それもこれも、皆さんがご愛読していただいているおかげです。
そして日々誤字報告をしていただいてくださる方にも頭が上がりません。
ありがとうございます。
これからも精進します。
目が覚めて、まず昨日の事を振り返る。
まふゆに想いを告げられた。了承したことを暁山にバレた。
そのくらいだろうか。
起き上がると結局全くまとまるどころか対策の一つも浮かばなかった挙句付けっぱなしにPCをシャットダウンし、少しぼうっとする。
なんだか月曜日なせいかとてもやる気が出なかった。
それとも一度PCの前で寝落ちしたからだろうか。
漫然と制服に着替え漫然と朝ご飯を食べ、漫然と玄関を―
「おはよう、文人。」
「あぁ、おはよう。まふゆ。」
漫然などという言葉はまふゆを見て吹き飛ぶ。
彼女がいる前でそんな姿は見せられない。
挨拶の後、何もなしに二人で歩き出す。
今日もまた、いつも通りの日々が送れる。
「まふゆ!忘れものよ!・・・ってまふゆ?」
そういう言葉はフラグとなるらしい。
後ろから声がかかる。
まふゆのお母さまだった。
心の底から平穏を楽しいんだ事を後悔する。
少し心配になり、まふゆの顔をのぞき込むと無表情だった。
「・・・。・・・お母さん!そういえば忘れちゃってた、ありがとう。どうしたの?」
振り返った瞬間に笑顔になる。
この前と比べて素からヴェールを被るまでの時間が長くなっている気がした。
素が感情を取り戻し始めた証なのだろうか。
「あなた・・・まだ森くんと登校してたの?」
まゆふのお母さまはとても苦い顔をしてそう言った。
「え?だ、だって文人くんは小学校からずっと一緒だし・・・。」
「でももうあなたは高校生よ?小学生のままならいいけれどもうそうじゃないの。だからそろそろお付き合いする人も考えなきゃ。それに、森君と一緒にいて変な噂でも着いたらどうするの?別に森君に悪い噂があるわけじゃないと思うんだけどもしあったらあなたのこれからに響く可能性だってあるわ。いい?まふゆ。今に流されちゃダメなの。これから先を見据えなきゃ。そうしないとこの世の中生きていけないわよ。」
とまふゆの母は答える。
「で、でも、文人くんは幼馴染だよ。
それに悪い噂もめったに聞かないし。
この前だって転びそうになったところを助けてくれたんだよ。」
珍しくまふゆが母親に対抗していた。
だいぶいい傾向だろう。
しかし、転んだことを助けた旨を話した際にはさらに顔が険しくなった。
「…。それに、森君も多感な年齢でしょう?迷惑になると思うわ。ね?まふゆ。貴方の為でもあるのよ?」
一緒に登校する友達なら別にいるでしょう。とまで言っている。
まるで相手の事情を考えていない。
なんだか腹が立つ。
思い切って口を挟むことにした。
「あの、家族の間に口を挟むようで申し訳ないんですが。」
「何かしら森君。」
「私たちはもう高校生です。つるむ人間の一人や二人程度しっかり選べますし、まふゆさんの自主性に任せるべきだと思います。それと、私はまふゆさんのことが迷惑だとは決して思ってはいません。もちろん行き過ぎている場合は誰かに抑えてもらう必要性があるとは理解していますが、登校の駅までの時間に誰か一人でも一緒にいたほうが安全性が見込めます。そして、このご時世で女性一人で暴漢を抑え込むのはいくらまふゆさんであっても不可能だと思う面もあって私が勝手ながらまふゆさんに時間を合わせています。幼馴染に何かあってからでは目覚めが悪いので。なので、やめてほしいならまふゆさんの口から直接やめろと言ってくださればやめます。」
要約すればこっちの気持ちとか勝手に代弁するな、である。
考えた言葉をひたすらにまとまらずにぶつけ続けたせいで矛盾がないかなんて確認する余裕はない。
しかし、ちゃんと通じたらしく、まふゆのお母さまの顔は少し赤くなり、おろして開いていた手が拳を握った。
「・・・まふゆ?」
「どうしたのお母さん。」
「今度の時は森君交えて話をしましょう。」
「うん。わかった。」
謎の会話をするとまふゆのお母さまは家に引っ込んでいった。
引っ込むなり彼女は緊張を解くように顔を微笑みから無表情に変えた。
もはや日常茶飯事という面まである。
「・・・何の話?」
思わず最後の会話について言及をする。
「・・・多分、たまに家族会議を開くからその話だと思う。」
「・・・それって付き合ってることとか聞かれるんじゃないの?」
「聞かれると思う。」
あの感じだと、まふゆのお母さまは私たちが付き合っていることに決して好印象を抱かないだろう。
それを回避するも、正面衝突するもこれからの身の振り方にかかっていると言えなくもない。
「・・・そっか。」
「・・・。」
彼女は自然とこちらの手を持つ。最早そんなに気にならなくなってきた。
そんなことをつらつらと考えながら、駅までまふゆと手を繋いで登校した。
「フェニックスワンダーランドの優待券?」
「そうだ。日々世話に・・・世話になっているか?まぁいい。時折いろんな体験をさせてくれるからな。まぁあまりのチケットなんだが。」
高校の昼休み。友達とつるんで談笑しているところを天馬に呼ばれた。
彼の手には彼曰くフェニックスワンダーランドのチケットが握られている。
「またなんでそんなものが天馬君に?」
「オレがフェニックスワンダーランドでショーをやっていることは度々噂になっているだろう?」
「あぁ、なんか聞いたことあるね。」
「それつながりであまりものとして貰ってな。オレと我が妹の咲希の分を除いて余ったから日ごろの礼としてくれてやろうと思ったんだ。」
「なるほど。ありがたく受け取るよ。なるべく君がショーをやってる時間に行くね。」
「あぁ、彼女と一緒にな。それと感想もよろしく頼むぞ。」
自然に会話が終了としていたが少しおかしい点があった。
「天馬君。私は彼女ができたなんてこと一言も言ってないよ。」
「やけに今日元気がよかったからな。そうじゃないのかとカマを掛けた。」
おかげで見事にわかったがな。と言いながらフハハハハフハハハハと天馬が笑っている。
思わず彼をまじまじと見る。
どうにも彼女が出来て大きく変わることなんてないと思っていたがあるらしい。
それも人にバレるくらいに。
一本取られたな、なんて思いながら彼につられて少し笑った。
明日、まふゆを誘ってみよう。
そう思いながらひたすらに早く学校が終わることを願った。
記念枠もしくはイベント部分について
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記念枠(内容は今のところ決めてないです)
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えなイベ