【旧版】仮面ライダーウィッシュ   作:火野ミライ

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ウィッシュVSディケイド!?その瞳は何を願う?

7月7日。世間では願いを書いた短冊を笹につるす、七夕と言う習慣がある日。

また、その日の夜空には大量の星々、天の川がかかる日でもある。

天の川がかかるその日は、離れ離れになった彦星と織姫が年で1度唯一会える日としても有名。

 

時刻は既に良い子は眠りについて居る時間帯。

あいにく今年は‥‥いや今年も天候は悪く、現在は少し強めの雨が降り注いでいる。

そんな中、僕は自然公園の木々の中をリアのライトを頼りに進む。

 

当然雨によって土で出来た足元は緩くなっており、水たまりもそこそこあり、

時期が時期なので、虫もこぞってやって来る。それを近くを跳ぶニクスが炎で追い払う。

火はニクスの口から花たらたら直ぐに消えているため、周囲の木に引火する心配は今の所ない。

 

そもそもなぜ、こんな時間帯にこんな場所を歩いているのか?

その疑問の答えは、今日の昼頃まで遡る………………

 

____________________________________________

 

コロクとケルス。更には日向さんに会うまでは、唯一まともに食事を取れる時間帯であり、

成長と共に有難さを理解する学生の時間。給食の時間をいつも通り保健室で終えた僕に、

桜先生がふと一枚の封筒を渡してきた。

 

「‥‥‥これは?」

 

「2年2組の担任、門矢先生が紫吹さんにって。中身に関しては、紫吹さんご本人のみで確認してほしいそうです。」

 

それだけ言うと桜先生は、自分と僕の分のお盆を持ち保健室を出る。

多分、今のうちに確認しろって事だろ。なんて考えながら封筒の封を切るため、裏に向ける。

 

「‥‥‥‥マジ?」

 

視界に入った物があり得ず、一度表に戻してからもう一度、封を閉じる為に使われている物を見る。そこには表に戻す前と同じシールが貼られていた。見間違いでは無かったようだ。

 

「マジだ‥‥‥」

 

符を閉じるにシールを使のはまだ分かる。しかし、そのガラが問題なのだ。

そのガラはピンク色の背景‥‥‥いや、ピンクの原色でもあるマゼンタにバーコードの様な黒線が並んでおり、中心の線の左右に円形、丸で目に見えるように戦が消えている。そのマークと呼べるそれの左右下にはそれぞれ3桁の数字が。

 

夢としては初めて見るマークだが、僕は知っている。これを始めた見たのは前世での今ぐらいの年。

西暦2009年、まだ時代が平成だったころだ。その時僕は初めてある戦士に憧れを持った。

その名は【仮面ライダーディケイド】。そしてこのシールはディケイドを象徴するマーク、

ライダーズクレストと呼ばれる物。

 

当然、仮面ライダーがテレビで放送したことが無く、

(ウィッシュ)が初めての仮面ライダーであるこの世界で、これが存在するのはあり得ない。

彼本人が居なかったらだが‥‥

 

ディケイドは仮面ライダーが存在する世界を旅する仮面ライダー。(例外あり)

この世界に【ウィッシュ】っという仮面ライダーが存在したことで、この世界は【ウィッシュの世界】して存在してると仮定したら、彼がやって来ても可笑しくはない。

実際、異世界からやって来た彼が学校教員。しかも、僕の担任なのでこの推測はほぼ当たりで良いだろ。

 

何故それが判断材料になるのか?それはディケイドに変身する彼、【門矢士】の特性に由来する。

彼は世界を超えるたび、その世界ごとに役割が与えられる。

そしてその役割はその世界の仮面ライダー(もしくはそれに準ずる者)に関わるものがほとんど。

 

例を上げると、【警察官】【ヴァイオリニスト】【弁護士】【学生】【黒子】

他にはその世界のライダーが属する特有の組織、更には特定の人物の時だってある。

 

まぁ、この世界がウィッシュの世界でなく、

ブロークンやガベラの世界だったら話は変わって来るんだけど‥‥

あれ?今の状態だと ウィッシュ=紫吹夢()=ブロークン になるから、あんまり変わらない?

