『9時の方向から来てるぞ!』
「は!」
コロクの声を聞き、右足を軸に後ろ回し蹴りを放つ。その一撃により、影は吹き飛ばされ壁に激突。ゼリー状の液体となり壁にくっつく。
『次は、2時と10時の方向!』
「っふ、たぁー。」
続けてきた二対の攻撃をそれぞれ片腕で防ぎ、力任せに蹴りを入れえる。
アミナスフォームだからこそ出る
「ッタ!」「「ッタァーー!!」」
「ククw」「クックw」「「「リリリ!!!」」」」
『ア"ア"-----!!また増えやがった!!!』
ケルスの言う通り、倒しても倒してもきりが無いのだ。
しかもこいつら電波妨害の電気を纏っているようで、ショッピングモールの外へ連絡できずに、
何人もの人が閉じ込められている。
幸運なのか不幸なのか、他の電気機械もこいつらのせいで駄目になっている。
その為、人目だけ気にして変身する事が出来た。まぁ、反撃できるようになっただけだけど……
そもそも、どうしてこの状況になったのかと言うと、金曜の夜にまでさかのぼる。
…………………………
‥………………
‥………
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「‥‥…ごめん。もう一回、言って。」
相変わらず何の脈絡も無く急に、自室(倉庫)部屋に入って来た神楽。
普段の神楽からは言わないような事に驚きのあまり、もう一度訪ねる。
‥‥……ここまで驚いたのは、何年ぶりだろうか?
「だから!今週の日曜日に服買いに行きたいから、ショッピングモールに付き合って。」
視線と顔を逸らしながらも、ちゃんと言ってくる。
‥……おかしい。いつもならため息の後、
『一度でちゃんと聞いておいてよ、お姉ちゃん‥‥』
と文句を言ってから、答えてくれるのに。神楽のこの変化って何?
「良いけど‥‥…何で僕?付き添いなら、メイド(or執事)でも‥‥」
一番の疑問はここだ。いつも買い物に行くなら、わざわざ嫌っている僕を誘わないはず。
それこそ、いつも通り使用人を誘うはず‥‥
「宿題よ、学校の。」
「‥‥‥宿題‥…」
思わぬ単語が聞こえた……神楽って、普通に天才児って呼ばれる子だから‥…
ホント、前世がある僕と比べても頭がいい。僕が前世から勉強が苦手だからこそ余計に‥‥
「ほら、
「うん。」
今週の木曜、さくら先生を通して提出した思い出がある。
「そして今日、担任の先生に言われたのよ。『お前ら
まあ、家の事情を知らない先生から見たらそうだよね。
と言うか今だに、担任と顔合わせた事無いや。‥…自分から来いって事なのかな?
「それがどうして宿題に?」
「…無いって答えたら、『兄妹同士の思い出を作って来るのが、神楽の宿題だ。
他のはサボって良いから、必ずやり遂げろいいな。』だって。だからよろしく、
「あ‥…うん。」
上から目線な担任だな~って思ってたら、神楽が部屋を去っていった。
………………………………………………………………………お兄ちゃん、か。
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「失礼します!」
大きな声で規則正しく一礼をし、部屋に入る男性。少し青さを残すどこにでもいる男性‥…
と言う訳でなく。髪は奇抜に青・緑に染め、髪型はいわゆるモヒカン。
「ゼロ計画の初動は、お前に任せるぞ。ショウヘイ。」
「はい!」
そんな彼には一目も向けずに、言葉を発する男性。
ショウヘイと呼ばれた男は、背筋を伸ばし返事を返す。
「ついでにこの試作品のテストもして来い。」
男性がデスクに手のひらに収まるぐらいの大きさ‥…一番近いサイズはサイコロだろうか?
