お手洗いを装って会場の外に出る。セイラをガジェットモードからアニマルモードへと変形させながら走る。監視カメラの映像なんて気にせずに出来るのはセイラに搭載された機能の一つで、頭部の鹿の角のようなパーツから妨害電波を放ち、カメラに記録できる映像に僕達が映らなくなる。
‥‥‥使い方を間違えたら、今までとは別の意味で警察のお世話になってしまうのは考えないようにして、とにかく窓際に向かう。
『よっしゃー!おいら達の出番だ!』
『今日もサックっと、片付けましょ~♪』
ベルトに変形したケルスにガジェットモードのニクスをセット、ベルトを腰に当て自動で帯が巻かれる。それ確認するまでも無く、事前に開けていた窓から飛び降り、地面へと落ちる風圧で長髪の髪が靡くのを反射するガラス越しで見ながら言葉を紡ぐ。
「変身。」
〈チェンジ・ウィッシュ! イレーズ!〉
ベルト上部のボタンを押した瞬間、ケロスの読み上げ音を聞きながら、僕の身体は蒼炎に包まれる。もし僕が痛みを感じるのなら、高温の炎に焼かれる感覚に狂うほどの苦痛を味わっているらしい。
それはともかくとしてアンダースーツに鎧が纏われ、イレーズフォームへと直接変身。
僕を追いかけるように飛び降りてきたセイラを回収して、ソルジャーの反応がる場所へと飛んで行く。
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「全軍、突撃ー!!」
ショウヘイがソルジャーやモンスターに号令をかける。
その指示を聞き、会場の内部へ侵入を開始、そこに羽根型の小さな火球がソルジャーを貫き燃やしていく。
「あっっつううぅぅー!」
その熱量に思わず自身の腕や膝を擦りながら、一人候補へと下がるショウヘイ。
そん彼を余所に会場玄関入り口前に降り立つのは、マジョーラブルーのスーツに身を包み、四肢に伸びるゴールドに近いい黄色のライン。不死鳥を思わすマスクの複眼は変身する前と同じく、赤く輝いている。
「っち、思ったより早い登場だな!やれ!」
ショウヘイは舌打ちを撃ちながら、ウィッシュに指差し再び指示を出す。
ソルジャーやモンスターは各々の武器を手に攻撃していく。
「「ッタァーー!!」」
「GAAAAA-----!!」
「・・・・・・・・・・」
放たれる棍棒や木刀のような武器をまるで、巫女の舞のような優雅で華麗な動きで回避、
流れるかのように反撃を決めていく!
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ウィッシュが戦いを繰り広げる一方、会場内もソルジャー達の出現を感知。
警察やスタッフによって、避難誘導が開始されている。
そんな人たちを横目に一人の女性が関係者以外立ち入り禁止の部屋にへと入って行く。
扉をくぐるとそこにはメタリックイエローを基調とした桜マークのある、
パワードスーツ・ガベラや、専用武器の銃や短剣が置かれている。
「案外、ザル警備ね。」
女性・コウカが呟きながらスーツへと近づき、手を伸ばす。
彼らの作戦はこうだ。まず陽動にショウヘイ率いる怪人の大群で会場をパニックにさせ、
仮面ライダーをこちらに引き寄せる。
その隙に、こっそりとスパイから教えられた部屋に入って行き、
警察の戦闘スーツや武装を奪い去り、自分たちの兵器として利用する。
簡単なようで、作戦中に悟られないように通信できない現状では難しい作戦。
ここまで作戦は順当に進み、伸ばされた手はガベラに届かず横から伸びた手によって阻まれる。
「悪がそいつは、お触り厳禁だ。」
「っ!」
コウカの手を掴むのは茶髪の男性。
掴まれた腕を振りほどき、男性の顔めがけて蹴りを放つ。
しかし男性は顔を少しづらして回避、反撃に蹴りを入れる。
「ぐ!」
明らかに戦いなれし過ぎている男性。それを相手にするのは不利だと悟った効果は、
苦虫を潰した表情を浮かべながら去っていく。
「ッフ……」
コウカの姿が完全に見えなくなり、警戒を解く男性。
先程の騒動を聞きつけたと思わる足音を聞きながら、部屋の隅へと移動する。
警官達が部屋に入った時には誰一人も居なかった‥‥
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場所は戻って会場玄関入り口前。コウカの失敗を知る手段がない、
ショウヘイは意味に無き、時間稼ぎをしていた。
「っふ。」
炎を脚部に纏った蹴りがソルジャーを蒸発させる。
ニクスを押し込みくちばしが宝石に触れる。
〈ポエニクス・イネインチャージ!〉
その直後、ベルト頭部のイネインスイッチを二回押し、飛び上がる。
〈ポエニクスドライブ!〉
ウィッシュの全身をイネインフレアが
モンスターには大ダメージをあたへ、ソルジャーは全滅する。
「だから熱いぃぃぃぃぃ!!!」
ポエニクスドライブに巻き込まれたショウヘイの上着が燃え、撤退しながらなんとか脱ぎ捨てる。
そんなショウヘイの姿を見て、モンスターもまた別々の方向へ撤退するのだった。
「あ!」
追いかけようとするウィッシュだったが、どちらを追うか考えた時には見失っていた。
「‥‥‥‥」
結局追いかけるのをあきらめ、イネインスイッチを一回押し、ニクスと左口を操作。
変身を解除する。空を見上げるその右頬には、いまだに治らない傷がある。
そんな彼らの様子を茶色のサメが見つめていたのには誰も気が付かなかった………