昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
ネプギア達はそのまま暫く様子をみることにした。
そうしている内に何事かと見物に来る人達が増えて人だかりが出来る。
「皆! 思い出すのだ、アイリスハート様とパープルハート様を!」
ボークは集まってきた群衆に問いかける。
「誰だ? アイリスハートって?」
「そんな会社なかったか? オヤマだかコヤマだか?」
群衆の中からざわざわと声が上がるが、誰もネプテューヌとプルルートのことを知らない様子だった。
「会社ではなぁい! 神だ守護女神様だ!」
ボークは額に青筋を立てて、頬をピクピクさせながら群衆に向かって怒鳴る。
「知らないなぁ……誰かネット調べてみろよ」
「アイリスハートなんて載ってないぞ? パープルハートも書いてないし」
しかし、人々はボークの呼びかけに冷ややかな反応をする。
「キィィィィ! どいつもこいつも!」
悔しそうに歯ぎしりをするボーク。
「ふふっ……どうやら私達が行くまでもないみたいね」
アイエフはそう言って、ボークを見ながら皮肉っぽい笑みを浮かべると、コンパは、「ケンカにならなくて良かったです~」とホッと胸をなでおろす。
「ちょっとオカマー。わたし達のことがネットに書いてないってどういうこと?」
しかし、自分の知名度が低いのが不満なのか、ネプテューヌが神次元のネットに詳しいアノネデスに質問する。
「ぶっちゃけちゃうと、世間ではねぷちゃんとぷるちゃんはあんまり知られていないのよ」
アノネデスは頬杖をついた女らしいポーズをとってそう言う。
「えー? なにそれー! 聞いてないよー」
ネプテューヌは不満そうに唇を尖らせてアノネデスに抗議する。
「アタシに言われてもねぇ~。世間一般ではプラネテューヌの女神はギアちゃんって認識だし、エディンとの戦争だって大分昔の話だし、この世界でネットが普及したものつい最近だしね」
アノネデスはクネクネと体をくねらせながら話を続ける。
数年前は60%程だったネプギアの女神としての認知度は今や100%に近いようだ。
ネプギアの真面目で地道な仕事ぶりが、ジワジワと知名度を伸ばして行ったのだろう。
ネプテューヌとプルルートが忘れ去られたのは仕事せずに遊んでばかりいるのが原因なのだが……。
「そこはオカマが気を利かせて話盛って、ネットにバリバリ書き込んでくれなくちゃ。わたし主人公だよ?」
ネプテューヌはアノネデスに気が利かないと言わんがばかりにそう言う。
女神の宣伝も七賢人の仕事だろうと言いたいようだ。
「やぁよ。ソースもないデタラメ書いてアンチとか自治厨に粘着されたらたまらないわ」
しかし、アノネデスは面倒くさそうにそう答えるとお手上げのポーズで首を振る。
「ぶーぶー! 異議あり、異議ありー! ぷるるんもそう思うよね」
ネプテューヌはそう言ってプルルートに話を振るが、プルルートは、「わたしはぁ~、毎日ゆっくりお昼寝できればいいかな~」と自分の知名度などまったく気にしていないようだ。
そう言う意味ではネプギア達に養われている現状は彼女にとって理想的なのかもしれない。