今日はちょっとコメディ要素強めに書いてみました。
ジェシカ視点にも初挑戦です!
「本機はまもなくNシティに到着いたします。シートベルトを・・・」
「...ん、もうそろそろか。」
つぶやきながら伸びをひとつ。ブラインドを上げて窓の外を見て————そうか。
「こっちはこれから夜か...」
時差があることすっかり忘れてたよ。日本とだと14時間くらいあったんだったな。うわー、こないだ帰国した時もやっとの思いで戻したのに・・・
いっそこっちに移住でもしてやろうかな。
とにかく、しばらくはまたコーヒーとモ◯スターのお世話になるとしよう。カフェインってホントすげーよな(廃人)
なんてことを思ってたら飛行機が着陸した。荷物をまとめて、っと。
そーいや、誰かが迎えに来てくれるってカイオスさん言ってたな。名前は確か・・・
「マングース...だっけ?人...なんだよな?、そいつ」
何だよマングースって。んでそれをことも無げに俺に伝えるカイオスさんも何なのさ。全く・・・
ブツブツと悪態をつきながらエントランスに向かおうとすると
「あの、如月ハルヤ様でいらっしゃいますでしょうか?」
「...ん?あ、俺?あぁあそうですけど。」
「お待ちしておりました。ようこそNシティへ。長旅お疲れ様でした。カイオス氏からお話は聞いております。こちらへ。」
なんか突然スーツ着た女の人に声かけられて促されたけど、待てよこの人何者だ?
俺の名前知ってるし、カイオスさんから聞いたってことは・・・まさか
「あのぉあなたは一体...?」
「私はこの空港のスタッフです。お迎えの方がいらっしゃるまで少々時間がかかるとのことでしたので、待合室までご案内を。」
「アっそうでしたか。」
あっぶねーマングースさんですか?とか聞かなくてよかったぁ。
にしても、随分人気のないとこに連れてこられたな。
「こちらでお待ちください。」
「......は?」
おかしいおかしい。俺は待合室に行くんだろ?何で金のプレートが嵌った立派なトビラの前案内されてんの?だってこれ・・・
「VIPルームじゃんか...」
「カイオス氏から、ここで待っててもらうようにと。」
「マジかよ」
開いた口塞がんねーよ。やっば。マジのVIPルームだよ。やっぱりあの長官ちょっと頭おかしいんじゃないかな?
とか一人で思ってたらさっきのスタッフさんが「それでは」とか言ってあっさりいなくなっちゃった。
うわ、ホントに一人で使っていいのかコレ。
・・・っと部屋の内線電話が鳴った。
「もしもし」
「カイオス氏からお電話です。繋ぎますね。」
「あっはい。...もしもし?」
「長旅ご苦労だったね。部屋は快適かい?」
「もうなんかどっから突っ込みゃいいのかわかんないんですけど...」
「あっはっはっは。いやーせっかく来てくれたから、何かびっくりするおもてなしをしてやりたくてね。何より、私が直接出向いてやれないからな。」
「...っ!それは...反則だろ、
「マングースが着くまでまだしばらくかかりそうだ。ゆっくりしてってくれ。」
「だからそのマングースって...あ、切れた。ったく、相変わらず一方的なんだから。」
受話器を元に戻し、ソファに座ってみる。
「お、わ」
何だこれは・・・!この世のものとは思えねェ。いかんこれ一生立ち上がれないやつだ。まいっか(単純)
テレビを点けるとちょうどアルテミスの中継をしてた。ジェネシスの調整をしながら予選ブロックを見ていると・・・
「?何だコイツ...CCMの操作に機体が同調してない...?なんか特殊なパーツでも使ってんのかな。にしても...」
長い。もう15分はこいつらのバトル見てんぞ。相手のコンビもさすがに痺れ切らしてるみたいだ。
これが狙いなのか・・・?だが世界大会にまで来てなことするかなぁ。少なくとも、俺はこういうスタイルの戦い方は好きじゃないな。
すると
「マッドドッグ、ブレイクオーバー!!!!!長い戦いを制したのは郷田・仙道ペアダァァァァァァァッ!!」
「やーっと終わったか。」
どうやらずっと逃げ回ってた方がやられたようだ。ざまみろ。
さて、次のブロックには・・・
「お、いた...って山野バンと海道ジンがチームメイトぉぉぉっ?!」
え、何でアイツ去年のアルテミスファイナリストとチームなの?!わかんない、全くもって理解ができないんですケドォ?!
