八雲藍♂に転生した件   作:闇桜

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最初の部分は主人公視点の語りみたいなのです。実際には言ったり思ったりはしていないので悪しからず
追記、0が1つ少なかったので付け足しました


第参話

 _はい、前回から452年。ようやく幻想郷は完成した。え、時間が飛びすぎ?だって前回の生活がほとんどだもんそりゃ削られるよ作者の手によって。まぁ私達の苦労が消えるわけではないんだけど_

 

 よっし、これで幻想郷は完成……!長かった、500年くらいかかったと思う。その間あっちこっち駆け回って人妖を集めた甲斐があって賑やかになったなぁ。でも今は結界を作ってなくてその自然によって隠されてるだけだし、いつか紫様に話をしないとなぁ。じゃないといずれ自然破壊が始まったら見つかっちゃう。

 

「藍?どうしたの、そんな思い詰めたような顔をして」

 

「紫様。いえ、この時間を掛け作った幻想郷が、自然が消えれば露見してしまうなと」

 

「そのこと?さっき博麗の巫女や他の賢者と話して来たのだけど、結界で包みこの次元から離す事になったわ。前々から話していたのだけど、今日やっと決まったわ」

 

 あ、私が言うまでもなく思いついたんだ。むぅ、残念。私もその会議に行ってみたかったなぁ。

 

「そうでしたか、それならよかったです」

 

「えぇ。それで話があるのだけど。結界の管理は誰がするんだっていう話になって、私は私自身と博麗の巫女を代々その職に当てると言ったのよ。そうしたら他の賢者なんて言ったと思う?」

 

 紫様の欠点、って事かな。でも目に見える欠点という欠点はない気もするしなぁ。唯一あるとすれば冬は寝てるから何も出来ない…ん?これじゃね?

 

「紫様の冬眠の件でしょうか?」

 

「そう、流石藍ね。それで私言っちゃったのよ。藍、貴方が私の代わりに結界の管理をすると」

 

 ……はい?いやいやいや、私に結界の知識なんて紫様程は無いんだけど!?ある程度なら教えてもらったものの、そんなに高度な結界使えないんだけど!?

 

「ごめんなさいね。だから今年の冬眠迄は貴方をみっちり鍛えるから覚悟してなさい」

 

「そ、そんな…この多忙さに加え修行ですか…」

 

「私が言っていいことかは分からないけれど、まぁ頑張りなさい」

 

「う、はい…頑張ります…」

 

 全く、これだから紫様は。誰だよこんな人に仕えようとか言った奴。あ、私か。う〜。はぁ、嘆いても変わらないか。よし、それなら頑張るしかないですな!

 

「じゃあ先ず張る結界の説明ね。幻想郷を包む結界は”博麗大結界”と名付けたわ。この結界は外からの侵入者を防ぎ、中から出る事も普通なら叶わない。そして、この結界に包まれた幻想郷は今はまだ居るこの次元から離れるわ。つまり、見つかる事はほぼないと言っていいでしょう。ここまで大丈夫?」

 

「はい。続きをお願いします」

 

 これくらいなら結界に疎い私でも何とか理解出来る。まぁ原作知識があってこそのだけど。

 

「この博麗大結界はさっきも言った通り代々博麗の巫女と私が維持するわ。その為の力が必要なんだけど、私は冬は寝てるから維持するのは難しくなくとも異常を見つけるのは難しい。それこそ幻想郷崩壊レベルの異常くらいしか見つけられないでしょうね。そこで貴方よ」

 

「?何故ですか?」

 

「維持は私がするから、貴方には結界の異常を見つけて欲しいの。見つけたら博麗の巫女か、大きなモノなら私を起こして言いなさい。貴方が対処出来るモノならしても良いわ」

 

 なるほど。つまり冬は特に忙しい季節という事か。これは一年中仕事かな?う〜ん、そう考えるとなんというブラックな仕事だろう…

 

「分かりました」

 

「ほんと、物分りが早くて助かるわ。じゃあ早速、結界の練習をしましょうか。先ずは基礎の二重結界を張ってみて」

 

