エースの息子!その名はウルトラマンセイヴァー! 作:武者ジバニャン
イメージOP「Sight Over The Battle」
イメージED「飛び立てない私に貴方が翼をくれた」
遅くなり大変申し訳ございません。今回も文字数がかなりあるのでご注意くださいますようお願い申し上げます。
ウルトラマンセイヴァーはバク転しながら後ろに下がるとカラータイマーの位置で両腕をクロスしてから両腕を大きく上に伸ばして、そのまま前に突き出して必殺光線を発射した。
セイヴァー「ドゥア!!」
青・赤・白の三色の光線が起き上がったベロクロンの頭部に命中し、奴は敢え無く爆散した。
ベロクロンが倒された場面を目撃したメロディーたちプリキュアはウルトラマンセイヴァーの圧倒的な力に啞然とする。
メロディー「す、凄い....」
リズム「私たちが勝てなかった怪獣を....」
ビート「こうも簡単に....」
ミューズ「倒すなんて.....」
ウルトラマンセイヴァー「.....」
メロディーは自分を助けてくれたそびえ立つ赤き巨人を見上げながら近づき声をかける。
メロディー「あ、あの!」
ウルトラマンセイヴァー「.....」
メロディー「あ、あの....」
ウルトラマンセイヴァーはメロディーの呼びかけに一切反応しない。それでも彼女は必死に呼び掛けるがそれでも全くダメである。そんな彼女を放置してウルトラマンセイヴァーは飛び立つのだった。
ウルトラマンセイヴァー「ジュワ!!」
メロディー「あ!ちょ!ちょっと待ってぇー!!」
メロディーは走りながら必死に飛んでいく彼を追いかけるがしかし空中に居る彼と地上を走る彼女では距離など埋まる訳がなく、広がる一方。
っとその時....。
メロディー「え!?きゃあっ!!」
メロディーを足を躓かせてしまい激しく転倒してしまう。しかしウルトラマンセイヴァーはそのようなことなど気づくはずもなく遥か彼方へと飛んでいくのだった。
メロディー「待ってぇ!!せめて貴方の名前を!!お願い!!待ってぇー!!!」
手を伸ばして叫ぶメロディー。だがウルトラマンセイヴァーは虚空へと消えていくのだった。
メロディー「待ってぇー!!!」
響「ぶっ!!」
っと彼女の視界が突如暗転し、アラームが鳴り響く。そして気づけば彼女はベッドから落ちて床に顔をぶつけてしまう。今までのは彼女の夢オチだったのだ。
因みに今日は土曜日、学校は休みである。
響「いったぁーい...今の夢?」
痛みのおかげで目覚めがハッキリした響は目覚ましのスイッチを押してアラームを解除する。
響「夢、だったのか...」
前回の出来事の影響で見てしまった夢だと知気づく響に、後から起きたハミィが彼女に声をかける。
ハミィ「響おはようニャ~」
響「おはようハミィ」
ハミィ「どうかしたのニャ?」
響「え?なにが?」
ハミィに問いかけられ響は戸惑うが、そんな彼女の気持ちを察したのかフェアリートーンのドリーが彼女が抱いていることを当てた。
ドリー「もしかして...あの時の銀色の巨人のことを考えてるドド?」
響「....うん」
彼女がそう頷くと、フェアリートーンたちは神妙な顔をし始める。前回の戦いでは響たちプリキュアと自分たちを助け、しかも加音町やそこに住む人々をも救って見せたあの巨人は本当に凄かった、しかしフェアリートーンたちは少し懸念があった。
ドドリー「あの巨人、何者なんだろうドド...」
ソリー「プリキュアたちを助けてくれたから味方じゃないかソソ?」
シリー「ならどうしてあの時何も喋らないで飛び去ったシシ?」
ソリー「それは分からないソソ...」
ファリー「きっとお腹が空いたんだファファ~♪」
ラリー「そんな吞気なのはファリーだけララ....」
レリー「じゃあ敵、レレ?」
ミリー「もしそうなら怖いミミ...」
ファリー以外のフェアリートーンたちは不安を抱き始める。プリキュアたちでは勝てなかったヤプールが生み出した超獣を意図も容易く撃破したあの力が、今度は自分たちに向けてくるのではと。
ドリーたちがそう思いに耽っているとハミィが微笑みながらフェアリートーンたちに諭す。
ハミィ「大丈夫ニャ~。あの巨人さんはきっといい人ニャ~」
ドリー「どうしてハミィにはそれが分かるドド?」
ハミィ「だって響たちを助けてくれたニャ~。それにこの町や住んでいる人たちだって救ってくれたニャ~」
それだけの根拠で味方だと言うハミィにドリーたちは「はぁ」っとため息を漏らし、呆れてしまうのだった。
ソリー「ハミィはお気楽にすぎるソソぉ....」
ハミィ「ニャんですとぉ!?」
などとハミィたちがやり取りを繰り広げている所へ響が入り彼女はハミィたちに自分があの巨人に抱いてることを伝える。
響「私も...ハミィと同じ。あの人はきっと味方だと思う」
ドリー「助けられたからドド?」
響「それもそうだけど....それだけじゃないの」
シリー「何シシ?」
響「凄く暖かい感じがしたの...」
ハミィ「響...」
響「あ!いけない!今日は奏たちと出かける約束してたんだ!用意しないと!」
用事があることに気付きすぐさま着替える響。黒、白、ピンクを基調としたトップスにハートマークが描かれたチュニックワンピース、黒色のレギンスを着用して一階のリビングに向かう。
リビングには父・団と台所では母・まりあが響を待っていた。
団「おはよう響」
まりあ「おはよう。もうすぐご飯用意出来るから待っててね」
響「うん!」
母・まりあが朝食を準備している間、彼女はソファーに寛いでいる父の隣に座る。いつも父はソファーに座りながら音楽を聴いているのだが、今日は珍しくテレビを見ていた。
