4分33秒のソナタ   作:かしうり

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地獄、および威圧感の原因

遂に迎えてしまった25時は個人的には微妙な空気感であった。

なんというか、友人の部屋に入った際に誤って押し倒してしまいその後何事もないかのようにご飯を食べるくらいの空気感位に気まずい。

もちろんそんな経験は一度すらないが。

 

カチカチと1秒ごとに針を刻む音が辛い。

 

「・・・なんで今日こんなに空気重いの・・・?」

 

とえななんが一石を投じる。

やはり常識人枠なのかもしれない。自己承認欲求は強いけれど。

 

「・・・わからない。」

 

「あんたにはわからないでしょうねそりゃあ。」

 

「あー・・・うーん。元を正せばボクのせいになるのかな~・・・なんて」

 

Amiaと雪の間で何かあったのだろうか。その話を詳しく聞こうと思い口を開く。

 

「何やったのよAmia。ついに雪を怒らせたの?」

 

「ついに・・・ってなに?」

 

えななんの一言により一瞬で空気が倍以上に重くなる。

どう足掻いてもえななんの一言により、雪の威圧が始まった。

 

本人が威圧している自覚はあろうがなかろうが空気は重くなっているので威圧だ。

 

地雷を踏み抜くえななん自体が地雷なのかもしれない。

 

そんなことを考えながらこの空気からどうやったら抜け出せるかを必死に考える。

 

「あー・・・Amia。元を正せば自分のせいになるって・・・いったいをなにしたんだ?」

 

「・・・えっとね。雪に「Amia?」・・・いやなんでもない。」

 

頼みのAmiaですら黙らされてしまった。どうしてくれようか。

もとから提示された話題が悪かったらしい。

最後の希望であるKは反応がない。既に集中しているのだろうか。

 

こうなったら、話題を変えよう。

 

今日起きた突飛な話でもしてしまえばいい。

そう例えば・・・。鳳えむが学校に侵入していた話とか。

 

「話はだいぶ変わるんだけど今日学校で突飛なことがあったんだ。」

 

「へ、へぇ。珍しいねMOBが学校の事話すだなんて、なにがあったのよ?」

 

えななんが流れを変えるために話に乗る。

 

「あぁ、何でもうちのクラスメイトに会うためにわざわざ違う学校なのにこっちの学校まで来ていたらしくt「「話変わってない」じゃん。」・・・えぇ?」

 

雪とAmiaから攻撃を受ける。

まるで訳が分からない。

 

どうにも今日の鳳えむの件で雪の機嫌が悪くなり、それが元を正せばAmiaの仕業である意味が分からない。

 

どういう繋がりなのだろう。

 

「雪、ここまで来たら話してもいいんじゃない?」

 

とAmiaが観念したように声を上げる。

 

「・・・えななんに聞かれたくない。」

 

「はぁっ!?!?!?!?!」

 

いつも通りに雪の言葉でえななんがキレている。

まぁ誰だってハブられたらキレる。

 

「まぁあとで聞けばいいんじゃない?」

 

「はい、皆で後でセカイね。」

 

ここ最近たまにセカイが校舎裏みたいなノリで扱われる気がする。

 

 

その後皆で作業を行い、雪が後もう少しで寝るという話になったのでセカイに来た。

 

「・・・なんで私まで?」

 

「関係なくても一人ハブるのもなんだか嫌だったから。」

 

しかもこれはニーゴの問題よ、とえななんが無駄に張り切っている。

 

いつも通りにミクに本を渡し、東雲絵名、宵崎奏、私が体育座りに、暁山瑞希と朝比奈まふゆがその対面に立った状態になる。

 

「で、何があったのよ。」

 

「最初の部分は・・・先輩説明してくれる?」

 

「あぁ・・・うん。そう、うちのクラスメイトに会うためにわざわざ違う学校なのにこっちの学校まで来ていたらしくそれを案内していたんだがまぁなんともそいつがまふゆの後輩らしくってね。意外と世界は狭いもんだって話をしたかったんだけど・・・。」

 

と話し、瑞希へと目配せをする。瑞希は少しうなづくとそこから口を開く。

 

「そこからはボクがするよ。その先輩が案内している途中でボクは宮女の制服を着たピンク色の女の子と一緒に歩く先輩を見つけてね。まぁ先輩にも彼女が出来たのかなって思ってたんだ。その後授業がつまんなくて居眠りしながらセカイに行ったんだけど。そこでまふゆと会ったんだ。」

 

「それで、そのことを話した、と。」

と東雲絵名が相槌を入れる

 

「そうだね。それでまぁ・・・」

 

「この空気感になっていた、と。」

 

そういうことらしい。

この後どうやっても矛先が向いてくるのはこちらじゃないだろうか。

 

「それで。これに対して文人はどう思うのよ。」

 

「えぇ・・・?まふゆが感情を段々素に出してくれることはとても進展があっていい事だとは・・・思う。でも殺気みたいなのが漏れてるからそれを抑える術もいると思う。」

 

「殺気・・・?そんなのだしてないけど。」

 

急激に朝比奈まふゆから威圧感があふれ出す。

 

「だからそれだっっての!!」

 

と東雲絵名が悲鳴を上げる。

 

「まぁとにかく、これから先あんたがまふゆの手綱をしっかりと握ってなきゃいけないってこと、把握しておきなさいよね。」

 

と東雲絵名が少し怒りながら言葉を吐いて部屋に戻っていった。

 

彼女なりの心配とアドバイスなのだろう。あとでお礼を言っておかなければならない。

 

その後、皆と多少の雑談を行い、(宵崎奏は私はいる意味があったかと少し愚痴っていた)残ったのは私と朝比奈まふゆだけになった。

 

少しの沈黙の後、彼女に気になっていたことを聞こうとする。

 

「ねぇ、まふゆ。」

 

「・・・なに?」

 

「なんで、帰ってくるとき、抱きしめてって言ったの?」

 

「・・・。」

 

その質問をすると朝比奈まふゆは少し俯いた。

 

数分して、彼女はついに口を開いた。

 

「・・・不安だったからかな。」

 

・・・不安?

 

「・・・何が?」

 

「・・・文人が目の前からいなくなることがたまらなく不安だった。」

 

彼女が伏せていた顔を上げ目を合わせてそう話した。

・・・どうにもイマイチ理解ができない。

・・・が、私が朝比奈まふゆとかかわらなくなるとでも思ったのだろうか。

 

彼女はこちらへ向かって歩いてくる

 

「でも、こうやって文人を抱きしめれば、目の前からいなくならない。」

 

まるで当たり前のように彼女はそう言いながら私を抱きしめる。

 

・・・脳というCPUの処理が一切追いつかない。

人の体温並みの暖かさ、女性特有のふんわりとした匂い。

 

何分経っただろうか。ようやく私はゆっくりと自分の置かれた境遇を理解し、腕を彼女の背に回し、背をさする。

 

「大丈夫だよ。まふゆの前からいなくならない。」

 

それは自分への決意の再確認を行っているようだった。

 

「・・・やっぱり、落ち着く。」

 

「そうだね。」

 

 

今度は、しっかりと彼女が漏らしたであろう「落ち着く」という言葉を掴み取ることができた。

 

記念枠もしくはイベント部分について

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  • えなイベ
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