 それくらいなら出来るでしょ。一応400年以上紫様の式神してるし。

 

「はい、出来ました」

 

「流石に簡単ね。じゃあ次は四重結界を張ってみて?」

 

 まだ、まだ大丈夫。これなら多分まだ出来る筈。出来なかったら3回回ってワンって鳴いてもいい。

 

「うん、出来てるわね。じゃあ八重結界を作ってみて?」

 

八重結界……出来るかな。出来なかったらどうしよ。貴方はそんな事も出来ないの?って紫様に見放されたら私はどうすれば……!

 

「出来てるわ。じゃあここら辺一帯にその結界を張ってみて。そうね、範囲はこの家を中心に半径1里としましょう」

 

1里……?いやいや、流石に半径4kmはキツイんですが……でも、とりあえずやるしかないのか。

 

「うんうん、上出来よ。それじゃあ最後。その結界を限界まで広げて」

 

限界まで?って事は力を全部注ぎ込めば良いのかな?よっし、本気で張るぞ!

 

「…!藍、貴方結界の勉強を何かしたの?実践でも良いけれど」

 

「?いえ、紫様に教えて貰っていた時以外特には」

 

「そうだとしたら貴方は天才の部類に入るわよ。うん、これなら大丈夫そうかしら。藍、貴方はそのままでも十分結界を扱えているから、その維持を頑張ってみなさい」

 

「はい、分かりました」

 

私って天才だったんだ!やったね!正直私が得意なことって家事くらいしか無かったから嬉しいね!あ、体力つける為に毎日走ろうかな。この境界の狭間もかなり広いし。前世じゃ1000メートル走ったらバテバテだったけど、この体なら大丈夫でしょ。

 

「フフッ、頑張るのは良いけれど、無理しないようにね」

 

「分かっております。無理をして紫様に迷惑をおかけする訳にはいきませんし」

 

「私に云々は抜きにしても、気を付けなさいね。さ、これで話は終わり。今日は私が仕事をするから、貴方は遊んで来なさい」

 

何!?遊んで来なさいだと!?グッ、遊びたい!遊びたいけど!流石に自分の主に仕事をやらせるのは罪悪感半端ないししたくない!

 

「いえ、紫様にやらせる訳には参りません」

 

「良いのよ。じゃあ主命令、遊んで来なさい」

 

む、ま、まぁ主命令ならぁ、仕方ない…よね?

 

「わ、分かりました。それでは、お願い致します」

 

「えぇ、楽しんで来なさい」

 

ん〜、じゃあ何処に行こうかなぁ。久しぶりに里にでも下りてみるか。よし、じゃあ尻尾は仕舞ってっと。これでいいかな。そんじゃま、レッツラゴー!

 

 

 

─────────────

 

 

 

 

ん〜、やっぱり里も良いなぁ。賑やかだし、見てて飽きないし、ご飯も美味しいし。うーん、よし、慧音の家はここかな。慧音とそのお父さんが住んでるって聞いたけど、慧音って今はどんな感じなのかな。原作にも出てくるキャラだし、その子供の頃を見れるなんて滅多にないチャンスだ。

 

ガラララララ

 

「ごめんくださ〜い」

 

「へい。お、アンタは賢者ん所の」

 

「八雲藍です。本日は休日を与えられた為、此方に赴いてみました」

 

「そうかいそうかい。大方、賢者に聞いたんだろう。来て早々悪いが、慧音の相手をしてくれんか?俺は歴史を記すのに忙しくてな。慧音も賢者からアンタの話を聞いて会ってみたがっていたし」

 

「えぇ、勿論。私で良ければ」

 

 ふむふむ、慧音ちゃんは私に会いたがってるのか。大人になったらしっかり者だけど、子供の時だとカワイイ所あるんだよなぁ。

 

「助かる。慧音、賢者が言っとった藍が来たぞ」

 

「本当ですか父様!」

 

