さて……本編では頼れる仲間が戦場へと降り立ち道が開かれた。
修はその道を通りセレナのもとへと向かう
「ではお進みください。その為に我々がここに来たのですので」
風見さん達が僕の為に戦場へと立ってくれた。
「その……司令室は大丈夫なんですか?」
「ふふっ、緒川副艦長と藤堯さん達に任せて大丈夫ですわ。我々の組織において彼等程システム管理とオペレーター業務の並行ができるスタッフはおりませんわ。まず修君のサポートは大丈夫ですよ?」
風見さんの言葉に僕は不思議と安心した。そして胸の内からこの言葉が出た。
「お願いします! セレナさんを助ける為に皆さんの力を貸してください!」
「お任せください。皆! 修君の道を切り開きますわ! 私達の相手は〈AST〉ですわよ!」
「「「了解(だぞ)!」」」
僕は風見さん達を信じてセレナさんのもとへ向かった。
ああ……今回は全てを凍らせたいです。私はあの日……修さんにあの傘のお返しをするつもりでした。しかし目の前でその傘を奪われて私の心は張り裂けそうです。
「予定を変更しましょう。まずは修さんと私だけの城を作りましょう♪ そして二人だけの結婚式を挙げましょう♪ ふふっ、氷の城で結婚式♪ 素敵ですね♪」
想像しただけで幸せです。早く修さんと会えたら良いなぁ……。
「セレナ! もうこんな事は止めるんだ! こんな事をしても誰も喜ばない! 悲しむ人が増えるだけだ!」
修さんが辿りついてくれたのに私の心は未だに張り裂けそうです。私はどうすればよろしいのでしょうか? 教えてください〈氷結傀儡(ザドキエル)〉……。
僕は風見さん達のサポートのおかげでセレナさんのもとへと辿り着いた。しかしセレナさんは驚く言葉を僕に返して来た。
「待っていました。やはりこうすれば修さんは来てくださいますよね? では私達の儀式を始めましょう?」
「何を……言って……いる……ん……です……か?」
僕がその答えを聞く前にセレナさんは周囲に氷を出現させ、次第に何かを形成していった。しかし正体が完成に近づく程僕は恐怖を感じた。
「これは私達の教会です。今から私達は結婚式をあげます。二人だけの結婚式です。誰にも邪魔はさせませんよ?」
すると周囲の温度が急激に低下し始めた。それに伴い僕の体も震え出してしまった。
「修さん……可愛いですよ? でも凍死する前に答えを出してくださいね? じゃないと私……
「なんで……僕なんですか? どうして……僕にそこまで……?」
「始めて私に優しくしてくださったからです……かね? でも不思議と……それ以前に私達は出会っている……そんな気もするんですよ?」
僕はその言葉を聞いて弦十郎さんの言葉を思い出した。
「セレナさん……貴女は嘗て人間でした。恐らくはその時の出来事ではないでしょうか? ……僕は覚えていませんがもしかしたら……」
するとセレナさんは手を叩いてよろこんだ!
「まぁ! 何て素敵なんですか! 私達が以前出会っており! こうしてまた巡り会えた! それはきっと運命です! 尚更式を挙げましょう!」
あぁ……逆効果だったのか。僕は……どうすれば……?
「それではお返事は早くいただかないといけないですね? 少しだけ温度を下げましょう♪ 素敵なお返事を私は何時までも待ちますよ? ……でも凍死する前に答えを教えてくださいね?」
僕は返事をしたくない。こんな状況でした返事ではセレナさんの心は満たされない。だから僕は絶対に返事をしない。例え……凍死してしまうとしても……。
「修さん……大丈夫ですか? ……体の震えが止まってますよ?」
どれ程の時間が経ったのだろう? 〈シバリング〉が止まってしまったという事は僕はいよいよ凍死目前という事だ。
「今は……絶対……に……返事……は……しま……せ……ん。この……返事……で……は……セレ……ナ……さん……の心……を……満た……せな……い……か……ら……」
息も絶え絶えの状態で話す言葉はすごくつらい。だけど今の僕の言葉でセレナさんが満たされるとは思えない。だから絶対に……僕が死んでも……
(止めてくれ※※※! ※※※がいない世界等色のない世界だ! ※※の生きる世界は※※※が居てはじめて成り立つんだ!)
