〈彼女達〉が戦場へと帰って来た。
「勇君……いえ、修君の安全の為にもここで敵艦を鎮圧します! ミカさん! お願いします! 」
「アタシに任せるゾ! だけど……援護射撃は要求するゾ!」
「お任せください! レイアさん! ファラさん! 艦体制御をお願いします! 僕が
「頼みましたよ緒川さん! 勇君の記憶を……必ず取り戻す為に!」
僕達はミカさんに突撃をして貰って……その援護をする事で作戦を整えた。まぁ……キャロルさんの信頼できる自動人形たるミカさんに、何の不安もありませんけどね?
「3時の方角! 60-55-70-65の範囲で随意領域の展開をお願いします!
これは僕達の戦いです。勇君が記憶を取り戻す為に、できる事をするのが僕達の恩返しであり……大人の役割ですから!
「緒川さん! ミカちゃん交戦開始しました!」
「フラクシナスの防衛を第1にミストルティンの発射を可能にしておいてください。制御はこれも僕が行います!」
「いいえ……それは私が引き受けますわ。旦那様の記憶を取り戻す為の道のり……その一助となるならば。それに……私達の方がミカちゃんとの連携慣れしてますわよ?」
そうですね。ファラさん達は元々勇君とキャロルさんの自動人形……ここは彼女たちを信じなければ……
「ファラさんとレイアさんにミストルティンの射出管理をお願いします! 僕は随意領域の展開に専念します!」
「機体制御は私達が引き受けます! 緒川さん……全員でこの局面を乗り切りましょう!」
「「「はい! 」」」
まずは敵艦の出方を確認しなければ……
『フラクシナス! サババの2人が敵艦との交戦を始めたゾ! アタシとの面識は忘れてるみたいだけど、少し面倒だゾ……』
「切歌ちゃんと調ちゃんが!?」
想定外ですね……
「ミカさん! 援護射撃はしますが、ミカさんの思うままにお願いします! 大丈夫です。お2人も必ず守りますから!」
『緒川! 約束だゾ!』
「緒川さん……調ちゃんと切歌ちゃんまで……」
「しかたないです。まずは敵艦を落としましょう。幸い……切歌さん達のおかげでこちらへの砲撃は減っています。ならば……反撃に出ますよ!」
「「「「了解! 」」」」
ふふ……このメンバーでの共闘……勇君がいなければありえない光景でしたね。勇君にも……見せてあげたかったですね……。
「さぁて……アタシの力は旦那サマの力。だけど……旦那サマは今……記憶を失っているわ……」
「ほう? 本来は彼の力という訳ですか……。中々に興味深いですね。となると……精霊の力は全て……」
「ええ。本来は全て旦那サマの力よ。だけど……アンタ達は旦那サマが乗り越える試練にちょうど良いわ。だから……今はアタシが遊んでやるよ! 」
「ッ! 防性随意領域展開!」
アタシの氷刃とエレンの随意領域が衝突したけど……流石は
「ペンドラゴンの随意領域がここまで……これが……天使の……」
「ええ……これが旦那サマの力の一端よ。だけど……テメーはアタシが惨めに叩き潰してやるよ! 」
まずはその随意領域ごと凍結させるのが手っ取り早いけど……流石は嘗ての旦那サマが一目置いた魔術師。……遊びは無していきましょうか……。
アイシクルコフィン!
「ッ! 氷の刃を……射出!?」
エレンは動揺しつつも射出された氷刃を迎撃、レイザーブレイドで反撃の機会を伺っていた。
「それだけじゃあ済まねえぞ! 」
アタシはエレンの周囲を吹雪で包む。確実に機動力を落とし……この氷刃でエレンの顕現装置を停止させる。旦那サマの記憶の通りなら……エレンは機能停止まで追い込めば然程怖くは無い。
「これが……天使を操る魔術師……ですが! 私は人類最強を目指す魔術師です! 壁が高いならば乗り越えるまで! 」
エレンは強引に突破する為に賭けに出たようだ。ブレイドに魔力の大半を注ぎ込み……吹雪に風穴を開けて脱出を図るのだろう。ならばアタシの次の一手は簡単だ。
「テメェの引き連れたガラクタは壊してやるよ!」
バンダースナッチを破壊する事。それが旦那サマの為に行うアタシの最重要任務。別に
「だからテメェはアタシと遊んで行けや!」
「調子に……乗るなぁ! 」
エレンは本当に随意領域を剣先に収縮させてアタシの吹雪を突き破って来た。しかし……〈ペンドラゴン〉の機体は既に損傷が確認されていた。
「どうする? まだやるか? もちろん……バンダースナッチはスクラップにしたけどよぉ?」
「グッ……このままでは任務が……」
パチパチパチ……
乾いた拍手がアタシ達に贈られた。
「いや〜……流石は氷結傀儡の力を使いこなす自動人形の〈ガリィ・トゥーマン〉ですねぇ。やはり嘗てのキャロルに近い実力を取り戻されたご様子……メイザース……ここは退却しますよ? 今回の目的である
「そうですね……わかりましたよDr.。貴女……ガリィと言いましたね? 私はいずれ貴女を倒します。それまでは相見えない事をお互いに祈りましょう?」
「残念だけどもう1度言うわ。アンタ達は旦那サマの試練よ? つまり……アンタ達は旦那サマに倒されるわ。だって……アタシ達の愛しい愛しい旦那サマだからなぁ! 」
「そうですねぇMs.ガリィ。では……僕達も再び備えるとしますよ? 互いの目的の為にね?」
「アァ! そうだなぁ!」
そう告げてウェルとエレンは退却して行った。まぁ……これで旦那サマの覚醒する為に相応しい敵を用意できた。あとは……
「アタシ達のマスターの筋書きを信じるとしようかしら?」
アタシ達の全ては旦那サマとマスターの幸せの為に……
氷室さんの助けもあり……僕は切歌ちゃんと調ちゃんが交戦した空中艦を発見した。だけど……
「あれば……フラクシナス?」
「緒川さん……風見……」
僕と翼の視線の先には……
「調! あの艦……あたし達を援護してるみたいデス!」
「切ちゃん! ひとまず……そのまま援護して貰おう!」
2人は恐らくメイザースさんの仲間と思われる艦と、フラクシナスの援護を含めて交戦していた。だけど……どうして?