それぐらい小さな毒々しい緑色のキューブを置く。
「このキューブは、一体?」
そのキューブに見覚えは無いショウヘイが言葉をこぼし、慌てて口を両手で塞ぐ。
「構わん。これにまだ名称は無いが、もしあ奴の想定通りなら…‥‥‥」
男性は顔に狂気的な笑みを浮かべ、そっと呟く。
「核すらも通用せぬ、最強の殺りく兵器になるだろう。」
その一言にショウヘイは、頬に汗が流れるのを感じ取った。
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冬の寒さは過ぎ去ったと言っても、肌寒さが残る(らしい)この季節。
白い前髪を目の色とは反対色の(厳密には違うらしい)青色のピンでとめ、
黒色のパーカーが肌の白さを引き建てる。下にはダメージジーンズをはき、
傷口からたまに素肌が見え隠れする。フードを被るとそこには猫の耳が……
「何でこれ?」
「良いから、動かないでお姉ちゃん。」
「ハイ‥………」
約束の日曜日。僕は神楽の着せ替え人形になっていた。
まぁ、どうしてこうなったか説明するなら、『何となく』らしい。
おかしいな。神楽の服を見に来たのに、僕の私服探しになって、結局可愛い系で落ち着くって‥…
まぁ、小2年にだし男と女の違いもそんななかった気が‥…まぁ、どうでもいいや。
神楽と疎遠になってから、神楽の絵がなんて始めて見たし。
「よし。店員さん!これとこれとこれと‥‥…」
‥…そのお金、何処から………あ、神楽の事を溺愛してる
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時間は昼時、二人はフードコートで昼食を済ませていた。
「うん。案外、カレーうどんもありね。」
「‥‥‥服に付けないようにね。」
カレーうどんに心を躍らす神楽に、慎重にえび天をかむ夢。
その顔には普段の関係からは考えられないほど、仲のいい家族の雰囲気が漂っていた。
「「ご馳走様。」」
食事を終え、席を立ちあがったその時!周囲いや、店中の明かりが消える。
「な、なに?」
「‥………」
「お、お兄ちゃん?」
怯える神楽を引き寄せる、夢。暗がりの中、その瞳は見間違いかと思うぐらい神楽には、
赤く輝いているように見えた。
「キャーーー!」「うわぁーーーー!」
「っひ!」
そんな神楽の疑問を塗り消すかのように、悲鳴が何処ともなく聞こえてくる。
それも一つや二つでは無く、多数。次々に聞こえてくる悲鳴に神楽は耳と目を塞ぐ。
「きゃ!‥‥…え?」
不意に背中を押され、倒れる神楽。視線を先程まで居た場所______夢へと向ける。
見にしのは成人男性ほどの人影に、首を絞め上げられ宙に浮いてる夢の姿。
暗闇のせいか、人型には顔らしきものが見つからず、たまに発生する青白い光が周囲を怪しく照らす。
「‥‥…………………」
何より目を引かれたのが、
すぐさま足を人型の腕に乗せ、腕を折る事勢いで体重をかけ、人型を転倒させる。
人型から離れるように立ち上がり、人間なら男女関係ない急所。股下を蹴り上げる。
「え?」
ヌチャと音をたてながら、子供の力で簡単に吹き飛ぶ軽い人型。
その感覚に違和感を覚えた夢だったが、ゆったりと立ち上がった人型を見て神楽を立たせる。
「か、怪物よ!」「こっちにも居るぞ!」「
どうやら人型は一体だけでなく複数体いるようで、今なお混乱し続ける人達。
それでも冷静な判断が出来ているのは、彼らが子供の力で吹き飛ぶほど弱いからか。
それとも異形の怪物から逃げること自体に、風紫町の住人の中で当たり前になって来たからか?
そんな非難する人の流れに乗り、夢たちもまた逃げる。
「うぁ!」
そんな中、自分たちよりも小さな子が人型に襲われている姿を神楽は目撃する。
(あの子!でも私には何も‥…)
自身の無力さに歯を食いしばる。いや、悔しい思いをしてるのは自分一人だけじゃない。
横に視線を向ければ周囲の大人たちも、目の前の光景に悔しさを隠せずにいる。
「こんな時、仮面ライダーが居たら……」
誰かが零す言葉。
(仮面ライダー?‥‥あぁ、そう言えばクラスの子が喋ってるのを聞いた事があるような。
確か、この街を怪物から守る正義のヒーローでしたっけ??)
何て、場違いな考えを浮かべ始める。だからだろうか?