 

あれこれ考えても仕方ない、封を切り中身を見る。

そこにはたった一言、【七夕の夜の自然公園に来い、仮面ライダーウィッシュ】と書かれていた。

 

「七夕って、今日じゃん‥‥」

 

手紙の内容を見た僕の口から出た言葉は、これだった。

 

____________________________________________

 

その後、いつもの東屋にてケルスに手紙を見せるとお騒ぎ、

ケルスはコロク達に知らせに行ったようで、みんなだはしゃいでいたるのを横見に天井を見上げていた。人の通りが無い公園で良かったと感じたのは、この子達にはナイショだ。

 

悩んでも仕方ないので、手紙にと一緒に入っていた自然公園内の地図に記された場所に向かっている。その場所は普段なら絶対に人が入らない、森と錯覚しそうなぐらいの場所。

たまに子供が夏休みでカブトムシやクワガタムシを掴めるために訪れるところだ。

 

え?こんな時間に家を出て問題無いのかって?

怪盗ルナの模倣犯を探していた時、10時帰宅で早い方だって言ったのは覚えているかな?

学校がある日の帰宅時間の平均は大体深夜1時、遅くて3時だ。補導されないのは家の圧力。

僕の家庭が特殊なだけで、良いこの子のみんなは早めに家には居るんだよ。

 

草木をかぎ分けながら進んでいると、赤色系の光が視界に入る。

多分と言うか確実に、この手紙を渡してきた人が人がそこで待っている。

目印もあるからか足取りが軽くなり、直ぐに辿り着いた。

 

「思ったより早かったな、仮面ライダーウィッシュ‥‥紫吹夢。」

 

そこには予想通りの人物、茶色い髪の男性が待ち構えていた。

ジーパンに黒のインナー、腰には変わった形状のランタンをぶら下げ、首からはマゼンタの二眼レフカメラがぶら下がっている。降り注ぐ雨をしのぐためその手には高級そうな黒い傘が。

 

「一応自己紹介しておこう。俺は門矢士、お前のクラスでもある2年2組の担任で世界の破壊者、ディケイドだ。」

 

「ご存知の様ですが、僕は紫吹夢。仮面ライダーウィッシュです。」

 

雨音が響く自然の中、僕らの会話が始まる。その様子をコロク達は静かに見守っている。

 

「あぁ、お前の事は病気や家庭環境を含めて、大体分かってる。その上で言わせてもらおう……」

 

こちらの目を見て語る士いや、士さん。

現状の緊張感に合わせてか風の力が増し、木々が揺れる。

 

「お前は仮面ライダーじゃない!」

 

『『っな!』』

 

彼の口から紡がれた言葉に真っ先に反応したのは僕では無く、一番付き合いの長いコロクとケルスだった。そんな二人の驚愕を余所に言葉を続ける士さん。

 

「確かにこの世界の連中にとって、ウィッシュが最初のライダーなのかもしれない。だが俺から見れば、仮面ライダーごっこにはまっているお子様にしか見れない。」

 

『‥‥‥‥』

 

次に反応を示したのは、かつて敵として相まみえたシーケットが尻尾を立て士さんを睨みつける。

 

「しいてほめる点が有るとすれば力に飲み込まれず、私利私欲の為に使わない事。それだけだ。」

 

『上から目線にぃい~~!』

 

新たに反応を示すのはニクス。士さんの上から目線の態度に切れているようだ。

いや彼だけじゃい。手に持つリアや、懐にしまってあるセイラも微かにふるえている。

 

「だが実際にそうだろう。戦う力があって、日常を壊す奴らが居る。だからお前は戦っている。違うか?」

 

〈キュィー!〉〈キピィー!〉

 

その言葉に反論するかのように、自動でガジェットモードに変形したリアとセイラが声を荒げる。

 

「お前らがいくら反論しようとダメだ。なんせこいつはお前らと出会ったその瞬間、お前らが用意した戦う選択し(レール)に乗る以外の方法‥‥‥‥それにしか自分と言う存在が必要とされるのが無かった。だから選んだに過ぎない。それがこいつ自身も気づいてない深層心理、感じない心の悲鳴だ。実の家族にさえ生きてい居る事を自体を否定され、生きているのが辛く無いやつなんて居ない。ましてやこんな子供だ、自分では気づかなくて受け入れるしか出来ない。そんな時に【誰かの為に戦う戦士(ヒーロー)】と言う道を、【唯一の適合者】と言う言葉共に用意した。やっと見つかった自分を必要とする場所、そこがどんなに過酷な場所でも居たいと言うのは人の(さが)だ。それはたとえ感情を感じにくい奴でも変わらい。」

