昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

117 / 450
#105 感謝祭

 G.C.2019年5月25日 土曜日。

 

再び女神候補生達が神次元にお仕事をする日がやってきた。

 

メンバーは前回と同じ女神候補生とプラエにあんみつ、ネプテューヌ、アイエフ、コンパにイストワールとファミ通だ。

 

ミクはネプギアンダムと一緒にお留守番となっているが、ネプギアンダムを召喚魔法で呼び寄せれば直ぐに駆け付けられる。

 

 

「わー! すごーい! 街がキラキラになってるわ」

 

「きれい……(きらきらぴかぴか)」

 

 

 神次元のプラネテューヌに着くなり豪華な装飾を施された街に大喜びで目を輝かせるロムとラム。

 

プラエも、「本当だ、凄く綺麗」とキョロキョロとあたりを見回す。

 

 

「エレノアちゃん、これは?」

 

 

 ネプギアは不思議そうな顔で、ここまで案内をしてくれたエレノアに問いかける。

 

 

「ふふ……予想以上の反響で思いのほか早くお祭りの準備が出来ましたので、ネプギア様達を驚かせようと思いまして」

 

 

 エレノアは悪戯っぽい微笑みをしながら答える。

 

 

「つまり、今日が以前にアレスター家の皆さんが任されたお祭りの日なんですね」

 

 

 あんみつがエレノアの意図を読んで口に出すと、「わー! これがお祭りなんだ。プラエ初めて見たー!」とプラエが目を輝かせる。

 

 

「これはアレね。サンライズってヤツよね!」

 

 

 ラムは自信満々に言い放つが、「それを言うならサプライズよ……」と、あっさりとユニに訂正をされてしまう。

 

 

「そうだっけ? それより、何して遊ぶ?」

 

 

 ラムはすっかり遊びモードになっているようだ。

 

 

「……おなかも空いた……(ちらちら)」

 

 

 ロムは何か食べたそうに屋台を見る。

 

 

「ダメよ。まずは仕事」

 

 

 ユニはそんな二人にピシャリと言い放つ。

 

 

「そんなー(しくしく)」

 

「ユニちゃんのケチー!」

 

 

 ガックリするロムに抗議をするラム。

 

 

「まあまあ、ユニちゃん。何か一つ屋台で食べたらお仕事にしようよ」

 

 

 ネプギアはそんなロムとラムを可哀想に思い、ユニに妥協案として一つ限定で屋台に寄って行くことを提案すると、「私としても、みなさんがお祭りを楽しんでいるところを取材したいですねー」とさり気なくファミ通も援護をしてくれた。

 

 

「ダメよ。ブランさんにもロムとラムの事甘やかさないでって頼まれてるでしょ?」

 

 

 しかし、ユニは譲歩する気はないようでネプギア達にも強気に言う。

 

 

「でも、【腹が減っては戦は出来ぬ】って言うし」

 

 

 それでも説得をあきらめないネプギア。

 

 

「【武士は食わねど高楊枝】とも言うわよね」

 

 

 更に言い返すユニ。

 

 

「むむむ……ユニちゃん、意外と頑固だね」

 

「アンタこそ。それにねぇ、これぐらいのこと我慢できないようじゃ立派な女神になれないわよ」

 

 

 睨み合うネプギアとユニ。

 

しかし、険悪な雰囲気ではなく、心のどこかでこのやり取りを楽しんでるようであった。

 

 

「ひゃっほーーーー! 祭りだ祭り! プリンわたがしとかないの?」

 

 

 ネプギアとユニが言いあっている間に、ネプテューヌはすっかりお祭りを堪能しているようだ。

 

頭にお面を被り両手にイカ焼きを持ってはしゃいでいた。

 

 

「こら! ネプ子! ロム様とラム様の教育に良くないでしょ!」

 

「あいちゃーん、ねぷねぷ~、待って下さ~い」

 

 