響「パパ、何見てるの?」
団「ん?ニュースだよ。ほら先日の騒動のことがやってるんだ。見てごらん」
響「?」
そう言われて響はテレビをも観るとそこには先日のヤプールの騒動がニュースで取り上げられていた。
『先日、世界各国の上空に現れた謎の侵略者・ヤプールを名乗る者たちの声明から既に数日が過ぎました。
最初は何者かのいたずらかと各メディア、並びに政府機関はそう認識しておりましたが、突如出現した巨大生物が加音町で破壊活動を行いました』
キャスターが話す内容に続き、加音町に現れた超獣・ベロクロンが町を破壊し躙する光景が写しだされた。
その映像を見て響は複雑な表情を浮かべる。あの時、彼女たちプリキュアは超獣ベロクロンに成す術なく負けてしまった。
響「(私たち...あの時全然歯が立たなかった)」
そう前回の戦いでの出来事を思い出し苦渋の表情に変わる。あの時ヤプールはまた必ずやって来ると言っていた、つまりまた奴らは再び超獣を呼び出して町をまた破壊するのかもと不安を抱く。
彼女が不安を抱いてる中、キャスターはヤプールや超獣のことの次に例の巨人・ウルトラマンセイヴァーのことも当然取り上げる。
『巨大な怪物・超獣が加音町を襲い人々が絶望する中、突如光の球体が空から降りてきてそこから現れた謎の巨人が人々と町を救い、超獣を撃破してくれました』
次に映像には地球の危機に派遣されたウルトラマンセイヴァーが超獣・ベロクロンと戦い、その圧倒的な必殺光線で奴を見事撃破した場面が写しだされた。
更にベロクロンを倒したウルトラマンセイヴァーは加音町を優しい光で包み込むと破壊された町を元通りにし、怪我をした人々を治してみせるという奇跡を起こした。
『この巨人は一体何者なのでしょう。彼は私たちの味方なのでしょうか。我々はこの巨人を引き続き特集します』
響「あの時の、巨人...」
彼女が口ずさんでいると、団が口を開いた。
団「あの時は本当に助かったなぁ。ねぇママ」
まりあ「そうねぇ。私たちは避難場所にしてたけど、でも響のことが心配で探しに行こうとしたけどね」
響「ママたち大丈夫だったの?」
まりあ「ええ。ママたちや南野さんたちも無事だったわ。でも響たちが無事だったかそれが気掛かりで....」
響「ママ...私たちも無事だったよ。そのう...あの銀色の巨人に助けて貰ったから!」
そう口ずさむ響。確かに事実だが彼女がプリキュアとして超獣と戦っていたことは内緒である。
因みにだが、彼女がプリキュアであることを知っているのは加音町ではアコの祖父である音吉のみである。
プリキュアたちの敵であったノイズが世界中の音を奪って静寂の世界にしたために、誰も彼女たちがプリキュアだとはバレていない、当然両親にもである。
赤い巨人が助けてくれたと娘から聞かされて両親は安堵すると同時に、2人はあの巨人について思うことを口にする。
団「そうか。あの巨人はやっぱり人間の味方なのかもしれないね、ママ」
まりあ「きっとそうね。だって響を救ってくれたんですもの、優しい人なのかもしれないわ」
響「ママ...パパ、うん!そうだよ!きっとそう!」
両親も自分と同じようにあの巨人を味方だと言ってくれて響は嬉しい感情を抱く。そんなこんなしてると朝食の用意が整った。
まりあ「ほら、朝食が出来たから早く食べなさい。奏ちゃんたちと約束があるんでしょ?」
響「そうだった!」
家族三人と気づけば既に朝食を待っていたハミィとも一緒に朝ご飯をいただくことに。彼女はご飯を食べながら凄いご機嫌だ、先ほどの話のやり取りがそんなのに嬉しいのだろう。
そこへ団が響に今日の出かける先を尋ねる。
団「そういえば響。今日は何処に出かけるんだい?」
響「今日は音ヶ岳に行くの」
まりあ「音ヶ岳ってこの加音町の有名な山ね。気を付けていくのよ?」
響「うん!分かってる。お弁当はご飯食べたら用意して行くわ」
まりあ「ならママが作ってあげようか?」
響「え!?でもママもうすぐまた海外に行かないとでしょ?」
母・まりあは世界的なヴァイオリニストであり主にパリで活躍しているのだ。なのでもうすぐこの日本を発たないといけない、しかしまりあは微笑みながらとあることを伝える。
まりあ「実はね。先日の騒動があってパリでの公演が延期になったみたいなの。だから暫くは日本に居られるわ」
響「え!?ホント!?」
まりあ「本当よ。だから暫くは響に母親らしいことをしてあげたいの」
響「ママ...!」
母親からの思わぬサプライズに響は嬉しくなり抱きつく。まりあも娘から抱きしめられて心地よい顔を浮かべて抱き返すのだった。
響はその後、まりあにお弁当を作ってもらい直ぐにハミィたちと一緒に奏たちとの待ち合わせ場所に向かう。
急いで待ち合わせ場所に走っていき、待ち合わせ場所の公園で奏やエレン、そしてアコを見つける。
響「みーんなぁー!お待たせー!」
奏「響おそーい!」
響「ごめんごめん!」
アコ「まったく...」
エレン「フフフ、じゃあもう行きましょ」
集まった彼女らは音ヶ岳に向かう為に近くのバス停へと向かうことに。その道中で響は家での出来事を教えた。
奏「へぇー!まりあさん、暫く日本にいる事になったんだ」
響「そうなの、凄く嬉しくてさぁ!」
エレン「響凄く嬉しそう」
響「でしょでしょ!」
アコ「ママに甘えたいって響は子供ね」
っとませた事を言って微笑むアコに響は頬を膨らませて言う。
響「何よぉ!そういうアコだってまだ子供でしょ」
アコ「わたしはもう大人だもの」
などとそっぽ向いて胸を張って言うが、エレンはニヤリと笑ってある事を言う。