……不思議な声が聞こえた。……ごめんね僕を待つ誰かさん。僕はあなたのもとへ辿りつけないでしょう。
「救っ……て……あげ……られ……なく……てご……めん……な……さい……」
僕は涙を流しながらとうとう意識を手放してしまった。そしてこの時に流した涙がペンダントに落ちた。そして白く光輝いていた事を僕は知らなかった。
修さんは寒さで意識を手放すまで私の〈想い〉に応えてくれませんでした。ですが修さんの持つペンダントに、涙が落ちた時に一瞬だけ白く光輝きました。私はその光を見て一つの単語が頭をよぎりました。
「〈アガートラーム〉……? 何でだろう? その言葉は私にとても深い関わりがあるような気がします。でも……何で私なんですか?」
「ご……めん……ね。……セ……レナ……さ……ん。救……って……あげ……ら……れ……な……くて……ほ……んと……う……に……ご……めん……ね……」
修さんは恐らく無意識でも私に謝っていました。そしてこの状況になって尚私を救うつもりでいたんです。
「最初は寒さに体を震わせながらも私と向き合ってくれました。そしてシバリングが止まってしまった後も私に救いの手を差しのべようとしていましたね。そんな修さんだから私は惚れてしまったんですね?」
結局……私の愛の告白の返事はもらえませんでした。しかし修さんは自分の信念の為に命を賭けて私と向き合いました。なら……もう私の心は決まっています。
「私のファーストキスですよ? 本当なら意識があれば文句はなかったんですけどね?」
私は修さんにファーストキスを捧げました。すると修さんのペンダントは先ほどの白い光から聞こえる〈詠〉を告げずにはいられませんでした。
「Seilien coffin airget lamh tron~~♪」
すると修さんの体は〈青い光〉に、私の体は〈白い光〉にそれぞれ包まれました。
「……そうなんだね〈アガートラーム〉……。修さんは※※※さんだったんだね。だから私達の事を記憶が無くても……。なら早く※※※さんの記憶を取り戻して貰おう。そして今度こそ※※※さんを倒して※※※さんの一番になろう」
私は記憶を取り戻した。そして修さんの体にはまだ力が戻りきっていない事にも気づいてしまった。
「大丈夫です。今度は※※※さんのお嫁さんではなく、修さんの婚約者として支えます。だって私は諦める事が嫌いですから♡」
僕が意識を手放した後、セレナさんは僕に力を封印したらしい。翼の時と同じだ。
「情けないよ。僕は女の子にキスをさせてしまったんだ。それも大事なファーストキスを意識のない相手に。なんて僕は最低なんだろうなぁ……」
「いいえ……そうではないですよ? だって修さんは意識を手放す直前も、手放した後でさえも私に謝っていました。
〈救えなくてごめんなさい〉
と。本当に最低ならその状態でそんな事はいえませんよ? だから自信を持ってください」
「ありがとうセレナさん。だけどセレナさんの告白の答えは改めてさせて欲しい」
僕はこの際だから胸の内にある想いを伝える事にした。
「僕はまだやらなくちゃいけない事があると思う。
〈精霊の封印〉よりも大切な事だと思うんだ。だからお願いだよ。もし僕が18歳の……来禅高校を卒業するまでの間に答えを出せなかったその時はセレナさんのプロポーズを受け入れて結婚しよう。それじゃあダメかな?」
セレナさんは少し悩むと小声で何かを呟いた。
「やっぱり※※※さんには※※※さんの事を記憶を失っても覚えているんですね。でも……後たった2年弱です。その期間さえ過ぎれば※※※が現れたところで修さんは私のモノです。悪い賭けではありません。そもそも〈精霊〉と出会う事事態が奇跡みたいなモノなんですから……」
セレナさんは小声で何かを呟き続けた。そして僕に向き直ると目を見て伝えて来た。
「えぇ……それで構いません。では約束しましたからね?」
そして小声で何かを続けた。
「これは私の賭けです。もし事態が2年硬直してくれれば良いだけなんですから」
僕はこのセレナさんの想いに目を背けてはいけないと思った。だからもし未来の僕がこの胸のつっかえを解明できないなら、僕は彼女を待たせた責任をとろう。そして翼の想いともいずれはきちんと向き合って行こう!
「それがきっと……今の僕のやるべき事だろうからね……」
その言葉は誰にも聞こえる事無く虚空に消えた。
「此方は無事にASTの〈魔術師〉を無力化できましたわ。其方はいかがですか?」
『此方も地味に終了した。やはり我々はマスターに愛されていたという事だろう』
『それは旦那サマも同じだぞ! でも今のアタシ達は見守るべきだぞ』
『そうね。それが旦那様の為であり、マスターの望んだ筋書きだわ。だからあたし達も役割を果たすわよ?』
どうやら皆の気持ちは一つみたいですわね。
「ならば後1年ですわ。それがマスターの嘗て見た筋書きです。我々はその時にマスターと旦那様の事を祝福できるように未来を作りますわよ?」
『もちろんその中にはあたし達の命も含まれるわ。だから皆も気を付けて行きましょう?』
私達はこれからもマスターと旦那様の幸せな未来の為に道を開きます。……それが私達の幸せでもあります。
「マスター……旦那様……私達はこれ以上ないくらい幸せですわ。またいつか……皆で揃う日を心待ちにしておりますわ……」
私達はその時を楽しみにしています。
無事……とは言い難いがセレナの封印には成功した。しかし少女達のわだかまりは解消しなければならない。
次回〈修君……デートします!〉
更新をお待ちください。
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この続編……メインヒロイン交代しちゃいます?
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キャロル1択だよ!
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せっかくだからヒロイン交代で
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前任者達も参戦!
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精霊達に押し倒されてしまえ!