彼女達は諦めない!    作:タク-F

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ついに来禅高校に炎の精霊が現れた。しかしその人物は良く知っている人物で……


四章 クリスバーニング
炎の精霊……その人物とは……


〜〜士道side〜〜

 

「緒川さん! 来禅高校を起点に空間震の予兆が確認されました! このままでは!」

 

「落ちついてください。僕達は冷静でいなければなりませんよ?」

 

「司令に連絡を急ぐわ! お願いねキャロルちゃん!」

 

「任せろ。既にジェムの座標は遠隔で入力済みだ。後は弦十郎に任せれば大丈夫だろう?」

 

 フラクシナスは現在修へのサポートの対応に追われてている筈だったが、艦長の筈のクリスが引き起こぞうとした空間震の対応に追われていた。

 

「女性の嫉妬は怖いというけど、琴里と狂三が逆の立場ならこうなっていたのかもな……」

 

6月8日……本来ならその日は狂三が来禅の屋上で〈刻々帝(ザフキエル)〉を来禅で使い、〈時喰みの城〉で皆を衰弱させて、十香達と交戦して俺達の前から最初に姿を消した日だ。そして琴里が俺の目の前で〈灼爛殲鬼(カマエル)〉を纏った日でもある。

 

「あら士道? どうしたのかしら?」

 

「兄様が上の空でいやがりますね」

 

 俺達は現在フラクシナスで修達を見守っている。と……言ってもいるのは俺と琴里と真那だけなんだがな。

 

「いやさ……妹達の本当の頑張りを目の当たりにしたのが本来は2年前の今日だったんだよなぁ?」

 

「そうでいやがりましたね。確かに場所は来禅でした」

 

「そして私が〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の力を折紙の前で使った日でもあるわね」

 

 折紙が琴里を狙うきっかけになった日だな。でも……修達ならきっと……

 

「家族を想う気持ちはつえーです!」

 

「愛があれば乙女は変わるわ。それは私達が証明したでしょ?」

 

「そうだな。だって狂三さえも後に変われたんだ。だから大丈夫だな」

 

「「「さあ……近くて遠い距離にあった2人の戦争(デート)を始めよう!」」」

 

〜〜士道sideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜マリアside〜〜

 

 修が3人に重症を負わされ、慌てて私は修を救った後未来・翼・明美・セレナの4人を無力化した。しかしその後に修を愛でているとクリスが現れてしまった。琴里さんの時と違い()()()()()()()()()()()()()()()()。その為に完全礼装を纏えていた。しかし事態は思わぬ介入者によって大きく変化した。

 

ここは逃げたまえマリア君! 君の封印が出来ないのは惜しいが、今はクリス君の方が深刻だ! それにマリア君も目的があるのだろう?」

 

「司令は何でもお見通しね。でも今回はお言葉に甘えさせて貰うわ!」

 

 私が退散しようとした頃、懐かしい雰囲気を放つ4人とすれ違った。そして先頭の女性は私にこう告げて来た。

 

流石マリアね。やっぱりマスターが最後に倒すとしたら貴女なのでしょうね? 

 

「ッ! その声まさか!?」

 

 私は足を止めてその人物に尋ねた。

 

「今はまだアタシ達が話すべき時では無いわ。でもそうね……その考えで間違い無いとだけ言っておくわ……」

 

 彼女達はそう告げると修の回収に向かって行った。でも私の考えが誤りで無いと言うなら……

 

「私達は精霊になった。そしてキャロル達だけじゃなくて司令達とも対立してると言うことなのね……」

 

 ガングニールを取り戻した私はとにかく、残る精霊達には同情するわ。貴女達は嘗ての仲間にすら狙われているなんてね……

 

〜〜マリアsideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜舞華side〜〜

 

 私達はマスターの命を受けて旦那様を無事に回収する事に成功した。だけど屋上ではとうとうクリスが反旗を翻して来た。

 

「マスターが健在なら取るに足らない出来事でしたわね?」

 

「しかしクリスに逃亡される事が1番不味い。〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の力を旦那様が取り戻せないとなると、不慮の事態に直面した時に取り返しのつかない事が……」

