「最近増えてきた怪物事件。その事件に対して警察は‥…」
テレビのアナウンサーが声がのっぺらぼうの様に
顔が無い緑色の人型の姿の映像と共にモニターから流れる。
『警察は無能!?風紫町市民は警察に不満の声』
風のってきた新聞の一面にデカデカと文字がつづられている。
「警察より、仮面ライダー方が俺達を待ってくれる!」
インタビューを受けている大学生が感情的に言葉を紡ぐ。
『黒と白、二人の仮面ライダーの関係性とは?』
屑籠の中に捨てられている雑誌の1ページに、Dr.ケルトの事件の時、
戦っていた二人の仮面ライダーの写真が記載されている。
「はぁ~」
容赦なき言葉に思わずため息が出る。
俺の名前は岡川 雄一。去年刑事になったばっかの新米だ。小さい時から刑事ドラマの影響で、
刑事を夢見て。努力の結果、無事になったまでは良かったものの‥‥
現在は怪物事件の対応に追われている。と言うのも、怪物たちは人知を超える存在で、
現状の装備では歯が立たず。戦闘になった際は常に負傷者が出るぐらい厄介なのだ。
世間では警察の対応が遅いって言われているけど、俺達が付く頃には既に終わった後‥‥
仮に怪物が現場に居る時にやって来てもそれは基本、仮面ライダーが撤退した時で‥…
あ!仮面ライダーって言うのは、突如としてこの街に現れた戦士。その見た目は何処か恐ろしく、
イヌ科の動物に似たマスクに肩のアーマー、四肢に伸びる銀色のラインが特徴的。
最近では空を飛べる青色の姿も確認されている。
彼は怪物事件の際、必ず現れ市民を守る。見返りを求めず戦うその姿は、
テレビで描かれるようなヒーローの様で、誰もが見た目なんて気にしなくなっていた。
そんな彼とは逆に、映画の聖騎士を思わせる見た目の白い仮面ライダーもいるには居るが、
彼はDr.ケルトの開発した生物兵器と共に、この風紫町を脅かした存在。
そのせいか、見た目と相反して市民からは忌み嫌われている。
「はぁ~‥‥」
まぁ、その‥…なんだ。
「自分たちが無力なのは、自分たちが分かってるんだよな………」
正直、結構来てる。こうして休みの日に噴水広場に来るぐらいには‥‥
「‥…はぁーーー」
「‥…お疲れ様。」
さっきまだ俺以外に居なかった噴水広場に、少年とも少女ともい言える中性的な声が響く。
顔を上げ、声の主の姿を視界に入れる。そこには白い肌に白い髪、赤い目の子供が立っていた。
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「どうぞ。」
「ありがとうございます‥‥…」
さっき出会った女物の服に身を包んだ少年にリンゴジュースを渡す。女物服を着ているのは、
姉か親戚、もしくは親の知り合いからのお下がりなんだろう。まぁ、彼が着ていても違和感は
感じなかったが、小さい子は性別の分かりづらい子は普通に居たりするからな。
彼の膝の上には黒猫‥‥に似たおもちゃいや、ロボットが気持ちよさそうに撫でられている。
今時のペットロボットってここまで進化してるのか。
「俺は岡川 雄一、君は?」
って!いつもの癖(迷子の子に対しての)でここまでしてしまったが、俺今日、非番。
しかもこの子は普通に散歩できてるだけ‥…
「…………夢。」
数秒の沈黙の後、無表情で彼、夢君は答えてくれた。
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「ッヒヒヒ!さて、今日も始めるか!」
噴水広場を見つめながらモヒカンの男性、ショウヘイが怪しべな笑みを浮かべる。
その手に握られているのはサイコロサイズのキューブ。それを地面に落とす。
すると中にあった毒々しい緑色の液体が地面に広がり、そのまま複数の人型を生成する!