エレン「ふぅーん、でもメイジャーランドに居た時はアフロディテ様やメフィスト様にかなり甘えん坊さんだったような...フフフ」
アコ「なっ///!?ち、小さい頃の話よ///!!」
奏「今だって小さいのに?」
アコ「むぅー///!!」
っと微笑ましいやり取りをする彼女たち。その途中、横断歩道を子犬と渡る女の子が渡っていた。
しかしそこへ通話しながら運転している乗用車が走ってくる。
奏「ねぇ、あれ!!」
響「ん?え!?」
奏がそれに気付き声をあげ響やエレン、アコもそれに気付き驚愕し女の子に危険が迫っていることを伝える。
響「危ない!!」
「え?...っ!!」
響の声で車が迫ってることに気付き、少女は逃げようとしたが連れている子犬が転んでしまい、少女は子犬を抱きしめて動けなくなった。
しかし車は迫ってくる、運転手もここでようやく目の前に人がいることに気付きブレーキを踏むが既に遅く今更急停車しようとしても手遅れなのだ。
響たちも血相を変えて少女のもとへ駆け走るが、彼女たちが居る位置ではとても間に合わない。
このままでは少女は子犬と共に車に轢き殺さてしまう結末が待っている。
そんな残酷な場面を何とかしたいが響たちではどうにもならない、そのせいか彼女は思わず叫ぶ。
響「だめぇーー!!!」
っとその時である。誰よりも素早いスピードで少女と子犬の元へ駆け抜ける一つの影が現れる。
その男は素早く少女と子犬を抱きかかえ、常人では有り得ない跳躍をしてみせて車を躱して見せた。
気づけば周りは騒動を気付き群集が集まって見ていたのだった。響たちは少女と子犬、そして彼らを助けた人物の元へと駆け付ける。
響「大丈夫!?」
奏「怪我はない?」
「うん!大丈夫!」
「ワン!」
少女と子犬は全くの無傷で無事であった。響たちはそれに凄く安堵する。
エレン「良かった」
アコ「ホント。でも....」
響「ん?あ!」
響は少女と子犬を助けた人物に目を向ける。そこに立っていたのは....。
???「.....」
服装は上にレザージャケット、中には黒いTシャツ、ジーンズのズボン。靴は革靴。外見は男爽やかナチュラルツーブロックショートで、細メガネを掛けた眼つきが鋭い男が立っていた。
少女は自分を助けてくれた男にお礼を言うために近づいた。
「お兄ちゃん、ありがとー!」
「ワン!」
???「...怪我はしてないな?」
「うん!」
感情は表に出ないが、だがそれでも少女の安否を確かめる男。少女は嬉しそうに笑顔で答えてそのまま子犬と一緒に家に帰っていった。
そこへ車の運転手が慌てて走ってきた、どうやら謝罪をするために来たようだ。
「す、すみません!!運転中通話しててそれで...」
言い訳する運転手に男は冷たい眼つきで運転手に注意をすることに。
???「被害者が出なかったから良かったが、もう少しで遅かったらあの子確実に死んでいたんだぞ。今後は気を付けろ」
「は、はいぃ!!気を付けますぅ!!」
男のドスが聞いた声に運転手は怯えながらその場を後にして野次馬も解散し、残ったのは男と響たちだけであった。
男はため息を吐いた。
???「はぁ、全く...。人間の中にはあんなのが居るのか」
っと男はそのまま歩いて去っていくのだった。響は男が気になるのか暫く彼の後ろ姿を眺めていた。
響「...」
そんな謎の男の後ろ姿を眺める響にエレンは声をかける。
エレン「響?響!」
響「え!?な、なに!?」
エレン「どうしたの?ぼうーっとして」
響「え?私ぼうっとしてた?」
アコ「してたしてた」
アコが頷いて指摘する。奏も気になって問いかける。
奏「どうしたの?響。あの男の人がどうかした?」
響「うん....なんだか、あの人と初めて会った気がしないの...」
奏「響...それよりも早く行こう!」
響「うん...」
彼女たち四人はそのままバス停に向かうのだった。
___________________________________________________
彼女たちを乗せたバスは音ヶ岳に向かって走っている中、バスの中響たちはある話題に入っていた。
響「みんな、今朝のニュースは見た?」
奏「うん見たわ」
エレン「私もアコも見たわよ」
アコ「うん」
彼女たちが見たというのは先日の超獣とウルトラマンセイヴァーのことである。
奏「ホント、あの時は大変だったわね。あんな巨大な怪物が出てきて....」
エレン「確か超獣、だったわね。あの怪物」
アコ「うん、マイナーランドのネガトーンのようにデカいだけだと思ってた。でも違った...」
響「うん...あの怪物、じゃなくて超獣は私たちがこれまで相手にした敵とは遥かに違ってた....」
ハミィ「プリキュアの力で浄化できないみたいニャ~」
超獣はあの一体だけとは限らない、響たちはそう考えている。もしまた新たな超獣が現れたら自分たちは戦えるだろうか、だが超獣は彼女らが思っている遥かに常識から外れた存在でありその能力もまた現代の科学では覆すことすら難しいほどのものばかりだ。
嘗てM78の世界でも超獣攻撃隊TACですらかなり苦戦し、ウルトラマンエースの力があったお陰で撃退する事ができたのだ。
例え伝説の戦士プリキュアと言えどヤプールの手によって作られた生物兵器とも言える超獣には苦戦は必至と言える。
奏「それと...あの巨人」
響「ん?」
奏「あの巨人も凄かったよね」
エレン「うん...あの時、あの巨人が助けてくれてなかったらハミィたちが死んでたかも...」
アコ「ええ。でも...」
響「でも?」
俯くアコは不安な感情を浮かべて響に問いかける。
