ここ数日の間はあまりにも暇だった。警察による取り調べも全てつつがなく終了し、晴れてまふゆのお父さまがこれからどうなるかはイマイチ知らないがどうにかなるだろう。
正直、今になって思うが頭から出血して意識を失っただけで大げさだと思ったりもするがそう言うとまぁ色んな人が頭にはてなを浮かべて帰っていく。
こちらとしてはそれくらいの認識しかない。
そんなこともあったが、今日はようやく問題なしということでようやく家に帰ってこれた。
「あ、文人。お帰り。」
家の前に立つと後ろから当然声を掛けられる。
振り向くとまふゆだった。
「ただいま、まふゆ。少し、話したいんだけど時間あるかな?」
まふゆの父親と約束してしまった通りもう一度話し合いの場をセッティングする必要がある。
「うん、いいよ。」
「少し場所を移そう。」
まふゆの母親に見つかるのも、うちの母親に見つかるのも面倒だ。
やってきたのは以前告白された公園である。
「・・・ここでいっか。」
そういうとまふゆの方へ振り向く。
「どうしたの?文人が話なんて。」
やはり彼女はだいぶ変わった。自分の感情をしっかり表に出せるようになったし、少し垢抜けた。
でも、決定的に彼女からは何かが欠けていた。
「あぁ・・・えっと。お願いがあるんだ。」
「・・・。」
「もう一度お母さんとお父さんと話し合ってみな「嫌かな。」・・・え?」
「嫌だよ。わざわざアレと話す必要がないもの。だって、文人を傷つけたくせに未だに謝りの一つすらしてないんだよ?許せないよね?」
彼女の感情が堰をきったかのように溢れ出す。
「い、いやそれは」
「だから私大学はなるべく親から離れた所で一人暮らしをしようと思ってるんだけど。文人の志望大学ってどこ?やっぱり都心かな?」
一緒に来ない?と笑顔でまふゆが語り掛けてくる。
ようやく理解した。まふゆは感情が制御できていない。
今まで詰まりすぎていた蛇口の栓を全開にすることでどうにか使い物になっていたものが突如何かの拍子に詰まりが解消することで抑えきれない水が出続けるのと似たようなものだ。
彼女を今止める方法が何一つとして思いうかかばないが、そのままにするとかなり厄介なことになる。
「・・・あー・・・まふゆ?」
「どうしたの?」
「とりあえず。考えさせてくれないかな。後、その話は絶対ご両親とした方がいいと思うよ。」
「もうお母さんには良いよって言われたよ。だから、何も話すことはないの。」
「・・・あー、うん。そっか。」
体がまるで氷になったかのように固まり、背筋に悪寒が走る。
乾いた返事しか私にはできそうになかった。
なんとか考えておくからと返して家に帰っていつも通り過ごし(何事もないかのように母は対応してくれた。)おおよそ24時ほど。
私は早くナイトコードにアクセスする。
数日ほど開けているとなにか久しぶりだなという気持ちになる。
それよりも解決すべき大きな問題はたくさんあるけれど。
「MOBじゃん・・・・ってMOB!?」
「MOB。怪我は大丈夫?」
AmiaとKが口々にそう反応する。
えななんはまだ来ていないらしい。
「あぁ、大丈夫だよ。ご心配をかけたようでごめん。なんとか帰ってこれたよ。」
「いやぁ、良かった。このままMOBが死ぬなんてことがあったらこっちが困るからね!」
「うん。事務処理助かってるから私も徹夜しない日も増えたし。」
どうにも自分本位なところが彼女たちらしくて良いところだ。
「・・・で、なんでこんな早く来たの?」
Amiaは既に相談事があることに気が付いているようだ。
「雪に聞かれると微妙な気分になる。セカイで話せないかな?」
「時間はあるしボクはいいよ。」
「・・・まぁちょっとならいいかな。」
決まりだ。
セカイに赴くと先に目に入ったのはミクだった。
「ミク。こんばんは。」
「文人。こんばんは。」
不安そうな目でミクはこちらを見る。
昨日まふゆに私に関する何かを言われたのだろうか。
「ケガ、したの?」
どうやら話したらしい。
「まぁ、死ぬほどじゃないから大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
そう返す。
「MOB。」
「先輩。」
後ろからそう声を掛けられる。
振り返ると二人ともいた。
「来たね。じゃあ、話すよ。」
とりあえず今日あったことをなるべく詳細に話す。
まふゆの感情が制御しきれていないこと。もう既にまふゆが親に対して嫌う感情はあれど必要性や関心を抱いていないこと。それを踏まえてやはり一度両親と会話させるべきと考えていること。
「・・・まぁそういう訳なんだよ。」
「へぇ・・・まふゆが。」
「・・・。」
「今のまふゆのままじゃ絶対将来に悔いが残る。後悔してからじゃ遅いんだ。それに気づいていられるのが第3者しかいないのならどうにかしたい。・・・無理かな。」
エゴなのはわかっている。でも、話し合いが全て完結しないときっとまふゆの想いはご両親には伝わりきっていないままだし、あちらもあちらで何がいけないのか、これからどうすべきなのかに気が付けないだろう。
「MOBは・・・まふゆにどうなってほしい?」
黙っていたKがそう口を開いて疑問を呈する。
元はといえば彼女が感情をしっかりと取り戻せるようにしたかった。
次には彼女から目を離さないことで彼女への贖罪を図ろうと誓った。
だが今は・・・。
「好きなまふゆの本当の笑顔が見せてほしい。ただそれだけだ。」
悔いがない。迷いもない。曇りもない。そんな大好きな彼女の笑顔が見たい。
そんな一心で私は動いている。
「なぁんだ。ボクたちはノロケのダシにされたぽいよ?K?」
「・・・そうなの?」
と、私にAmiaは嫌味をぶつける。
「・・・なんかごめん。」
「いいや~?ここから楽しいことが起きそうだからね。ボクとKは退散するよ。」
じゃあね!と足早にAmia達は去っていく。
Kは最後に頑張って、と口添えをして去っていく。
何の話だと考えようと始めた結果。
「文人・・・?奏たちと随分と楽しそうに話してたね?」
後ろには
記念枠もしくはイベント部分について
-
記念枠(内容は今のところ決めてないです)
-
えなイベ