東方澪咲禄   作:見知らぬ誰か

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第05話

 歩いて行った先には荒れ狂いつつも美しい弾幕の嵐を放つピンク色の髪を持つ女性とそれを防ぐ為に結界の中に入っている少女『博霊 霊夢』が戦闘をしていた。霊夢の方の結界はかなり危なげで今にも破られそうだった。

 

「っち!!」

 

 俺は移動可能型の魔力結界を自分の周りに追従するように展開すると弾幕の嵐の中に突っ込んだ。

 

「「澪羅っ!?」」

 

 咲夜と魔理沙が叫ぶが返事なんてしない、する気も無い。

 流石に弾幕の嵐の中だけあって移動可能型結界では強度がかなり心許無かった。だから俺は弾幕の嵐に入った瞬間、霊夢の所に移動して霊夢の結界の中に入った。

 

「澪羅なんで来たのよっ!!」

「梃子摺ってるようだから助けにね」

 

 俺は張ってある結界の陣を崩さないように陣に沿って掘削魔法で深さ1センチほどの溝を彫って行く。溝が出来ると俺は陣に掛かれている五芒星が外側の円と触れているところに魔法付加をしたナイフを突き刺した。

 

「な、何をするつもり?」

 

 大量の汗を顔に浮かべている霊夢が聞いてくる。

 

「別に、禁術を行うだけだ」

「き、禁術!?」

「霊魔結界を作る。その上に更に血による強化を行う」

「……禁術……」

 

 俺は鞄の中からナイフを1本取り出して迷わず左の手の平を斬った。

 

「……っ!」

「あ、あんた……」

「別にここを吹っ飛ばして異変解決するだけなら俺の術をぶっ放せば良いだけだが……流石に冥界を吹っ飛ばすとなると色々と面倒なんでな……」

 

 左の手の平から出てくる血を彫った溝に流していく。それだけで今ある霊力結界が強化されていくのが分かる。それが見える。血が陣全てに流れると俺はナイフによる魔力結界を張ると同時にその魔力の波長を結界の霊力と合わせる。すると今まで薄い青だった結界が銀色になる。

 

「禁術完了……」

 

 俺はそう言って立ち上がると紅銀を抜いた。

 

「何をするの?」

「禁術」

「澪羅……あんたって禁術ばっかり使うのね」

 

 五月蝿い。

 

「仕方ないだろ?俺の攻撃魔法の大半の適正は禁術だったんだから」

「それって魔法に適正が無かったんじゃないの」

「攻性魔法だけだ。あと、魔法適正が無いわけじゃない」

 

 俺はそう言ってから紅銀の刀身に俺の血による禁術結界を張ってから結界の中から出る。

 

「仕切り直しと行こうじゃないか?亡霊の姫様」

「あらぁ……?あなたは?そしてその構え……妖忌の」

 

 亡霊の姫は不思議そうな顔をしてそんな事を言った。何時の間にか弾幕も無くなっている。

 

「あの爺さんには鍛えてもらったよ。ついでに事伝手もな」

「事伝手?妖忌が?」

「言われたのはこれだけだ。

『冥界の大きな桜『西行妖』を咲かせてはならん』

 だそうだ。あの爺さんはそう言ってどっかいっちまった」

「理由は聞いてないのでしょう?」

 

 理由……ああ、そう言えばあの爺さん亡霊姫の親友にでも聞け……とか何とかって言ってたな。

 

「親友にでも聞けば分かるんじゃね?あの爺さんはそんな事を言ってたよ」

「紫が……?」

「ま、ここまで来ちゃったら止められる筈無いし、親友とやらに聞く時間も無いから止めるよ

 ……アンタ、名前は?」

「西行寺 幽々子よ」

「水無月 澪羅だ」

「じゃあ、始めましょうか?」

 

 亡霊姫は後ろに扇を広げてそこから桜色の蝶のような弾幕を放ち始める。俺は紅銀に張った禁術結界で防いで突き進む。

 

「反魂蝶 -八分咲-」

 

 いきなりのスペルカード……大量の蝶が避ける場所も無いほどに放たれるが……

 

「ふんっ!!」

 

 紅銀を祓って禁術結界の一部を飛ばして亡霊姫までの道を作る。勿論、すぐに他の蝶で道は無くなる。禁術結界で防ぎながら強引に突破しようかとも思ったが、飛ばした禁術結界の損傷具合を見ると真っ青になる。殆ど破壊されていて触れただけで崩れた。反魂蝶とやらは恐ろしい威力のようだ。

 

「ちっ!!使いたかないが……出し惜しみしてるわけにゃ行かないか……血符『紅ノ槍(レッドスピア)』」

 

 俺は反魂蝶を避けながらスペルカードを発動させた。

 紅ノ槍は俺の血液から生成された大量に発射する攻撃で、ぎりぎり避けられる程度の穴しか作らずに発射し続ける。

 

「厄介ねぇ……」

 

 幽々子はそう言いながら全体に発射していた蝶を自分に当たるものだけに向かって放ち始める。

 

「無理だろう……こりゃ負け戦じゃね?血槍『血ノ槍(ブラッディスピア)』」

 

 紅ノ槍を発射しながら俺は一転突破の長槍血ノ槍を放った。

 流石にこれならばと思ったのも束の間、幽々子は蝶を発射するのではなく血ノ槍を防ぐように自分の目の前に蝶を一直線に配置した。

 

「っ!?」

 

 俺はすかさずその一直線に並んだ蝶に紅ノ槍を一点集中で放った。

 血ノ槍は突破力はあるが少し弾速が遅い。だから基本的には単体ではなく他のもいくつか混ぜて発射する。今回は紅ノ槍……あの蝶を突破できるかは分からないが、ちょいと紅ノ槍には細工をしてある。それは…………

 

「何っ!?」

 

 紅ノ槍に爆発機構を施したのだ。名付けて血符『紅ノ槍:爆(レッドスピア・ボム)』。

 良い感じだ。大量の蝶を大量の爆発が薙ぎ払って行く……これならいける…………通る!!

 

「ふふっ♪」

 

 不気味な笑みを浮かべた幽々子は蝶を俺と同じように爆発させた。真似るなよ……オリジナリティが消えるじゃないか……まったく。

 爆発によって一発目の血ノ槍は消えたが、俺はすぐに指の間に槍を右手で4本、左手も4本の計8本を生成し、一直線に放った。

 

「あらあら……」

 

 幽々子は俺の放った血ノ槍がただ直線に飛ぶだけだと判断したようで横にスライドして避けた…………が、

 

「クフッ!?」

 

 血ノ槍は幽々子の背後(・・)から貫いていた…………いや、貫きはせずに先端を丸くして衝撃を与えただけだ。殺しはしないし、怪我も与えない。

 てか、当たった瞬間に幽々子の弾幕は消え去っていた。やったね、あとは……あの西行妖に溜まっている春の結晶を砕いて幻想郷に戻すだけだ。

 俺は西行妖に近付き、幹に埋まるようにして存在する桜色の結晶を紅銀で一閃し破壊する。その一閃だけで結晶は粉々に砕けて爆発するように広がった。ま、これで異変解決ってか?




久しぶりの投稿ですね……いやぁ……困った物だ。最近やる事多すぎる……
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