アコ「ねぇ響。あの巨人は私たちの味方なの?」
響「え?どうして?」
アコ「だってあの時響....」
メロディー『私には分かる...あの人は私たちを助けてくれた...』
アコ「あの時貴方、そう言ってたから。どうしてそう言えるの?」
響「どうしてって、だってあの時私たちを助けてくれたのよ?」
アコ「そうだけど...でも何か目的があって近づいて来たのかもしれないでしょ?」
響「それは....」
アコはウルトラマンセイヴァーの力が怖いのだろう、自分たちが必死になって挑んだにもかかわらず勝てなかった超獣を意図も容易く勝つなど凄いを通り越して正直怖いのだ。
なのにその巨人に対して味方だと断言する響に何故そう言えるのか疑問を抱いてしまっているのだ。
響はそんなアコの疑問に否定する。
響「でもあの巨人は、私たちだけじゃなく加音町や町の人たちも助けてくれたわ!」
アコ「それはそうだけど....」
響「きっと必ず、また超獣が現れた時も人々の為に駆けつけてくれるよ!」
アコ「でも....」
会話がヒートアップしそうになりかける所をエレンが止めに入る。
エレン「まぁまぁ!2人とも落ち着いて!せっかくピクニックに行くんだもの、この話はまた今度!ね!奏」
奏「うん、そうね。アコ、あの巨人のことは後でゆっくり考えましょ。ね?」
アコ「う、うん...響、ごめんなさい」
響「ううん、私もごめんね?アコ」
2人に諭されてアコは申し訳ないように謝り、響もそんなアコに大人気なかったと罪悪感を抱き反省する。そんなやり取りが終わるとバスは音ヶ岳の麓のバス停に到着する。
『音ヶ岳~音ヶ岳~お忘れ物ないようお気を付けください』
ハミィ「着いたニャ~」
響「みんな降りよう!」
「「「うん!」」」
彼女たちがバスから降りて目的の場所にたどり着いた響は、屈伸しながら目的地の空気を堪能する。
響「ん~!!うん!いいね!ここの空気!!」
奏「そうね。ここは自然そのものが音楽を奏でると言われてる場所だもの」
アコ「おじいちゃんから聞いたことがある。この音ヶ岳は山のそこら中に空洞があって、そこに風が入り込んで音楽みたいな音が聞こえるって...」
エレン「なるほどー、それで音ヶ岳って呼ぶのね....」
彼女たちはこの地の由来を知りながら、ピクニックにくる観光客の為に整備された山道の入口へと向かう。そこへ....。
「そっちに行かない方がいいよー!」
響「え?」
自分たちを呼び止める声に振り向くと黄色の帽子を被った男の子が立っていた。何故いきなり呼び止めるのか分からず、代表としてエレンが少年に問いかける。
エレン「どうして行っちゃいけないの?」
少年「だって山には怪物が住んでるんだよ」
アコ「怪物?」
少年「そうさ。風に乗って怪物のうめき声が響いてくるんだよ、そしてそれを聞いた人間を食べちゃうんだってぇ...」
エレン「た、食べる...!」
少年から聞かされた話に顔を青ざめるエレン、彼女はお化けやオカルトなどの物が苦手なのである。冷や汗を流し固唾を飲む。
そんな様子の彼女を奏は気遣い声をかける。
奏「大丈夫?エレン」
エレン「え、ええ。だ、大丈夫よ!」
少年「(ニヤリ)」
響「ん?」
響は少年が一瞬醜悪な笑みを浮かべたように見えた、しかし少年は顔は純粋でとても愛らしい笑顔を浮かべている。少年が気になったのか、彼女は彼を見つめるが醜悪な笑みなど浮かべてはいなかった。
少年「どうしたの?お姉ちゃん?」
アコ「響?」
響「....ううん。何でもないわ」
少年が気になった響だが、響に呼ばれて恐らく今のは気のせいだとそう言い聞かせる。少年から危険と言われたがしかしそんなのただの迷信だと一蹴する。
エレン「君、そんなのはきっと何かの迷信かいたずらだよきっと」
少年「.....」
エレンに諭される少年、しかし彼は無言で走って去っていった。
響「あ!...行っちゃった」
奏「変な子だったわね」
エレン「それより行きましょ!」
アコ「そうね」
一体あの少年は何だったのか?だがそんなの気にせずに響たちは山道に入ろうと向かうのだった。しかしそんな山道に入る響たちを離れた所から先ほどの少年が、響が見間違いだと思っていた醜悪な笑みを浮かべてニヤリと口元を吊り上げて嗤っていた。
少年「フフフフフ...ハハハッ」
___________________________________________________
一方、音ヶ岳に響たちが遭遇したあの謎の男が現れた。彼は眼鏡を人差し指でチャキっと動かしながら呟く。
???「此処か。最近この辺りで謎の怪物の呻き声がすると言う場所は...」
男は周りを鋭く射殺すような眼つきで見渡し警戒する。しかしどこもかしこも山と農家、平和に過ごす人たちだけ。
???「まずは山の中を確かめるか....」
男も響たちが通った山道に入っていく....。
___________________________________________________
その頃響たちは山道を歩き、高く加音町全体を見渡せる素晴らしい場所にたどり着いた。
響「うわー、すごーい!」
奏「キレー!」
エレン「素敵ねぇ」
アコ「うん」
自然と町、そして平和で健やかに生きる人たちを眺めて響たちは心が穏やかな気持ちになる。こんな綺麗な自然を見ていると超獣の一件が噓のようだ。
奏「こうしてると、あの時のことが噓みたいだね」
響「うん....ん?」
その時響は偶然麓で出会ったあの少年を見かける。
響「あの子、さっきの...」
奏「どうしたの?響」
エレン「ん?どうしたの?」
響「ちょっとみんな此処で待っててっ!」
