昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
「うわ……無能でドMって救いようないね」
ネプテューヌは呆れた目でボークを見る。
流石のネプテューヌもこれにはドン引きのようだ。
「ロム、ラム、プラエ、ピーシェ見ちゃダメよ」
ユニは子供達に見ないように注意する。
「……」
ネプギアは黙って何か考えているようだった。
「まだあんな奴が言ったこと気にしてるの。アンタは正しいと思うことをして来たんでしょ。自信持ちなさい!」
ユニはネプギアの右肩をポンと叩くと叱るように鼓舞する。
「……うん……そうだよね。ありがとう、ユニちゃん」
ネプギアは返事はするが、まだどことなく元気がないようだった。
「女神様、申し訳ございません。私共の力が及ばず不快な思いをさせてしまいました」
ネプギア達に気付いたレイが走り寄り、地面に片膝を着くと頭を下げて謝罪する。
「いいんです。レイさん達は立派にやってくれています。ただ私がもう少しプルルートさんの信者に気を配れば……」
ネプギアは落ち着いてそう言うが、即座にレイが顔を上げて、「そのようなことはありません! 信者同士の折衝は我等の役目。パープルシスター様には何一つ非はありません」と訴える。
「その通りです。私達の力が及ばなかっただけです。ネプギアさんは気を病まれないようお願いいたします」
神次元のイストワールもネプギアに頭を下げながらそう言うと、ネプギアは他に言葉が無いようで、「……わかりました」と力なく頷く。
「この場は私達に任せて、ネプギアさん達はお祭りを楽しんで下さい」
神次元のイストワールは元気の無くなってしまったネプギアを心配するようにそう言うと、即座にユニが、「そうよ。行きましょう、ネプギア」とネプギアの右手を強く引っ張る。
「……あっ……ユニちゃん…」
ネプギアはユニに手を引かれて、つんのめりながらもユニに付いて行く。
「ロムとラムとついてらっしゃい」
ユニはネプギアの手を引きながらロムとラムにも声を掛けると、ラムは、「ちょっとー! ユニちゃん速いよー!」と元気よく駆け出し、ロムは慌てながら、「ま、まってー(おろおろ)」と言ってラムの後ろに付いて行く。
「ギアちゃんは優しすぎるのよねー。アンチなんてどこにでも沸いてくるのに、あんなデリケートじゃ国を治めるのには少し頼りないわよね」
アノネデスは片手で頬杖を付くと、「ふぅ……」と困ったような溜息を吐く。
「そこは私達がしっかりフォローしてあげませんと」
しかし、神次元のイストワールはネプギアは十分に女神の務めを果たしていけると信じて彼女を支えて行くことを誓うと力強く頷く。
「そうですよ、アノネデスさん、頑張りましょう」
キセイジョウ・レイも神次元のイストワールに同意して頷く。
「はいはい……しょうがないわね」
アノネデスはお手上げのポーズをとると少し面倒くさそうに首を左右に振る。
「ネプギアお姉さん……大丈夫かな」
プラエが心配そうにそう言うと、イストワールは落ち着いた声で、「大丈夫ですよ。今はユニさんに任せましょう」と言う。その姿ユニのことを完全に信用しているようだった。
「ねぷねぷ、ユニちゃんに任せてよかったんですか?」
コンパは少し不安そうに言う、妹のネプギアを慰めるのは姉のネプテューヌの役ではないかと言いたいようだ。
「わたしがここから離れたら、誰がぷるるん止めるの?」
ネプテューヌは後頭部で両手を組んで、ボークに鞭打ちするプルルートを眺めている。
確かにこの場でプルルートが暴走したら、止められるのはネプテューヌぐらいだろう。
「……止める気あるのアレを?」
アイエフがプルルートを見ながらそう言うと、「あんまりない! ぷるるんのご不興を買っても何の得もないし」とネプテューヌはドヤ顔で断言する。
「まぁ、見てなよ。ネプギアには良い友達がいるんだからさ」
ネプテューヌは女神候補生達が去って行った方向を眺めながらそう言う。