昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
「ここがオンガクギョウ界……」
飛行機から降りたネプギアが周囲を見渡しながら言う。
「えー? ゲイムギョウ界と何も変わらないわよー?」
ラムが不満そうに言うと、「楽器とか音符が飛んでたりすると思ったのに……(がっかり)」とロムも肩を落とす。
「ここは人が住んでる街だからね。そういうのはいないかな」
5pb.がそう言うと、「確かに、ゲイムギョウ界でも二次元モンスターが空港に居たら危ないわね」とユニが納得したように頷く。
「楽器が飛んだりはしてないけど、オンガクギョウ界の奥には楽器や音楽の精霊は居るみたいだよ」
5pb.がそう答えると、「ボクも見たことはないんだけど」と付け加える。
「じゃあ、街で買い物するにあたってはゲイムギョウ界と同じと思っていいのかしら?」
ユニがそう言うと、「うん、そうだよ」と5pb.が頷いた。
「それにここは、ゲイムギョウ界の他にもアニメギョウ界やマンガギョウ界から来る人が多いサブカルチャーの街だから、殆どゲイムギョウ界と同じだよ」
5pb.がそう言うと、「さぶかる茶ー? それって美味しいの?」とラムが首を傾げ、「わたしはジュースの方がいいな」とロムがそれに続く。
「プラエはどんなお茶がいい?」
ラムがプラエに向かってそう尋ねると、「プラエはミルクティーがいいな……」とプラエが答える。
三人のやりとりを聞いたネプギアは右手を口元に当てながら【くすり】と小さく笑うと、「お茶のことじゃないよ」と言う。
「比較的新しく登場した独自性のある文化のことをサブカルチャーって言うのよ。ゲームやアニメなんかの音楽はそれに当たるわ」
ユニが腕組みしながらそう言うと、「だから、この街には私達に関係のある音楽が多く集まってるんだって」とネプギアが説明を付け加える。
「「「ふんふん」」」
ロムとラムとプラエが納得したように何度も頷く。
「それじゃあ、行こうか? お店の方はボクが案内するから、みんなは好きなだけ楽器を選んでよ。ボクも出来るだけアドバイスするからさ」
5pb.がそう言って歩き出すと、女神候補生達とプラエはその後に付いていく。
***
楽器選びは驚くほど順調であった。
5pb.のアドバイスが的確だったのもあるが、ネプギアとユニも前もって勉強をしてきたので、全員の楽器がすぐに決まった。
「いっえーい! 楽しみ楽しみ~」
楽器屋を出たラムがウキウキ気分で踊りだすと、「楽しみ~」とロムもラムに合わせて踊りだす。
「5pb.さんのおかげでスムーズに決まりました。ありがとうございます」
ネプギアが5pb.に丁寧にお礼を言うと、「そんなことないよ」と5pb.は両手を左右に振って謙遜する。
「それより、ネプギア様もユニ様も凄く勉強してきてて、ボク驚いちゃったよ」
5pb.が感心したかのように言うと、「やるからには全力ですから」とユニが腕組みしながら答える。
「私達も5pb.さんみたいに、歌でもみんなを元気づけられたらいいなって思って勉強してきたんです」
続いてネプギアが言う。
それを聞いた5pb.は【うんうん】と頷くと、「みんなならきっと出来るよ。ボクも応援してるからさ」と言った。
「そういえば、ボーカルは誰なの?」
5pb.のさり気ない質問に、「「あ……」」とネプギアとユニの気まずそうな声が重なる。
「ぼーかる? 棒でダンスでも踊るの?」
ラムがそう言うと、「どんどこどんどこ、うんばーって火を付けるの?」とロムが首を傾げる。
ユニが呆れ顔で、「それじゃ、サーカスやリンボーダンスよ」と言うと、「ライブ中に火は危ないから止めようね」とネプギアがそれに続く。