奏「ちょ!響!!」
響は突然走りだし、奏たちの制止を無視して先ほどの少年の後を追いかける。木々に隠れながら少年に気づかれないように尾行する響。
響「どうして私こんなことしてるんだろう...でもあの子、やっぱり何か可笑しいかも...」
自問自答するもやはりあの少年が何処か可笑しいと思い、彼女は気づかれまいと尾行する。すると.....。
少年「....」
響「(こんな人気ない場所に一人で何を....)」
誰も居ない人気のない場所であの少年が佇んでいた。すると彼の目の前で空間がガラスのように割れると、そこから異次元人ヤプールがその姿を見せる。
響「っ!?(あれはヤプール!?)」
それを目撃した響は驚愕しながらも自分の口を両手で塞いで何とかバレずにすむ。響は茂みからコッソリと顔を覗かせてヤプールと少年の様子を伺う。
ヤプール「超獣バキシムよ。我らヤプールの為にこの地一帯の人間を1人づつ気づかれずに殺せ」
少年「はい...(ニヤリ)」
響「(どうしよう...ヤプールが此処でとんでもないことをしようとしてる。それにあの男の子...もしかして人間じゃないの?!)」
そのやり取りを聞いてしまった響はどうすべきか悩むその時である....。
「う、うわぁあああ!!」
少年「ん?」
通りすがりの観光客が偶然迷い込んでしまい、ヤプールと少年とのやり取りを見てしまった。
ヤプール「人間か、殺せ」
少年「があ!!」
「ぎゃあああああああああああーーーーーー!!!」
少年の口から無数のダーツ状のロケット弾を発射し、観光客をハチの巣にして死に至らせる。
響「っ!?」
彼女は思わぬ凄惨な光景を目撃したことから物音を立てながら尻餅を着いてしまう。それがきっかけで少年とヤプールに気づかれてしまった。
少年「ん?」
ヤプール「まだネズミが居たか。その小娘も殺せバキシム」
少年「はい(ニヤリ)」
響「ひっ!!」
少年が本性を露にしてその醜悪な笑みを浮かべて響にも毒牙を向けようとする。このままでは響も先ほどの観光客みたく殺されてしまう、しかし恐怖からか全く身体が動かすことが出来ない。
しかも奏たちから離れている、だが怖くて身体が言うことが聞かない。
響「あ...あぁ.....」
少年「ヒヒヒヒヒヒッ」
子供の明るい声ではなく、気色が悪い醜悪な声で口ずさみながら響に迫る。
響「た...助けて....」
迫りくる死の魔の手に響は逃げ出すことが出来ない、っとその時である。
響「え!?」
突然彼女の身体が何者かに引っ張られ、その場から難を逃れる。獲物を逃してしまったヤプールは少年に命じる。
ヤプール「バキシム!!追いかけろ!!そして殺せ!!」
少年は彼らを追いかける。一方何者かによって助けられた響は自分の手を引っ張って先導して走る男の後ろ姿を見ていた。
響「この人....」
彼女を助けたのはさっき横断歩道で少女と子犬を助けたあの見知らぬ男であった。男は息を乱さず彼女を安全だと思われる場所まで連れてきた男は響を木の後ろに寝かせる。
???「此処なら安全だ」
響「貴方は....」
???「暫く此処に居るんだ」
男は響を置いて何処かに行こうとした所を彼女は思わず、その手を掴んで握る。
???「ん?」
響「ま、待って!!何処に行くんですか!?」
???「さっきの奴らが居る所に戻る」
響「っ!?」
男は有り得ないことを口にした。さっきの少年とヤプールが居る所まで戻るなど自殺行為だ、なのにこの男は平然と先ほどの場所まで戻ると言う。
響は必死に引き留める。
響「ダメです!!危ない!!」
???「...とりあえず、君は此処に居るんだ」
しかし男は彼女の懇願に対し無視して彼は走り去っていく。引き留めることが出来なかった響はどうすべきか困惑してしまうが、そこへ彼女が心配で奏たちが駆け付けた。
奏「響ぃ!!」
響「奏!みんな!!」
エレン「大丈夫!?」
アコ「心配したのよ!」
ハミィ「響ぃ!」
彼女は恐怖を振り払い奏たちにヤプールが居ることを知らせる。
響「大変なの!この先にヤプールが居るわ!」
奏「なんですって!?」
響「それに麓で会ったあの男の子!あの子人間じゃない!ヤプールの手先よ!!」
アコ「あの男の子も!!」
エレン「なんてこと!!」
響「それと!横断歩道で女の子を助けたあの男の人が1人でヤプールたちの元へ行ってしまったの!!」
「「「え!?」」」
響の言葉に驚く奏たち、ならば急いで行かないと取り返しのつかないことが起きると思い、こうしてはいられないと彼女らは奮い立つ。
響「行こう!!」
「「「うん!」」」
響たちは急いで彼の後を追いかける。
___________________________________________________
一方、ヤプールたちの元へ向かった男は途中少年の姿を借りた超獣バキシムと鉢合わせる。
少年「貴様ぁ...」
???「貴様、ヤプールの超獣だな?」
っと男は鋭く射殺す眼つきでバキシムを睨む。彼に問われたバキシムは醜悪な笑みを浮かべて口を開いた。
少年「気づかれては仕方ない、なら....死ねっ!!!」
???「ふん!」
バキシムはダーツ状のロケット弾を口から放って男を仕留めよう攻撃する。しかし男はこれを素早く回避し、懐から銃のような武器を取り出してバキシムに撃ち返した。
少年「ぎゃあああああああああああーーーーーー!!!!」
男の武器から発射された光の弾丸がバキシムに命中、奴は激しく苦しみ藻掻きながらのたうち回る。だが少ししてから苦しみながら立ち上がる。