「緒川さん……貴方が……修の為に……」
翼の言葉の真意を……僕は気づけなかった。
「翼……どうすればこの事態を打開できるかな……。2人に……僕の無事を知らせるには。そして……あの艦をこれ以上傷つけない為には……」
「あら? 修の事を……そしてフラクシナスを狙った艦よ? 助ける必要があるかしら?」
「なんでかはわからない。けど……僕達はきっと必要以上には傷つけたらいけないよ。だって……あの艦にも人の命があるからね?」
「ふふふ……流石修ね。なら……まずは互いの中間に
コレは僕の中でも危険な賭けだ。だけど……それでも僕はやるべきだと…………そう思うから……。
「行くよ
『大丈夫だ。その力は……本来心優しいお前の力だからな……』
凄く優しくて……何故か既視感のある声が聞こえたような気がしたが、僕はその言葉を信じる事にした。
「うおおおぉ──ーぉぉぉぉ!!! 」
僕と翼の斬撃はフラクシナス・切歌ちゃんと調ちゃん・謎の艦の視界を派手に横切った。
「先輩! なんでまだここにいるんデスか! 危ないデスよ! 」
「お兄ちゃん! ここは危ないから今すぐ逃げてよ! 」
2人は僕の側に降りるとすぐに離れるように訴えて来た。だけど僕は……今しかチャンスが無いと思った。
「翼! 今すぐにフラクシナスに連絡をとって欲しい! この手戦いを止める為に!」
「任せなさい修!」
翼がフラクシナスへと連絡をする間に、僕は2人へと確認をする事にした。
「切歌ちゃん……調ちゃん。もしこの事態をなんとか平和的に打開できたら……君達はその矛を収めてくれるかい?」
「当然。お兄ちゃんが安全なら私達はそれだけで良いから……」
「もちろんデース! あたし達は先輩が大好きデース! そんな先輩が安全ならあたし達は争う理由は無いのデース! 」
良かった。こっちは……
「修……緒川さんとの通信が可能になったわ。すぐに代わるわね?」
『修君……敵艦はかなりの損傷をさせました。コレ以上こちらへの攻撃は不可能です。でも……
「はい。この島からの離脱を。そして
『ふふふ……修君は優しいですね。わかりました。こちらで交渉を進めます。それと……氷室さんが捕らえたメイザースさんとDr.ウェルは彼等の指揮官でした。合わせて引き渡しますよ?』
「わかりました。お願いします……」
「本当に……優しい人……」
「きっと……以前のあたし達は先輩のこんなところに惹かれたのデスね……」
すると切歌ちゃんと調ちゃんが僕に抱きついて来た!
「ちょっ!? 2人とも!? 」
慌てる僕に2人は交互にキスをしてきた。
「きっとこのキスが……」
「あたし達と先輩がしないといけない事で……」
「とっても幸せになるキスだから! 」
「……ダメね。気が狂いそうだわ……」
ん? ……コレは……まさか?
「翼……落ちついて……」
「大好きな修はモテモテだもの。私はね……覚悟を決めたわ……」
「え……ちょ……うわあぁァァ!!! 」
後に僕は、この夜の記憶を……
はい!そういうことでザババの2人の封印に成功しました。しかし……嫉妬に狂った翼に〈食べられ〉ました。
明日は旅行から帰った後に一足早く〈彼女〉が戻って来ます!
お楽しみください!
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この続編……メインヒロイン交代しちゃいます?
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キャロル1択だよ!
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せっかくだからヒロイン交代で
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前任者達も参戦!
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精霊達に押し倒されてしまえ!