 

士の言葉にコルクたちはただただ圧倒される。

そして確かに僕自身、心の奥底ではそう考えていたのかもしれない‥‥

 

『あんた、一体何者なのよ!』

 

真っ先に復帰したのシーケットだった。彼女の疑問に答えるかのように傘を後ろに放り投げ、懐からマゼンタと黒のバックルを取り出す。

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。」

 

バックルを腰に当てベルトが巻かれ、バックル【ネオディケイドライバー】を展開。すぐさまベルトの横について居る白色のアイテム【ライドブッカー】から、一枚のカードを取り出しこちらに見せつけるように手に持つ。

 

「覚えておけ!!変身!」

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥〉

 

シャキッと音をたてながらカードを裏返し、ベルトに装填。左右のハンドルを閉じる。

 

〈DECADE!〉

 

音声が鳴り響き、20近くの幻影が現れ士さんに重なる。その直後、ベルトから飛び出たプレートが頭部に突き刺さり、色が付く。マゼンタを基調とし白や黒がある緑の複眼の仮面ライダー。

平成ライダー10周年を記念として誕生した、世界の破壊者にして世界を渡り歩く者。

その名は‥‥‥‥‥‥‥‥‥【仮面ライダーディケイド】

 

「夢、お前も変身しろ!仮面ライダーの力、その身に叩きこんでやる。」

 

握り拳を作りながらこちらを睨みつけるディケイド。

 

「ケルス、行くよ。」

 

『おっしゃぁああ!おいら達の事全否定した先生に向かって、おいら達の本機を見せてやる!』

 

先程の言葉のせいか、いつもよりも気合が入ったケルスがウィッシュドライバーに変形、自動で腰に巻かれる。

 

「変身。」

 

ベルト上部にあるイネインスイッチを押すと、僕の身体は闇に包まれその姿を変化させてゆく。

 

〈チェンジ・ウィッシュ!〉

 

身長は成人男性ぐらいになり、両肩には顔状アーマー【ショルダーフェイス】が出現。

四肢に銀色のラインが伸び、頭部の複眼やショルダーフェイスの瞳が赤く発光する。

その様は地獄の番犬として恐れられる、ケルベロスを想起させる。

 

〈アミナス!〉

 

闇【イネインエネルギー】が晴れ、ディケイドの複眼に自身の姿が映りこむ。

その姿はとてもヒーローとは言いけれない容姿をしており、どちらかと言うと悪役側。

ブロークンと対峙した時も思ったけど、風紫町の平和を守っているのはあっちで、こっちが脅かしている側と言われた時、第三者の立場だったら信じそうだ。

 

「先手は譲ってやる、来い!」

 

その言葉を聞き足に力を地を蹴り‥‥‥顔面から倒れこむ。

どうやら泥濘(でいねい)に足を取られたようだ。

 

なんとか転ばないように起き上がり、複眼についた泥を拭う。

そして正面を向くとそこには銃口を向けるディケイドの姿があった。

 

「一手は一手だ。手加減も慈悲も与えないからな。」

 

そう言い彼はガンモードのライドブッカー持つ手とは反対の手でベルトにカードを装填する。

 

「やばッ…」

 

〈ATTACK RIDE‥‥‥ BLAST!〉

 

音声が鳴り響くと共に今度は転ぶ事無く地を駆ける。そんな僕を狙いディケイドは銃身が分身したライドブッカーから光弾を発砲、周囲にある木々に風穴が開く。

そんな周囲に被害を気にせず乱射するディケイド、銃弾の雨を掻い潜り、たまに木の枝に飛び移る3Dの動きで距離を詰め、ディケイドに向け拳を振るう。

 

「甘い!」

 

拳は受け流されるが想定の内、すぐさま回し蹴り。最小限の動きで回避したディケイドに対して、身体を無理やり動かす。その際、両足に伸びるイネインドライブが輝き人類が進化の末失った部位、イネインエネルギーで出来た紫の尻尾・ケルベロステールが出現。かかと落としの要領で叩きつける。