自身の横のに居た夢が居なくなっている事に気が付かなかったのは。
〈アミナスブレイズ!〉
「ハァーー!」
幼児を守る様に現れた影、ウィッシュは拳を上下に合わせ、人型の腹部に必殺の一撃を入れる。
人型は強烈な一撃を受け、崩壊していく。
「かみぇんらいりゃー?」
舌足らずの言葉で戦士の名を呼ぶ幼児応えるかのように振り向き、優しく頭を撫でる。
頭を撫でられた幼児は先程までの泣いていたのが嘘のように、笑みを浮かべる。
「あゆむ!」
そこに一人の女性が近づいてくる。
「あ、おかあさん!」
「ククク!」
幼児の母親に向けて人型が攻撃を仕掛ける。
〈キピィー〉
攻撃が当たる直前、母親と人型の前に茶色の蝙蝠・リアが入り込み超音波で攻撃する。
その都により、プラズマを発生させながら後退し最終的に溶ける。
「おかあさん!!」
先程、母親が死にかけそうになったのを目にした幼児が力の限り抱き着く。
そこにウィッシュもやって来る。
「再会の所、悪いんですけど‥‥早めに非難の方を。」
「あ、はい。」
ウィッシュに促される形で幼児を抱きかかえ、地下駐車場へと向かっていく。
その姿を見送り、後ろへ振り替える。そこには10を軽く超える、人型の姿があった。
「‥‥…こんな悪夢は、ここで止める!」
その一言を呟くと、ウィッシュは戦いの中に身を投じた。
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ショッピングモール内。
大方避難し終えた場所に、何時かの夜、ウィッシュの戦いを見ていた男性が立っていた。
「‥……」
「ッタァーー!!」「リリリ!!!」
そこに得物を見つけたかのような音を出しながら、男性へと近づく。
『させないよ。』
底見えぬ冷たさを持つ女性の声が聞こえてきた次の瞬間、人型は液体へと変わっていた。
「ふん。」
その様を鼻で笑い、視線を戦闘繰り広げるウィッシュへと向ける。
誰もこの異質な男性に気が付く人は居ない‥‥…
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リアの超音波をソナーのように使ってもらい、そのデータを同調したコロクが受信。
それを元に指示を出してもらい、的確に一体一体。着実に数を減らしていく。
『夢!いま目に見えてるのが、ラストだ!』
「‥‥…イネインスティンクト。ガァァァーー!」
ケルスとの同化率を高める事で発動する、イネインスティンクトモードに移行する。
このモードだと両肩の目から資格情報を得ることが出来、クローとテールが同時に使用可能になる。
その代わり、常に高純度のイネインエネルギーが身体中を駆け巡る。
まぁ、常に必殺技を発動してる状態に近い感じとなり、身体の負担はかなり大きい。
それと同時にケルスの人格に引っ張られやすく、戦い方も本能的な物へと変わる。
後は、六つの目を同時に使用してるためか、脳への負担も大きい。
デメリットに似合った性能を引き出せるかは、
「ガルゥ!」
後方から迫り来た敵に対して、オーバーヘッドシュートの要領で返り討ちにする。
着地と同時に走り出し、クローで切り裂きながら壁へと進む。
その壁に向かって飛び、壁を蹴り反転。空中でい回転し、その勢いを利用した尻尾で叩きつける。
奴らを撃破したことで身体につく、ゼリーのような液体を気にせず近くの敵を蹴り飛ばす。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・・・」
ここで、お終い?
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「お姉ちゃん‥…」
地下駐車場を出た先で私達が見たのは、警察官だった。
今回の事件に警察が動き出していたことによって、私達は保護された。
でもその時に気が付いた、双子のお姉ちゃんとはぐれている事に。
生まれつきの病気のせいで肌は白く、瞳は赤い。
更には感情の突起が少なく、怪我をしても気が付かない。
そんなダメダメで、どうしようもないくらいダメで、とにかくダメな奴。
私が一番嫌いなタイプの奴だと思う。
なのに‥‥死んだかもしれない。とか思うと胸が締め付けられるように痛い。
いつもは苦しみも喜びも分からないなら、死んだほうが良いなんて言ってるのに‥……
結局、次にその姿を見たのは、朝早く残飯や賞味期限が切れた食材を使って、
朝食を作っている時だった。その様子にちょっと安心したのは、
良い事?悪い事?私には分からない。