少年「き、貴様ぁ!!!うがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーっ!!!!!」
バキシムはけたたましい雄叫びを上げ、歪な七色の光を発光し幼い少年の姿から50mの生物にまで巨大化した。身体が目を引くのは青とオレンジの強烈なコントラストの体色、首から腹部、四肢にかけての青い部分は蛇腹状になっていて、芋虫の面影を感じさせ、頭部から背中、尻尾にかけてのオレンジの部分は、鉱物や結晶を思わせる鋭角的なシルエット、目はよく見るとレーダーのような模様があり、背中のごつごつした結晶状の部分は蛍のように光って頭には鋭く尖った角が生えている。
奴はイモムシと宇宙怪獣を合体させて作った超獣、その名は一角超獣・バキシム。正体を明かしたバキシムは咆哮を上げて音ヶ岳中に轟かせる。
「おい!あれ見ろ!」
「あれってテレビで言っていた超獣じゃないの?!」
「逃げろー!!」
「いやぁあああー!!」
響「え?!あれって!!」
奏「まさかあれも!!」
エレン「超獣!?」
アコ「こんな所でも出てくるなんて!!」
響たちもバキシムを目撃した共に、奴は咆哮を上げながら破壊活動を開始。手先や嘴から発射するミサイルを発射して山や農家を破壊して見せる。
これを黙っているなど響は出来なかった。
響「...みんな!!行こう!!」
奏「響...」
エレン「でも....」
アコ「私たち...勝てるの?」
不安を抱く彼女たち。前回の戦いで思い出したのか彼女たちは戦い行くのに足が止まってしまう。あのような強力な怪物と同種の存在に再び挑んで無事でいられるか不安なのだ。
だがこうしてる間にもバキシムが自然を破壊しながらその足で町に向かう。
奏「超獣が町に向かうつもりよ!!!」
響「そんな!!」
エレン「大変!!」
アコ「どうするの!?行くの!?」
響「それは....」
彼女たちの自信が下がり始めた。自分たちが今戦いに行けば勝てるのか、もしかしたら命を失いのではと怖くなる。でも今ここで勇気を持たなければたくさんの人たちが危険に晒される。
そう考えていた時であった。
「プリキュアの皆さん、どうか恐れないで...」
響「え?」
奏「何?」
エレン「ねぇ!あれ!」
アコ「なにあの光...」
ハミィ「ニャニャ?!」
響たちの目の前に神々しい光が現れる。響たちは突然のことに驚愕していると、光から美しい女性...調和を司る女神・ハルモニアが現れた。
響「あ、あなたは...!?」
ハルモニア「わたしの名は...」
「ハルモニアさま!!」
エレン「え?」
アコ「クレッシェンドトーン!?」
宝石箱型のアイテム「ヒーリングチェスト」からフェアリートーンに似た姿で、体色は金色でト音記号型の模様が付いた翼と鳥のような尾羽を持つほか、頭部の冠の部分が大きい妖精であるクレッシェンドトーンが血相変えた顔で出てきた。
ハルモニア「クレッシェンドトーン。お久しぶりですね」
クレッシェンドトーン「ハルモニアさまがどうしてこの人間界に!?」
響「え?クレッシェンドトーン、この人を知ってるんですか?」
血相変えるクレッシェンドトーンに響をハルモニアに関して問いかける。クレッシェンドトーンは落ち着いて彼女が何者なのかを教えた。
クレッシェンドトーン「この方はハルモニア様。宇宙の調和を守る女神であり、そしてメイジャーランドと音楽を生み出した御方でもあります」
エレン「え!?」
アコ「ハルモニア....え?え?!あのハルモニア!?」
ハミィ「ニャプゥ!?」
メイジャーランド出身であるエレンやアコ、ハミィやフェアリートーンたちが驚愕する。奏はアコたちに彼女を知っていたのか問いかける。
奏「エレンやアコは知っているの?」
エレン「え、ええ。話にしか聞いたことないけど...」
アコ「わたしもママやおじいちゃんから聞いたぐらいよ」
ハミィ「ハミィも聞いたぐらいニャ」
アコ「伝説の楽譜やフェアリートーンたちも生み出したもされてる凄い女神よ」
「「ええ!?」」
驚愕する響と奏、っとそこへハルモニアが話を切り替えるべく口を開いた。
ハルモニア「プリキュアの皆さん、貴方たちが今ヤプールが送り込む超獣に恐れを抱くのは無理はありません」
響「ハルモニア様は、超獣やヤプールを知っているのですか!?」
ハルモニア「はい、奴らは別の宇宙から来た侵略者」
奏「別の...」
エレン「宇宙から?」
ハルモニア「はい、奴らは恐怖と絶望、そして死を振りまく最悪の存在です」
響「そんな敵に...わたしたち、戦えるの...?」
響の呟きに奏たちも顔を俯かせてしまう。確かに超獣は彼女たちが相手をしたこれまでの敵よりも逸脱しているのは事実だ。だがこうしてる間にもバキシムは町に向かいながら蹂躙し続けている、これではベロクロンの時みたく多くの人々が苦しむことになる。
しかし最後の一歩が踏み込めない彼女たち。だがハルモニアが真剣な面持ちで彼女たちにまだ希望の光がある事を伝える。
ハルモニア「皆さん、大丈夫。まだ希望はあります」
響「え?」
___________________________________________________
一方、あの謎の男は50mもの巨大なバキシムの後を追いかける。
???「このままでは市街地に向かってしまう....ならば!!」
男は走る足を止めてある行動を行う。彼の両手の薬指に特徴的な指輪をハメている。
その指輪をハメている両手をクロスし、そのまま上に向かって高く掲げる。
すると頭上に光のトライアングルが現れた。
???「デュワッ!!!」
