4分33秒のソナタ   作:かしうり

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ちなみに昨日ミスってストックを見事に溶かし2話分だしました。普通にミスです。

ストック作成とバイトの関係で少なくとも明日は投稿お休みです。
ワンチャン明後日もお休みになります。




考察、およびセカイの連関

あんなことはあったが夜の1時は簡単に来る。

時というのは残酷なものだ。

 

ここ1,2週間ほどでもはや習慣となったヘッドセットを付け、PCへ向かう。

ナイトコードにはKと雪以外いなかった。

 

「お疲れ様。雪さん、Kさん。」

 

「あぁ、うん。お疲れ様MOB。」

「・・・こんばんは。」

 

とても気まずい。いやきっと気まずいと感じるのは私だけなんだろうけど気まずい。

 

朝比奈まふゆはあの時確かに恥ずかしいと口にした。

では朝比奈まふゆが言っていた恥ずかしいとはなんだろうか。

 

 

元より羞恥という感情はどこから来るのか。

人に見られたくない一面を見られて恥ずかしい。他人にキザな言葉を吐いてしまい恥ずかしい。大勢の前で喋っている途中に噛んで恥ずかしいなど、羞恥という感情は様々である。

インターネットにおける意義ではこの感情は自らの欠点や過失を認識し体裁が悪く感じる事や照れ臭いこと、相手が優れていて気遅れをするなどという要因からこの感情の発露は起きるとされる。今調べた限りだが。

 

あの時の状況を見ると彼女が自分の歌に欠点を見出し、体裁が悪くなるからといってわざわざ私の体勢を崩してまで聞くことはないだろう。

また、物の優劣において歌は点数だったりの基準が必要である。

少なくとも採点機能を利用していないとそれにより気後れするとはとてもじゃないが考えにくい。

 

そうなると残ったのは一つである。

朝比奈まふゆは照れ臭かったから私が見ていることを追求した。と考える事ができる。

 

だが、その中にも謎は残る。

彼女が本質の中で照れ臭いという感情を会得したか、それとも外部と接触する際の感情より照れ臭いを用いたかの二つになる。

 

しかし、私の前では外用の顔をしない朝比奈まふゆがわざわざ外の顔から照れ臭い演技を素で行うだろうか。

 

そんなことをする時点で彼女は心から恥ずかしいという感情を会得しているのではないだろうか。

つまり、まだ彼女はこれから封鎖されていた感情の扉を開けることができる。

 

しかしこれを指向性を持って取り戻させることは「MOBってば!!! 聞いてる!?」

 

作業をしながら思考の海に沈んでいるところを誰かに強制的に引き上げさせられた。

どうやらえななんが呼んでいたらしい。

 

「・・・どうかしたかい、えななん。」

 

「どうかした、じゃないわよ。さっきから呼びかけてんのに一切反応しないじゃない。なんかあったの?」

 

どうやら心配をかけてしまったようだ。申し訳ない。

 

「あぁ、うん。ごめん心配かけて。ちょっと考え事をしてただけだったんだ。」

 

「そう。まぁ気を付けなさいよね。」

 

どうやらそこまで追求はしてこないらしい。まぁそうしてくれた方が助かるのだが。

 

「それで?なんの話だったんだい?」

 

「とりあえず完成品ができたからアップロードしておいたから見よ~って話だよ。」

 

とAmiaが代わりに回答してくれる。とりあえず共有にアップされている曲を聞く。

 

自分が何かしらの形で関わった、というのはなんだか感慨深いなと思いながらその曲を聞き、ムービーを楽しみ、サムネイルの絵を見て感嘆する。

 

やはり彼女たちは紛れもなくクリエイターである。

到底私にはできないことを彼女たちは必死に取り組んでいる。

 

それがひたすらにうらやましかった。

 

 

その後適当に雑談と次のオフ会の予定決めをして解散となる。

 

そんな中で少しネットサーフィンをしながらぼーっとしているとナイトコードの通知が鳴る。Kからだった。

 

『MOB起きてる?』

 

『どうかしたの?』

 

『今日、雪が少し様子が変だったんだけど何か知らないかな。』

 

少し驚く。

確かに今日変なことは起きたがそれが彼女にも反映されているか思いもしなかった。

 

 

『実は今日二人で出かけたんだ。』

 

『ちなみに何をしたの?』

 

『カラオケ』

 

『それで何かあったの?』

 

『特にこれといったことはなかったけど。』

 

『そっか。ならいいんだ。ありがとう。』

 

膝枕された、なんて人に言うのはあまりにも恥ずかしかった。

そんなこと、人に堂々と言えるわけがない。

 

それ以降ナイトコードの通知が鳴ることはなかった。

 

やめよう。別のことをしよう。

そういえばミクに貸した本はどうなっただろうか。

 

会いに行ってみようと思い、「悔やむと書いて未来」を再生する。

 

 

まばゆい光と共にこの何もないセカイに来る。

 

しばらく歩いているとマリオネットが置いてあるような台座を見つけた。

そこにはお面が置いてあった。狐のお面である。

 

「・・・これは?」

 

手に取り、何か仕掛けがあるか確認するも何もない。

 

「・・・それも、このセカイに最初からあった。」

 

気が付いたら隣にミクがいた。

 

「これがなぜここにあるのかとかわかるかいミクさん。」

 

「・・・ううん。それはわからない。」

 

そう言いながら私の手からお面を取り、被る。

 

彼女がお面をかぶりながらくるくると回るさまを見ながら、考える。

 

これ、朝比奈まふゆの発露した感情に応じて物が増えるのではないだろうか。

 

Kから聞いたことだが以前朝比奈まふゆがマリオネットを見て倒れてから人形が現れたと言われている。

その際に彼女はとてつもない嫌悪感を示したと言っていた。

 

そして今回、このお面が恥ずかしいと関係しているのなら。

顔を隠すほど恥ずかしいという彼女の心理を表したものなのだろうか。

 

 

そう思いながらミクのクルクル回る姿を見ていた。

 

 

その後、ミクに本を渡し、私は眠りについた。

 

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