「当たり前のように強いじゃん。なにこれチートかよ。」
圧巻としか言いようがない。そりゃあディフェンディングチャンピオンと秒殺の皇帝がチーム組んだらそうなるって。
羨ましい。アイツ、足引っ張ってねぇかなー。
ふと目線を変えるとバン君たちとは別の山でも快進撃を続けるチームがいた。
「大空ヒロ...か。聞いたことないけど...って灰原ユウヤぁ?!」
うわぁこっちにも元ファイナリストいんのかよ。勢揃いじゃん。
こっちも怒涛の勢いで駒を進めてく。そして・・・
「まぁ、そーなるわな。」
当然のようにこの2チームが予選ブロックの決勝に立っていた。
結論から言うとすげぇバトルだった(語彙力)
結果的に3連続相打ちでバトルは引き分け。公式ルールで両者敗退が決まってしまった。
何だよ全員相打ちって。アニメか。
まぁ初出場でセミファイナリストなら十分すごいだろ。
そう思いながら俺は
ほどなくして部屋のドアがノックされた。
「はーい...ってあれ?」
ドアを開くがそこには誰もいない。
「失礼な...VIPルームにコンコンダッシュって何d「下だ!下!!」うわぁっ?!」
悪態をついてドアを閉めようとしたら下から怒鳴られた。
「...ったく、失礼なのはどっちだってんだ。だからガキの子守りは嫌なんだよ。」
なんかブツブツ言ってる。悪いけど、全部聞こえてんぞ?俺、耳には結構自信あんだわ。
「あの、ホントすいませんて。マングースさんですよね?」
「...あぁ。ほら、さっさと行くぞ」
慌ててマングースを追いかける。この人さてはツンデレか?
いろいろあったけどひとまず車の中で大まかな状況を聞かせてもらった。
「大統領を暗殺しようとしてたなんて...っていうか、マングースさんてあの山野淳一郎博士の助手なんですか?!」
「...まぁな」
「俺、山野博士のこと本当に尊敬してて!それでメカニックを目指してて。いつか一緒に仕事してみたいなーなんて。」
頭を掻きながら話す俺を横目にマングースが一瞬笑った————ように見えた。
そこからはお互いに口を開くこともなく、NICSの本部に到着した。
半年ぶりに見たその建物は、あの時と変わることのない堂々たる佇まいだ。
長官がいる指令室の扉をくぐると、なにやら誰かと電話中らしきカイオスさんがいた。
手早く話を畳んでカイオスさんがこちらに近づいてくる。
「よく来てくれた。」
「タイミング悪かったかな...?」
「なに、問題ないさ。それよりも、少し痩せたか?」
「痩せたってよりこっちにいた時に太ったんだよ。これがフツーだから。」
なんてことないやりとり。でも俺の両親とはこんな会話を交わしたことがない。
ホントの親よりも家族らしく接してくれる。だから自然と俺はカイオスさんのことを『父さん』と呼んでしまう。
「...取り込み中悪りぃが、俺は自分の仕事に戻らしてもらうぞ。」
「あぁ、ご苦労だった、マングース。」
「あ、あのマングースさん!色々、手伝ってもらってありがとうございました。」
「...んはいらねェ」
「え?」
「さん付けしなくていいって言ってんだ!その...なんだ、博士たちと一緒に、働けるといいな。」
「え...あ、はい!俺、頑張ります!」
「おう。...またな、ハルヤ。」
そう言い残してマングースは去って行った。うん。やっぱあの人間違いなくツンデレだよね。
また会えるといいなぁ。
んで、今俺がすべきことは・・・
「父さん、世界で今なにが起こってんの?」
「あぁ、まずはこれを見てくれ。」
こうして俺は父さんからディテクターたちが起こした一連の事件の概要を聞いた。
俺のジェネシスたちが暴れなかったのがNチップってパーツを積んでなかったからだってこともわかった。
どうやらディテクターたちはそのNチップを介してLBXたちを暴走させているらしい。
それも、各国の主要なコンピューターをハッキングして動かしてるんだと。
「なんだよそれ...でもさ、そんだけでっかいコンピューターに乗り込んでるなら尻尾つかめそうじゃない?」
「我々が掴んでいるのは、これらの大元にあるのがパラダイスだということくらいなんだ、、、」