光のトライアングルに吸い込まれる男は激しくスパークし、そこからあの赤い巨人...光の国よりヤプールの侵略から地球を、そして人類を守る為に派遣されたウルトラ戦士・ウルトラマンセイヴァーが出現した。
___________________________________________________
響「え!?あれは!?」
「「「っ!?」」」
響が指し示す先には大きな光と共に赤き巨人・ウルトラマンセイヴァーがそこに現る。彼の出現に響たちは驚くが、ハルモニアは安堵しながら微笑みを浮かべ彼が何者かを話始める。
ハルモニア「皆さん、彼は敵ではありません。彼はウルトラマンセイヴァー。ヤプールの侵略からこの地球と人類を守るために遣わされた光の使者でわたしたちの味方です」
響「ウルトラマン...セイヴァー」
彼女たちがウルトラマンセイヴァーに釘付けになっている中、ウルトラマンは大地を踏みしめて高くジャンプ。バキシムの目の前に着地する。
目の前にいきなりウルトラマンセイヴァーが現れたことにバキシムは驚きを見せるが、ヤプールから指示が飛ぶ。
ヤプール「バキシム!!奴を殺せ!!」
咆哮を上げてウルトラマンセイヴァー抹殺の行動に開始するバキシム、セイヴァーは戦闘態勢を取ってこれの迎撃を行う。
ウルトラマンセイヴァー「デュア!!」
襲い来たバキシムはセイヴァーに両手で攻撃するが、セイヴァーはこれを上手く正確に捌き返しながら鋭いカウンターを何発も叩き込む。
まだ怯むことはないバキシムは至近距離で嘴からミサイルを発射、ウルトラマンセイヴァーは凄まじい反応速度で上半身を仰向けになるほど曲げてブリッジの姿勢で回避する。
ウルトラマンセイヴァー「ジュワ!!」
回避したセイヴァーは地面に手を叩いて弾け飛び回転しながらバキシムの顔面目掛けて鋭い蹴りを噛ます。思わぬ応戦にバキシムは上手く対応出来ずひるんでしまうが、ウルトラマンセイヴァーは容赦なく攻め立てる。
ウルトラマンセイヴァー「ジュワ!!シャアァ!!」
チョップでバキシムの胸に何度も何発も鋭く叩き入れて奴に反撃の隙を与えない。更にハイキック、その次にかかと落としでバキシムを地に伏せさせて蹴りで奴を吹き飛ばした。
やられっぱなしにより怒りを露にするバキシムは地面に八つ当たりように手で叩きながら立ち上がり、ウルトラマンセイヴァー目掛けて咆哮を上げる。
するとその時である、二体が戦っている場の近くに女の子の泣き声が響く。
「おかあああざぁああん!!どこぉー!!ううっ...うわぁアアアアアアアンッーー!!」
ウルトラマンセイヴァー「ン!?」
響「あ!あそこに女の子が!!」
奏「大変!!」
しかしバキシムはそんなのお構いなしと腕からは7万℃の火炎を放射して子供ごとウルトラマンセイヴァーを焼き殺そうとする。
セイヴァーは子供を守る為、自ら子供の盾となるべくその巨大な身体で覆いかぶさった。女の子は助かったが代わりにウルトラマンセイヴァーはバキシムの攻撃に苦しみながらも耐える。
ウルトラマンセイヴァー「デュ、デュアアアアッ!!」
それを見た響たちは啞然としてしまうのだった。特にウルトラマンセイヴァーを危険視していたアコはこれに驚愕する。
アコ「女の子を助けた...」
エレン「自分の命を顧みないで....」
ハルモニア「ウルトラマンは、宇宙に生きとし生ける全ての命を守る為に日夜戦っています。セイヴァーもそうです。彼は自分の命を顧みないでこの地球を――そして人間を守る為に彼は此処にいるのです」
響「命を...守るために」
っと響は決意した面持ちで頷いて奏たちに振り向く。響の顔を見た奏たちも決意が固まった様子をしており、先ほどまで迷っていた雰囲気が消えている。
そして響がキュアモジューレを取り出すと....。
響「行こう!!みんな!!わたしたちもウルトラマンセイヴァーと一緒に戦おう!!」
「「「うん!」」」
響たちは急いでウルトラマンセイヴァーの元へと走る。それをハルモニアは見守り呟く。
ハルモニア「頼みます。伝説の戦士プリキュア」
___________________________________________________
ウルトラマンセイヴァーは子供を庇ってバキシムの攻撃を未だに耐えている。
ウルトラマンセイヴァー「ジュ、ジュワァーっ!」
「怖いよぉー!おかあああざぁああん!!」
ウルトラマンセイヴァー「ジュ..ジュアァ...ッ」
その時ウルトラマンセイヴァーの胸のカラータイマーが青から赤へと点滅が始まった。ウルトラマンセイヴァーのエネルギーは地球上では急激に減少してしまう。
活動出来る時間も制限され、その時間僅か三分なのだ。バキシムの火炎攻撃は弱まることはなくセイヴァーの背中を激しく焼く。
苛烈な炎に背中を焼かれるセイヴァーだが、一切動くことはなかった。彼が動けば今真下に居る女の子が焼かれて死んでしまう。
何としても子供を守らねばならない、しかしこのままではカラータイマーの点滅が切れてしまいどの道子供の命も危ない。
そんな身動きできない彼に助けがやって来る。
メロディー「溢れるメロディのミラクルセッション!プリキュアミラクルハートアルペジオ!!」
メロディーがピンク色のスティック型の形状でハンドベルを連想させるアイテム「ミラクルベルティエ」の上下2箇所に、ミリー&ドリーの2つのフェアリートーンを入れることでベルティエを2本にセパレーションする。
そして2本のベルティエを奏でてから、ピンクとオレンジで構成された 巨大なハート型の炎を作り出して、それをバキシムの頭目掛けて飛ばして攻撃した。
思わぬ妨害にバキシムは怯み、火炎攻撃を中断してしまった。