「暴れろ!クリッター・ソルジャー!!」
ショウヘイの言葉を受け、怪人たちは噴水広場へと向かっていく。
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噴水広場の近くにやって来た僕達。
そこには私服姿の岡川刑事が座っている姿が目に入る。なんだか、お疲れムードでため息を吐いており、気が付いたら声をかけていた。
この刑事さんとは何度かあった事が有るけど、それは仮面ライダーとしてであり、
紫吹 夢としては初対面。
岡川刑事の横に座る。‥‥プライベート中みたいだから小川さんで良いか。
その時、ケルス達とは別行動中で良かったと思いながら、膝の上に座ったシーケットを撫でる。
互いに自己紹介をした後は、貰ったジュースを片手に何気ない会話をする。
そんな時だった…
「「「クックw」」」
この前、ショッピングモールで戦った奴らが現れる。
それを見た通行人が、思い思いに逃げ始める。
「おっと!動かないでくれよぉ~!!」
この場に居たすべての人達がその声に動きを止める。
声の元に視線を向けると、世紀末に居そうな派手な髪色のモヒカン男性が居た。
「俺はバビロンのショウヘイ!ここに居るお前らには、仮面ライダーをおびき寄せるエサになってもらうぜぇ~」
………めんどくさい事になった。
「いけ!ソルジャーども!!」
ショウヘイが指示を出すと、ソルジャーと呼ばれた怪人たちは動き、人々を襲いだした。
「ああああ!」
「っく、はぁ!早く逃げてください!」
男性が襲われそうなところを岡川さんが間に割って入って、ソルジャーを吹き飛ばす。
‥…うん、此処は岡川さんに任せてコロク達と合流しよう。
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『夢!』
『遅いわよ、番犬!』
『全力ダッシュできたのに~…』
「話はあと。行くよケルス。」
合流したケルスが変形したウィッシュドライバーを腰に装着する。
ちなみに変身だけなら、シーケットでも良かったが、ソルト結晶が組み込まれた変身システムであり為、未知数な事が多く、本当にそれしか手段がない時にしか使わないようにしている。
『ちょっと~!今日は僕に活躍の場をk『居眠り鳥はじっとしてなさい。』はい‥‥』
「‥…変身。」
遅れて今やって来たニクスに言葉をシーケットがさえぎる。
ちなみに居眠り鳥って呼ばれているのは、彼が寝ることが好きな子だから。
〈チェンジ・ウィッシュ! アミナス!〉
その様子を横目に変身を終え、先程まで居た噴水広場に向けて走り出す。
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「くそ!」
「「リリリ!!!」」
一方、噴水広場ではボロボロになった。岡川の姿があった。
彼がいくら訓練を積み重ねた人であっても、いくらソルジャーがもろくても、
人知の力と数の暴力によって、追い詰められてしまった。
損に自身の弱さに涙を流しながら、地面に小串をぶつける。
それでも状況は変わるはずも無く、ソルジャーは無慈悲にもその牙を岡川に向ける。
「は。」
その時、飛び蹴りでソルジャー軍団を吹き飛ばしを撃破する影が現れる。
「ウィッシュさん!」
「……………」
その言葉に首だけ向け頷くウィッシュ。直後にエネルギーで出来た紫色の尻尾、
ケルベロステールを出現させ、横払いで次々と撃破していく。
あらかた近くの敵を撃破し終えたら、地を駆け戦闘を繰り広げていく。
「っく!やっぱクリッター・ソルジャーだけじゃ、無理か。」
それだけ呟くとショウヘイは誰にも悟られずにこの場を去る。
〈ケルベロス・イネインチャージ!〉
それに構う余裕も無く、必殺の一撃を放つためベルト右の顔を閉じ、イネインスイッチを押す。
すると紫色だった尻尾はエネルギーの密度が高まり、黒色へと変色。
〈ケルベロスザンパー〉
それをバク転と共に分離、光輪状になり次々と切り裂いていく!
切り裂かれたソルジャーは半固形状の液体となり、周囲に散らばり、すぐさま蒸発。
〈ケルベロス・イネインチャージ!〉〈ケルベロスザンパー〉
その光景をよそに、黒色のケルベロスクローを両腕に出現させ、自身からソルジャーに近づき切り裂く。
やはりソルジャーは液体となり、液体はすぐさま蒸発。
「…………」
戦いが終わったころには、何も残らなかった。
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「‥‥…以上が、本官の見た光景です。」
風紫警察署の会議室で、岡川刑事が休日体験したことを報告していた。(もちろん、夢の所は除いる)
「うむ‥…」
その報告に、お偉いさん方は頭を悩ませる。
「岡川刑事!」
「はい!」
「キミには………」
岡川刑事の運命は動き出そうとしていた……
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一方、ショウヘイもまた科学者に報告していた。
「…ってな訳でよぉ、もっとつぇ~のが必要だ!」
「それなら問題ありません。Dr.ケルトの研究所で見つけた資料を元に……フフフフフフフ!」
「いや、リアルでそう笑う奴いるのかよ‥‥」
科学者の浮かべる笑い声に突っ込むかも、科学者には届いてはいなかった。