「マジかよ...それで、俺はなにをしたらいい?」
「ひとまずは、我が精鋭たちのバックアップだ。機体のメンテやカスタム、状況によっては君にも戦ってもらう。」
「了解。それと、そのパラダイス?ってやつ、俺にも調べさせてくれ。実際にブレインジャックが起きたら直接止めに行くんだろ?」
「わかった。データを送ろう。だがその前に、通信機器にハッキング防止のカスタムをしておこう。おい!ハルヤのタブレットとCCMにハッキング避けを入れておいてくれ。」
「了解。これ、少し借りるよ?」
「はい。お願いします。......なことできんのかよ。やっぱNICSすげェ......」
「ふふ、NICSお手製の対ウィルスソフトなんだよ。」
あ、心の声漏れてた?バッチリ最後の言葉聞かれてたじゃん。恥ずかし。
でもってやっぱやることのスケールがちげぇよ。一応俺も日本を出る前に一通りウィ◯スバスターを最新版にはして来たけど、素人がやったのじゃ限界あるしな。
まあ多分本気出せば自力で作れなくもないんだろうけど、さすがにNICSが作ったやつには敵わないだろうし。
「あ、そういえばアルテミス見たよ。惜しかったね、あと一歩で決勝だったのに。」
「?なにを言う、あいつらはファイナリストだぞ?」
「...え?だって引き分けで両者敗退って...」
「そのあと大会本部が特別ルールということで、両チームとも決勝進出したんだ。まぁ惜しくも、優勝は逃してしまったがね。」
「そうだったのかよ...俺準決勝終わったタイミングで中継見るのやめちゃって...」
「それは惜しいことをしたなぁ。いい戦いだったんだが。もっとも、あの子が出たのは準決勝までだがね。」
「え?なんで?」
「決勝はバトルロワイヤル形式で、各チーム代表者が1人ずつ出ることになってたんだ。あの子のチームはバン君が出ていたよ。」
「なるほど、懸命な判dゴホンゴホン。あっそうそう、なんであいつ山野バンたちと一緒に...?」
その答えは父さんから聞く前にわかった。
ドアの開く音がして、振り返るとそこには半年ぶりに見る”相方”の姿があった。
❇︎❇︎❇︎
遡ること1時間前。アロハロア島 、アルテミス会場にて。
「アスカさん、僕達と一緒に闘ってくれませんか!」
「俺たちは今、世界を救うために闘っている。1人でも多くのプレイヤーのチカラが必要なんだ!」
バンとヒロがアスカを説得してる。まさか、ホントにあの子がチャンピオンになるなんてね。・・・と、あれ?
「アスカさん、行っちゃいましたね...」
どうやらスカウトは空振りだったようね・・・あら?
ポケットで私のCCMが震えた。
「あら、パパじゃない。もしもし?」
「あぁジェシカ。お疲れ様。惜しかったが、みんなよく戦ったと思うぞ。暗殺計画の方もよくやってくれた。大統領も感謝してらした。」
「ありがとう。ところで何かあったのかしら?」
「いや、大したことはないんだが、そろそろ私の呼んだ助っ人がこちらに着く頃なんだ。」
「助っ人...?あぁこの前話していた人ね。それで、誰なのよ?その助っ人さんとやらは。」
「それは会ってからのお楽しみだ。...おっと、噂をすれば。そういうわけだ、直ぐに本部に帰還してくれ。」
「え、ちょ、パパ?!...切れた。んもう、いっつも一方通行なんだからっ」
「ジェシカさん?電話の相手はカイオス長官でしょつか?」
「ええ。みんなよくやってくれたなって。それと、先日からアプローチをかけていた新メンバーが到着したそうよ。」
「ホントですか?!そういうことなら、早くNシティに帰りましょう!」
そういってヒロはダックシャトルに飛び乗ってしまった。
でも、ホントに誰なのかしら?パパの人脈で私たちと同年代のプレイヤーって・・・まさか、ね。
おかしな想像を振り払って私もダックシャトルに乗り込む。
「よし、全員揃ったな。ダックシャトル、発進!」
こうして私たちはアロハロア島を後にし、NICS本部へと帰ってきた。
司令室の扉を開いた瞬間の驚きといったら。
あの人、未だに私のあの顔をバカにするんだから。
私そんなにマヌケ顔してたのかしら?
