目を覚ます。顔を洗い、意識をしっかりと覚醒させたのち、ご飯を食べる。
昨日のことを思い出し、妙な気分になる。
ここ最近、朝比奈まふゆは恋という言葉に過剰になっている。
何が彼女を掻き立てているのかわからない。
そう言えばミクもここ最近は恋愛小説ばかり読んでいた。
関係がありそうでなさそうだなと思いながらご飯を食べ終わり、外へ出る。
今日は彼女は朝練なのか居なかった。
10分ほど待ったが、出てくることはなかった。
まぁいいかと思い、登校を始める。
隣がいないというのも例え喋りもしなくても妙な寂しさを感じた。
お昼である。
弁当を食べ、妙に物足りない感覚を覚えてプリンでも買いに行こうと教室を出る。
何も考えずに歩いているせいか、突如目の前にピンク色の物体が現れたことに気が付かなった。
当然、ぶつかる。
「うわぁ!?!」
「ふぐぅっ!?」
ピンク色の物体はちょうどみぞおちへと頭から激突を果たす。
「・・・痛い。」
何に呟くでもなくそう呟く。
「ご、ごめんなさい!!ちゃんと前見てなくて・・・!ってあぁっ!!!!朝比奈センパイの!!!!」
よく見るとこの前会った朝比奈まふゆの後輩にあたる鳳えむだった。
「えっと・・・。鳳さんだっけ。別にいいよ。前見てない私が悪いし。」
ややオーバーリアクションで謝る彼女を宥める。
というか朝比奈まふゆので言葉が止まったが何なのだろう。
それよりもなぜ此処にいるのだろう。
「ところで何でここに・・・?別の高校だったよね?」
「あぁえっと!司君に会いに来ました!!!!」
色々な意味でなるほどと思う。
まだお昼を食べているだろうからきっと彼は中庭にいるだろう。
案内しつつ茶化そう。
「案内しようか?」
「いいんですか!ぜひお願いします!!!!!」
元気が有り余るとはまさにこの子の例えじゃないだろうか。
中庭に着くとやはり天馬司は「ランチタイム」を続けていた。
天馬司に近づくと彼は鳳えむに気づき目を見開く。
「えっえむぅ!?」
「司く~ん!!!」
「やぁやぁ天馬君。お姫様のご登場だよ。」
「えむお前またッ!!!・・・まぁいいか。」
「司君たちとお昼食べたくてあたし走ってきちゃったよ~!!」
「だからって学校を抜け出すなっ!」
収まるところに収まったなと思いながら教室へ戻る。
きっと後ろで天馬司が助けを呼んでいるのは気のせいだろう。
それでもなぜかどこからか視線を感じる気がして寒気を感じて足早に教室へ急いだ。
きっと天馬司の怨念だろう。あれだけ元気があれば生霊の一つでも作れる。
放課後になり、帰路を歩く。
駅について電車を降りると見知った後ろ姿をした女性がいる。
どう足掻いても朝比奈まふゆである。
声を掛けずにおい抜かすのも気分が悪いので話しかけることにした。
「こんにちは、まふゆ。一緒に帰らないk」
帰らないか、を言い切る直前に彼女はまるで私がいることがわかっているかのようにぐるんと首を回し私の手を持つと道の路地裏まで引っ張られる。朝昼夜一貫して人通りが少ない場所である。
途端に周りが白に包まれる。
この感覚は確かセカイに行く際のそれに酷似・・・いや、完全にソレである。
気が付けばいつものセカイに来ていた。
スマホの再生欄をみてもこちらは再生されていない。
自動的に朝比奈まふゆが再生を起動し私を連れてきたことになる。
・・・・異世界拉致である。
彼女によって数分繋がれていた手は離される。
彼女自身は俯いていて何をする気なのか皆目見当がつかない。
「ま、まふゆ・・・さん・・・?」
呼びかけても返事はない。
「いきなり拉致はちょっと怖いんですけれども・・・。」
俯いて表情も見えない。
お手上げだった。何がしたいのかわからなければどうにもできない。
「・・・抱きしめて。」
「・・・え?」
数分待って帰ってきた言葉がそれである。
抱きしめればいいのだろうか。
そもそも抱きしめていいのだろうか。
罠じゃないかなんて失礼なことが頭をよぎりつづける
恐る恐る彼女の背中に手を回し、抱きしめる。
「・・・やっぱり落ち着く。」
もごもごと朝比奈まふゆが何かを言っている。
服に阻まれしっかりとした発音が出来ていないため聞き取ることができない。
「・・・なんて?」
「・・・。」
反応がない。無視らしい。
どれくらいたっただろうか。おそらく1時間ほど経ったと思う。
いまいちこのセカイでは時間の感覚が狂いがちである。
どれくらいたったかが感じられない。
月と太陽の大切さを再認識させてくれた気がする。
無言で朝比奈まふゆは離れる。
「・・・何かあったの・・・?」
と聞く。
「・・・別に。」
とそっけなく返されると彼女はスマホを弄りだし、私の腕をつかむとまた私たちは白い光に包まれる。
白い光が止むとそこは夕暮れ時の路地裏だった。
既に朝比奈まふゆはおらず、一人で取り残されている状態だった。
何一つ理解が追い付かない。
訳も分からず家に帰り、お風呂で考え直しても意図がわからない。
先に入ってAmia辺りに助けを乞おうと思えばすでにナイトコードには雪がいた。
何がどうしてこうなったのか、何一つ理解ができないまま、合わせる顔がない25時を迎えようとしていた。
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記念枠(内容は今のところ決めてないです)
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えなイベ