メロディー「リズム!」
リズム「分かったわ!」
その隙にリズムとビート、ミューズがウルトラマンセイヴァーの真下に居る女の子の元へ駆けつけ、リズムが女の子を抱き抱える。
リズム「もう大丈夫よ!」
「うん...グスッ」
女の子を救出したリズムたちは直ぐにその場から離れる。女の子が助けられた所を確認したウルトラマンセイヴァーは立ち上がりバキシムを睨みつける。
ウルトラマンセイヴァー「ジュワ!!」
セイヴァーは素早くバキシムの懐まで近づいて喉元に手刀で突き、次に腹にキック、更に手刀でバキシムの左腕を切り落とした。
腕を切り落とされバキシムは苦しみだし戦いに集中することが出来ない、しかしそんなものウルトラマンセイヴァーには関係ない。
彼はそのまま追撃とばかりに頭にハイキック。それに倒れたバキシムの尻尾を鷲掴みジャイアントスイングで投げ飛ばす。
ウルトラマンセイヴァー「デュア!!」
セイヴァーは頭部に剣の如く前方に向かって突起した宇宙ブーメラン「スラッガーセイヴァー」を取り出し、素早い動きでバキシムの懐まで近づき、目にも止まらなぬ斬撃でバキシムの首を一刀両断にしてみせた。
首を切られ屍となったバキシムを見てヤプールは憤る。
ヤプール「おおおのれえええええええええ!!!!!!!」
バキシムは倒されヤプールも姿を消した。そしてウルトラマンセイヴァーは前回加音町の町や人々を治したあの光、破壊された建物を修復し怪我した人々を治す奇跡の光線「ファストエイドビーム」を音ヶ岳の自然や農家の家などを修復し、怪我した人々も治す。
彼の姿に人々は上げている。
「ありがとうー!」
「あんたは俺たちの救い主だよ!」
「かっこいい!」
その中でリズムやミューズ、ビートは助けた女の子に彼のことを教えた。
リズム「あの巨人の名前はね、ウルトラマンセイヴァーっていうのよ」
「ウルトラマン?」
ビート「そうウルトラマンセイヴァー」
「ありがとう!ウルトラマンセイヴァー!」
女の子が大声でウルトラマンセイヴァーにお礼を言う姿に他の人たちも、彼女に釣られてセイヴァーの名を口にして再び礼を口にする。
「ありがとう!ウルトラマンセイヴァー!」
「ウルトラマンセイヴァー!俺たちの救世主ー!」
「ありがとうウルトラマン!」
ウルトラマンセイヴァー「....」
歓声を上げる人たちを見下ろすセイヴァー、その彼にメロディーが声をかける。
メロディー「ウルトラマンセイヴァー!」
ウルトラマンセイヴァー「?」
メロディー「あの時、助けてくれてありがとうー!」
ウルトラマンセイヴァー「....」
メロディー「通じてる、かな?」
ウルトラマンセイヴァー「....」
メロディー「フフ」
ウルトラマンセイヴァーを見上げて微笑みを浮かべるメロディー。そんな彼女に....。
ウルトラマンセイヴァー『ありがとう』
メロディー「え!?」
ウルトラマンセイヴァー「ジュア!!」
メロディー「え!?ちょ!!」
しかし今回もウルトラマンセイヴァーは何も言わずそのまま飛び去ってしまった。メロディーは飛び去るウルトラマンセイヴァーに必死に声をあげる。
メロディー「セイヴァー!!これからはわたしたちもー!!超獣と戦うわー!!だからその時はよろしくー!!!」
彼女の言葉は届いているかは分からないが、ウルトラマンセイヴァーは姿を消した。彼が消えた空を見つめ変身が解けた響の傍に、同じく変身が解けた姿で奏たちが戻ってきた。
奏「何も言わずまた居なくなっちゃったね...」
エレン「でも味方だと分かっただけでも良かったわね」
アコ「うん...あれ?ハルモニアさまは?」
そう言えばハルモニアは何処に居るか気になったアコがハミィたちに問いかけるが....。
ハミィ「それが居なくなってたにゃ」
アコ「そう...」
彼女たちがそう話している中、響は嬉々として空を見つめる。
響「(セイヴァー...わたしの方こそありがとう。大切なことを思い出せてくれて...)」
今回のことで彼女たちが大切なこの世界を守りたいという気持ちを超獣の出現で薄れてかけていたが、ウルトラマンセイヴァーが必死に女の子を守る姿にそれを思い出し、そしてこれからはそれを無くさず自分たちも超獣との戦いに挑もうと固く誓う。
っがその時響はある事を思い出した。そう、少年に化けていたバキシムから助けてくれたあの男である。
響「そうだ!あの男の人は!」
奏「え!?」
彼女たちが彼の心配をし始めた際に、草むらからガサガサと音が鳴る。
エレン「なに!?」
アコ「まさかヤプール!!」
しかし出てきたのは.....。
???「ふぅ...」
響「あ!無事だったんですね!!」
響は男の元へ駆け寄り彼の無事に安堵する。すると男は彼女を見て口を開いた。
???「君も無事で何よりだ」
響「はい!」
???「....じゃあ、俺はこれで」
響「え!?あ、あの!!」
響は去りゆく男に声をかけた。男も何事かと肩越しで彼女に向く。響は自分の胸に手を当てて何故か高鳴る鼓動を感じつつ男に....。
響「わたし!北条響といいます!!」
???「.....」
響「貴方のお名前は....」
「...俺の名は、
響「北斗...流司、さん」
流司「...それじゃ」
男...北斗流司はそのまま姿を去っていった。その彼の後ろ姿が消えて居なくなるまで響は微笑みを浮かべていたのだった...。
美しい娘が次々と恐怖の蟻地獄に引きずり込まれる
大蟻超獣アリブンタとプリキュアたちの死闘
流司の大変身
ギロン人の罠とウルトラマンセイヴァーの手に汗握る戦い
さぁ、来週も『大蟻超獣対プリキュア』みんなで見よう