 

「だけどクリスは調子に乗りすぎた。今回のターゲットはクリスね」

 

「せっかく見逃してやってたのに残念だぞ」

 

 私達は今後どうするべきか考えたが、やはりクリスの封印は確定事項だった。

 

「まずは動向を見守りますわ。それに……司令自ら動いた以上今回は大丈夫な筈だもの……」

 

〜〜舞華sideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜クリスside〜〜

 

 翼達が修に危害を加えてマリアが治療した。それまでは良かったが、マリアは修を誑かしやがった。それだけは許さねぇ。勇はあたし様のモノだ。例え転生してもぜってぇ渡さねぇ。そう思ってマリアをシバこうとしたら想定外の人物が転移して来た。

 

「すまんなクリス君。悪いがここは通行止めで、俺は君を確保する義務がある。恨んでくれて構わないが、君が抵抗すれば少し痛い目に遭うぞ?」

 

「眠てえ事言ってねぇでそこをどけよオッサン! あたしは修……いや、勇を抱きしめてやらないといけねぇ。マリアに抱かれたから上書きしなきゃいけねぇんだ!」

 

 あたしは〈灼爛殲鬼(カマエル)〉を顕現させた。しかしオッサンは退こうとしない。まるであたしが怖くないみたいだ。

 

「オッサンも知ってるだろう? この力がどれほどヤバい代物か。だからあたしに振らせるなよ?」

 

「そうだな。翼やマリア君……あるいはセレナ君なら脅威だっただろうな。しかしクリス君だけは例外だ。君では扱える力に限界があるだろう?」

 

 ……悔しいが事実だ。先輩やセレナ達と違いあたしの扱える〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の能力は〈砲〉だけだ。銃火器の心得があるあたしだが、近接はあまり得意じゃねぇ。〈灼爛殲鬼(カマエル)〉だけなら……な。

 

「少しあたし様を舐めすぎだぜオッサン! いくぞ!」

 

 あたしはCR-ユニットを起動させて隨意領域(テリトリー)の生成を始めた。いくらあたしが近接が苦手でも克服する努力は怠らねぇ。手にしたブレイドを持ってオッサンに斬りかかった。

 

「たりゃああぁ!」

 

「ほぉ……俺達の知らないところでも訓練は続けていたという訳か……ならばこちらもそれなりに行くぞぉ!」

 

 オッサンはあたしの隨意領域(テリトリー)内ですら規格外の速さで動き回り的を絞らせなかった。そしてあたしの背後に回り込んで来た。

 

「ッ! クソが! 喰らえやオッサン!」

 

 あたしは近づくオッサンに〈砲〉を放った。しかしオッサンはあっさりと防いでしまいやがった。

 

「……ふむ。震脚と発勁を同時に使わされたな。随分と腕を上げたじゃないかクリス君」

 

「嘘だろ……〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の〈砲〉を隨意領域(テリトリー)の内部で放ったんだぞ……なんで防げるんだよ……」

 

 あたしは我武者羅に炎を振りまいた。しかしそんな事ではオッサンは止まる訳がなかった。それに気付かないあたしじゃないが、こうする以外の事が考えられなくなっていた。

 

「どうやら全力を出し切ったみたいだな。ならば俺の一撃もくれてやろう!」

 

ボギィ!!! ……メキメキ……ピシッ……

 

 オッサンは光速とも思える速さであたしの懐まで潜り込んで来て発勁を放った。今朝の食事の中身が吐き出せる程の強力な一撃はあたしの骨をあっさりと砕いた。

 

《「あ……あああがぁァァァァァァァァァ!!!!」

 

 折れた骨が内蔵に刺さり激痛が走る。そしてその痛みであたしは動けなくなってしまった。

 

「済まないなクリス君。少々手荒くなってしまったが、俺には君を止める義務がある。それに甘さはあの世界において来た。君であろうと翼であろうと、俺は止める為ならば全力を放つさ。俺も親父殿との戦いで学んだからな……」

 

