ドラッツェ、逝っきまーす!!(半ギレ)   作:COTOKITI JP

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カクヨムに疲れて来たので息抜きがてらこっちにも投稿しました。
アイデアが浮かぶ限り、更新していく所存です。


竜騎兵は眠る

『一人でも多く突破しろ』

 

ただそう命令されて、俺達はこの宙域を飛んでいた。

しかし、その命令をこなすには、些か相手が悪かった。

 

《こっ、こんな大艦隊の中を突破しろって言うのかよ!!》

 

「どの道ここを突破しなきゃ生きて帰れないんだ!!進め!!!」

 

メインカメラの映像は夥しい数のサラミス級巡洋艦に埋め尽くされ、モビルスーツはその倍はいる。

ミサイル警報が鳴り止まぬ中、スロットルを前回まで押し倒しながらひたすら、ただひたすらに進み続ける。

 

《ああっ!!うわあああああああああぁあああぁぁああ!!!!》

 

すぐ左にいた別の部隊からはぐれて来た味方のザクII改が連邦軍のジム改に真下から撃ち抜かれ、爆ぜた。

真下を見ると機影が複数こちらに向かっていた。

全体を見ればそのモニターに映る敵機の数は笑えるぐらいに多かった。

 

モニターに映る敵を見て応戦しようとした時、先頭にいた隊長のリック・ドムから無線が入る。

 

《モビルスーツには構うな!!ただこのクソッタレの宙域を突破する事だけを考えろ!!!》

 

「り、了解ッ!!」

 

下方から襲い来るジム改の群れを無視し、リック・ドムの後に続く。

対空射撃を掻い潜りながらふとチラリと横を見ると大きな機影が途轍もないスピードで動いているのが見えた。

 

モビルスーツとは比べ物にならない程の大きさのそれは俺達と同じように対空砲火を躱し、突破せんとしていた。

 

「あのモビルアーマーは……ノイエ・ジール!! ということはアナベル・ガトー少佐!!」

 

味方機が次々と撃墜されていく中、ノイエ・ジールはその巨体故に集中砲火を浴びせ掛けられ、片腕を失いながらも決して止まることなく突撃する。

その光景を見てまるでガトー少佐の闘志がノイエ・ジールを通してこちらに伝わって来たかのような感覚を覚えた

 

しかしそのノイエ・ジールは瀕死と言っても差し支えない程に損傷しており、反撃する事も出来ずに撃たれ放題だった。

ガトー少佐を尊敬する兵士の一人である俺としてはその光景が悔しくて堪らなかった。

だが、今はただ突破する事を考えなければならない。

 

それに俺一人、ましてや『ドラッツェ』なんかでガトー少佐を救う事など到底不可能だろう。

 

ノイエ・ジールが急加速する。

その行先は前方のサラミス級巡洋艦。

攻撃を受け、燃え盛るノイエ・ジールは最期に大質量による体当たりをお見舞いし、サラミス級と共に爆散した。

 

その姿はバイロット候補生時代に暇潰しに戦争モノの漫画を読んでいた時に見た日本人がゼロに乗って行った『カミカゼ』という攻撃方法を連想させた。

 

「少佐……!」

 

《……兎に角今は急ぐぞ! もうじき敵艦隊を突破する筈だ!》

 

ガトー少佐の死には流石に隊長もショックが大きかったのか、声が少しばかり震えている。

俺自身とガトー少佐との関わりは殆ど無いと言っても過言ではないがそれでも同じジオンの兵士として同じ戦場で戦ってきたのだから尊敬の念も抱いている。

 

 

全方位から襲い来る対空砲、ミサイル、そして連邦軍のモビルスーツがジオン軍のモビルスーツを次々と叩き落としていく。

俺と隊長の二機は苛烈な攻撃を紙一重で躱し、一切の敵を無視して進み続ける。

 

それから何分経ったか。

先程まで視界を埋め尽くしていたサラミス級とマゼラン級の姿がぱったりと見えなくなった。

その代わりにドラッツェのモノアイが遠い先に複数の艦影を捉えた。

 

その姿は間違いなく、アクシズの先遣艦隊だった。

 

「や……やった……突破したんだ……遂に突破したんだ!!」

 

多くの戦友の死を乗り越えてようやく見えてきた希望。

それに目が眩み、涙まで出てくる。

 

そんな状態で、真上からこちらを狙っていたジム改に気付く筈もなかった。

 




文字数少ないけど許し亭許して
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