイライラするからやめてくんない?」
と川崎
「はぁー昔から変わっておらぬな、おぬしはサンキンガル王国の王子をたぶらかして追い出されたのではないか?」
と材木座
「う、なんですかこの二人、まるで先輩みたいじゃないですか、そうですよ、いきなり召喚とかわけわからないところに連れてこられて魔物と戦えとかやりたくないじゃないですか、だから童貞臭い王子にちょっと媚びて戦いたくないなーっていったら高いものいろいろくれてあともう少しで名目上は女王になれたのに、結局追い出されちゃいました」
てへっと舌を出す一色
「それでお二人は何故ここに?」
そして材木座と川崎は今まで経緯を話すことにした
「お話は大体分りました。葉山先輩と先輩も来てるんですね!みんなも!?これは会いに行かないと!」
と息まく一色だったが
「スマヌが我らは王国を出禁になっておる、おぬしも行ったら揉めるし八幡達に会いたかったら奴らのことだからそのうち外に出くるであろう」
「っく!なんであっちは戦力充実してるんですか!こっちは低能力者と盗賊上がりしかいないないなんてめっちゃ不幸じゃないですか!」
「そういうあんたは?さっきみたいに冒険者にくっついてギルドの依頼こなしてたんでしょ?」
「うっ、そうなんですが実は・・・」
一色は回復と補助魔法担当であることをいいことに戦闘には殆ど参加せず、酷い時には戦闘中は直ぐ逃げられるようずっと隠れており、必要な時だけ回復魔法をかけに出てくるといった始末であった。
「んじゃあ実際にはほとんど戦ってないってこと?」
「だって怪我したら嫌じゃないですかー、組む人たち皆さん勝手にやってくれるんで全く何もしなくて良かったんですよ?とても楽ちんでした。んでこっちに文句が来ないようにああやって仲良くしてこじれたらまた別なパーティに入れてもらってました」
「おぬしずっとああいうことやってたのか・・・」
呆れる材木座と川崎
「当然ですよ、正直信用できる人って少ないじゃないですか、それに一人で動けるよう盗賊のスキルも習得したんですよ?罠解除や潜入ぐらいはできますねー、アイテム類もわざと見のがして後から一人で来て自分のにしてました!」
「たくましいね、んでこれからどうすんだい?」
「んー木材先輩と川崎先輩は元の世界に戻る方法を探すんですよね?わたしも同行していいですか?」
「う・・・まあ正直不安だがよかろう!我のパーティメンバーに加えることを許可するぞ!一色殿!」
「なんか木材先輩のパーティってのがちょっとアレですけど」
「そうだね、あとあたしは面倒だから沙希でいいよ、あんたのことも材木座じゃなくて義輝ってよぶ、なんか長くて呼ぶのめんどくさい」
「わたしのことはいろはでいいですよ,沙希先輩?でも木材先輩は呼ばないでくださいね?」
「二人とも散々な言い方だのう・・・あと木材ではない!材木座である!」
「えーどっちでも同じじゃないですかー、んじゃあしょうがないから私も名前で呼んであげるんで感謝してくださいね?義輝先輩、でもわたしのこと名前で読んだら殺しますよ?」
「うむ、わかったでござるいろはす!」
「は?・・・どうやら死にたいようですね?ステータスが二桁の義輝先輩?・・・まあ戸部先輩も呼んでたからいいですけど」
「う、ちょっと怖かった・・・で、では我のパーティ結成祝いであるな!さあ乾杯といこうかのう!」
と意気揚々と葡萄酒が入っているコップを振り上げる材木座だったがそんな材木座を完全無視して二人はぼそぼそ話し合っている
「沙希先輩、この人本当に大丈夫なんですか?」
「まあ、あいつの友達だしね、悪い奴じゃないとおもう」
「グス、乗ってくれてもいいじゃん・・・」
材木座は一人でコップの中身を飲み干すのだった。