部屋に入ると、パパと話をしていた1人の少年がこちらを振り向く。
その後ろ姿と振り向きざまの笑顔で分かる。
まさか、ホントに来るなんて。ちょっと痩せたかしら?
なんてことを思っていたら、足がひとりでに動き出していた。
「あぁおかえり、ジェシカ。」
「ハル......」
「大会お疲れ様。惜しかったねぇ。あと一歩で優勝だっ......ッ?!」
「うえぇっ?!」
「えぇ?!」
「ジェシカさん?!」
「ジン君...ボクたち...ここにいちゃマズいんじゃ...」
「......」
私はハルに抱きついてしまった。
周りの反応から察するに、これは後でしばらく質問攻めに逢うかもしれないわね・・・
でも今はそんな事関係ないわ。
これは私とハルの
❇︎❇︎❇︎
簡単に状況を説明しよう。
俺は今帰ってきたばかりのジェシカに抱きつかれている。
何故こうなった。よりにもよって父さんの前でなんて・・・?!
まぁ一応理由分かってはいるんだけど、今話すには少々面倒だな。ざーっくりいえば、俺とジェシカの『約束』。
なんでハグが約束になるかって?そのうちきっとジェシカが説明してくれるよ。うん()
「いやー大胆だねぇ。」
「...っ!」
「...ただいま、ジェシカ。」
「......おかえりなさい。」
そういうとようやく俺から離れて、みんなと向き合う。
あーあー、ほらみんな目のやり場に困っちゃってるじゃんか。
父さんがニヤニヤしながらも俺の横に立った。
なんでアンタがニヤついてんだよ。助けてよ。
「紹介しよう。彼が新メンバー、如月ハルヤ君だ。」
「どうぞよろしく」
「ハルヤはメカニックとしての才能がピカイチなんだ。もちろん、プレイヤーとしても1級品のモノを持っている。彼にはこれから、君たちのバックアップ要員として、機体の調整やカスタムを中心に行ってもらう。ちなみに、ジェシカと同い年だ。」
最後の情報必要だったかな。
「如月ハルヤです。機体の整備やカスタムには自信があります!なんかあったら、遠慮なく声掛けてください!」
「大空ヒロです!よろしくお願いします!」
「俺は山野バン、よろしく!」
「私は花咲ラン!よろしくねー!」
「海道ジンだ。」
「灰原ユウヤです。よろしくね!」
「ホントに山野バンだ......!」
「彼のメカニックとしてのスキルは本物よ。なんてったって、私のジャンヌDの生みの親なの!」
「「「「ええ!!!!!」」」」
「ジャンヌDはキミが作ったの?!」
「ハルヤさん、凄いです!」
「いやぁそれほどでもぉ」
「ひとまず、本部の中を案内するわね。しばらくはここで生活してもらうことになるわ。」
「オッケ」
そういって歩き出すと、俺の横でランちゃんがボソッと俺にだけ聞こえるように聞いた。
「アンタとジェシカってさ、付き合ってんの?」
「......は?」
なーいないない。そりゃまぁさっきの場面だけ見りゃそう問いたい気持ちもわかんなくはないんだけど・・・
まなんつーかさ、一言で説明すんのは難しいのさ。つまり、そういうこと。
ひとまず答えを濁して先導するジェシカの後を追った。
1話から急に文字数多くなってしまってすみません。
バランス考えないと、、、
次回はハルヤが無双します(多分)