「あぁ本当だ。ほら、行って遊んでもらいなさい。藍と一緒であれば外へ出ても良いが、あまり遠くへ行くなよ」

 

「はい!」

 

 元気だねぇ。まぁ子供は元気が1番か。まぁ、原作の慧音はともかく、二次創作とかだとめっちゃ頭突きしてたし、大人になっても元気っちゃ元気なのかな。

 

「藍さん!初めまして!上白沢慧音と言います!」

 

「八雲藍だ。よろしくな、慧音。早速だが何かしたい事はあるか?」

 

「はい!ここから少し行った所にある山へ登ってみたいんです!何でも、この国1番の高さだとか!」

 

 日本一高い山って言ったら富士山だよねぇ。富士山に登ってみたいのかなこの子は。1日じゃ終わらなさそうだけど、まぁいざとなれば隙間を使って帰そうかな。

 

「良いよ、行こう。さ、お父さんに伝えておいで」

 

「はい!父様〜!」

 

 あれ、思ったけどあの歳で父様って、この時代の子は皆そうなのかな。私じゃ無理だな、父さんに向かって父様ってのは。

 

「戻りました!」

 

早っ!何この子、もしかして瞬間移動使える?

 

「よし、じゃあ行こうか。山までは飛んで行くから、私の背に乗りなさい」

 

「分かりました!お願いします!」

 

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

 

 

「着いたぞ。ここがこの国一高い山、富士だ」

 

「お〜!凄いですね!藍さん藍さん!登ってみましょう!」

 

「あぁ、行こう」

 

 富士山登るのって何気に初めてだなぁ。私前世軽い引きこもりだったから仕事以外に外出しなかったし。

 

「藍さん藍さん!早く早く!」

 

「走ったら転んでしまうぞ」

 

「大丈夫ですよ!あたっ」

 

「ほら、言った通りだろう?見せてみなさい、傷は治してあげるから」

 

 慧音カワイイ〜。楽しみ過ぎて転んじゃうってもうすんごくカワイイ。私の独断と偏見だけど。

 

「うぅ、すみません」

 

「謝ることはない。さぁ、行こう」

 

「はい!」

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

 ん〜、そろそろ帰るかなぁ。もうすぐ暗くなっちゃうし、暗くなったら慧音のお父さんに怒られちゃうし。夕暮れも綺麗だけどねぇ。

 

「慧音、そろそろ帰ろう。お父さんも心配するぞ」

 

「分かりました。では行きましょう!」

 

「いや、今から下山するには時間がかかる。不満だろうが、飛んで帰るぞ。ほら、乗りなさい」

 

「分かりました!じゃあまたお願いします!」

 

「あぁ」

 

 さてと、帰るまではこの辺りの様子でも見ていこうか。この時代、まだ妹紅が蓬莱の薬を奪った100年くらい後だっけ。結界は準備に時間がかかるってまだ張ってないからその範囲を決めないとだし。一応私も仕事しないと。

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

「父様!ただいま帰りました!」

 

「おかえり、慧音。助かったよ、ありがとな。また顔出しとくれよ」

 

「はい。それでは、また」

 

「また会いましょう!藍さん!」

 

「またな、慧音」

 

 隙間を開いてさっと帰る。どうせ直ぐに会えるんだ、別れは長くしなくてもいいでしょ。よし、帰ったら仕事頑張るぞ!紫様に任せた分、私もしっかり働かなくちゃ!

 

「紫様、ただいま戻りました」

 

「おかえり、藍。仕事はいいわよ、明日からすれば」

 

 な、何!思考を読まれたのか!?まさかそんな、紫様はさとり妖怪だったってのか?

 

「分かるわよ。もう500年近く一緒に居るんだもの。顔を見れば考えてる事くらいは大体ね」

 

「紫様…!では、お言葉に甘えてもう少し休ませて頂きます。紫様も、無理はなさらぬように」

 

「えぇ、気を付けるわ」

 

「お願いします」

 

 じゃあ明日から仕事を頑張るか。いつまでも紫様にさせる訳にはいかないし。

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