第18話.
現在僕は、バスに揺られ海岸へと向かっている。
周りに座っている子。つまり風紫小学校2年2組の生徒達が物珍しそうに、
と言うかそう接すれば良いのか分からずに、こちらを一目見ては隣の席の友達と喋っている。
今日は2年2組だけの遠足。
本来なら6末に行われる行事だが、暮らす一致で海に行きたいと話になたらしく、
学級費のほとんどと、足りない分を先生のポケットから出しているらしい。
去年同じく、いや特に今年は神楽と同じクラスなので行く気も、行ける気配も無かったが、
担任の先生【
言い返せなかった母親が、半切れ状態で僕が遠足に行くことに許可を出したらしい‥‥
ちなみに僕が行くことを知らなかった神楽が今朝、バスの前で驚いた顔をしていた。
ちなみのついでに言うと、僕の鞄の中にはケルス達が入っている。
これは担任の先生の許可が下りたからだ。まぁ、門矢先生はこっち側の人だからね……
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バビロンの科学者・タイセイは偶然にも、夢たちが向かっている海岸に立っていた。
体制は懐からサイコロサイズの青いキューブを取り出すと、海の方へ放り投げる。
「さてせて、思った通りの結果になれば良いんですが‥‥‥‥」
小波の音に消えるほど小さな声で呟き、海に背を向け歩き始める。
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「弁当食べ終わったグループから、2時半までの自由時間だ!泳ぐ奴は着替える時間も計算に入れとけ!!」
海岸に着いたのは11時すぎで、先程門矢先生が言った通り早めの昼食の時間だ。
弁当は日向さんが用意してくれた。と言うか母親は行くことを許可しただけで、他の事は自分でしろと…ホント、僕に対してはネグレクトなんだから。
それこそ今更。弁当を取るために元々設置されているビーチパラソルの影に座り、
ボロボロの麦わら帽子を取る。昔聞いた話だと今僕が使っているのは、おばあちゃんが子供の頃に使っていた物らしい。よく今使える状態で残っていたと思う。
神楽なら興味すら持たない事は置いといて、一人で昼食をとる。
元々、僕が不参加で考えられていたプランなだけあって、僕にぐーるぷメンバーは居ない。
と言うか夏の日差しの中、アルビノの僕が自由に遊んでいる光景がおかしいんだけどね。
そんな事を薄っすら思いながら、日向さんが作ってくれた卵焼きを口に入れる。
‥‥‥‥‥‥うん、味がしない。味を感じ無いから当然だ。
そして、感情が感じにくい病気の為、申し訳なさもあんまり感じない。
普段は自分の病気とか気にしないけど、普通の子供の様な状況になった時はホント不便だと思う。
それでもせっかく作ってくれたものだし、残さず食べる。
「よぉ。どうだ、今年のクラスは?」
マゼンタの二眼レフカメラを首元からぶら下げた茶髪の男性、門矢先生が横に座る。
この人が担任の先生だと知った時は驚いた。(顔や感情には出て無いけど)
そもそも
この人との対面はいつか語るとして、今はこの人の質問に返答する。
「去年のクラスも知らないから比較できないけど、元気な子たちだとは思う。」
「あいつらがああやってふざけて笑い合えるも、お前があの町を守って来たからだ。」
そう言いながら門矢先生はカメラのレンズを切り、海を取る。
その視線につられ僕もまた、海へと視線を向けた。
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背中にコブのような物を持ち、馬の様な頭部を持つ影が海辺で泳ぐ子供を海中の中から見つめる。
まるで獲物を見つけた肉食生物の様な笑みを浮かべると、かなりの速度を出し海面へ上がり始めた。
〈キピィー!〉
同じ頃、夢の鞄の中に入っていたセイラがモンスターの反応をキャッチし独りでに変形・夢に警告する。
「どこに___」
夢が訪ねようとした瞬間、海から巨大な水柱が上がり小学生たちが海から逃げるように上がる
その様子を見てた夢はすぐさま立ちあがり、ケルスに声をかけようとして士に肩を掴まれ、視線を士に向けた。
「この世界には既に2番目の仮面ライダー誕生している。夢、お前みたい子供が仮面ライダーの定めを受け入れて戦う必要はもう、どこにもないはずだ。今のお前なら、周りと同じように逃げる事だって許さる。なんんせ今までは、この世界のライダーお前にしかなれない物だった。例外はあったみたいだがな。」
しっかりと目を見つめ、夢に語り掛ける士。
相手を突き放すようなトゲの付いた言葉をかける。でもその裏には、彼なりの優しがふくまれている。
「もし今、ライダーとして戦う道を選べば、お前は一生終わらない戦いを続けなければならない。時には理不尽な世界に苦しめられ、時には大切な物を守り切れないことだってある。もしかしたらお前の守りたい物を守るために進んで悪役となり、守りたい相手を傷つけなければいけなくなるかもしれない。それでもお前は、仮面ライダーウィッシュとして生きる道を選ぶのか?」
士の瞳は真っ直ぐに夢を見つめる。仮面ライダーとして生きる過酷さ。
それを自身が体験し、色んな世界を
笑顔を守るために自分が闇に落ちた戦士、夢と現実の狭間で悩んだ王子、同じ場所に居られなくても家族を守る事を選んだ者、王に憧れ覇道では無く王道を選んだ魔王。他にも様々な戦士が、様々な悩みを持っていた。
そんなれらを知ってるからこそ問う、お前に
同時に思う、頼むから俺達みたいになるなと。そんな士の願いは‥‥‥‥
「今更ですよ。僕は既に覚悟を決めているつもりです。他より薄くて、立派じゃないかもですけど。」
届くことは無かった。紫吹夢もまた、彼らと同じだった。
自分の幸せを捨てても誰かを守れる者であった。でなければ、夢としてこの場に居ない。
「そうか…だいたい分かった。」
その様子に心中では悔しいに近い思いをしながら、彼の思い受け取り、いつもの態度で接する。
それが新たな後輩へのせめての花向けだと信じて。
「だったら、こいつをお前に。」
何処ともなくやって来た影を掴み、それを士は夢に手に握らす。。
渡さたものを見ると、茶色いサメ型のアイテムで何処か、ケルスやニクスを思わすデザインだ。
『アクーラ、あんたの事は何度か観察させてもらったから、自己紹介は要らない。』
突き放すように最低限の言葉を喋ると黙り込む。
「そいつがお前の旅の手助けになってくれるはずだ。」
「‥‥‥ありがとうございます。」
ウィッシュドライバーを腰に装着、視線を海の方‥‥…モンスターがいる方へと向ける。
そこでは生徒が悲鳴を上げ、係の人やたまたま来ていた大人が避難誘導しており、
モンスターまだ陸地に上がってない。
「変身。」
その掛け声と共に走り始め、夢の身体が闇に包まれる。
〈チェンジ・ウィッシュ! アミナス!〉
ベルトからケルスの声が響き渡り、身体が徐々に変化。
闇の中から出た時にはその姿は、ウィッシュの初期フォーム。アミナスへと変わっていた。
その後ろ姿をしばらく見つめていた士は、すぐさまほかの生徒の元へと向かった。