 

「ック!」

 

人体の行動を無視した動きから放たれた一撃は見事に命中、後方に吹き飛んだディケイドはすぐさま体勢を立て直す。

 

「ったく… 今の動きは間接に痛みが‥‥‥痛みを感じ無いからこそできる芸当か。確かに戦闘時に痛みを感じないのは怯まずに行動出来るが、同時にそれがお前の弱点となる!」

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ KABUTO!〉〈Change Beetle〉〈ATTACK RIDE‥‥‥ CLOCK UP!〉

 

続けざまに装填されるカード。一枚目のカードが装填された時、まるでカブトムシを思わせる角を持ち、赤や銀・黒の装甲に身を包んだ姿【ディケイドカブト・ライダーフォーム】

別の世界で妹の思いの選ばれし者が使用した姿へと変わり、二枚目が装填されと思った時には僕の身体は宙を舞い、装甲のあちこちから火花が散る。

 

____________________________________________

 

【クロックアップ】したDカブトは、人間を遥かに超えるスピードで活動することができるのだ!

その活躍を今一度見てみよう…

 

〈ATTACK RIDE‥‥‥ CLOCK UP!〉

 

クロックアップを発動する為びカードを装填。ベルトから音声が鳴り響いたその瞬間、

【タキオン粒子】と呼ばれるものが全身を駆け巡り、時間流を自在に活動できるようになる。

ディケイドカブトが今見る景色は、降り注ぐ雨粒は重力の概念が失われたかのようにその場で留まり、ウィッシュの動きもまた完全に止まっている。

 

時間が止まったと錯覚するよな中、ソードモードに変形したライドブッカーの刀身をシュッと左手で撫で、こちらの動きを認識も出来ないウィッシュの装甲を何度も切り刻む。

最後におまけと言わんばかりに冗談回し蹴りをおみまい、2・3本の木を突き破りながら吹き飛ばされていく。

 

Dカブトが感じる時間の流れが通常に戻ると同時にウィッシュは地面に打ち付けられる。

 

『なんや、今の動き。ケルベロステールを展開してても、センサーに引っ掛からん!』

 

『あれは単純な高速移動じゃ無いわ!もっと別の何かよ。』

 

ウィッシュが膝立ちのままDカブトを見つめる中、ケルスが愚痴をこぼす。

高速移動が出来るブロークンへの変身アイテムでもあるシーケットだからこそ気が付いた、クロックアップの特性。言葉に表現こそできなかったが、しっかりとケルス達へと伝える。

 

「驚くのはまだ早い!」

 

そう言って新たにカードを取り出し、ベルトへと装填する。

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ AGITO!〉

 

その瞬間Dカブトの身体は神秘的な光に包まれ、光が晴れるとそこには金色の肉体を持つ戦士へと変わっていた。胸部には長方形の宝石が埋め込まれており、

頭部に二本の角を持つその姿は【ディケイドアギト・グランドフォーム】

別の世界で進化した人類の姿であり、生きる居場所を守るために戦った青年と同じ姿へと変わった。

 

『また姿が変わりやがった!』

 

コロクが驚きの声を上げる中、赤い複眼を光らせ神々しい光の刃を右腕に纏うDアギト。

振り下ろされた手刀を前転で回避。ケルベロステールを解除しケルベロスクローを両腕に展開。

振り向きざまにクローを振るうも、寸前で回避される。

 

「おっと!今の発想は悪く無かったぞ。」

 

挑発混じりの言葉共に、次のカードを装填。

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ KIVA!〉

 

〈キピィー!?〉

 

一瞬全身が銀色となり、超音波みたいな音が鳴り響き、銀色の皮を突き破る様に姿を変える。

右足や両肩には何かを抑え込むかのように鎖が巻かれており、つり上がった複眼は黄色に輝いている。モチーフにつながりをあるリアが驚きの様な鳴き声を上げる。

この赤き姿は【ディケイドキバ・キバフォーム】

別の世界で人と魔のハーフとして生まれた青年が、自分自身の在り方に悩みながら、異なる二つの種族の()け橋になる為に身に守った王の鎧と同じ姿へと変わった。

 

「ッフ!はぁぁアアアアアーーーー!」

 