 オッサンが本気であたしを倒しに来るとは思っていなかった。必ず手加減する……そう心の何処かで思っていた。

 

「痛え……〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の治癒が終わるまで動けそうにねぇ……」

 

「だろうな。確実に君の動きを止める為に骨を折った。恨んでくれて構わないと言っただろう?」

 

 あたしは……精霊になってもオッサンには勝てないのか……

 

「それともう1つ伝えるぞクリス君。次に修君が封印する精霊は君だ。まあ……もう彼の身柄は抑えてある。彼を連れ出すのは不可能だと思ってもらっても構わないぞ?」

 

 修が……いや、勇が連れ出せない……か。じゃああたしが逃げたら先輩やセレナに勇が取られてしまうかもしれないのか……。やられたなぁ……

 

「まいったよ……あたしの負けだ。ひとまずはオッサン達の監視下に戻るか……辛えなぁ……」

 

 あたしの呟きは虚しく霞んでいった。

 

〜〜クリスsideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜修side〜〜

 

 夢を見ていた。僕が翼や姉さん達と共に体が〈ナニカ〉に覆われた敵と戦う夢を。

 

 僕の隣には未来がいた。今と変わらない姿だった。そして未来の隣には常に✻✻✻がいた。今は姿も声も思い出せない。ただ……セレナはそこにはいなかった。

 

 僕には翼達より前に出会っている人物がいた。その人物とはとても大切な約束をしていた。だけど僕は姉さんを救う為にその人物の元から離れたみたいだ。名前は確か……※※※だ。僕の大切な人の名前……僕の初恋……

 

 彼女は僕を待つと言っていた。再会の約束をしたんだ。

 

 僕は姉さん達と肩を並べて強大な敵と戦った。そして未来達の事を守れていた。

 

 僕が顔を見ていた筈なのに思い出せない人物が3人はいる。そしてセレナとの関わりが思い出せない。ならば後何人かはいるはずだ。僕に関する重要な〈ナニカ〉を知ってる人物が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは……?」

 

「気がつきましたか? ここはフラクシナスの医務室ですわ。だん……修さんはあの戦いの際にマリアによって校舎内に投げ込まれ、頭を打ち気絶しました。医務官が診察をしたので処置は終了していますわ」

 

 風見さんが僕の眠る部屋の椅子で待機していたのか、意識を取り戻した直後に声をかけてきた。

 

「教えてください風見さん。あの後はどうなりましたか?」

 

「では……簡潔に説明いたしますわ……」

 

 風見さんは僕にあの後の状況を説明した。

 

「マリアは退散……翼とセレナは無事に回収済み。ここまでは良かったな……」

 

「えぇ。未来と明美はASTが回収に来ました。まあ……彼女達はこちらの人間ではありませんので妥当な事かと……」

 

 そこまでは理解できた。しかし……

 

「風見さん……姉さんはやっぱり……」

 

「えぇ。〈灼爛殲鬼(カマエル)〉の力を扱う精霊ですわ。もちろん修さんが次に封印するべき精霊です」

 

 見間違いじゃないって事か。

 

「まあ……クリスはマリアと違い、修さんとの離別を拒むでしょう。なのでここにいればいずれ来るでしょう。それまでは傷を癒やしてください」

 

 そして風見さんは、姉さんが司令さんに拘束された事を教えてくれた。精霊と渡りあえる人間って何者なんだろう? 

 

「世間では彼等のような人の皮を被った人外を、

 〈OTONA〉……と呼びますわ」

 

 大人……ねぇ。

 

「いいえ。〈大人〉ではなく〈OTONA〉です。規格外、分類不能等と言えますわ」

 

 僕は風見さんが何を言っているのか理解は出来ないが、姉さんに会う事を決めた。大事な何かを知ってる筈だから……




〈OTONA〉は偉大……コレは不滅の真理である。

次回〈僕が会うべき人物〉

更新をお待ちください。

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この続編……メインヒロイン交代しちゃいます?

  • キャロル1択だよ!
  • せっかくだからヒロイン交代で
  • 前任者達も参戦!
  • 精霊達に押し倒されてしまえ!
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