 そんなネプテューヌの後ろを追いかけるアイエフとコンパ。

 

 

「あ、お金無くなった。いーすんお小遣いちょうだい」

 

「ネプテューヌさん! いい加減にして下さいっ!」

 

 

 ネプテューヌはかなり屋台で買い食いを繰り返したらしく、もうお金が無いらしい。

 

悪びれもせずにイストワールにお小遣いをねだるが、即却下を受ける。

 

 

「確保!」

 

 

 その隙にアイエフがネプテューヌにタックルして身柄を抑える。

 

 

「うわっち!?」

 

 

 アイエフと一緒に倒れ込むネプテューヌ。

 

 

「コンパ、ネプ子を縛り上げて!」

 

「じゃあ、包帯でグルグルにしてあげるですー」

 

 

 コンパは包帯を取り出すとネプテューヌの体に巻き付け始める。

 

 

「いやー! なにこのプレイ? お医者さんプレイ」

 

 

 ネプテューヌはジタバタと抵抗すると、スルリとコンパの手から逃れて走り去る。

 

 

「こらー! 待ちなさい!」

 

「ねぷねぷ待つです~」

 

 

 再び追いかけっこを始める三人。

 

 

「……ネプテューヌちゃん遊んでる……女神なのに(しげしげ)」

 

 

 ロムは遊び歩いているネプテューヌの姿をしげしげと見ている。

 

ロムにとってはアイエフ達に追い回されるのも遊びの一環に見えるようだ。

 

 

「ネプテューヌちゃんが遊んでてどうしてわたし達はダメなの~! 異議あり~!」

 

 

 ラムがジタバタと暴れる。

 

ネプテューヌが遊んでいるのはいつものことだが、いささかタイミングが悪いようだ。

 

 

「……まったくあの人は……」

 

 

 ユニはネプテューヌの放蕩ぶりに頭を抱えてうなだれる。

 

これではロムとラムを説得するなんて不可能なことだ。

 

 

「ユニちゃん、行こうよ。いっこだけでいいから、ね?」

 

 

 ネプギアはそんなユニに優しい声で改めてお願いする。

 

 

「しょうがないわね……」

 

 

 ユニは諦めたよう溜息を吐きながらそう言う。

 

 

「じゃあ、何にしようか? ロムちゃん、ラムちゃん、プラエちゃん、何が食べたい?」

 

 

 ネプギアはロムとラムとプラエの方を向くと何が食べたいか質問をする。

 

 

「わたし、りんご飴食べたい……」

 

「わたしはたこ焼きー!」

 

 

 ロムはもじもじしながらりんご飴を、ラムは元気よく左手を上げてたこ焼きを食べたいと言う。

 

 

「一つだけって言ったでしょ」

 

 

 ユニは二人に対して注意をする。

 

食べることはOKしても、そのまま遊び歩く気は無いようだ。

 

 

「それなら、みんなで一つずつ好きなもの買って分け合おうよ」

 

 

 ネプギアは胸の前で両手を合わせると名案といわんがばかりに三人に向けて提案をする。

 

 

「さんせー! 流石はネプギア天才っ!」

 

 

 ラムは即座に賛成すると、たこ焼きの屋台に走って行く。

 

 

「ら、ラムちゃん待って~」

 

 

 それを追うロム。

 

 

「私はわたがしにしようと思うんだけど、ユニちゃんは?」

 

「そうねぇ……ならクレープでも食べようかしら」

 

 

 ネプギアとユニは自分の買うものを考えながら、ロムとラムの後を歩いて付いて行く。

 

プラエは、「プラエはお祭り分からないから、ネプギアお姉さんと同じのでいい」と言って二人の後を付いて行く。

 

 

 その後、女神候補生達は屋台の食べ物を仲良く分け合って食べた後に神次元のプラネテューヌの教会に向かう。

 

ちなみにネプテューヌはアイエフとコンパに捕まり引きずられて行った。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。