すぐさまウィッシュの懐へと入りこみ、連続パンチの奇襲。

何とか腕のケルベロスクローを盾にして防ぐも、最後の一撃と共に砕け散り、後方へと転がる。

 

「ケルス。」

 

『おっしゃ!イネインスティンクトモードや!』

 

「ガァアアアアアアアア!!」

 

状況を打開するため、ケルスとの同化率を引き上げ全身にイネインエネルギーが駆け巡る。

次の瞬間、普段の夢からは考えられない獣ような雄叫びと共に、クローとテールが装着。

周囲の木の影や葉の中に隠れ、Dキバをかく乱する。隙を見て攻撃を与えていく。

 

「だったら、こいつだ。」

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ EX-AID!〉

 

戦局を有利に進めるため、カードを装填。

 

〈マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!〉

 

Dキバの周囲にゲームのキャラクターセレクトの様なものと、後ろにはゲームのタイトル画面が出現する。周囲を回転するキャラクターパネルの中から逆立った髪の毛のような頭部が特徴のピンク色のキャラを選択。

目の前にゲートが出現、ゲートがDキバをすり抜けるとその姿は変わっていた。

 

先程選択したキャラによく似ており、身体もピンク色で胸部にはHPゲージがあり、

これまでディケイドが変わって来た中で異質とも言えるのが瞳がある事だろう。

明るい色彩の姿【ディケイドエグゼイド・アクションゲーマーレベル2】

別の世界で天才ゲーマであり医者である青年が患者の運命、そして自身の運命を変える為に手にしたメス()と同じ姿へと変わった。

 

〈ガシャコンブレイカー!〉

 

木から木へと移る音が響く中、陽気な声と共にボタンが付いた白いハンマー【ガシャコンブレイカー・ハンマーモード】を召喚、手に持ち静かにたたずむ………

 

木の影からクローを振るってくるウィッシュの姿を目視したDエグゼイドがその場でジャンプ、

攻撃を回避した直後にハンマーを振り下ろす!攻撃が命中した瞬間、【HIT】の文字が浮かび上がる。それを気にせず、互いにアクロバティックな動きで攻撃を仕掛けていき、その攻防によって周囲に木々は常に揺れ動いうている。

 

最終的にこの攻防を制したのはDエグゼイドだった。

ハンマーによる打ち上げで上空へと吹き飛ばされるウィッシュ。なんとか体勢を立て直し、着地。

イネインスティンクトモードを解除し、神甲虫を召喚。

 

〈テンタティブロード!〉

 

神甲虫にまたがり、モニターのバイクのボタンをタップ。半透明の道が出来上がり、

一度Dエグゼイドに視線を向けた後、神甲虫を走らせる。

 

「その誘い、乗ってやる。」

 

〈ATTACK RIDE‥‥‥ BIKE GAMGR!〉

 

その言葉と共にDエグゼイドの横に銀色のオーロラが出現。

オーロラが消えると共に、ディケイドと同じ派手なカラーのバイク【マシンディケイダー】が出現。

その様子を横目に一枚のカードを装填、マシンディケイダーの見た目が黄色を基調としたレース用のバイク【バイクゲーマー】へと変わり、Dエグゼイドもまたウィッシュを追いかけバイクで走りだす。

 

____________________________________________

 

二台のバイクは立地の悪さや悪天候無く走行し、木々の間を這うように進んでいく。

やがて二人は広場へとたどり着き、そこでバイクを止める。

その頃には既に雨は上がり、虫やカエルの鳴き声が聞こえてくる。

 

神甲虫をから降りたウィッシュはベルトの右口を展開。

露出したスロットに変形したニクスをセットする。

 

〈イレーズ!〉

 

その瞬間、ウィッシュの足元から蒼色の炎【イネインフレア】の渦が出現、

あっという間にウィッシュを包み込み、その装甲を焼き尽くす。

炎は新たな装甲を作り出し、腕を横に振るうと同時に飛散。

 

「なるほど、ここに来たのはそれが理由か。」

 

二の腕にあった装甲は無くなり、胸部の装甲もアミナスに比べ薄くなている。

両肩のショルダーフェイスは丸まったショルダーアーマーへ変化しており、

背中には飛行ユニット【イレーズウイング】が新たに装着。

頭部は猛禽類を思わす見た目へと変わっており、全体的な印象は蒼い不死鳥…

 

