八雲藍♂に転生した件   作:闇桜

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第弐話

「藍〜。お茶持ってきて〜」

「はい」

 

 -現在、私が紫様の式神になってから云十年。毎日扱き使われるだけの日々だ。だけど、幻想郷が少しずつではあるものの、出来上がってきている。今の課題は各勢力の要請、幻想郷を隠す術を模索する、人と妖怪の関係を築く事の3つ。たったこれだけでも、まだまだ終わっていない。実は、私が仕えた時からこの3つのみで、各勢力の要請は、花の妖怪”風見幽香”、妖怪の山を治める鬼、”星熊勇儀”、”伊吹萃香”、”茨木華扇”、原作には居なかった”金熊羅刹”並びに沢山の鬼の皆さん。あとは地底の主としてさとり妖怪の”古明地さとり”が就くことは決定していて、さとりに関しては既に移った感じだった。金熊羅刹は鬼の四天王の1人で、唯一人間と関わらない鬼だったと思う。

 今は紫様が造った境界の狭間にある家で生活してるんだけど………

 

「藍〜、今度はお菓子お願〜い」

 

 こんな現状である。

 

「はぁ……そもそもなんでお茶やらお菓子とやらがあるのですか?茶葉は貴重な薬として出回っている筈ですし、お菓子なんて未だ生まれていないはずなのですが」

 

「知り合いの神様に持ってきて貰ってるの。確か、時空の管理者とか名乗ってたかしら」

 

「なるほど。どうぞ、お菓子です」

 

「ありがと〜♪…ん〜、美味しい♪」

 

 にしても、時空の管理者、ね〜。咲夜と何か関係があったりするのかな。時空の管理者というか、もうそれ神様だよね、うん。時空を操る神様だ。

 

「あ、そうそう。貴方、随分と良い面構えになったわね。里の女の子達、私を見る度に『藍様は!?藍様は何処!?』って騒ぎ立ててるもの」

 

「?そうなんですか?私は滅多に里にはおりませんからね、珍しいのでしょう」

 

「まぁ、そういうことにしておきましょう。さ、出掛けるわよ。あの迷いやすい竹林の中に、月の賢者が居るはずだから」

 

「あぁ、輝夜姫に関係する者ですか。分かりました。それでは、行きましょうか」

 

「えぇ。フフッ、隙間の使い方、上手くなったじゃない」

 

「お褒めに預かり光栄です。万が一にも戦闘になった場合は、紫様の手は煩わせず、私1人で対処致します」

 

 とは言ったものの、永琳と輝夜なんて強いに決まってるじゃないのよ。それに鈴仙とかてゐとか居るんだし、こっちは分が悪いなぁ。まぁ勝つけど。勝たなきゃその後が怖い……

 

「えぇ、お願いするわ。そろそろね。準備をし、警戒を怠らないようにしなさい」

 

「はっ!」

 

 …………うん、願わくば争いなど怒らないでくれ。起こったら起こったで私が過労死してしまう前にさっさと倒さないと。

 

「何の用かしら、妖怪さん?」

 

「私の目指す理想郷、”幻想郷”の実現に御協力して頂きたく」

 

「えーりん?あら、何方かしら?」

 

 わぁお、生輝夜、綺麗な人だなぁ。私も前世はあんな風に綺麗な人として産まれたかったよ。しかも周りの顔面偏差値が高いから私が余計不細工に見えて辛かったなぁ…

 

「私は八雲紫、こっちは私の式神で、家族の八雲藍よ」

 

「お初にお目にかかります、八雲藍です。以後お見知りおきを」

 

「へぇ〜、礼儀正しいのね。しかも、端正な顔立ちしちゃって。里ではさぞ人気のある事でしょう?」

 

 む、またそれか。今世に生まれてきて何回それを言われたことか。紫様は勿論の事、あの神様達にまで言われる始末だし。まぁでもイケメンっていうことは認める!だって藍の顔立ちが元々良いんだもん!そりゃイケメンにもなるでしょ!

 

「えぇ、確かに。藍が里へ降りれば人集りが出来るほどには」

 

「紫様、そろそろ」

 

「あっと、そうね。それで、先程の話ですが、幻想郷を作るため、御協力下さいませんか?」

 

「姫様、如何致しましょう?」

 

 いやアンタが決めないんかい!あ、でもそっか、輝夜は永琳の姫様だから、輝夜の方が立場は上なのか。

 

「じゃあ藍とやらに質問よ。私を見て何を思ったの?」

 

 っ!?ま、まさかここで私に振ってくるとは…!流石姫様、他の人と考えることが違うね。

 

「…綺麗な方だと。ただそれだけです」

 

「へぇ〜?…うん、嘘はついてないみたいね。いいわ、彼に銘じて協力してあげる。何かあったらまた来なさい。私も暇ではないから」

 

「はい、ありがとうございます。藍、帰るわよ」

 

「分かりました、紫様」

 

 な、なんか凄い背筋が凍るような感覚が…!ま、まさかとは思うけど、私で実験しようとか思ってないよねえーりんさんもといマッドサイエンティストさん。

 

「っはぁ〜、終わった〜。あ、そういえば藍、アレ本当に本心?」

 

「アレ、と言いますと?」

 

「ほら、輝夜姫に綺麗な方だと思った的なアレよ」

 

「本心ですよ?あの場で嘘などつける訳ないじゃないですか。あの方達は、洞察力に優れております故」

 

まぁ優れてなくとも嘘はつかないけどね!私は隠し事はするけど基本的に嘘はつかないからね!

 

「他に何か思わなかったの?輝夜姫と言えば、言わずと知れた美貌の持ち主。彼女を見た男達は皆彼女に惚れてしまったそうよ。だから、貴方もそうなるのではと、少し懸念していたのだけど」

 

「ハハハッ!無理ですよ、そんな大それたことをするなんて。私にそんな度胸ありませんて」

 

「の割には普通に笑うのよねぇ貴方。しかも私の目の前で」

 

「それは紫様が唯一無二の家族だからですよ。決して舐めている訳ではありません」

 

 実際の所、私は臆病なのだ。私の秘密がバレることを恐れ、さとりに近寄りすらあまりしないのだから。こんな過去など無くて普通に生まれていれば話しかけられたのに…でもこれはこれで楽しいし、別にいいでしょ!この問題に関してはいずれ何とかするとして、私はとりあえず幻想郷の事に尽力しないと。

 

「あら、嬉しい事言ってくれるじゃない。私にとっても藍は大事な大事な息子よ〜♪」

 

「ありがとうございます。それでは、昼餉の用意に移ります故、失礼します」

 

「えぇ。今日も美味しいご飯期待してるわよ」

 

「勿論。お任せ下さい」

 

 さてと、何作ろうかなぁ。この時代、まだ調味料とか色々少ないんだよね。飲み物と言ったらお酒か水だもんね。醤油とか味噌すら無い。味噌に関しては似た物を作ってるけど、醤油は無理。諦めた。まぁ基本的に作るのは私の前世でよく食べてた物。味噌汁とか、焼き鮭とか、白米とか。野菜は適当に切って簡単に味付けしてるだけ。それでも美味しいって言ってくれるからまた作りたいってなる。

 

「今日は鮭に味噌の味を付けて焼こうか。汁物も味噌汁では無くすまし汁にしよう。そうと決まれば出汁を採らなくては」

 

 -とまぁ、何とか楽しい日々を過ごしている藍でした。

-幻想郷完成まであと400余年




そんなに昔の知識が無いから結構大変…

ではでは次回もゆっくり読んでいってね!
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