「フン!」

 

ソードモードへと変形したライドブッカーが振るわれるが、まるで巫女の舞の様な華麗な動きで回避、そのまま流れるかのように攻撃を当てる。

 

「なるほど、だったらこっちの方がよさそうだ。」

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ GHOST!〉〈レッツゴー!覚悟! ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!〉

 

カードを装填したと同時に出現したパーカーの様なゴースト【パーカーゴースト】がDエグゼイドの周辺を跳ぶ。骨のようなデザインが浮かび上がりながら、パーカーゴーストを身にまとい姿を変える。

頭部に霊魂の様な角が生えた【ディケイドゴースト・オレ魂】

別の世界で人間の持つの無限大の可能性を信じた、幽霊と同じ姿へと変わった。

 

『どんだけ、姿変わるんだよこいつ‥‥』

 

ニクスの驚きを超えて、呆れた言葉を軽く呟く中、

幽霊のように飛行しウィッシュへとライドブッカーを振り下ろすDゴースト!

その一撃をウィッシュは回避し蹴りを放つも、体をそる事でDゴーストも回避。

 

先程の木々の中で行われた激しい戦いとは真逆の静かな戦いが行われている。

手足に炎を纏い攻撃を繰り出すウィッシュ、オレンジ色の光の残像を残しながら戦闘するDゴースト。

一見、勝負がつかなさそうだが武器のリーチがある分、Dゴーストが徐々に押して行っている。

 

「はぁ!」

 

「ック!」

 

Dゴーストの横一閃をくらい、後方へと吹き飛ばされるウィッシュ。

何とか空中で姿勢を整え、翼を広げゆっくりと地面に降り立つ。

 

「次の一撃で決めようか!」

 

〈KAMEN RIDE‥‥‥ BUILD!〉〈鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!〉

 

Dゴーストの左右からウサギと戦車を模したアーマーが挟むように装着される。

赤と青の鎧に包み、頭部のアンテナはそれぞれウサギと戦車となっており、

互いの欠点を補うベストマッチな組み合わせの【ディケイドビルド・ラビットタンクフォーム】

別の世界で愛と平和の為に、凶悪な宇宙人と戦った天才物理学者であり正義のヒーローと同じ姿へと変わった。

 

〈FINAL ATTACK RIDE‥‥‥ BUI BUI BUI BUILD!〉

 

〈イネッシュストライク!〉

 

言葉の通り、一撃で決めるようでDビルドは今までとは違う色のカードを装填。

それに合わせてウィッシュもまた、イネインスイッチを二回押しエネルギー溜める。

 

「………ハァ。」

 

「たぁぁああああーーーーー!」

 

左足バネ【ホップスプリンガー】を利用したジャンプの後、物理学に基づいた急降下キックを放つDビルド、助走をつけ飛び上がりと共に空中で一回転、その後右足を伸ばし翼を広げる。

 

Dビルドの右脚に組み込まれた無限軌道装置を駆使した一撃と

ウィッシュの右足に集められたエネルギーが空中で激突!

 

2人の必殺の一撃。ライダーキックがぶつかり合い、火花が辺りを照らす。

互いに力をさらに籠める事により、今度は電撃がほとばしる

最終的にはエネルギーが暴発、巨大な爆発が起き二人を吹き飛ばした。

 

____________________________________________

 

結局二人の戦いに決着がつかず、変身を解いた僕ら二人は見つめ合う。

 

「思ったよりやるようだな。……確かにこの世界を守って来た実力はあるようだ。」

 

「確かにあなたから見れば、僕のはごっこ遊びに見えるのかもしれない。けど、僕にも守りたいと思えるものはあったから。守れなかった者から目をそらして逃げるのは違うと思ったから。」

 

「夢、お前はまだ子どもだ。よく考えろ‥‥それと今年の遠足には来い。お前の毒親とは話を付けておいた。」

 

それだけ僕に伝えると士……いや、門矢先生はオーロラの向こう側へと消えていった。

仮面ライダーとして戦い続けるかどうかなんて、もう決まってる。

 

何となくそれ見上げると、先程の戦いの余波で雲が吹き飛んだのか、

綺麗な星の集まり…………………天の川が視界に入った。

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